2024年米大統領選の行方を占う世論調査で、重要な6州のうち5つで、共和党のドナルド・トランプ前大統領が、現職の民主党、ジョー・バイデン大統領を上回った。
トランプ氏は前回20年の大統領選結果を覆そうとした容疑など4つの問題で、司法省などから起訴されているが、依然として人気が衰えていないことを示したかたちだ。
重要6州とは、ネバダ、ジョージア、アリゾナ、ミシガン、ペンシルベニア、ウィスコンシンだ。このうち、ウィスコンシンを除く5州で、いずれもトランプ氏がバイデン氏を上回った。前回の大統領選では、6州すべてでバイデン氏が勝利していた。
なかでも、ネバダ州はトランプ氏が11ポイントも引き離し、残りも4ポイントから6ポイントの差を付けた。これらの州は「スイング州(激戦州)」と呼ばれ「勝敗の鍵を握る」とされている。
トランプ氏は、世論調査機関リアルクリアポリティクスが集計した複数の調査の平均でも、11月7日現在で46%の支持を集め、バイデン氏の44・6%を引き離している。9月11日を境に、バイデン氏の優位を逆転した。
ニューヨーク・タイムズは、来年11月の選挙で同じ状態が続いていれば、「トランプ氏が勝利に必要な270を、はるかに上回る300以上の選挙人団票を獲得して圧勝する」と予想している。
米大統領選の行方は、ウクライナやイスラエルの戦争、台湾情勢も左右する。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は「米大統領選の結果を見極めるまでは、たとえ戦況が思わしくなくても、停戦に動かない」とみられている。ウクライナ支援に消極的とされるトランプ氏が大統領に復活すれば「ロシアに有利」と踏んでいるからだ。中国も当然、情勢を注視している。
トランプ氏が圧勝??