岳遊のひとり言

日々の暮らしに農作業や好きな山登りのことなどを伝えていきたいです。

おいつるしやま鍋山行

2010-12-05 19:22:19 | 山登り
村の登山隊「小杉トレッキング倶楽部」では、この時期恒例の鍋囲み登山を行なった。

快晴の日曜日となった今日、行き先は会報誌のタイトルでもある負釣山(おいつるしやま959,3m


厚く覆われた落ち葉の絨毯を踏みしめて登れば、山頂付近からは先だっての雪がまだ残って、今年初めての感触にみな感激。

       

       
山頂に立てば冬晴れの下展望は素晴らしく、北アルプス最北の山並みと黒部川扇状地が一望に見渡せる絶景日和。

そんな恵まれた山日和には好きなお酒と仲間に囲まれ、今回の鍋は「トマト鍋」。

正直申せば、前日にカミさんに下準備してもらっていて、僕はなんにもしていないのだが、皆に喜んでもらえて得意面はないってか(苦笑。

       


山の総会

2010-02-28 22:04:44 | 山登り
2月の最後の週末、恒例になった僕ら村の登山隊「小杉 トレッキング倶楽部」の22年度総会を町の施設「いろり館」を借りて一泊で行なった。

       

       
総会終了後、これも恒例の写真中央赤シャツは佐伯邦夫先生を招いて山のうん蓄を聞いた。

登山家であって郷土の山岳史家である佐伯さんについてはこれまでも何度か紹介してきたのでここでは割愛させていただく。

これまでは講演が終わったあとで佐伯さんを囲んで酒宴と移ったのだが、今年から飲みながら、つまり宴会をやりつつ講演を聞くという趣向にした。

元来お酒が好きで、飲めば饒舌になり思わぬ裏話も聞けたりすることを、これまで山テントで知り尽くしてる僕の考えだった(笑。

案の定、お話は多彩に富、終わった後の皆の感想も「非常に勉強になり、良い話が聞けた。」という大満足のうえ、注しつ注されつで終わりのない盛り上がり様だった。

       
今回も山男手作りの料理でもてなしたのだが、なかでも邦夫さんが手にしてるのは炭火で焼き上げた岩魚の骨酒。 黄色く濁り、独特の甘味が特徴だ。

そしてメーンディッシュは芋煮だ。 何年か前に僕のハウスで芋煮を作ったところ評判だったのを思い出し、リーダのSRさんに提案し可決と相成った(笑。

       
お昼過ぎに会場に集まった僕らは買い出しに始まり、サトイモの皮むきから挑戦。 意外と長く掛かった下準備も甲斐あって、目出度く全員に旨いと言わせしめたのだった(笑。

今回も我家から出品のいまでは貴重な鉄の大鍋はこれまでの鍋物の旨味がみんな地金に吸い込まれていて最高の味を作ってくれた。


いまや一年に一度、七夕の様な関係の僕らと佐伯邦夫さんだが、縁あってこの席に来ていただいてもう10数年になる。

お互い生活環境も変わり山に係わる時間も少なくなったが、来年も再びここで集えることを期待し、翌朝に解散した。




お正月を雪山で迎えてー2

2010-01-05 21:39:06 | 山登り


これ以上深追いは得策ではないと考えた僕らは、適に風を避け、テントが一張り立てる場所を探し、設営に取り掛かった。

強風の下、テントを組み立てるや、吹き飛ばされないよう一人が素早く中に潜り込むが、この事自体いかにも冬山らしく嬉しくなってくるから可笑しい(苦笑。

今回のテントは二人用。 一説には外国人だと一人用に使うというくらいで、着膨れした冬山ではチョット狭いかなというもの。       

        
それでも、中に入ってしまえば、使い勝手の知れた馴染みのテント。 風も遮断し暖かく、僕には最高の棲家だ(笑。

そう、僕にとって狭くて冷たくて硬いテントやツェルトはどんなに素晴らしいベッドや布団よりも癒されるのだから常人には理解し難いところだろう(苦笑。

       

       
テントに入り、先ずは水代わりに持ち歩いているポカリスウェットの残りをガスに掛け、ホットポカリで身体を温めた。

次に雪を融かし水を作る作業に掛かる。 雪山にあっては、水の元は幾らでもある。 よって夏場のように余計に持って歩かなくてもいいのだ。


        
出来た水で最初の晩はジフィーズのシソワカメご飯を作る。 僕らには馴染みの精米機メーカのサタケ製品。 お湯を入れて15分で出来る優れもので、 これが普及するようになって、以前のように不味いアルファ米を炊くこともなくなった。

元日の朝なんかは、それらしく、うどんに我が家の杵つき餅を焼いて入れ、雑煮よろしく戴く(笑。
       

そんな浮かれたテントの中とは裏腹に空は日が沈み、回復する兆しさへみせず、むしろ予報通り風雪は増した。

       

