◆犬の散歩◆

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皇室典範改正議論と小泉発言

2006年01月30日 02時29分38秒 | 政治・世相・スポーツ等

皇室典範改正が議論されている。なぜかというと、天皇家に男子が産まれないからだ。次の天皇は皇太子殿下に確定しているとはいえ、その次はどうなるのか。全く見通しが立っていない。
このままでは天皇家の跡取りがないことになってしまう。それは大変困るというので、もしこのまま皇太子殿下にも秋篠宮様にも男子が産まれなかったときのために、別の方法で次の世代の天皇を選ぶ必要性が出てきた。

そこでまず、女性天皇を認めるかどうかという議論がある。
これに反対する人はそうはいないと思う。なにしろ推古天皇を始め、女性の天皇は過去にも数人いたからだ。
となると、皇太子殿下の娘である愛子様が天皇になるということになる。これは別にかまわないことだ。が、問題なのは、その愛子様の子供が天皇になるのかどうかということだ。
私は、その場合、愛子様の子に継承権を持たせてはいけないと考える。つまり、女性天皇はOKでも、女系天皇は断固として反対だ。

これについて議論があるにもかかわらず、小泉首相は断固として女性女系天皇を推進する方向で、自分の任期中に皇室典範改正法案を通す気でいるようだ。そして、その問題について質問されてこう答えたらしい。

「愛子様が天皇になられたとして、そのお子様がたとえ男子でも天皇になれないということだ、それを分かって反対しているのか」
ええ、分かった上で断固反対しているんです!!
天皇家は男系で継承してきているのです。これだけはどうしても譲るわけにはいきません。




別に女性の天皇だからって、天皇の子が継承権第一位のはずではないか、と思う人もいるかもしれないが、問題はそう単純ではない。
まず、簡単な問題として、継承権の順番を生まれた順にするのか、男子優先にするのかという点。まあ、男子優先でいいとは思うけど、女性でも良くなるのなら別に男子優先にどれだけ意味が出てくるのか、という議論がある。

それと一番大事な点。男系の血統が失われてしまうという点。
有史以来、男系で脈々と継承されてきたのが天皇家である。この伝統を、いくら直系の男子が産まれないからというだけの理由で無くするのは誠に勿体ない。
若い人には天皇制に反対だの、別にいてもいなくてもいいだのという意見を持つ人もいるのだろうとは思う。しかし、これはもう、そういうことより別に「勿体ない」ことである。
全世界にも、これだけの長くの間、神話の世代から繋がった家系を持つ王など存在しない。天皇というと日本の反日教育によって良くない印象を持っている人もいるかもしれないが、世界でも天皇は儀礼上ものすごい高い地位を持っている。他の国の(象徴としての)国王など比ではない。ローマ法王にも匹敵する儀礼上の地位を持っているのだ。他の国の元首が天皇と会見する場合、それほどの対応をとるのだ。

別に男系だろうと女系だろうと関係ないという人もいるかもしれない。それにはY染色体が受け継がれてるかどうかが問題だという人もいるかもしれない。そんなことはどうでもいい。「そういう伝統だから」「それを2000年近くも守ってきたから」意味があるのだ。女系をそれだけ守っていたらそれはそれですごいことだ。

血統、一族の意味として、男系を守ることにこだわらないとする。そうすると「一族」の定義が曖昧で、血が繋がらなくても一族になることも可能になってしまう。母方の祖母の旦那(他の家系)の・・・とさかのぼっていくと、とんでもない数の子孫が一族になってしまう。天皇家がそういう感覚で続いていったとして、誰がそれを尊重し、敬うというのだろうか。たとえ第二次大戦の悪印象があるにしても、世界中で天皇がそれだけ尊重されるのは、それだけ類を見ないほどの厳格に血統を受け継いで来ているからだ。そして、そういう大層な象徴を持つことで、日本はそれなりに格を得ているという事実を忘れてはいけない。

もしここで女系を一回でも挟んでしまうと、そこで神話の時代から続いていた血統は途絶えてしまう。また別の王朝が始まるようなものだ。愛子様の子は絶対に天皇にはなれない。もしなったら、それはもう、天皇ではない。誰が血統のない形だけの天皇を尊重するというのだろうか。そういうことを分かって小泉首相は女系を容認しようというのだろうか?


日本人として、世界に誇る伝統を持つ血統を断絶させてはならない。天皇の権限を全てなくしたとしても、女性天皇を容認したとしても、男系だけは断固として維持すべきだ。きちんとその理由を説明して、別に女系でもいいじゃんと言う人は、よっぽど日本が嫌いな方面の人だろうと思う。

では、実際に男子が産まれないこの状況をどうすべきか?
皇太子殿下が雅子様と離婚して、別の若い女性と結婚するか?もしくは、側室を設けるか?もちろん、それらも方法の一つではある。が、もっと簡単な方法もある。
それが、一部で言われている「旧宮家の復帰」というものだ。戦後すぐに皇族から離れた旧皇族がいる。彼らは明治天皇の孫やひ孫であり、当然のことながら男系男子も多数いる。彼らが皇族に復帰すれば、次の次の天皇を彼らから選ぶことが可能になる。
もし、一般人として生活していた人を突然天皇にしたくないというのなら、彼らの次の世代、これから生まれる子についてから、皇族復帰ということも出来る。
この方法ならば、血統も守られるし、継承権の順番に、歴代天皇の男系男子の子孫という一文を最後に加えるだけでいい。別段奇妙なことをしなくても済むし、一番自然な解決法だと思われる。

