THE BOOKハンター!

~〈本の虫〉の痛快読書日誌~

「温泉文学論」(川村湊/新潮新書)

2008年01月19日 | Weblog
 夏目漱石、宮澤賢治、志賀直哉……名作には、なぜか温泉地が欠かせません。立ちのぼる湯煙の中に、情愛と別離、偏執と宿意、土俗と自然、生命と無常がにじむ。本を持ち、汽車を乗り継ぎ、名湯に首までつかりながら、文豪たちの創作の源泉をさぐる異色の紀行評論。鉄道や温泉ガイドとしても楽しめます。