食品のカラクリと暮らしの裏側

食品の安全・安心が総崩れ、また政治・社会の矛盾や理不尽さも増大
暮らしの裏側の酷さやまやかし、危険性・不健全さに迫る!

今から知っておきたい認知症シリーズ/リンク表紙

2019年05月19日 | 認知症・介護
Alzheimertp3
今から知っておきたい認知症シリーズ リンク表紙
元気なうちから認知症を理解し家族を上手に介護できるよう
にしましょう!認知症を知れば気持ちにゆとりがうまれる!


Alzheimermxtp

いつも今から知っておきたい認知症シリーズにお越し頂き、誠にありがとう
ございます。「認知症」の内容を掲載しております。リンクインデックスから記事
にリンクされるか、このカテゴリをページダウンするとご覧になれます。

ブログの都合上、「今から知っておきたい認知症シリーズ」と「頑張り過ぎない
介護シリーズ」を、同じカテゴリで併行して投稿します。


Nindex

Indla2943561 ■今から知っておきたい認知症

01 本人や親・配偶者への認知症予防に「まだ早い!」はないと思うこと
   ◇一生懸命に介護しても認知症への正しい知識を持たなけば疲弊するだけ
02 認知症になった本人が穏やかになるよう介護者は役者を演じることが大事
   ◇2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると推測される
03 「認知症は不便だが不幸ではない」本人にそう思わせる介護をしたい
   ◇大切なことは重度の認知症になった方でも「心は失っていない」ことです
04 認知症は1つの病気ではなく様々な症状の集まりです
   ◇知的機能の低下によってもたらされる生活障害と言える
05 認知症をよく理解するために「九大法則・一原則」で優しく接しよう
   ◇認知症の方には共通した特徴がありポイントをつかんで介護を楽に

06 記憶障害1◇物忘れは正さないで上手にかわすこと
   ◇家族は認知症の本人とまともにぶつかり合わず優しく場面を変えること
07 記憶障害2◇嫁を妻と思い込む・夕方出掛けようとする記憶の逆行性喪失
   ◇数十年もの過去に逆戻り・妻の顔を忘れ自分の家を他人の家と思いトラブルも
08 症状の出現強度◇身近な人にほど「意地悪」にあたる
   ◇意地悪な言動に怒ってはいけない!介護者を頼りにしている証拠

誠に勝手ながらコメントのやりとりは致しておりません

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頑張り過ぎない介護シリーズ/リンク表紙

2019年05月19日 | 認知症・介護
Caretp4
頑張り過ぎない介護シリーズ リンク表紙
張り切り過ぎ・完璧主義・他人に任せられない・自分を犠牲
にする介護は危ない!今から心掛けて慌てない介護を!


Caremxtp

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ブログの都合上、「頑張り過ぎない介護シリーズ」と「今から知ってお
きたい認知症シリーズ」を、同じカテゴリで併行して投稿します。


Nindex

Sindlc3054540 ■頑張り過ぎない介護

01 知っておきたい介護保険制度の基本中の基本!制度の概要
   ◇早めに配偶者間あるいは親子間で話し合ったらいかがでしょうか!
02 知っておきたい介護保険8つのポイント(1)
   ◇強制加入・病気によって64歳以下も・事前の審査認定・利用限度額
03 知っておきたい介護保険8つのポイント(2)
   ◇元気な家族がいても介護は受けられる・ケアプランの重要性・保険料の相違
04 家族の介護の在り方~あなたは配偶者や実父母・舅姑のお尻を拭けますか?
   ◇介護殺人・夫婦心中に行き着く前に介護の在り方を考えよう
05 食事1・高齢者の栄養不足対策は軟らかく煮込んだ「ソフト食」を
   ◇食べることは基本なので工夫して親・配偶者が喜ぶ姿を見ましょう

06 食事2・食事と同様に大切なのは十分な水分摂取、少しずつ分けて何度も飲む
   ◇1日に食事以外で飲む水分量は1,200ml以上(できれば1,500ml)
07 食事3・食べる前に3分間の「お口の体操」で頭や身体を目覚めさせる
   ◇食事を美味しく食べることは健康と元気を目指す介護の基本・土台

誠に勝手ながらコメントのやりとりは致しておりません

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認知症◇症状の出現強度◇身近な人にほど「意地悪」にあたる/知っておきたい認知症8

2019年05月19日 | 認知症・介護
Alzheimertp3 今から知っておきたい認知症シリーズ8
認知症・症状の出現強度◇身近な人にほど「意地悪」にあたる
意地悪な言動に怒ってはいけない!介護者を頼りにしている証拠

Sindtop2389355y

■症状の出現強度とは症状が「身近な人に対してより強く出る」という特徴
認知症の共通した特徴「九大法則」、その具体的な説明「第二の法則/症状の出現強度」に関する法則です。

症状の出現強度
「症状の出現強度」とは、認知症の症状が「身近な人に対してより強く出る」という特徴です。介護されている方は、実際に経験済かと思われます。例えば探している物が見当たらないと、「あんたが隠したんでしょう」と疑います。また強い口調で文句を言うなど、強く当たってきます。一方、よその人に対しては、しっかりとした対応をすることです。

■「嫁が大事な物を盗んだ」と言っても家族は真に受けないで
介護者は、「私をわざと困らせているに違いない」と錯覚する方が多くいます。認知症の方は、よく世話をしてくれる介護者に最も酷い症状を示し、時々会う人や目上の人にはしっかりとした行動をするのが特徴です。このことが介護者や家族に理解されないため、認知症の理解に深刻なギャップが生じて、介護者が孤立することになります。

同じ家に住んでいても、朝夕しか顔を合わせない息子にはしっかりした言い方をします。このため介護が大変だという嫁に対し、息子(嫁の夫)は「おまえの言うことは大袈裟だ」と言って、夫婦の亀裂を決定的にしたケースもありす。この特徴は、ヘルパーなどの介護職に対しても当てはまります。仕事に出て朝夕しか帰って来ない家族より、密に接触するようになったヘルパーのほうに最も激しい症状を示します。