比較的安全な場所と決めたものだが、それでも降る雪にテントが埋まるものだ。

       

       
放っておけば入り口を塞いでしまう。 時おりの小止みを待って除雪を施す。

       
一向に降り止まぬ雪に、僕らはラジオの気象情報から当初の計画を変更、ここより下山することで一致した。 

久しぶりの冬山を味わえた僕に不満はなく、素直に妥当だと思えたのだ。

以前であれば、やり遂げることを良しとして、拘っていたこともないではなかったが、今は遊べれは充分だ。深追いすることもない。

自分に力の衰えが見えてきたからそうなのか、最近は自身の力で登ったとか、まだ此処までやれるとか、攻めの気持ちが湧かなくなってきてる。

そのことがチョッピリ不満でもあるのだが・・、なんと言ったらいいのか、上手く山に雪に遊んでもらっている。 そんな風にも思えてくるのだ。

       
  
下山の朝、いつも以上に時間を掛けて食事をとり、最後にカフェオレも沸かして飲んだ。
相変わらず吹雪いて、ラジオは大雪強風警報を伝えてはいたが、慌てて帰る理由は何処にもなかった。

テントを畳んだ後も、名残り惜しむように写真を撮り、ゆっくりと後にした。


       
温泉街を走る電車の音が聞こえてくる頃、尾根を捨て杉の植林地帯に入る。 まるで此処だけがカーテンで遮られたように、風がピタリと止み別世界の様子だ。 

ここから残りあと僅か、遊ぶように新雪にダイブし鼻歌で下った。

       


お正月を雪山で迎えてー1

2010-01-05 00:31:16 | 山登り

僕らの年末年始の山行は出だしから大雪に見舞われた。

       
予報では元日が暴風雪とのことで、31日は出来るだけ稼ごうと思っていたのだが、当てが外れた(苦笑。

前日の雨は未明より非常に重い湿雪となり、取り付きの宇奈月に着いた頃には本降りとなった。

相方で、元会長のN さんの奥さんが運転する車サポートにより到着した僕ら二人は、ホテルグリーン喜泉さんの向かいから杉林の間をぬって尾根を目指した。

昨年は全くの単独での個人山行だったが、今回は僕が所属するU岳友会の冬山合宿での別動隊としての参加だ(笑。 

前にも話したと思うが、一年を通して活動する人たちの山行パーティを本隊と呼び、僕のように滅多にしか会にも現れず、体力も落ち、恥ずかしながら末席を汚している者は、こうやって静かに身の丈にあった別メニューの山行を楽しんでいるのだ(笑。


登りはじめて植林地帯を抜けると風雪が左肩ないし後方から容赦なく吹きつけてくる。

       


       
その雪も次第に重く深みを増し、ツボ足を輪カンジキに替えて一歩一歩抜いては前に刺し、
泥沼を進むが如く高みを目指す。 

その後も時間を追う毎に雪は更に激しさを増し、時には腰まで浸かりながらのラッセルとなった。

       

       
もとより傾斜のきついルートなれば、膝で雪を崩しながら一歩一歩足を運ぶ。 古い雪であればシッカリするのだが、降り続く雪は前に出した足下が崩れては流れ、思うようには進まない。 ひたすら忍耐の行進だ(苦笑。

       

                

                
40分ほど進んでは雪を踏み固め、ザックを下ろし暫しの休憩をとる。

こんなコンディションのなか、お互いに今後の行動予定は暗黙の了解ではないが、通じ合っていた。

このあと遅めの昼食を摂った僕らは今夜のテン場を決めるべく動いた。


      つづく       


山が呼んでる

2009-12-14 18:54:27 | 山登り
       
        
今日も早朝より干し大根を出荷する。 一束10本に縛り、常時80本ほど出すようにしている。 朝の早いのはこの時期辛いが、干し大根は早めに取り込むと変色するのも早い為、出来るだけ色落ちしないうちにと、眠い目をこすり頑張っている(苦笑。


さて、話題は山のこと。 つい先日、西瓜の跡田を耕して代かきをした。 いい天気で北アルプスの白馬岳や朝日岳が眩く輝き、すっかり葉を落とした近くの山々も暖かそうで、「お出でお出で」と呼んでるように見えた。

で、早速に姉やNちゃんに声を掛けて 出かけることにした。 行き先は町の最高峰で負釣山(おいつるしやま)959,3m。

       
落ち葉を踏んでの山歩きは楽しい。 もちろん膝にも優しく、小気味良い。

何にもましてこの時期の山は葉を落とした木立の間から周りの山々を垣間見ることができ、且つ静寂で、普段とは違った趣があり、好きだ。

       