ウルトラCとしては、その旧皇族の男子と愛子様が結婚するというのがあるが、そうはうまくいかないだろうが、実現すれば一番丸く収まる方法ではある。。


ともかく、小泉首相よ、自分の強権を発動するのは気持ちいいのかもしれないが、今一度天皇とはなにかを勉強してから発言してほしいものだ。女系天皇容認は、国益にそぐわないことを理解したうえで言ってくれ。

米国産牛肉問題、あきれた扇動報道

2006年01月26日 21時53分55秒 | 政治・世相・スポーツ等

先日の米国産牛肉輸入停止問題について、米国側が会見で検査官のミスを認めて謝罪した後に次のようなことを言った。「BSEはヒトに殆ど感染しない」「交通事故に遭う確率の方が高いということを日本国民に知らせたい」と。
これは当然、あまりに事実とかけ離れた危機感を持つ日本国民に、事実を教えたいという意味に他ならないが、これをフジテレビのニュースでは、言い逃れや話をそらしたものだと糾弾するような報道をしていた。

そのニュアンス的には「危険なものを輸出しといてなんだその言いぐさは」というものに感じられた。しかし、彼の言う交通事故の方がよっぽど危険だというのは事実だ。確かに謝罪する場で言うことじゃないのかもしれないが、日本の基準が異常に厳しいことと、米国産牛肉がどれだけ危険なのかを知らない国民が多いことは事実だ。そもそも、今回日本に来た牛肉は、なにも食用に耐えないようなモノじゃない。アメリカ国内用の基準はちゃんと満たしているし、彼らは普通にその肉を食べているのだ。
いかにも食べられないようなものを寄越したようなニュアンスで伝えているが、そういったところまでフォローして欲しいなぁと思って見ていた。

私も良く言うことだが、牛肉を怖がって車を怖がらない、輸入停止を求めて車禁止を求めないのは全く辻褄が合わないし、この発言自体はとくに間違ってはいない。むしろ、車や発ガン性物質を許容して生活しているのに、なぜ牛肉だけ極度に怖がるのか、その理由が私は知りたいものだ。せっかくインタビューしているんだからそういう質問を国民にぶつけてほしいものだ。

まあ、そういったことは各々が感じ取ることが出来れば良く、報道はその発言をそのまま伝えればいいのだが・・・。

その発言を伝えたあと、ご丁寧に交通事故に遭う確率とはどれくらいなのか?という検証をしていた。年間の死傷者数を持ち出してきて、千人に数人の確率で事故に遭う(怪我も含めて)という確率を出していた。

おお、これはもしかして、次は対する「BSEがヒトに感染する確率」もちゃんとやるのか?BSEがヒトに感染したことなんかないってはっきりと言うのか?と思ってわくわくして見ていると・・・。

あれれれ?これで終わり???

BSEがヒトに感染する確率と、交通事故に遭う確率を比べるんじゃなかったの?!なんで片一方だけやって、サクっと終わるの???

結局そのVTRはそこで終わってしまって、スタジオで安藤さんと木村太郎さんのコメントになった。彼らも米国側の言い分に憤っていたようだが、なぜ、対するBSEがヒトに感染する確率を説明しなかったことに疑問を感じないのか?続きが気になった人は私以外にもいたはずだし、なにしろ比較する片方だけしか説明しない不自然さはあまりにもひどかった。
果たして、「それを日本人に教えてあげたい」といったアメリカ農務次官の希望は、叶うことはなかったのだ。

多くの日本人は、狂牛病が人間に感染したことがないことを知らない。さらに、狂牛病と関連があると言われている変異性ヤコブ病の発症率が数億分の1以下であることも知らない。まずマスコミのすべきことは、この誤解を解き、日本人に蔓延している食に対する不信感を払拭することではないのか?

なのに、BSEが危険ではないことをあえて報道しない。今まであえて話題から避けていただけかと思っていたが、「どっちが危険か」と確率を比較しようとしているのに、片方の確率だけを言って不自然に終わってしまった。なんなんだこれは。そんなに狂牛病が実はそれほど危険ではないことを国民に知られたくないのだろうか??
確かに米国に外交カードとして要求を突きつけるという構図は日本にとって良いことだ。それが科学的にさほど意味がなくても、日本人は潔癖だからという理由でかまわない。力関係で作ったルールによって話を進めれば良く、今回ルールが守れなかった米国側が悪いのは事実だ。国がそうやって米国に対して些細なイチャモンを付け続けるのは別に構わないし、歓迎すらする。

しかし、「どれだけ危険なのか」という事実を頑なに国民に隠しているのはどうか。国がそう思っても、メディアが伝えることは可能なはずだ。しかし、こんな不自然な構成にしてまでも、事実をひた隠しにしようとするのはなんなんだ。国の意向に沿った番組を作っているのか、国内産や豪州産の牛肉業界が圧力をかけているのか。どちらにしろ、公正な報道とは言い難い。

これは明らかに、メディアもグルになって米国産牛肉への危機感を煽っている。
これは偏向報道というか、扇動報道そのものだ。これじゃまるで日本への敵意を、嘘ばかりの教科書や報道で煽っている中国や韓国のようではないか!