認知症の方が「嫁やヘルパーが大事な物を盗んだ」と言っても、家族は真に受けないで認知症の特徴を思い出すことです。認知症の方は、医師・看護師、要介護認定の訪問調査員などの前では、普段の状態からは想像できないほど上手に応答するのです。そのため慣れている専門家さえ、認知症の程度は酷くないと判断してしまいます。介護者は絶望と不信に陥りますが、同じくこの特徴を思い出して立ち直りましょう。

■意地悪を受けたら自分はより頼りにされていると喜びを持ちましょう!
なぜ認知症の方は、このような「意地悪」な言動を取るのでしょうか? 子供は母親に甘えたり駄々をこねて困らせますが、困らせようとしているのではなく、信頼しているからこそ甘えを出していると考えられます。つまり認知症の方も、介護者を絶対的に信頼しているから認知症の症状を出すと言えます。これが、第二の法則「症状の出現強度」です。

認知症の方が、実は介護者を最も頼りにしているという気持ちは、介護者が感じていることと正反対です。このことが分かれば、介護者は認知症者に対する気持ちが変わってきます。考えれば私達だって、家族と他人の前では違った対応の仕方をしているでしょう。よその人には、体裁を整えて対応します(笑)。認知症の方も、同じことをしているのです。このことが理解できた時、初めて相手に優しくできるのではないでしょうか! 自分が頼りにされていると思えば、こんな嬉しいことはありません。

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介護◇食事3・食べる前に3分間の「お口の体操」で頭や身体を目覚めさせる/頑張り過ぎない介護7

2019年05月19日 | 認知症・介護
Caretp4 頑張り過ぎない介護シリーズ7
食事3・食べる前に3分間の「お口の体操」で頭や身体を目覚めさせる
食事を美味しく食べることは健康と元気を目指す介護の基本・土台

Sindlc3054540

■食事の直前には「アー・ウー・ニー・プー・ベー」と声を出し顔を動かすこと
食事を美味しく食べることは生活の楽しみで、健康と元気を目指す介護の基本・土台です。介護される相手に対し、食事をする前に3分間の「お口の体操」をしましょう。口の動きをよくし、脳に刺激を与え頭や身体を目覚めさせる効果があります。では、準備はいいですか? まず優しく頬をさすります、なお寒い日は蒸しタオルで顔を温めてから始めます。ここから順次、「アー」っと声を出し、大きく口を開けるよう勧めます。「ウー」と、唇を尖らせます。「ニー」っと、口を横に開く。「プー」っと頬を膨らませ、左右に動かす。「ベー」っと舌を出し、クルクル回す。何だか若い女性の“笑顔作り”の舞台裏のようですが、これで身体が目覚め食欲が出てくるのです。

食事の際、手先がうまく動せなくても、介護用の道具・食器を使用すれば自分で食べられます。簡単につまめる箸、持ちやすい柄(え)の太いスプーン、スプーンに食べ物が乗せやすい深皿などの器具が販売されているので活用しましょう。次に、食事介助のポイントを説明します。

◆食事介助のポイント
▽あえて前かがみの姿勢を取ります → むせて食べ物が肺に入ることが防げます
▽食事の前にお茶を飲む → 口・喉の中を濡らし、食べ物をくっつきにくくする
  (食後は、お茶で食べかすを洗い流す)
▽介助する時は、本人の横に座る → 下から口元に運び、あごを引いた状態で口に入れる
▽食事を飲み込む時は → 口を閉じ息をとめてから「ゴックン」と飲み込むように声掛けする
  → 介助者は、喉ぼとけが上がってから下がるのを確認します
▽こうすると肺への通り道が塞がり → むせずに飲み込めます → 一呼吸してから、二口目です

■ベッドから椅子に座り食事に至るまでの動作もリハビリと考えしっかり食事を
食べたがらない人や体重が落ちた人、衰弱や肺炎になったことがある人がいたら、口の中を覗いてみて下さい。入れ歯が合わず痛んだり傷がある、歯がグラグラ、歯茎の腫れを押すと出血、口臭や口内炎がある~これでは、美味しく食べられません。口内細菌で、感染症や肺炎になることもあります。歯科で治療し、入れ歯を直しましょう。あるいは自宅に来てくれる訪問歯科を、探してみて下さい。なお一般的な口の手入れは、歯ブラシの他に歯間ブラシ・糸ようじ・スポンジブラシ・舌ブラシなどがあります。歯科医師に尋ね、本人に合った道具と使い方を教わることも知っておきましょう。

最後は、テーブルと椅子の関係です。ベッドを離れ、座って食べることが介護の基本です。座っての食事は、1日3回、年千回以上のリハビリと考えて下さい。座ることの効果は3つあり、1つ目は床ずれ予防。2つ目が、筋力の維持とアップです。座る姿勢は、全身の筋力を使いながらバランスを取る筋力トレーニングです。内臓の筋力も付き、便秘の予防・改善にもなります。長く寝ている人は、つま先が伸びたままなのでこわばりやすくなります。そこで座ればアキレス腱が伸ばされ、ストレッチ効果があります。3つ目は、寝たままで天井ばかり見つめている生活より、座ることで当然ながら生活が豊かになるでしょう。

なおテーブルの高さが重要で、肘より下でおへそより上です。椅子も、膝・足首それぞれの角度が90度になる高さを合わせることが大事で、体重をお尻と両足の3点で支えます。かかと(足の裏)が、しっかり床につくようにして下さい。高過ぎるとお尻に体重が掛かり、低過ぎると姿勢がのけぞり、長く座れません。このように、ベッドから椅子に座り食事に至るまでの動作もリハビリの1つと考え、しっかり食事を摂るようにして下さい。

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認知症◇記憶障害2/嫁を妻と思い込む・夕方出掛けようとする記憶の逆行性喪失/知っておきたい認知症7

2019年05月19日 | 認知症・介護
Alzheimertp3 今から知っておきたい認知症シリーズ7
認知症・記憶障害2◇嫁を妻と思い込む・夕方出掛けようとする記憶の逆行性喪失
数十年もの過去に逆戻り・妻の顔を忘れ自分の家を他人の家と思いトラブルも

