絹糸のしらべ

一絃の琴、きもの、文学etc…日本人のDNAが目を覚ます・・・

語りと舞

2009年02月25日 11時57分18秒 | Weblog
先日千種小劇場で、「源氏物語」を語り(現代語)と地唄舞で表現したものを
観ました。
もとアナウンサーの女性でとても素晴らしい語りでした。
また素人でよくわかりませんが、地唄舞もとても素敵でした。
昼の部でしたが子どもが帰ってくるので仕方なく一部の「夕顔」しか
観ることができず残念でした。

ひとことで言うと、源氏物語のひとり芝居、というもののようです。
あと、語りの合い間や最後に地唄舞が入ります。
音楽、効果音ありで、舞はもちろん唄つきです。

「夕顔」はよく知られている段ですね。
源氏物語をひとり語りしている役者さんもおられますが
まだ見たことがありません。どんなのなんでしょう?
もちろん現代語訳でしょうから、当然脚色されているのでしょうね。
現代語訳といっても、やはり「語りやすい」ように
手を加えられているのでしょう。

今回の語りと舞も、演者以外の脚色家の手によって
ことばが選ばれていました。
そうなると、この語りはもうその作家さんのもの以外の
何ものでもなくなっていて・・・、あたりまえのことですが。
もちろんいろいろ相談をされてこのようなお話になっているの
しょう。

語りも舞いもとてもすばらしかったけれど
どうしても自分の思い描く「夕顔の君」と
演じられた「リアルな夕顔」とが相容れず
「こんな言い回しの場面あったっけ?」みたく
昔読んだ記憶を辿ろうとしていました。
(それはちょっと興ざめなことで)
やはり全く別のお話と思ってみるほうがいいのかもしれません。
(映画の原作との違いとも似ているかな・・・)

なんだか、古文が現代文になった瞬間に、
「源氏物語」が渡辺淳一著か!?と思えてきて
ちょっとだけ気分が滅入りました。


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