私は、前にこの話題を書いたときに感じたメディアへの危機感を、今回はさらに鮮明に感じた。さすがに「牛肉を食べると危険だ」と嘘は言わないが、蔓延した誤解を訂正しようとせず、その危機感だけを煽り、事実を伝えなければならなくなるとそこで話をやめてしまう。これぞ扇動報道そのものだ。こんな報道は許されてはいけない。

たとえ米国産牛肉が、国産牛肉業界に打撃を与えるものだとしても、こんな中国や韓国みたいなやり方が許されていいわけがない。もし国産業界を救いたいなら、単に関税をかければいいだけじゃないか。それか、米国を見習って無駄にコストのかかる全頭検査などやめてしまえばいい。そうすれば運搬費のかかる米国産がコストで敵うわけがないだろう。そもそも国産は高級品、安い米国産とは棲み分けが出来ているはずなのだが・・・。

この問題、フジテレビに問い合わせてみたいと思っているけど、ほんとにやるかどうかは分かりませんので期待しないでください。メールくらいは出しておこうかな。

気になる判決

2006年01月25日 15時17分31秒 | 政治・世相・スポーツ等
世間はライブドアの話題でもちきりだけども、気になったニュースが二つ。

一つは、豊川で幼児が殺害された事件。
容疑者として逮捕された男は、当初は犯行を自供したが、後にそれは警察に強要されたものだと証言を覆した。普通はそういう場合は調書の方が優先されるというか、後になって言い逃れしようとしてると見なされる場合が多いのだけども、今回は無罪になった。

先日、判決を前にして某番組で特集をしていたが、最大の争点は自白の信用性だけであって、それ以外の客観的な証拠が一つもない状況だという。その自白も、犯人しか知り得ない秘密の暴露でもなく、捜査員が誘導したものとしても不思議ではないと思えた。

で、一番の疑問点は、自白のみが被告人の唯一の不利益な証拠の場合は、被告人を有罪にすることが出来ないと刑事訴訟法で決まっていることだ。つまり、この裁判、最初から彼を有罪に出来るわけのない裁判だったのだ。なぜ公判が維持出来たのかすら疑問である。

このニュースを聞いて「やっぱりか」とは思ったが、それにしても疑われた被告人は災難なことだ。しかし、自力で潔白を証明できなかった彼にも原因の一端はあるものだ。実際にやっていないなら、どんなに脅されても自白などしてはいけない。また、疑わしい行動も取らないのも大事であろう。と思った。


もう一つ、気になった判決。
仙台育英高校の生徒の列に突っ込んだ酒酔い運転の男の裁判。
酒に酔った上に運転し、3人を死なせたので、危険運転致死傷罪が適用されて、その法定刑の最大である懲役20年が宣告された。この危険運転致死傷罪が出来る前は、業務上過失致死傷罪の五年が最大の刑だったわけで、交通事故で20年の判決というのは初めてのことで、画期的なものだ。
そもそも酒を飲んで運転するということ自体が、とんでもなく危険であり重罪であることを知らずに、軽く酒を飲んで運転する人が多いという。本件の場合は朝まで飲み歩いていたというから、軽くではないのだけど、酒飲み運転がどれだけ重罪かを理解していない人は多い。罰金五十万とか、事故を起こせば実刑とか、かなりの重罪なのだけど、個人的にはそれに加えて「二度と免許を与えない」という行政罰を与えてもいいと思う。免許がなければ生活できない業種もあるだろうけど、だからこそどうしても飲んではいけないという戒めになる。倫理的にやってはならないタイプの違法行為は、厳罰に処する必要があると私は考えている。
で、私がこの事件を強烈に覚えているのは、これが起きたのがちょうど私が山形に免許を取りに行っている最中だったからだ。教官が実技の教習のとき、昨日こういう事件があってね・・・と語り出した。こういうやつは許せないと熱弁を振るうわけだけど、それがとても同意できて、こういうやつは危険運転致死傷罪だな、なんて話していたからだ。
果たしてその通りの判決が出たわけで、遺族はその程度では納得はしないかもしれないが、せっかく作った法律がきちんと適用されて良かったと思うのだった。

ライブドア事件と俺ルール

2006年01月25日 14時50分59秒 | 政治・世相・スポーツ等
突然だけど、「俺ルール」というのがある。
自分国俺法ともいう。自分にしか通じないルールというか、自分の合理的ではない言動への言い訳という意味合いがある。

よくある例でいうと、「食べ物を落としても3秒以内なら拾って食べてよい」というものがある。別に3秒以内だと汚くないとか、そういう科学的根拠はないわけだけど、落ちたくらいでそれを諦められない自分に対して、落ちたものを拾って食べる間抜けさを和らげるために言い訳をしていると考えられる。