Indla2943561

■「何十年も連れ添った私を忘れるなんて」と妻の気持ちは分かるが怒らないこと
認知症の共通した特徴「九大法則」、その具体的な説明「第一の法則/記憶障害に関する法則」の2回目です。記憶障害には、(a)記銘力低下 (b)全体記憶の障害、そして今号は(c)記憶の逆行性喪失を説明します。

記憶の逆行性喪失
「記憶の逆行性喪失」とは、蓄積されたこれまでの記憶が、現在から過去に遡って失われていく現象を言います。一般とは逆で、過去のほうが記憶しているのです。従ってその人にとっての現在は、最後に残った遠い昔の記憶の時点ということです。そのため現時点の配偶者の顔が分からず、嫁を妻と思い込んでトラブルを引き起こすことがあります。

●嫁を妻と思い込む~そんな時は?
昔の時点に戻ってしまっているので、“自分の妻は30歳代の女性”と思い込み、本人にしてみれば目の前の老婦人は自分の妻ではありえません。イメージに一致する嫁が、自分の妻であると考えるは当然と言えます。本当の妻としては「何十年も連れ添った私を忘れるなんて」と怒り、嫁は「お義父さんは嫌な人」と気持ち悪がり、家族は嘆きます。そんな時、本当の妻は怒り・葛藤を抑えて、さらりと『あなたの奥さん、今、何しているのかしら?』と応じるほうがうまくいきます。

●夕方になると出掛けようとする~そんな時は?
「どうもお世話になりました、家に帰ります」~夕方になるとそわそわして落ち着かなくなり、荷物をまとめ家族に丁寧に挨拶して出掛けようとすることは、認知症の人にしばしば見られます。夕暮れ時に決まって起きることなので、“夕暮れ症候群”と呼ばれています。30~40年前の世界に戻った本人にとって、昔の家と雰囲気の違う現在の家は、他人の家と同じです。夕方になれば「自分の家へ帰らねば」という気持ちになるのだと考えれば、出掛けようとする行動は、家族として理解できるのではないでしょうか。

そんな時、「ここはあなたの家ですよ」と説得しても通じません。家族が玄関に鍵を掛けようとするものなら、「よその家に閉じ込められた」と捉えて、暴れるのも無理のないことです。大事なのは、その状態の本人の気持ちを、一旦、受け入れることです。『お茶を入れましたから、飲んでいきませんか』 『夕食をせっかく用意したので、食べていって下さい』と勧めると、落ち着きます。それでも外に出ようとする時は、『お送りしましょう』と実際に外へ付き添い、再び家に戻る方法があります。

このほかにも「変なことを言っているな」と感じた時、「記憶の逆行性喪失」の特徴を思い起こすことで、家族の側の混乱が早く治まるのは間違いありません。

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介護◇食事2・食事と同様に大切なのは十分な水分摂取、少しずつ分けて何度も飲む/頑張り過ぎない介護6

2019年05月17日 | 認知症・介護
Caretp4 頑張り過ぎない介護シリーズ6
食事2・食事と同様に大切なのは十分な水分摂取、少しずつ分けて何度も飲む
1日に食事以外で飲む水分量は1,200ml以上(できれば1,500ml)

Lc4846246

■熱中症対策のように喉が渇く前に意識的・定期的に補水すること
食事と同様に大切ことは、十分な「水分摂取」です。トイレが近くなるとして、水分を減らすのは危険行為です。脱水は高齢者が一番罹りやすい病気で、体調が悪化し気力や食欲も低下します。認知症行動の原因の1つは、脱水による意識レベルの低下と言われています。高齢になると水分を取り込む機能が低下し、喉の渇きが感じにくくなってきます。夏の熱中症対策にも通じますが、喉が渇く前に飲むなど、少しずつ分けて何度も飲む習慣を付けることが大切です。高齢者に限らず、一般者も同じです。

成人の場合、毎日2,500mlの水分が身体から出ていきます。尿として1,400mlが排出され、汗が600ml、呼吸から400ml、大便で100mlです。しかし補充すべき毎日2.5リットルの水は、飲めないと早合点しないで下さい。食事(食品)から、知らず知らずのうちに1,000mlが摂れます。また体内で合成される分があり、300mlが作られます。差し引き分・毎日最低限、1,200mlの水が必要になってきます(できれば1,500ml)。

■寒天・心太・ゼリーなどのおやつで水分を摂取することもOK
1日に食事以外で飲む必要水分量の1,500mlとはどのくらいなのか、普段使っている湯飲み茶碗の容量を量ります。例えば180mlなら、1日8~9杯です。起床時、朝・昼・晩の3食、味噌汁・スープ、おやつ、その他、就寝時などこまめに分けて飲みます。高齢者が好きな寒天・心太(ところてん)・ゼリーなど、おやつで水分を摂取することもOKです。「食べる水分」と言えるでしょうか、ユニークな方法です。

体内の水分は微妙で、たった1%減っただけで喉が渇くそうです。我慢していると脱水症状になり、体温が上昇してきます。15~20%も水分が減ると、死亡する恐れがあります。暑い夏は元より、常に毎日小分けで水分を摂る心掛けが必要なのです。介護が必要になった方の健康維持と回復のためには、十分な食事と忘れてはならないのが十分な水分摂取と認識して下さい。

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認知症◇記憶障害1/物忘れは正さないで上手にかわすこと/知っておきたい認知症6

2019年05月17日 | 認知症・介護
Alzheimertp3 今から知っておきたい認知症シリーズ6
認知症・記憶障害1/物忘れは正さないで上手にかわすこと
家族は認知症の本人とまともにぶつかり合わず優しく場面を変えること

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■「食事をさせないで俺を殺すのか!」と怒鳴られたら家族はどうしたらいいの?
認知症の人には共通した特徴が見られ、それが「九大法則」と申し上げました。ここからは具体的な説明に入り、「第一の法則/記憶障害に関する法則」を2回に渡り説明します。記憶障害は認知症の最も基本的な症状で、(a)記銘力低下 (b)全体記憶の障害 (c)記憶の逆行性喪失の3つの特徴があります。様々な困った行動にも、記憶力や判断力が低下した認知症の人の立場からみれば、十分に納得できる理由があります。それを理解して対処すれば、介護する家族が抱える問題の深刻さを軽くすることが可能です。

