国内のネットショップで買えるパネトーネを探すのに、両目に炎マークが入った状態になっていたのでした。
で、ようやく1個みつけて注文しても、その炎は消えず。
「イタリアのネットショップならたっぷり品物用意しているんじゃない?ふん!」
と鼻息荒くしながら探し回ったのでした。
といっても、イタリアのショッピングサイトには詳しくないし、イタリア語で検索できないので、探すことができたのはイタリアアマゾン。
でも、イタリア人は、わざわざアマゾンで買ったりしないようで、思ったよりもかなり品薄。
レビューも、イタリア以外のヨーロッパ圏からのものが多いです。
少ないとはいえ、日本で探せた以上に、いろいろなメーカーやフレーバーのものがあります。
「買うんだったらどれがいいかな~」と見ているだけのつもりが、
「日本に送ってくれるのはどれ?」になって、で、ここまで来ちゃえばあとは
「どれにしようかな」
「どうせ送料が掛かるし、買うなら2個だよな」
となってしまう訳です。
海外発送している取次店(Ferrari & Arrighetti)の取り扱いの中から選んで、2種類買ってみることにしました。
選んだ条件は、まずは輸送のリスクをなるべく減らすために箱入り。
あとフレーバーとしては、チョコ以外で何か面白いものを・・・。
選んだものは
・Pasticceria Cosmo社の コーヒー生地でアプリコットとキャラメルチョコレート、トンカ豆入り
(コーヒー生地のパネットーネにとても興味があって、あと非常に変わった具・風味の組み合わせがとっても挑戦的だと思ったのです。
レビューに高評価が書き込んであったというのもあります)
・Cannavacciuolo社のクラシコ
(やっぱりオリジナルフレーバーは外せないですよね)
あとは発送だなあ。
立て込んでいるこの時期、きちんと発送してもらえるのだろうか。まあ、最悪届けばいいかな。
丁度実家に行っている時期に重ならないといいけど・・・。
いろいろ危惧していましたが、アマゾンなので発送通知がちゃんと来て、年内に受け取れるように届きそうでした。
(届くのを待っている間も、パネトーネ検索熱は冷めず・・)
DHLのトラッキングを見守っていたところ、12/16に発送、イタリアミラノから、ドイツライプツィヒを経由して日本に到着。
12/21に無事届きました。
わくわくしながら箱をあけてみると、箱がひとつと、横倒しになった包み紙がひとつ。
包み紙???
なんで包み紙?あれ?
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包み紙なのはこのひと。 私、二つとも箱入りを頼んだよね?
調べてみると、届いたのは、 ・T’a Milano社のマロングラッセ ・Cannavacciuolo社のジャンドゥーヤチョコレート
え、全然ちがくない? ひとつはCannavacciuoolo社はあってるけど、フレーバーは違うし、もう片方はメーカーもフレーバーも違います。 さすがイタリア、やらかしてくれました。
届いてすぐ、アマゾンへ問題報告。 ちゃんと連絡が来るか心配でしたが、翌日には返信が来て、お詫びと、40ユーロの返金が。 商品一個分の金額だけど、送料はもっとずっと払ってるんだけどなあ。 一つたりとも自分が頼んでないものを送られて、送料と品物代払うのか―。むーん
でもまあ海外からの買い物はこんなものですね。 イタリアだし、何か届いただけありがたいと思わないといけません。
Fujika:「マロングラッセとジャンドゥーヤ、なんか頼んだ人の趣味が分かるよね。 うちのクラシコとコーヒーが届いちゃって、あっちは、うげ、って思ってるかもね」 ダンナサマ:「いや、そうとも限らないよ。 送り先二か所の取り違えじゃなくて、ずらっと並んだ沢山の梱包箱、全部一個ずつずらして伝票貼っちゃったのかもよ。」 Fujika:「うお、その手があったか」 ダンナサマ:「で、最後まで来て荷物が一個足りなかったり余ったりして、まあいっかー、みたいな」 Fujika:「わー、ありえる~。そうだとすると、被害者何人だろうね~」
我々の、イタリア輸送力への評価が低いのには実は理由が。 名付けて、「ダボス荷物騒動」。
2003年だからもう17年くらい前のことですが、E先生とイトウさんが一緒に欧州方面の海外出張に行ったのでした。 ナポリからダボスに向かうアリタリア航空チェックイン時、E先生が、 「あー、スーツケース、一緒にチェックインしたるわ。プライオリティで扱ってもらえるし」 と親切心で申し出てしまったのでした。 ところがこんな時に限ってロストバゲージ。 (ミラノでの乗り継ぎ時間がとても短かった)