一見よくないことだけど、「○○だからいいんだ」、というのが主な用例。
お年寄りが目の前に立っているのに、席を譲りたくないときとか。「俺は実は足を痛めているんだ、だから譲らなくていいんだ」とか自分に言い聞かせたり、足をかばう仕草をしてアピールしたり、はたまた寝たふりをしたり。別に必ず譲らないとならないと決まっているわけでもないのに、なぜか自分に言い聞かせてしまったりする。

もっと顕著な例を言っていこう。
掲示板などで争いが起きたりして、相手に言い返せなくなったりするとき、「お前はどうせ無職だろう」とか「童貞のくせに、キモオタのくせに」と相手を罵り出す人がいる。
「相手が醜いから、たとえ議論で負けても別に自分のほうが下な訳じゃない」という言い訳である。議論をよく見てると、本題と関係ない罵倒が増えてくるから、彼は言い返せなくて苦しいんだなというのが分かる。
「自分は議論に負けたけど、人間として勝っているからOK」
これが、その時の彼の俺ルールといえる。しかし、そんな俺ルールで自分を慰めているという構図は、人間として負けてると思うw

ほかにも、「一言も言い返せないけど、俺の味方をする人はたくさんいるんだ」とかね。もちろん、アンケート取るわけでも、誰がどういう理由で自分の味方をしてくれているのかなどは、一切言えない。場合によっては、匿名で同意者を装うこともある。同意しているくせに、どうして同意したのか言えないからとても見ていて面白い。

で、これからは悪人の俺ルール。
私が過去に遭遇したことがある人の話。別の人と、あることで話し合っていると、そこに割って入ってきて、相手の意見だけをそのまま鵜呑みにして、私に敵意を感じ、突然「殺す」と言ってきた人がいた。
なぜ訳も分かってないくせに私に殺意を覚えるのか分からないが、彼は「俺は精神科に行ったことがあるので、お前を殺してもすぐに出てこれるのだ」と脅してきた。
当然、そんな殺意を明確に持っていて、罪を逃れる意識がある人間が心神喪失や心神耗弱であるわけがないんだけども、「○○だから××をしてもOK」という、俺ルールが彼には存在していた。

このように、勝手に法律を誤解して、○○だからOKといって、違法行為に手を染める人というのは、結構存在する。ライブドアの連中もそうだろう。(やっと本題)

法の抜け目を通って、灰色なことをしているような人や、失敗をごまかそうとしてるような人の場合、疑惑を向けられると、違法とは考えていませんとか、グレーだけど違法じゃないとか言い訳をする。しかし、多くの場合、それは通用しない。

なぜだろうか?
その俺ルールを用いる人も、そこそこ法律は調べているし、バカじゃない。○○だからOK、という言い訳も、論理上は成り立つ。だからゴーサインを出したのだろう。
しかし、彼らは自分にとって都合のいい観点でしかモノを見ようとしていない。それが最大の失敗なのだ。

あることがグレーゾーンの場合、一見、理由を付けて合法に見えても、裏を返せば、理由を付けて違法だというように、検察側の俺ルールも適用が出来てしまう。同じ行為が罪のようにも、そうでないようにも見える場合、普通考えると罪にはならないようにも思えるのだが、罪であるという前提を崩す材料がない場合は、罪だと判断されても仕方がないのだ。
しかも、その行為を、ずるいことだと理解してやっていたような場合、度が過ぎると検察に目を付けられてしまう。法律というのは、それに明確に反しなければいいというのではなく、社会的に危険なものや、悪を裁くために使われる「武器」なのだ。
ライブドアの行為が、社会的によろしくないと判断されれば、法律を悪用してでも潰しにかかる。それが司法の役割といえるし、正義の剣だと私は信じている。悪を潰すためなら、少々ずるいことをしてもいい。グレーだからと手をこまねいていては、悪人が太るだけだからだ。しかし、法にないことで悪を潰すことは、悪と変わらない。そこのバランスが難しいところである。
今回の件は、検察はそんなにずるいことをして潰しているわけではない。ちゃんと内部リークがあり、さらに一部報道によればホリエモン以外の幹部は悪いことだと理解していたと供述しているそうではないか。こうなったらもう、言い訳はできない。確実にホリエモンも有罪になるだろう。ここで認めなかったら、情状がさらに悪くなることだろう。


もし、グレーゾーンを渡りたいのなら、「どう考えても悪いことだけど、罰する法律がない」ようなことをしなきゃダメだ。言い訳次第では悪いことじゃないかもしれないけど、見ようによっては法律に触れるようなグレーゾーンを渡る場合は、当局の心持ち次第でクロと扱われてしまうし、そうなったら裁判所もそれを適用するのは言うまでもない。

つまり、俺ルールというのはとても危険であり、それが俺ルールであること、つまり客観ではなく主観でしかないことを理解しなければ、その場で自分だけに言い訳をしたとしても、最終的に困るのは自分だということを知るべきなのである。

で、ずるいことをしてもばれたら結局困るのは自分ですよ、という、ごく当たり前の道徳を語ってこの項を締めたいと思うw

タイヘンタイヘン ライブドアタイホ

2006年01月24日 19時57分57秒 | 政治・世相・スポーツ等
ホリエモン逮捕!!