記銘力低下酷い物忘れ
体験したことを、すぐに思い出す力を「記銘力」と言います。認知症が始まると、まず記銘力が低下します。言い換えれば、物忘れが起こります。認知症の人は、同じ話を何回・何十回と繰り返すのはこのためです。「もう何回も聞いた」と反論したり、怒ってはいけません。認知症の本人は、その度に忘れてしまい、初めてのつもりで相手に対して働き掛けているからです。家族は、そうした気持ちを理解して接しましょう。

認知症の本人に丁寧に教えた後、「分かった」と返事をしても安心できません。また同じことを、繰り返します。返事した瞬間に、教えられたことを忘れてしまっているのです。家族が本人のためと繰り返し教えても、効果がないばかりか本人から「この人はくどい人だ、うるさい人」だと受け取られてしまいます。家族の思いや行為は逆効果で、この場合はむしろ“しないほう”がよいのです。

全体記憶の障害出来事自体をごっそり忘れてしまうこと
これは、出来事の全体をごっそり忘れてしまうことを言います。訪ねて来た人が帰った直後に、認知症の人は「そんな人は来ていない」と言ったり、デイサービスから帰った後に 「どこにも出掛けていない、1日中、家にいた」と答えることがあります。明らかな事実を本人が認めないことに、家族が教えても効果がなく、本人の混乱が酷くなるだけです。家族は、むきになって本人と対峙しないほうがよいのです。

よく例に出てくるように、食事したことを忘れてしまいます。食べた献立を忘れたのではなく、食事したこと自体を忘れることです。認知症の人は、ある時期、異常な食欲を示すことがあります。1食分丸々食べても空腹感が残り、しかも食べたこと自体を忘れてしまいます。「早くご飯を用意しろ!」 「食事をさせないで、俺を殺すつもりか!」と怒鳴られることがあります。

家族はついつい、「今、食べたばかりでしょ」 「これ以上食べると、お腹をこわすからダメ」と言ってはいけません。ここも本人と対峙することなく、おにぎり程度の量に留めます。あるいは「今、準備しているから少し待ってね」と上手にかわし、時間を稼いで食欲を“忘れさせる”手も有効です。このように家族は、認知症の本人とまともにぶつかり合うのではなく、『優しく場面を変える』ことを心掛けることが大事です。

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介護◇食事1・高齢者の栄養不足対策は軟らかく煮込んだ「ソフト食」を/頑張り過ぎない介護5

2019年05月17日 | 認知症・介護
Caretp4 頑張り過ぎない介護シリーズ5
食事1・高齢者の栄養不足対策は軟らかく煮込んだ「ソフト食」を
食べることは基本なので工夫して親・配偶者が喜ぶ姿を見ましょう

Sindlc3054540

■高齢者こそしっかり栄養を付け1500キロカロリー以上が目安
ここからは、食事・動作・室内の配置、排せつ・着替え・入浴、鬱(うつ)・終末期の対応など、どう介護すればよいか具体的な方法をお伝えします。まずは「食事」です。介護が必要となった方の健康維持と回復のためには、十分な栄養と水分摂取が大切です。高齢者の中には、「食欲がない」 「1日2食」 「おかゆを食べている」という方がいます。体調は、痩せてきて、動くのが億劫で疲れやすくなっています。こういう状態は、「低栄養」(栄養失調)が疑われます。介護を伴わない一般的な65歳以上の6人に1人、85歳以上では3人に1人が低栄養なのです。低栄養になると力が出なくなり、寝たきりの方は床ずれを起しやすくなります。また抵抗力が落ちて、風邪などから肺炎に罹りやすくなってしまいます。

高齢で寝たきりの方は1300キロカロリー、そうでない方は1500キロカロリー以上が目安と言われています。1日3食ならば1食500キロカロリーで、例えばご飯1膳、鮭1切れ、ほうれん草のお浸し、豆腐とワカメの味噌汁、ヨーグルト(果糖)適宜、みかん1個ぐらいです。1度に食べ切れなければ、10時や3時のおやつ代わりに分けて食べます。おかゆのカロリーは、ご飯の半分になってしまいます。そうした場合は、卵や野菜を入れた“おじや”など工夫しましょう。あるいは、おやつや副食を1品増やします。高齢者こそ、しっかり栄養を付けましょう。

■固さの目安は箸で簡単に切れスプーンの裏で軽くつぶせる程度
噛む力の弱い方が、刻み食やミキサー食を食べていることがあります。刻み食は意外と食べにくく、ミキサー食では食べる楽しみが湧きません。そこで良い方法は、「ソフト食」です。1口大に切った食材を、形を残したまま圧力鍋で軟らかく煮込みます。あるいは調理されたおかずをポリ袋に入れ、水や出汁を加え湯に入れて沸騰させない程度に茹でると軟らかくなります。固さの目安は箸で簡単に切れ、スプーンの裏で軽くつぶせる程度です。若干、手間が掛かりますが、食べること・栄養を付けることは基本なので、こうした工夫で親・配偶者が体力を落とさず、元気に喜ぶ姿を見ましょう。

逆に食べにくいものは、「ベタベタ」=餅・団子、「パサパサ」=茹で卵・クッキー、「ゴムゴム」=タコ・イカ、「ボソボソ(ポソポソ)」=ごぼう・たけのこ、「サラサラ」=お吸い物・お茶・液体などです。意外にも、液体も摂りにくいのです。むせやすい方は、かたくり粉でとろみを付ける方法もあります。スープにかたくり粉を溶く、味噌汁にとろろ昆布を少量加えます。本人の分を別に作るのが大変と思う方は、薬局でとろみ剤を売っているので活用しましょう。

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認知症◇認知症をよく理解するために「九大法則・一原則」で優しく接しよう/知っておきたい認知症5

