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山川静夫元NHKアナ◇今どきの紅白にもの申す①「昔ながらの役割を引き継いで」/少数派

2019年12月28日 | 文化・文芸
Ns170minoritytp 少数派シリーズ/文化・文芸
山川静夫元NHKアナ◇今どきの紅白にもの申す①「昔ながらの役割を引き継いで」

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■紅白は戦後男尊女卑の中で女性が対等に闘えるのが「歌」ということで始まった
皆様は、昨今の紅白をどう思いますか? 元NHKアナウンサー・山川静夫さんが、毎日新聞のインタビューを受けその記事の転写です。山川さん(1933年生まれ)は、NHKの番組で数々の名司会をされ、紅白歌合戦の司会も連続9回務められました。記事では古巣の大イベントに、“辛口批評”が次々と。私達が思う以上に、紅白歌合戦の変わりぶりに嘆いていることを感じます。お年寄りはもちろん40代はおろか30代後半の方でも、最近の紅白にはついて行けないと聞きます。紅白が果たす役割、楽曲の選定、出場歌手の公平性、司会者の在り方などの厳しい批評をご覧下さい。投稿者はあのバカさ加減が嫌で、21世紀になってからほとんど見ていません。
投稿者より/誌面上、2回に分けて投稿しています。タイトル・補足・省略は、投稿者によるものです。

投稿者文章/戦後まもなく始まった、「紅白歌合戦」。その始まりのコンセプトは、「男女平等」にありました。ご存じの方が段々少なくなりましたが、ぜひ知っておいて下さい。現在でも男女格差は見られますが、戦前はもちろん戦後まもない当時は、極めて厳しい『男尊女卑』が当たり前でした。女性は体力・腕力も劣り、選挙権もなく教育もおいそれとは受けられませんでした。そこで唯一、男女が対等に闘えるのが『歌』でした。つまり当時のNHK関係者が敢えて「紅白歌合戦」と命名した理由が、「男女」が対等に闘える「歌」の「合戦」なのです。これが、脈々と受け継がれてきた紅白歌合戦の大きなコンセプトです。しかし昨今はコンセプトが薄れ、また視聴率低下にあえぐ結果、華美で騒がしい単なる歌謡番組に成り下がった感がします。本来のコンセプトを頭に入れて読むと、山川氏の残念な気持ちが伝わってきます。

ここからは山川静夫さんのインタビュー記事
  ↓

■丁寧に「歌」を届け真剣勝負で「合戦」、田舎と都会の家族を寄り添わせる
Q.今年の紅白はいかがですか?
山川氏 「あらゆる国民が楽しめるイベントであってほしいけど、僕らお年寄りは「紅白離れ」して長いですよ。発表された出場歌手を見ても横文字だらけ。早口で歌う音楽には、正直、ついていけません。僕が司会を務めた70~80年代は、1台のテレビを家族で囲むだんらんの風景がありましたが、今は一人一人がスマートフォンを持ち、「個」でエンターテインメントを楽しむ時代。紅白が変わっていくのは仕方がないと思いますが、「かつての紅白」を知る者としては寂しいですね。」

山川氏 「身内だから言わせてもらうと、「紅白」の冠を引き継ぐ以上、これまで大切にされてきた3つの要素にはこだわって作り続けてほしいですね。それは紅白という(補足:白組・紅組の~)「組」意識を持ち、丁寧に「歌」を届け、真剣勝負で「合戦」するということ。最近の紅白を見ていると、(補足:こうしたテンションが低く)歌手は出番が来たから歌うという雰囲気で、少し残念な気持ちになります。古いものが全ていいわけではありませんが、<省略> 時代が変わっても、紅白が果たすべき変わらない役割があると思います。前年と新年をつなぐ、田舎と都会に離れて暮らす家族を寄り添わせる。昔ながらの紅白の役割を引き継いでほしいですね。」

■出場者はベテランも新人も公平に、特別扱いは好ましくない
Q.近年の紅白を見て気になることがあるそうですが?(1)
山川氏 「出場歌手の扱いについての公平性も気になります。ベテランも新人も、ファンらの支持を受けて出場する。紅白の花形は、やはり「トリ」。よって大物はトリに近く、新人ほど序盤に歌うケースが多くなりますが、新人だからと軽く扱うのはいかがでしょうか。トリを狙う気持ちは誰でも一緒ですから、出演者は平等であるべきです。番組の構成上、明るい歌、暗い歌、静かな歌、勢いのある歌など、曲順にメリハリを持たせる必要はありますが、特定の人を「特別扱い」するのは好ましくないでしょう。一時期、美川憲一さん、小林幸子さんの豪華な衣装対決が話題となりましたが、どんな人も特別枠にするのは良くないというのが持論です。」
<山川氏が挙げた公平性の事例=1978年、両組のトリをポップス歌手が務めた。紅組・山口百恵「プレイバックPart2」、白組・沢田研二「LOVE(抱きしめたい)」 (補足:若い・演歌でもない、当時としては大抜擢のトリの組み合わせ)>

再び投稿者文章/いわば紅白は、都市型・若者側の構成になってしまったことから、国民全体としては面白くなくなったのです。昔は歌手の出身地がテロップに出る、間奏中にその土地から中継が入り、年越しの風景が流され郷土感を高めました。紅白は、都市VS郷土の連帯(連携)が「肝」だと感じます。それらを捨て去った紅白には、何も残りません。若手歌手の優先は、視聴率回復狙い(却って低下する)と受信料を払わぬ若者への対策です。不払い者対策の宣伝臭が、プンプンします。紅白に限らずNHKの番組自体が盛んに若い方向けの歌・バラエティ・スポーツを組むなど、払わぬ若者主体の構成が強まっています。一方、受信料を確実に払う中高齢者向け番組は少なく、隅に追いやられ本末転倒の仕打ちです。年寄りは文句も言わず、徐々に死んでいくので無視。いずれ受信料を払ってもらいたい不払い若者には、厚遇するのです。

追記2020.1.2/2019年紅白歌合戦の視聴率は、第1部34.7%、第2部は37.3%だった。
2部制になった1989年以降、ワーストの記録。

Sankoub
次号/山川静夫元NHKアナ◇今どきの紅白にもの申す②「情緒のある曲を聴きたい」
NHKは“NHKらしくない番組”を目指し民放に追随するのは誤りだ

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