急転直下というか、風雲急を告げるというか、ついにホリエモンが逮捕された。まあ、時間の問題といえばそうだったんだけど、意外と早かったなーというのが誰もが思うところだと思う。

今頃になって、やっぱりそうだとか、前から気に入らなかったとか言うやつもいるけど、私はそういう印象はない。というか、灰色ギリギリをやっていて、ずるいことはするけど、違法行為はしていない、だからこそ嫌われるけど、そうやってのし上がることは別に悪いことじゃないと思っていた。結局稼いでしまったほうが偉い、という彼の持論も、稼げないほうからするとむかつくかも知れないけど、実際は稼がないよりは稼いだ方がいいに決まっているし。

普段の彼のキャラクターも、幼い部分が見えて嫌いではなかった。というか、冗談が通じにくい部分とか、メディアに露出するわりに危ういキャラで、そのへんも見ててハラハラする感じで、わりと好意的に見守っていた。

でもねー、ばれなきゃなにをやってもいいというのも私はその通りだと思うんだけど、ばれるかどうかの見通しが甘かったというかね。本当に悪いことしてのし上がっていたのなら、ちょっとしゃれにならないというか、別に偉くもなんともないじゃないか。ちょっとがっかりした。別にそんなに急がなくても、違法行為をしなくてもいずれこの位置に来れただろうに、と思う。勿体ない。

もしばれても部下のせいにして自分は生き延びる算段があるとか、自分だけが悪事を知っていて、厳重に管理できるとかでないかぎり、人の口に戸は立てられないわけで、悪事はいつかはばれるということだよね。
今回だって、内部資料が随分リークされてるし、どう考えても幹部クラスのリークがあったとしか思えない。それは誰?というと、やっぱり変死したあの人じゃないかってことになるわけで・・・。実はホリエモンが消したというのならちょっと怖すぎ。
まあ、そういうことはないと思うけど、ホリエモンもそういうのに巻き込まれたら困るから、逮捕というのでとりあえず安全は確保されていいかもしれない。

そして、今後のライブドアだけど、いくらなんでも逮捕されても社長を続けるなんて出来るわけがない。後任が誰になるのかしらないが、そのまま空中分解してしまうのか、株価が下がりきったところでどこかに買収されてしまうのか、そういうところだろう。でも、潰れたりはしないだろう。
株価は・・・値段つかない状態だけど、今までが高すぎただけで、一度ガクンと下がるだろうけど、そのうち順当な価格に安定するでしょ。
ホリエモンの今後だけど、まあ起訴後には保釈されるだろうし、その時に会見くらいしてほしいね。本人は否認してるようだけど、否認してると保釈されづらいんだっけ?まあ、どっちにしろ地検特捜部が動いて見込み違いだったなんて普通はありえないからねぇ。
有罪になっても執行猶予か罰金かもしれないし、もし実刑だったとしてもまだ若いし、彼の資産もあることだし、真っ当な方法で再起を図ってほしいものですな。

んー、まあ、こんな所かな。すごい話題なのにあんまり筆が進まないなー。

米国産牛肉輸入問題は外交カードか

2006年01月23日 10時19分22秒 | 政治・世相・スポーツ等
やっと輸入が再開された米国産牛肉、危険部位が入っていたというので緊急輸入停止されたとのこと。なんでも目視できるほどはっきりと脊柱が含まれていたんだって。ばっかみたいw で、原因は、米国側の検査員が日本向け牛肉の除去部位を把握してなかったからだって。ばっかみたいw
まあ、これはなんというか、アメリカ人の適当さを象徴した事件で、別にシステム上の問題というよりは人間的な問題であって、そいつらをちゃんと処分すればいいだけのことだと思うんだけど、やっぱり米国産牛肉は危険だという印象を植え付けようとする報道が多くて閉口する。

このての話題で、「まあこわい」「もう牛肉は食べない」「永遠に米国産は禁輸すべきだ」という非合理的なインタビューが流されるけど、現実にどれくらい危険なのかは一切報道しない。「まあこわい」と言う人に私が聞いてみたいのは、「どれくらい怖いんですか」「いままでに米国産牛肉を食べて死んだ人が何人いるか知っていますか」と聞いてみたいものだ。
当然、知ってるわけがない。ただ怖いとテレビで言うから、くらいのものだと思われる。自分で狂牛病とはなにか、変異性ヤコブ病とはなにか、ちゃんと調べてから怖いと言う人なんかいないだろう。調べたら怖くもなんともないことがわかるからだ。

こんな所に書いても影響はないと思うけど、殆どの人が誤解しているので大きく書いてみたい。

1 牛の狂牛病とヒトの変異性ヤコブ病の関連性は、証明されていない
2 感染者は、危険部位を食べていた英国ですら、百数十人程度。
3 現在の発症率は数億分の1とされる。発ガン物質なら、100万分の1の発症率で、「安全基準内」とされる。
4 つまり、ヤコブ病自体がそれほど怖がる必要がない

