日本の世襲議員の割合は、国会議員全体では3人に1人が世襲議員です。
日本の国会議員数は710人で、衆院議員は465人で参院議員は245人ですが、3人に1人が世襲議員です。
自民党に限っては約4割が世襲議員なので、ほぼ半数が世襲議員となっています。
世襲議員の海外比率は少ない
日本の世襲議員が多い、多すぎると言われているのは海外の世襲議員の比率、割合が少ないからです。
例えばアメリカでは、上下両院議員で5%以下の世襲議員比率となっています。
ケネディ兄弟や、ブッシュ一族などの世襲議員で知られるアメリカですが、ふたを開けてみると米連邦議会に占める世襲議員の割合は、議会や議員名簿などによると、上院議員100人中5人で、下院議員435人中23人と、それぞれ5%程度。
親の引退時に同じ選挙区を引き継いで当選したケースに限ると、上院は1人、下院は10人だけなのです。
また、イギリスでは現在の労働党政権の閣僚計23人のうち、世襲議員として認知されているのは、ヒラリー・ベン環境相ぐらいだそうです。
日本は海外と比べて3人に1人が世襲議員とダントツに多く、石を投げれば世襲議員がに当たるともいわれているようです…
世襲議員のからくり
世襲議員の問題点とからくりについて。
日本の総理大臣の世襲率は70%というから驚きです。
世襲議員のからくりについては、世襲議員は当選しやすいからくりがあります。
世襲議員は当選しやすく、若くして「地盤」「看板」「カバン」の3バンを任されます。
政権の中枢部のポストに就くことが多く、政権与党内でも早く出世することが期待できます。
例えば、得票率が低いと、固定票を持った世襲議員が有利となるケース。
仮に2割の固定票を、世襲した候補者が押さえていれば全体の得票率は50%となり、過半数を抑えるのに、あと5%を取り込めばいい訳ですが、対立候補は25%が必要となると言われています。
また、世襲議員が多い日本では世襲議員同士のひいきや、親の七光りもあり、注目度も高くなる傾向もあるといいます。
世襲議員には、見識や能力、適性といった資質が問われることは少ないそうです…
世襲議員の問題点
世襲議員の問題点については、専門家が詳細な問題点をあげて指摘しているようです。
簡単に説明すると、世襲議員の問題点は「優待」とまとめることができそうです。
例えば、憲法14条第2項は貴族制度を禁じています。これは憲法の目指す法の下の平等を実現するためです。
昔からの貴族の特権や不平等…さらに社会制度が変改している現在。
皆が平等にあつかわれ自由に仕事を選べる、ということは人間の本質であり、よりよい人生を歩くために必要不可欠なものといった解釈でしょうか。
ところが、世襲議員が進むことによって、「普通」の人が、議員になることが困難な状況となることをで指摘している専門家も多いようです。
世襲議員が固定化され進行すると、どうなるのか…
今回は、世襲議員一覧と日本の割合と海外比率や問題点とからくりについてお伝えしました。