       
この負釣山(おいつるしやま)は北面が北又谷の水系は小川に。 南面は黒部川に水を落す急峻な山でもある。

よって、標高こそ低いが登り応えのある山であり、積雪時などは急登ゆえ胸まで雪に埋もれながらの格闘も楽しめる。

       

       
山頂に立ちポーズを決める二人。 快晴に風も殆んどなく、お弁当を広げコーヒを沸かし、ゆっくりとくつろいだ。

       
眼下には黒部川扇状地が広がり、その向こうには富山湾、さらには微かに氷見や能登半島が窺える。

       
そして、南東に眼を転じればいつも仰ぎ見る駒ヶ岳が大きく横たわり、右に僧ヶ岳へと伸びて

すぐ左には毛勝が、さらに左へ剱岳や鹿島槍に白馬岳、そして大好きな朝日岳や初雪山が手にとるようだ。

山は裏切らない。 こうやって素晴らしい眺望を与えてくれることもあれば、先週のように雨であっても、シルクの様な山影を見せてくれたり、ジーット耐える草花や来春の為に葉を落として備える木々の凄さを楽しむことが出来るのだから。  

   

鍋を担いで

2009-12-08 22:55:33 | 山登り

毎年恒例の村の登山隊「小杉トレッキング倶楽部」による鍋囲み登山が行なわれた。

       
その歳の本格的な雪を迎える前の12月の初めに実施、本年の山収めとしてきた。

文字通り鍋を担いで登り、適当な場所を見つけ盛り上がろうというもの。

昨年も一昨年も雪の中での鍋囲みであったが、今年は全く雪のない年となった。

それでも、自慢の鍋は、葱に白菜春菊、シイタケえのき茸にシラタキ、焼き豆腐に鶏のツミレとホタテの何でもありのトレッキング名物。

ホタテの出汁が効いて旨さ100倍。 それに僕のハリハリ漬けを添えて大きな鍋も完食(笑。


       
朝の旅立ち前。 プラス僕の総勢8名。 行き先は県東部の外れ大鷲山で僕らの村の公民館を車で出発して15分ほどで登山口に

生憎の雨であったが、そこは好きもの、この日を楽しみに待ってた連中ばかり(笑。

        

       
標高こそ817mと低いが、日本海から伸びた尾根は登山口が1200m前後の一流の北アルプスに匹敵する登り応えがある。

眼下には日本海の荒海が望み、この日は時化で煌めく波が夏の照り返しを受けた街並みを見下ろすようにも見えた。

       

       
山頂に着いた面々。 先々週にはこの辺りも雪であったが、暖冬で積雪は〇。 
かわりに風は強く、先程まで幾らか見えていた眺望も効かず、早々に下山に掛かる。

折しも時はお昼。 途中、風当たりの少ない場所を見つけ、鍋の準備に掛かれば、鍋奉行が多すぎてウルサイったらありゃしない(笑。

       

       


山の祭事

2009-11-09 20:50:45 | 山登り

山好きな僕は村の登山仲間と作る同好会の他に社会人山岳会に席を置いている。

近年縁遠くなりつつあり、恥ずかしながらも席を置かさせていただいていると言うのが実状。

その魚津岳友会で一年の山の無事を祈念し祝う、「ザイル祭り」なるものが恒例としてあり出席した。

       

       
神主役を務めるのは会長のS。 烏帽子に白の上着は本物だが下はジャージと、妙ないでたちなれど、節回しも中々に、失礼ながら僕らの村社の神主さまより様になっていると思った(笑。

       
祭壇には実りの収穫はもちろん、新しいザイルに、酒は清酒立山と幻の瀧。

数年前までは河原などを会場に大きな焚き火を囲み、使い古した登山着などを燃やし、世話になった古いザイルを皆でつなぎ持ち、焚き火を取り巻きながら

「♪ザイルよザイルよ 繫げよ我ら♪」と唄い、
火の神に奉納したものだが、今は昨今の事情で寂しくなった。


さて、全員の玉串奉納も済み、舞台は祝宴へと移行。 これも恒例の参加者が一人一品の酒の肴を持ち寄り、順に近状報告やら昔の思い出やらに楽しく楽しく盛り上がった。

時と共に酔いもまわり、中には買ったばかりの最新の登攀器具を見せ実演するものがあれば、それを旧態の下降法で対抗するものも出て、狭いログハウスの会館は熱く熱く包まれていった。