という事実を殆どの人が知らない。知らないのに怖がる、というのが私の感覚にないのだが、まあ、多くの人にとって雰囲気でこわーいくらいでいいのだろうか。どの程度怖いのか、どう気をつけるべきなのか自分で調べる人は多くないのだろう。
なにしろ、アメリカ人は今回のような肉を普通に食べてるし、それでヤコブ病が出てるわけじゃないんだよね。奴らが食えるもの、日本人が食えないなんてことはなかろう。心配する必要なんか殆どないと思うんだけどね。


それにしてもこの誤解は多い。
先日、久しぶりに「ゴーマニズム宣言」を立ち読みしたのだけど、小林よしのりも米国産牛肉輸入再開に反対していた。漫画のタイムラグがあるからまだ今回の件は知らない上でのことだけども(というか発売後かな?)、米国産牛肉は危険だとか、肉だけ避けてもエキスとか医療用、化粧品用に牛由来成分が混じってるからあれもこれもダメだとか言い出している。それらの業界が狂牛病対策のためにどういう活動をしているのか、きちんと調べているのだろうか。
牛由来成分を使う場合は表示の徹底と、蛋白質の不活化を行うような申し合わせがあり、殆どの会社はそれを遵守しているし、そもそも狂牛病とヤコブ病の関連自体が証明されてないという、根本的な事実を知らないで書いているようにしか見えなかった。

まあ、彼は根が反米だから、アメリカのやることは全て反対みたいなバイアスがあるのだろうけども、まるで週間金曜日のような、彼が最も嫌う左翼的な「たいした理由もなく、あれもこれもだめ」という発言をしているのが妙におかしかった。サヨもウヨも根は一緒、みたいなw
昔から小林は、勉強して良く知った上で語ることと、自分の感覚だけで語るところの情報の精度の落差が激しかった。最初の戦争論なんか法的な間違いだらけで読んでて苦笑したくなることもあったが、最近のやつは結構頷ける部分がある。私はある程度評価している人なんだけども、今回のはちょっと小林らしさもあってつい笑ってしまった。来月あたり、「ほれみたことか」みたいな漫画が載るのかと思うと、いまから笑ってしまう。


で、今回の件だけど、小林の漫画もそうだけど、私はこのニュースを聞いて「ぷっ」と吹き出してしまった。本気で怖がったり、米国に不信感を覚える人もいるとは思うけど、これって笑い話でしょ。

米国の畜産工場のずさんさもそうだけど、政府の対応も。だってさ、目視でわかるようなものがあったら、手で取り除けばいいだけのことじゃん(笑)なんで禁輸までする必要あるんだ、って話ですよ。
まあ、今回は目で見て分かるものだったからいいけど、分かりづらいものも入ってたら困るってんでしょ?それはわかりますよ。だったらさ、米国用の状態で輸入して、日本で危険部位を取ればいいんじゃないの?当然、その分の経費は関税という形で米国に負担してもらうわけで。
そもそも、米国内用と対日本輸出用との基準が二つあるのがいけないわけで。日本の基準が世界的に見て厳しすぎるのが原因なわけで。アメ公の能力じゃ、その二つを分けて出荷することなんかできないわけでw そこを見抜けなかった日本政府の責任もあるでしょうな。まさかそこまでアホだとは誰も思わなかったわけだけど。

でまあ、そういったいろんな対応やら、これからの動きとかもあるのだろうけども、実際の所、政府は発言権を高めるためにこの件を利用してるように見えるね。アホ検査官を処分して終わることを、外交問題に発展させている。それも中国や韓国みたいな理屈を無視したものじゃない。日本国民は潔癖だから、そういうことをされたものは輸入出来ないという、まことに理にかなったもの。
しかも、突然言い出したものではない。ちゃんと先月の段階で申し合わせて、前もって決めたルールを守らなかったこと。こうなるとルール重視の米国側も認めざるを得ない。こうやって、日本がアメリカに注文を付けるという構図は、とても外交上よろしいことだ。アメリカが圧力を加えて輸入再開させた、なんて報道をよく見かけるけど、これは明らかに日本が主導権を握っている。この牛肉騒動自体は事実を無視してはアホくさいけど、日本の外交問題としてはまさにグッジョブという感じである。細かい検査については私は賛成できないけど、アメリカを押さえつけるためならば、もっとやってもいいかもしれない。厳しく検査することで誰かが死ぬわけでもないしね。確率上意味がない程度とはいえ、安全性は確実に上がるわけだし。
ただ、そのために日本の世論を煽るために、マスコミが明らかに協力しているのがちょっと、日本も中国なんかと変わらない報道統制があるのかなーって思ったらちょっと寂しくもある。が、いいことに力を使うのは正義と信じておこう。

ライブドアショックと証券業界の危うさ

2006年01月19日 12時37分09秒 | 政治・世相・スポーツ等
私は先日のブログで、今回の件は株価に影響があって、それはライブドアのような会社にとって致命的であると語ったけど、実際にストップ安、しかも暫く取引停止というほどの事態になっている。一夜にして関連企業の価値は数千億も下落したとも言われている。