2019年05月17日 | 認知症・介護
Alzheimertp3 今から知っておきたい認知症シリーズ5
認知症をよく理解するために「九大法則・一原則」で優しく接しよう
認知症の方には共通した特徴がありポイントをつかんで介護を楽に

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■認知症者の立場から見るようにすれば介護する家族は深刻さを軽くできる
認知症の方には、共通した特徴が見られます。それが、下記の「九大法則」です。様々な困った行動にも、記憶力や判断力が低下した認知症の方の立場から見れば、納得できる理由があります。それを理解して対応すれば、介護する側の家族が抱える問題の深刻さを軽くすることが可能です。まずは項目だけをご覧頂き、認知症になった親・配偶者にはこうした特徴を理解した上で優しく接して下さい。

▽認知症をよく理解するための「九大法則一原則
第一の法則 記憶障害に関する法則
 (a)記銘力低下(酷い物忘れ)
 (b)全体記憶の障害(できごとの全体を忘れる)
 (c)記憶の逆行性喪失(現在から過去に遡って忘れる)
第二の法則 症状の出現強度に関する法則
  身近な人に対して症状がより強く出る
第三の法則 自己有利の法則
  自分にとって不利なことは認めない
第四の法則 まだら症状の法則
  正常な部分と認知症の症状が混在する
第五の法則 感情残像の法則
  記憶を失っても抱いた感情は残る

第六の法則 こだわりの法則
  1つのことにこだわり続ける
第七の法則 作用・反作用の法則
  介護者の気持ちや状態が鏡のように反映する
第八の法則 症状の了解可能性に関する法則
  症状のほとんどは相手(認知症者)の立場に立てば理解できる
第九の法則 衰弱の進行に関する法則
  認知症の人の老化のスピードは速い

一原則 介護に関する原則
  認知症の人の世界を理解し大切にする

タイトルだけを見ると家族の方は先が思いやられ、一見、介護などに深刻さが増すとイメージさせられます。実は、そうではないのです。 「一原則 介護に関する原則」や法則の八・九のように、基本的なことは認知症者の立場に立てば、相手の意志が分かり、家族側の介護も楽になるのです。まず、この点を十分理解しましょう! 次号以降で、個々の法則について説明して参ります。

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介護◇家族の介護の在り方~あなたは配偶者や実父母・舅姑のお尻を拭けますか?/頑張り過ぎない介護4

2019年04月30日 | 認知症・介護
Caretp4 頑張り過ぎない介護シリーズ4
家族の介護の在り方~あなたは配偶者や実父母・舅姑のお尻を拭けますか?
介護殺人・夫婦心中に行き着く前に介護の在り方を考えよう

Lc4846246

■張り切り過ぎ・完全主義・他人に任せられない介護は『危ないタイプ』
65歳以上の高齢者数は、2025年には3,657万人と人口の3割を占め、うち75歳以上は2,179万人の見込みです。残念ながら、誰でも歳をとります。またどんな人でも体力が落ちて病弱になったり、身体に障害を抱えたり、認知症になったりすることは避けられません。本人は様々な不安や苦悩、葛藤を抱えることになりますが、肝心なことは「良き支え手」がいれば、うまく乗り越えられることです。

しかし口で言うほど、容易なことではありません。本人が家族の負担になるまいと気持ちを押し殺したり、逆に行き場のない怒りをぶつけたりもします。家族のほうも介護で時間を取られ、身体も心もボロボロになってしまうことも少なくありません。介護を理由とした離職・離職後の生活破綻、介護虐待・介護殺人、心中などの悲しい現実は、家族が介護で追い詰められた結果なのです。「張り切り過ぎ」 「完全主義」 「他人に任せられない」 「自分を犠牲にし過ぎ」 「協力者がいない」介護は、『危ないタイプ』です。忘れられていることは、「介護する家族にも支援(者)がなければ」、在宅介護を続けることは難しいのです。

■「一人では・また家族だけでは絶対に介護はできない」と思って下さい
介護問題でよく言われるフレーズは、「あなたは配偶者や実父母、舅(しゅうと)・姑(しゅうとめ)のお尻を拭けますか?」(下の世話)。逆に自分の子供や嫁さんに、お尻を拭いてもらうことに躊躇(とまど)いはないですか? どちらの立場に置かれても嫌だ!と感じているなら、突然の介護に慌てないために、今から家族関係の見直しや話し合いが必要です。自分の気持ちに嘘を付きながらの毎日の介護、逆に介護を受けることもできません。介護は、これまでの数十年・半世紀に渡る夫婦や家族関係の在り方が問われます。だからこそ、見直しのチャンスでもあるのです。

自分はどうして欲しいのか、家族はどうしたいのか、家族はどこまでできるのか(できないのか)、仕事・子育て・趣味や地域の活動との両立はできるのか~建前ではない本音での繰り返しの話し合いが必要です。例えば家事や通帳を妻に頼り切りの人は、妻が倒れたらお手上げです。今から家事や家計、通帳・資産・保険の管理は、配偶者や家族(子供)にも分かるようにしておきましょう。できればその際に、介護に使える貯蓄・月々の費用も目安を立てておきたいものです。慌てて仕事を辞めると、生活が立ち行かなくなります。職場の介護休暇や制度を、事前に確認しておきましょう。

事前の準備と話し合い、上手に介護サービスを利用することによって、介護による家族が崩壊する事態はある程度予防できます。「一人では、また家族だけでは絶対に介護はできない」と考えて下さい。その考え方を間違えると、新聞やニュース報道で後を絶たない、介護殺人・介護心中になってしまうのです。ケアマネージャー、ヘルパー、看護師など専門職を含むチームで行ってこそ、継続でき上手くいくのです。当シリーズでは、今後も可能な限り自立して生活ができること、家族の介護が楽になることを念頭に、介護の基礎技術や生活の工夫をご案内して参ります。

Odayakatoptp

認知症◇認知症は1つの病気ではなく様々な症状の集まりです/知っておきたい認知症4

2019年04月30日 | 認知症・介護
Alzheimertp3 今から知っておきたい認知症シリーズ4
認知症は1つの病気ではなく様々な症状の集まりです
知的機能の低下によってもたらされる生活障害と言える