ダボスでお会いしたところ(私もダンナサマについてダボスに行ってた)、E先生とイトウさん、えらく薄着でカジュアルな恰好。 9月なのに小雪の舞うダボスで、用意した暖かい衣類はスーツケースの中。南イタリアの夏服のまま二人とも困り果てていました。 E先生は、しばらくのダボス滞在の後、別の用事でフランス、そしてイギリスに向かいます。一方イトウさんはE先生よりは長くダボスにいますが、その後は日本へ直帰。 二人ともダボスにいるうちに二つの荷物を受け取りたいのですが、E先生の出発が迫っています。 結局、 「大きな緑のスーツケース(E先生)はフランスへ、小さな銀色のスーツケース(イトウさん)はダボスへ」 というように航空会社に指示。 外野はワクワクしながら見守っていましたが、ダボス滞在中のイトウさんから、 「ボクんとこ、緑のスーツケースが届きました~」 という報告が。やっぱし。 アリタリア、やらかしてくれました。
その後、E先生はあちこちの出先からスーツケースを駒のように動かしつつも、結局一度もつかまえられず。 帰国後、一度も開封されなかった悲しい緑色のスーツケースが、世界を巡ったのちに自宅に届いたのでした。
閑話休題。 「私の」パネトーネに思いを馳せつつも、届いたものを食べてしまうことにします。 まずはT'a Milano社のマロングラッセパネットーネ。 この会社は名前の通り、ミラノ郊外に工場を持ち、高品質なチョコレートでも有名なところだそう。 (チョコレートについては、家具屋さんのカッシーナの実店舗で取り扱いがあるようです)
今回フレーバーを選ぶとき、マロングラッセは一番に除外していたものでした。 マロングラッセ自体は嫌いではありませんが、パネトーネには入れなくていいかなあ。 パネトーネ自体、十分甘くておいしいので、チョコより甘いくらいのマロングラッセを入れることもないかなあと。
さてさて、カットしてみると。
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上と、あと前後左右、ややつぶれて丸が四角くなっているせいだけではなく、とてもきめ細かい生地。 レーズンくらいのサイズのマロングラッセが、ちらほら散らばっています。
例によって、電子レンジで数十秒あたためて、しっとりくなくなにして食べてみました。 生地はとても柔らかくきめ細かく、美味しいです。組織としては、スカルパート社のものよりややお菓子(ケーキ)寄りの印象。 香りとしてはオレンジ系の香りが強いかも。あと蜂蜜も感じます。 マロングラッセの味は、オレンジぽい生地の味にやや消され気味かな・・。 もしこれにマロングラッセが入っていなくても、幸せは減らない感じ。 この生地は、クラシコと同じ生地なのかなあ。だとしたら、クラシコの具(柑橘ピールや干しブドウ)が入っていた方が、幸せがアップする気がしました。
あと、食べているときは気づかないのですが、油脂がたっぷり含まれているので、ふんわり軽いからと調子に乗ってぱくぱく食べると、少し胃もたれします。 パネトーネ全般にそうかもしれませんが、冷えた状態で食べてみるとバターが固まって固くなり、まるでバタークリームみたいになるのです。
マロングラッセが好きな人は、パネトーネもマロングラッセ味を選ぶのかな。 私だったら、もしマロングラッセを入れるならば、コーヒー生地で食べてみたいです。 あと、甘くないホワイトチョコチップがわずかに入っててもいいかも?
自分のチョイスではないので評価が厳しめになってしまいましたが、お友達にもおすそ分けしつつ、もりもり美味しく頂いたのでした。
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原材料 小麦粉、ブロークンのマロングラッセ25%(栗61%、砂糖33%、グルコースシロップ、天然バニラ香料)、バター、砂糖、卵黄、天然酵母(小麦粉、水)、蜂蜜、乳化剤、塩、全粉乳、天然香料、天然バニラ香料
あれ、すごくオレンジの香りを感じたのだけれど、原材料にない・・。天然香料? ほかのパネトーネは、柑橘皮ペースト、みたいな材料があったりしたのでこれもそうかなーと思ってましたが・・・・。 私の味覚もあてにならない・・・。
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