実際にまだ犯罪が確定したわけでも、本業でとんでもない失敗をしたわけでもない。でもまあ、こういう悪評が株価に響くのは当然だけども、知名度のみで株価を維持していたからこそ、そのうけるダメージは通常より大きかったということだろう。

しかしよくわからないのが、関係ない他のIT関連企業も売られているというのだ。なんで?別に関係ないじゃん。ライブドアがもし違法行為をやって潰れたって、他の会社がなんか悪いことに関与していたわけでもなし、なんであわてて売る必要があるのだろう?まあ、IT関連企業自体に不信感を覚えたとか、バブル気分に水を差されたとか、このまま株を持っていたら怖いみたいな思いこみもあったんだろうけど、こういうのを見ると、投資家ってバカばっかだなと思う。

そもそも株っていうのは、その企業の業績を見て、これは伸びると思えば株を買い、その会社が収益を上げたら配当を貰って儲けるためにあるものだ。もちろん株価が値上がりすることを期待して高く売り抜けるために買うこともあるけど、株価の上下はその会社がどういう事業をしているか、儲かるのか、スキャンダルはないかで決まるものだ。なのに、その業種の他の企業のスキャンダルで、なぜ他の会社のことが不安になって株を売りに走るのか。世相で株価が動きやすいなどということはあるが、ここまであからさまだと、投資家っていう人種は、よっぽどの腰抜けというか、恐がりというか、悲観主義者なのだと思う。
そういう人たちを煽って騙して株を買わせることでのみ成長する会社の危うさというのは、今更ながらどういうものかと思う。

実際は、ライブドア株に資産価値がなくなって、それを担保に信用取引をしていた人たちが現金が必要になったから、他に持っていたIT関連株を売ったからだなどとも言われているが、それにしても同じ業種ばかりの株に投資するのもどうかしている。リスク分散ということを知らないのだろうか。
まあ、今日の動きは、昨日値下がりをした分で買い戻す動きが出て、一応反発はしてるようだけど、昨日の市場の混乱ぶりはまさに投資家の小心さが現れたことだと思った。


それよりもっと信じられないのが、東証の処理能力である。あまりに注文が殺到してしまったので、処理能力を超えて落ちる前に取引自体を前面停止してしまった。想定外の注文があったからというが、たかだか普段の数割増という程度だ。そのくらいで落ちるようなシステムを運営していたというのが信じられない。去年の年末あたりに立て続けにシステム上の不備があり、問題が起きているというのに、とっとと増強すりゃいいじゃないか。そんなにサーバ増強とか安定運営というのは難しいのだろうか。そんなことはない、「想定外」という「想定」があまりに低い想定だっただけのことだ。

よく年末年始は電話がかかりづらかったりする。しかし、それはたいした用事でもないのに普段の何倍もの通話が集中するからだ。これをなくするための回線増強というのは、全くどうでもいい年賀挨拶のためだけのもので、一年のうち大部分は遊んでいる機材への投資ということになる。これには全く意味がないので、わざわざ年末の繋がりにくさを直すべきだという議論にはならない。
でも、なんらかの事件があり、注文が集中するなんてことは十分想定できることだ。なにもいきなり100倍とかになったわけでもない。システムがダウンするだけで何百億もの損失を出す場合もあるし、そもそもそういう異常時にこそ、きちんと運営されるべきところなのに、あまりに危機意識がなってない。普段の100倍でも落ちたらいけない、ライフラインと同等のものだということが分かってないのだろう。そんな危ういものの上でこの日本の経済は成り立っているのかと思うと、寒気がする。


さて、その問題のライブドア問題そのものだけども、私はちょっと彼らを過大評価してたのかもしれない。個々の手法については合法で、全体として脱法的とか、ずるいということで嫌がらせで捜索されたのだと思っていたけど、まあそういう一面もあるんだろうけど、どうやら粉飾決済の疑惑も出てきたようだ。場合によってはそれに纏わるインサイダー取引の疑惑もあるようで・・・。
それを示す内部資料がなぜかマスコミにリークされているところからみて、どうやら内部に告発者がいるように思える。そうなると、普通は出てこない埃がどんどん出てくる可能性もある。ともかく、本当にダークなことをして成長してきたのだとすると、なんか萎えてしまう。

マスコミも、今までは新時代の寵児みたいな扱いだったのが、株価をつり上げるだけで実像のない企業で、堀江錬金術の終焉のような、いかにも馬脚を現した悪人のような扱いをしている。これはまあ、みんながいつも思ってたことだからいいとしても、その扱いの変わりようもおかしなものだ。とくにフジが楽しそうに見えるのは気のせいだろうかw

それらの違法行為にホリエモンが関与していたのかどうか、それはわからないが、ここまできたら今までのようなやりかたで会社を太らせることは出来ないだろう。まあ、どうでもいいけど、ホリエモンはもうちょっとなんかをやると思ってたので、ここで終わるのはちょっと残念ではある。