Sindtop2389355y

■認知症の症状は中核症状(脳の働き低下)と周辺症状(環境変化)がある
認知症は、次のように定義されています。『一度獲得した知的機能(記憶・認識・判断・学習など)の低下により、自己や周囲の状況把握・判断が不正確になり、自立した生活が困難になっている状態』です。つまり今日まで自立して生活していた人が、物忘れが酷くなり、適切な判断力、推理力などの知的機能が低下したため、周囲に迷惑を掛ける行動が出てきて、見守りや援助が必要になった状態です。知的機能の低下によってもたらされる、生活障害と言えます。

認知症の症状は、脳の神経細胞そのものの働きが低下して起こる「中核症状」<図表・ピンク部分>と、中核症状が基本となり性格・体験・環境などが絡み合って発生する「周辺症状」(行動・心理症状)<図表・周辺の黄色部分>があります。中核症状は記憶障害、理解・判断力の低下、見当識障害(時間・場所・人物が分からない)、実行機能障害(段取りよく行動できない)などがあり、全ての認知症の人にいずれかの症状が見られます。

周辺症状は、多弁・多動、暴言・暴力、失禁・弄便(便を壁や床にこすり付ける)、徘徊、食行動異常(異食・過食・拒食)、昼夜逆転、性的異常、幻覚、妄想、抑うつ、不安・焦燥、興奮、せん妄などです。周辺症状は、認知症の人全てに見られるのではありませんが、環境の変化や認知症の進行によってよく見られます。認知症の人の介護者を悩ませるのが、この周辺症状なのです。

Alzheimer04 図表は投稿者が再編集した

■定年退職や配偶者の死をきっかけに認知症が始まる例も少なくない
認知症は1つの病気ではなく、症状の集まりです。認知症の原因となる疾患には、脳そのものの病変による1次的要因と、脳以外の身体的・精神的ストレスによる2次要因があります。1次的要因は、脳萎縮性変化(アルツハイマー型認知症など)、血管性変化(脳梗塞・脳出血など)、内分泌・代謝性・中毒症疾患(甲状腺機能低下症・アルコール性認知症など)、感染性疾患(クロイツフェルト・ヤコブ病など)、その他、正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、脳腫瘍などです。病気によっては、早期発見・早期治療により改善できます。

2次的要因には、環境の変化や人間関係、不安、抑うつ、混乱、身体的苦痛などが挙げられます。入院や転居といった環境の変化により認知症が出現したり、骨折・貧血などの身体の変化でも認知症が酷くなることがよくあります。定年退職や配偶者の死をきっかけに、認知症が始まった例も少なくありません。アルツハイマー型認知症などは、加齢とともに進行するものです。2次的要因を見つけて対策を取るのが、認知症介護では最も重要で有効な方法です。

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介護◇元気な家族がいても介護は受けられる・ケアプランの重要性・保険料の相違/頑張り過ぎない介護3

2019年04月30日 | 認知症・介護
Caretp4 頑張り過ぎない介護シリーズ3
知っておきたい介護保険8つのポイント(2)
元気な家族がいても介護は受けられる・ケアプランの重要性・保険料の相違

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前号に続き、「知っておきたい介護保険8つのポイント」の2回目です。元気な家族と同居していても介護は受けられるので、安心して申請しましょう。また介護の実質のスタートは、ケアマネージャーの選定とケアプランの作成です。これらの内容を、簡単ですが説明致します。

■介護する家族を支えることも介護保険の目的の1つ
5.65歳以上の保険料額は市区町村で大きく異なる
既号で説明したように、介護保険は税金と皆さんが支払う保険料の割合が1/2ずつの負担によって施行されています。年金と異なり、それぞれの市区町村が管理・運営しているのです。そのため、保険料はその地方自治体によって大きく違います。差が出る理由は、①高齢者の割合 ②特に75歳以上の後期高齢者の割合 ③65歳以上の所得格差(年収によって保険料を決めるため)などです。地方自治体の人口規模が小さく、高齢者が多い地方(地域)では、気の毒にも保険料が高いのです。

6.介護をする元気な家族がいても介護保険を利用できる
介護にあたり、誤解しているご家族が多いのも確かです。介護保険は「寝た切りの人しか使えない」 「同居している家族が元気だから、サービスを受けることは無理」 「家族が介護を休んだり、外出が多いのにサービスが利用できるのですか?」などの誤解と疑問です。介護保険は「要支援1、2」から、寝た切り状態の「要介護5」まで、要介護度の程度により7段階に分類されています。それぞれの程度によってサービスが受けられるので、寝た切りの人でなくても利用できます。また元気な同居者がいると、サービスが受けられないことはないのです。介護する家族を支えることも介護保険の目的なので、家族の介護疲れや追い込まれることを防ぐためにも利用しましょう。

■介護のスタートはケアマネージャーの選定とケアプランの作成
7.介護認定が決まったらケアマネージャーを選びましょう
前号で介護認定が決まったら介護保険が受けられると申し上げましたが、実質的なサービスを受けるためには、まずは「ケアプラン」の作成が必要です。介護者本人や家族が作ることも可能ですが、やはり介護サービス事業者と交渉するには専門の知識が必要なため、「ケアマネージャー」(介護支援専門員)に依頼するのが一般的です。利用者とサービス事業者との橋渡しをする調整役で、まずケアマネージャーを選びます。既にサービスを受けている人からの口コミを参考にしたり、市区町村の窓口・地域包括支援センターで紹介してもらう方法があります。

8.ケアマネージャーが決まったら肝心な「ケアプラン」を決めましょう
ケアマネージャーと利用者(介護本人や家族)間の話し合いによって、ケアマネージャーが利用者に「ケアプラン」を提案します。ケアプランとは、利用者が実現したい生活や家族の介護負担の軽減を目的に、いつ、どんなサービスを、どのくらい利用するのかといった介護サービス利用計画です。「ケアプラン」が決まったら、サービス事業者と契約を結んで、初めて介護サービスが受けられます。要介護度の程度によって、居宅サービス・地域密着型サービス・施設サービスなど、様々な種類が用意されています。

