明日への道標~みんなが幸せになるために

さあ、また書き始めよう。どうしても伝えたいことがあるから。

「一人でも反対すれば橋は作らない」論

2007-02-17 | 政治
写真入りブログ第二弾。



唐突だが、武蔵野線新秋津駅から見た西武線である。
このちょっと右側に西武線の秋津駅がある。

ご存知の方もいると思うが、武蔵野線が1973年に開業して以来、
この両駅のそれぞれのホームの端から端までの直線距離は
100メートル足らずであるにも関わらず、
乗り換え客はいったん一般道に出て300メートル程の道を
歩く必要がある。(地図)

なぜかと言えば、地元商店街の強硬な反対のために、
両駅の連絡通路の設置が出来なかったためだ。

新秋津駅の一日乗降客数が3万5千人、その多くが乗り換え客と
考えれば、毎日3万人以上が約10分ずつ余計に歩かされている
ことになる。

これは膨大な社会的損失である。

昔、美濃部都知事(1967~79)という人がいて、
「一人でも反対すれば橋は作らない」などということを
言っていた。

今なら、それじゃ何も出来ないじゃないか、
と思う人が多いだろうが、当時はそういう発想が
大きな影響力を持っていたのだ。

もちろん、できれば何らかの妥協点を見つけて、
みんなが納得してやっていけるならそれに越したことはない。

しかし、そういう手法は確信犯的に反対を続ける人達には
通用しないということが、十分理解されていなかったのである。

2005年の郵政選挙は、そういう棒を飲んだような反対を
続ける特定郵便局長達や郵政族議員らに対する、
国民の怒りが炸裂したものだったと思う。

つまりは「一人でも反対すれば橋は作らない」論の限界を、
多くの国民が理解するに至ったということではないだろうか。

であれば、1973年にはできなかった両駅の連絡通路開設の強行が、
今なら多くの国民の支持のもとで実行可能なのではないか?

見るところ、今はJRも西武もあきらめムードのようだ。

しかし、沿線人口の減少やモータリゼーションの進行の中で、
乗り換えの利便性の向上は両社に取って得るものは大きいはずだ。

また、国に取っても公共交通機関の利用促進の観点から
積極的に取り組んでいくべき問題であるだろう。

国内には同様の状況にある箇所が他にもいくつかあるようだ。
関係者には、摩擦を恐れず、大局的な視点で
問題の解決に動き出すことを強く希望したい。

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