玄文講

日記

「2chのこわい話」の思い出

2005-06-04 16:01:37 | バカな話
昨日の記事は知人から「長い、読めない、うざい、金貸して、今何時?」と評判が悪かった。
だから興味のない人にとってはどうでもいい経済話を3日間も連続でやるのはやめにして、今日はぜんぜん関係ない話をしたいと思う。

私は2chを見ない。
だが私は2chが嫌いなわけではない。匿名だからダメだとか、犯罪の温床だから、無礼だから、便所の落書きだからというのは私にとって嫌う理由にはならない。
文章に貴賎はないというのが私の考えである。

私があそこを見ないのは時間が無駄だからである。レスの量は膨大だが欲しい情報は少ない。
下らなくて無意味な話をするのは楽しい。しかしああいう場所をダラダラと楽しめるゼイタクを私は持っていない。

だから2chの議論をまとめたサイトはよく見る。最小の時間でかなりの娯楽が得られる。

今は閉鎖した2chの論争をレポートしていたバトルウォッチャ-、軍事板常見問題、社会常識に欠けた恋愛ゲームマニアを2チャンネラーが吊るし上げた2chネカマ作戦記、、、
いわゆる「まとめサイト」はいくらでもある。

そんなまとめサイトの1つに「2chのこわい話」というサイトがあった。カレーマニア氏が運営する素晴らしいサイトであった。
氏は2chの掲示板から文字通り恐い話を集めて、選りすぐりの話を公開してくれた。
しかもこのサイトには「面白画像」「グロ画像」「エロ画像」の掲示板があり、エログロナンセンスという私が最も好む要素も含んだおもちゃ箱のような場所だった。

何よりも氏の鑑識眼は素晴らしかった。
恐い話というのは何も幽霊だけではない。

サイコパス、人格破綻者は恐い。
大きな動物、未確認生物は恐い。
事故、災害、遭難は恐い。
なんでもない日常の風景も恐い。

氏はそういう恐さを理解できる人だった。そして氏はそれを面白く、かつ見やすくまとめることができた。編集能力が高いというべきだろう。
同じようなことをしている他の類似サイトは情報量が少なかったり、私の趣味とあわないものが多い。
幽霊話に偏っていたり、私には面白くない話を紹介してばかりいる。
(これは私の趣味とあわないということで、それらのサイトがダメということではない。)

なかには「カレーマニアは他人の話を無断で盗用しているだけじゃないか。あいつがスゴイわけじゃないだろ」

と言って批判する人もいた。
しかしその人は知らないのである。あの膨大な情報群から適切な取捨選択を行い提示するのには高い編集能力と莫大な労力を要求されるということを。

2chのレスの著作権という問題はあるが、個人的には便書の落書きが権利を主張しないでほしいと思っている。
たとえば実際に本当の便所の落書きを集めた民俗学の本があるが、その本に対して落書きの著作権を主張する者はいないであろうし、学会で「すごいのは落書きをした人で、この本を書いた研究者ではない」と言う人もいないであろう。
落書きを集め、編集し、その意味を分析して世に示した研究者の実績を否定することはない。

カレーマニア氏はこのサイトをまとめて本にしたが、それは一部の卑しい人間のくだらない嫉妬心に火をつけた。
他人が楽をして金もうけするのが許せない、という最低の理由で彼らは怒った。

先にも言ったように、編集作業は楽な仕事ではなく氏は十分に働いている。
よしんば働いていなくても他人がどうやって金を儲けようが、それは批難するべきことではない。

これはもちろん社会常識、法に反しない限りで何をしてもいいということだ。著作権という問題があるかもしれないが、それならば論争や交渉は当事者たちが法を介して行うべきである。外野が遠くから石を投げる行為こそが法を軽んじる逸脱行為である。

それが理由かどうかはわからないが、この本の刊行後そのサイトは閉鎖してしまった。
別の人があとを引き継いでおられるが(2ちゃんねるの超怖い話)それはもう別のサイトであり、あの楽しいおもちゃ箱は今はもうない


、、、今日の話も長くなってしまいました。読めないですか?うざいですか?お金は貸しません。時間は時計を持っていないので分かりません。

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