当説明は、ごくごく初歩的な内容です。いざという時に慌てないよう、あらかじめ参考書を読んでおくことをお勧めします。本屋、図書館には、数多く介護の図書が用意されています。ご家族が元気・平常でも、今のうちから軽くでも目を通しておいたほうが安心できます。

Sankoub
前号/知っておきたい介護保険8つのポイント1・強制加入・審査認定・利用限度額

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認知症◇「認知症は不便だが不幸ではない」本人にそう思わせる介護をしたい/知っておきたい認知症3

2019年04月30日 | 認知症・介護
Alzheimertp3 今から知っておきたい認知症シリーズ3
「認知症は不便だが不幸ではない」本人にそう思わせる介護をしたい
大切なことは重度の認知症になった方でも「心は失っていない」ことです

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■介護者が穏やかに余裕を持てば認知症者も優しくなる
投稿者の妻は今のところ認知症とは縁がありませんが、いつか妻や私にその日が来るかも知れません。前号では認知症への誤解・不勉強から、当の介護者側(配偶者・家族)が苦しむ実態とその対策を、杉山孝博著 『最初に知っておきたい認知症』を参考に説明しました。そして何よりも大事なのが、介護者は認知症者の前では「世界一の俳優・名優になれ」(前号参照)と言うことでした。ある日、夫や妻、親が、今までの人ではなくなってしまう~認知症者は物忘れから始まり、相手を泥棒や食事を出さないと錯覚、徘徊や排泄物を部屋の壁に塗るなど、介護者からみれば地獄です。でも事前に認知症者の症状を理解していれば、かなり身体面や精神面で軽減できることです。

認知症の大きな特徴の1つは、「身近な人ほど意地悪になる」ことです。たまにしか会わない近所の人、朝・夜しか顔を見せない子供にはある程度しっかり対応します。しかし付きっ切りの配偶者、ヘルパーなどの介護者には強く当たります。これは幼児が母親に駄々をこねたり、困らせる心理と同じです。認知症者の心の深層は、介護者を絶対的に信頼しているからこそ、甘え、認知症の症状を強く出すと考えるべきと先生は仰っています。妻が私に強く当たってきたり、泥棒呼ばわりされても、ぐっと我慢。反発するのではなく、「まだ俺のことを思ってくれている」と理解したいと思います(涙?)。でも現実は大変、綺麗ごとでは済まされず、やはり我慢・我慢の連続でしょうね。どこまで耐えられるか・・・

もう1つが、「作用・反作用」の法則です。介護者が怒る・イライラして強く対応すると、認知症者から同じような強い反応が返ってきます。反対に穏やかに余裕を持てば、認知症者も優しくなるそうです。まさしく鏡に映った介護者の気持ちが、認知症者に映し出されるのです。一方、認知症者が暴言・暴力をふるうのは、伝えたいことがある反動だそうです。従って認知症者には、演技でも良い印象や優しい感情が残る接し方が求められます。介護者の心得として、ある程度の割り切りが必要と言われます。誤解してはいけないことは、役者に徹するのは相手を騙すことではなく相手をいたわる行為なのです。まだまだお伝えしたいことがありますが、関心のある方は御本をお読み頂きましょう。

■一人でも多くの方が認知症や介護の智恵を持てば双方の不幸が減らせる
NHKが、大々的に認知症の特集番組を放映しました(政府に追従ばかりのNHKだが、たまには良い番組もやる・笑)。皆様も、ご覧になった方が多いのではないでしょうか。感銘したのが、今回のタイトルのように、ある認知症者が「認知症になって不便だが不幸ではない」と言ったことです。相手にそう思ってもらえる生き方をさせたい!そんな介護をしたい!と思います。驚いたのは、中度・重度の方の半分が、会話ができなくても「文章が書ける」ことです。内容は、不安が隠せない中、認知症者が介護者へ詫びる文章ばかりでした。重度の認知症者でも心は失われていない、「心」を持ち続けていると思いました。一人でも多くの方が、認知症や介護の智恵を持てば、双方の不幸が減らせます。いろいろ申し上げましたが、よく考えれば私が先に認知症になって、“演技されている側”になっているかも知れません(苦笑)。

今号も最後は、認知症者の事件です。以前から心に突き刺さる事件があり、改めて時間を掛けて調べました。2006年・京都で、認知症の母と息子が桂川べりで心中を図ったものの、息子が死に切れず殺人罪に問われた事件です。母は夫の死亡後に徘徊が酷くなり、息子は退職して介護に専念せざるを得ませんでした。しかし生活保護が全く認められず、生活苦から二人で死のうとしたのです。裁判中、息子は「母の命を奪ったが、もう一度、母の子供に生まれたい」と打ち明けました。裁判官は涙を流し、「介護保険や生活保護行政などの公的支援の在り方も問われている」 「今後は自らを殺(あや)めず、母のために生きること」と励ましました(判決は懲役2年6か月、執行猶予3年)。何よりも社会保障をしっかりさせていくのが、まともな国の政治と思いますが・・・

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介護◇強制加入・審査認定・利用限度額・知っておきたい介護保険8つのポイント(1)/頑張り過ぎない介護2

2019年04月15日 | 認知症・介護
Caretp4 頑張り過ぎない介護シリーズ2
知っておきたい介護保険8つのポイント(1)
強制加入・病気によって64歳以下も・事前の審査認定・利用限度額

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介護保険制度の内容が、なかなか知れ渡っていません。介護を他人事と考え、家族に介護が必要になったら、その時、介護の制度を覚えようと思っていませんか? そんなお気楽に思わず、今から最低限のことは知っておきましょう! 誤解の多くは「必要な時、必要なだけ使える」、あるいは「家族が同居していると、ヘルパーが来てもらえない」など。家族だけでなく社会全体で介護を支えようとする制度であっても、希望通りにはいかないのが現状です。今からぜひ知っておきたい8つのポイントを、2回に渡り説明します。

