絹糸のしらべ

一絃の琴、きもの、文学etc…日本人のDNAが目を覚ます・・・

「須磨の昔」

2006年06月02日 18時20分50秒 | 一絃琴
履修の曲のなかでもとくに気に入っている曲です。
作詞作曲とも、真鍋豊平。

伝説の須磨琴の話はさておき、
一絃琴中興の祖といわれる僧「覚峰」の考えと
幕末~明治にかけて沢山の曲を作った、この真鍋豊平の頃の考えとは
必ずしも合致しないのではと思います。
さらに時代が下り、名曲『伯仙操』をかいた徳弘太むは、
また真鍋とは違う考えだったでしょう。

一絃琴を語るとき、この三つの異なった時代と考えが
ごっちゃにされることが多いように思います。
あるときは真鍋の考え、またあるときは覚峰の・・・と
一定性がないようです。。。

『須磨の昔』は、須磨琴の伝説の君を思い歌う曲です。
この曲だけでなく、真鍋の作った曲をみると
このひとが、高音から低音までを自由に駆使して
歌える人だったのではないかと思えます。
高音の響きがとくに美しいです。
この曲の後半部分、伸びる声の男性であれば
非常に美しい情景を描くことができるでしょうねぇ。
(女声より男声のほうがいいように思います)
「松の 木蔭や 須磨の 浦」の部分、
歌という耳で聞く音でありながら、同時に非常に絵画的であるのが
不思議です。。。

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