       
久しく離れていた僕も皆の若さに(笑、圧倒され、且つ刺激を一杯に戴いた。

正直、これまでも心に隙間風が(苦笑、吹いてるような精神状態のときなんか、どれだけ此処へ来て救われたことか。

今一度自分を鍛えなおし、再度チャレンジする心と身体を持ちたいと密かに決心し、会館を後にした。


山旅より 「初めての宿坊体験」

2009-11-02 07:15:49 | 山登り

       
先日話した山旅で僕らは月山を登る際に事前に出羽三山神社を訪ねた。 昨年は大雨の中を車で神社前の駐車場へ直行だったが、今回はこの長い参道を歩いて羽黒山へ登った。 

途中寄り道したりで一時間は悠に掛かり、五重の塔を過ぎてからはひたすら登り一方のキツイ参道だが、以外にもここを通る人は多かった。

そして最後の晩をテントではなく初めての宿坊を利用させてもらった。 それが下の写真の神林坊で三山神社の社務所の直ぐ傍に建ち茅葺屋根が懐かしく心を和ませてくれた。

       

       
此処山形の出羽三山は山岳信仰神仏混合である。この神林坊にも7月8月には多くの信徒が訪れるという。

僕らから見てユニークというか変わって見えるのは多くの方々は家に帰れば其々に各宗派のお寺さんをお持ちであるということ。 つまり、其れはそれ此れはこれでと言うところが懐が深いというか羨ましいというか・・

因みに宿坊の宅内にある社は京都の八坂神社の流れを汲むという。

信者が訪れる以外のシーズンを民宿として活用しているとのことだが、出された食事は精進料理。 だが、其れは僕らの口を充分に満足させてくれるものだった。

       

       
浴室も完備し美味しい食事にふかふかのお布団、神経質な人には向かない大部屋なれど(決して相部屋との意味ではありません)僕らは大満足し、宿坊ってこれから活用すべきだよねって(笑、見直した。



ここ神林坊は一泊二食で7500円、食事に飲み物も頼めば付きます。
いきなり部屋の戸を開けるような無粋な真似をされるどころか、戸越に話されるのには今時感心いたしました。

風呂も食事の時間もこちらに配慮して準備されたのには嬉しかったです。

「山形朝日連峰と月山の旅」

2009-10-31 14:50:37 | 山登り
台風18号が富山を通過した翌日に僕ら村の登山隊のメンバー数名で山形は紅葉の朝日連峰の大朝日登山に出発した。

今年の春から決めていたことで台風は予想外だった。 スタート時にはまずまずの天気だったのだが登るにつれ崩れ出しミゾレ交じりの雨が降りだした。

山頂に立った時は全く視界が利かない様な状況であったがそれでも僕にすれば久しぶりの山であって紅葉も少しばかり晩かったが充分に満足のいくものだった。

       


       

       

       

       

       

       

       

       

       

山頂直下に避難小屋はあったが僕らは往路下山を決め惜しむように来た道を下った。

登山口の古寺鉱泉に戻った僕らはこれも予定の行動で出羽三山の一つ月山へと向かった。

日没にあわせ林道脇でテントを張り、翌日の早朝には登り口の月山八合目より低く垂れ込めたガスの中を山頂をめざし歩き出した。

ここでも高見へ進むにつれ視界は曇り気温も一気に下がり体温を奪ったが周りの草木に水滴が凍ってまるできれいな芸術作品を見てるようだった。

山頂が近づくにつれ風は吹きすさび木道はもちろん岩場の足下も凍り正に冬の装いだったがここでも僕の心は浮き立っていた。

これまで労働だけで運動らしいこともせず、家を出るときはあんなに心配していた脚への負担が表れずに僕はルンルン気分で山頂の社を後にした。

       

       

       

       

       

       

       

       

「山形朝日連峰と月山の旅」

2009-10-31 14:50:37 | 山登り
台風18号が富山を通過した翌日に僕ら村の登山隊「小杉トレッキング倶楽部」のメンバー数名で山形は紅葉の朝日連峰の大朝日登山に出発した。

今年の春から決めていたことで台風は予想外だった。 スタート時にはまずまずの天気だったのだが登るにつれ崩れ出しミゾレ交じりの雨が降りだした。

山頂に立った時は全く視界が利かない様な状況であったがそれでも僕にすれば久しぶりの山であって紅葉も少しばかり晩かったが充分に満足のいくものだった。

       


       

       

       

       

       

       

       

       

       

山頂直下に避難小屋はあったが僕らは往路下山を決め惜しむように来た道を下った。

登山口の古寺鉱泉に戻った僕らはこれも予定の行動で出羽三山の一つ月山へと向かった。

日没にあわせ林道脇でテントを張り、翌日の早朝には登り口の月山八合目より低く垂れ込めたガスの中を山頂をめざし歩き出した。

ここでも高見へ進むにつれ視界は曇り気温も一気に下がり体温を奪ったが周りの草木に水滴が凍ってまるできれいな芸術作品を見てるようだった。

山頂が近づくにつれ風は吹きすさび木道はもちろん岩場の足下も凍り正に冬の装いだったがここでも僕の心は浮き立っていた。

これまで労働だけで運動らしいこともせず、家を出るときはあんなに心配していた脚への負担が表れずに僕はルンルン気分で山頂の社を後にした。