■64歳以下でも病気によっては介護保険が受けられる
1.強制加入の皆保険であること (保険料は所得金額によって9~10段階)
民間の生命保険会社で「介護保険」名称の保険を販売していますが、当シリーズで説明する『介護保険』は、40歳以上の国民全員が強制的に加入する皆保険です。加入者は65歳以上の第1号被保険者と、64歳までの第2号被保険者に区分されます。そのため40歳以上の現役の方は給料から天引き、リタイアされた方は国民年金などから差し引かれます。収入(所得金額)によって、保険料は概ね9~10段階に設定されています。但しお住まいの地方自治体によって、段階数・保険料はバラバラです。因みに、14・15段階に分かれる地域もあります。

2.年齢によって利用要件が異なる (64歳以下でも病気によっては対象に)
65歳以上の第1号被保険者は、原因を問わず介護が必要になれば、地域の役所の窓口に申請をし、認定されれば保険が利用できます(後項で説明)。一方、64歳までの第2号被保険者は、国が決めた16の病気が原因で介護が必要な場合に利用できます。このように介護対象は、一律、65歳以上ではありません。
64歳以下でも対象になる16の疾病(抜粋) 初老期における認知症・末期がん・糖尿病による三大合併症・脳出血疾患・パーキンソン病・関節リウマチ、その他

■役所の認定を受けて初めて介護が受けられる
3.利用するには申請し事前の審査・認定を受ける
健康保険のように、病院で保険証を見せれば受けられるというものではありません。急に介護が必要になったからといって、介護施設へ行っても対応してもらえません。予め、あなたが住んでいる地方自治体(市役所・区役所・町役場など)の窓口に申請します。ただここでも申請したからといって、直ちにOKにはなりません。詳しくは後号で説明しますが、医師が病状を診る、市区などの職員が自宅を訪問調査します。その後に介護認定審査会で審査され、そこで初めて要支援1・2、あるいは要介護1-5の7段階いずれかの認定がされ、保険が利用できます。但し非該当(自立)にされる場合もありますが、市区独自の予防サービス(講習・アドバイス等)が行われており参加できます。

4.要支援・要介護の7段階に応じた1か月の利用限度額
要支援1・2、要介護1-5の7段階に応じて、介護サービスを受けるための「1か月の利用限度額」が決められています。現金が支給されるのではなく、図表のように介護の程度によって受けられる1か月単位のサービス額です。実際は受けるサービスごと個々の額が決められており、ケアマネージャーと相談の上、利用限度額に応じてどんなサービスを何回受けるかなどを決めます。

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Sankoub 知っておきたい介護保険8つのポイント2・元気な家族・ケアプラン

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認知症◇認知症になった本人が穏やかになるよう介護者は役者を演じることが大事/知っておきたい認知症2

2019年04月15日 | 認知症・介護
Alzheimertp3 今から知っておきたい認知症シリーズ2
認知症になった本人が穏やかになるよう介護者は役者を演じることが大事
2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると推測される

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■高齢化が進み老老介護・認認介護・労老介護の恐れも
介護する方が役者を演じるってどういうこと?と思われるかも知れません。でも認知症や介護の御本を読まれた方は、まさに介護する側の対策として言い当てていると理解して頂けるでしょう。理由は、後ほど申し上げます。厚労省の推計によれば認知症高齢者は462万人、認知症予備軍が400万人もいるそうです。2025年には、65歳以上の5人に1人が認知症になると推測されています。これだけ認知症の方が増えても当の介護者(配偶者・家族)を始め一般への理解が広がらず、私も重大なポイントを誤解していました。大切なことは、重度の認知症になっても「心は失っていない」ことです。当シリーズの総集編的な内容を、まず2回に渡り投稿します。

現実は、介護する側は人生がメチャクチャ、介護の疲れやストレスから、せっかく今まで共に暮らしてきた伴侶や親を殺す「介護殺人」が後を絶ちません。また高齢者同士の「老老介護」、息子や嫁さんが働きながらの「労老介護」、介護するためやむなく会社を辞めざるを得ない「離職介護」(40万人が介護のため離職した)、そして軽い認知症の方が重い認知症の配偶者を介護する「認認介護」も見受けられます。日々、壮絶な介護に耐えている方が多いでしょう。将来、妻あるいは私のどちらかが認知症者、あるいは介護の当事者になる可能性が高いので、今から少しずつ覚悟と勉強を深めていきたいと考えています。

■介護者は認知症者の前で世界一の俳優・名優になれ!
認知症や介護の本を読んだのですが、この本が一番分かりやすいので紹介します。『最初に知っておきたい認知症』 著者:杉山孝博 発行:新日本出版です。杉山孝博氏は川崎幸クリニックの院長で、認知症関係の著書や監修もされています(「川崎・幸」でも認知症者3人が殺されたのは介護施設、杉山氏は無関係の病院院長です)。先生のアドバイスの中で私が最も大事と思ったのは、「介護者は認知症者の前で、世界一の俳優・名優になれ」と言うことです。それは認知症者を騙すことではなく、認知症者に「この人は優しくしてくれる」「ここなら安心して住める」と思わせる対応をすることだとしています。もし妻が認知症になったら、妻の前では「立派な役者」(絶対!二枚目を・笑)を演じ切ることを覚悟しました。主演男優賞受賞を、目指ししたいと思います。

最後は、認知症の事件です(事故ではありません)。2007年・愛知県で当時91歳の認知症の男性が、徘徊中に列車にはねられ死亡しました。JR東海は、遺族に720万円の損害賠償の訴訟を起こしたのです。JRは民法の精神障害者が損害を与えた場合、親や家族が責任を負うとして訴えていたものです。一方、遺族側は認知症者を、一瞬の隙もなく見守るのは不可能と主張していました。最高裁の判決は画期的で、画一的に遺族が損害賠償を負うのではなく、介護や生活などを鑑みた判断が必要とのことでした。高齢化、認知症者が急増する中で、今後の介護の在り方に影響が出てきます。それにしても政府は、消費税増税分を社会保障費にと言いながら、逆に介護保険・生活保護費や仕組みをバッサリ切っています。生活保護・母子家庭援助、介護や認知症対策に力を入れないのは、OECD先進国の中で日本だけだそうです。

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