と、投稿しようと思ったら、ライブドアの元幹部で証券会社副社長という人が自殺したというニュースが。腹部と首に切り傷がってオイ、自殺なら普通は首をくくるか薬を飲むだろう。刃物で自殺なんて不自然じゃないかい。しかも自分で切腹して介錯ですか。なんかね、誰が見ても消されたと思うわけだけど、どうなんでしょうか。

この問題、オウム事件なみに広がりを見せるような予感がしてきました!
はたしてホリエモンは消されるのでしょうか。

小嶋社長の証人喚問について

2006年01月19日 12時30分11秒 | 政治・世相・スポーツ等

ちゃんと中継を見たけど、はっきりいって見た価値はなかった。ニュースで流れる部分だけ見ても何にも問題はなかった。
一番期待していたのは、偽証罪を顧みず、また自分の立場を顧みず、参考人招致のときのように自分勝手な論を展開し、質問議員を罵倒するような、オジャマモン・ワンマンショーだったわけだけど、姉歯氏よりもかしこまった、憔悴したというか、神妙な面持ちで淡々と答えていた。これだけでこちらのテンション檄下がり。

あとは疑惑の解明になるわけだけど、こりゃもう、お話にならないの一言。「訴追のおそれがあるから」といって何一つ答えやしない。つーかあんた、自分から喚問だろうがなんだろうが上等だと、何でも喋るって言ってたじゃないか。議員にも言われてたけど、「あんた、何しに来たの」って感じですよ。

そもそも証言の拒否ってのは、証言者を有利にするためにあるんじゃないんだよね。憲法にある「何人も不利な証言を強要されない」、というのは、拷問を前提に定まってるもので、はっきりいって、拷問などがほとんどあり得ない現状において、この黙秘権については一部制限してもいいと思う。とくに国会の喚問においては、そもそもそいつが何らかの犯罪に関与しているからこそ呼ばれる可能性もあるのだから、関与してたら全て拒否出来てしまうようでは呼ぶ意味が全くない。
証言を拒否できるのは「質問に関連のない、別の事件の訴追」の可能性がある場合だけにするべきだ。いやむしろ、国会の喚問に限っては、拒否権は無くしてもいいくらいだ。早急に立法してもらいたいものだ。

で、今までカメラの前で語っていたこと以下の発言しか引き出せなかった。手には数珠を持ち、終わった後の会見でもしおらしいことを言っていた。もし自分が訴追されたら賠償などが滞る可能性があるから仕方がないという。そんなもんは言い訳だ。訴追されたって賠償くらいは残った人が出来る。単に自分の身がかわいいだけのことだ。儲けをはき出すことは厭わなくても、刑務所に行くのがイヤなだけだ。自分らの責任だけではなく、国家賠償を求めるなど、もともと信頼できるような人物には見えないが、言動のどれにも嫌気がさす。

一番確定している犯罪疑惑、偽装を知ってからその物件を売り渡したことについて、その事実は認めたものの、違法性があるとは考えていなかったという。そんな言い訳は通らない。誰がどう見ても詐欺であり、宅建法違反である。もし彼がそれらの法律を知らないとしても、法律を知らないことは犯罪の故意がないことにはならない。つまり、そんな言い訳しようと関係なく、訴追が可能だということだ。だとすれば、彼はこの返答すら拒否することが出来たわけだが、答えたということは本当に理解していないのか。

国会で違法性の故意を認めると、確かに実際の訴追は早くなるかもしれない。しかし、認めようと認めまいと、明らかになっている事実からその犯罪を実証出来てしまうのだから、心証のためにも事実は適時認めていくほうがいいに決まっている。実際の所、もう小嶋社長に逃げ道はないのだ。
それに、「訴追の可能性があるから証言を拒否する」というということは、小嶋社長の中に、その質問者が質問した、小嶋社長本人に関することで、質問者が期待した通りの理解があるということだ。なにしろ、そうだったら違法行為だという含みを持たせて質問していて、答えられないということは、違法行為をしたと答えるしかない、それを言うと捕まるからイヤだということだ。

つまり、彼が証言を拒むということは、「まさか違法行為をしたとは言えないので、答えません」という意味だ。これはもう、黙して犯罪の事実を語ったのと同じことだ。そのへんをもっとはっきりと小嶋社長にぶつけるべきだった。

「これに答えられないってことは、あんた違法なことをした理解があったんですね」と。
それで彼がどういう顔をするのか、それが見れるだけでも喚問に価値はあったはずだ。
なぜこういう言い方をする質問者がいなかったのかが疑問である。


さて、次に喚問すべきは総研の会長や四カ所氏であろう。彼らがなんらかの指示を出していたというのは明らかになっているのだ。参考人招致からなどとぬるいことをせずに、とっとと証人喚問をしてしまえばいい。国民の前で認めて謝罪出来ないなら、容赦なく逮捕してしまうべきだ。このまま泳がせておいてなんの利点があるのかわからない。一連の偽造の指示を出していた黒幕は誰なのか。逮捕してガンガン尋問してやればいい。少なくとも、姉歯1人で出来る問題ではないし、その利点もまったくないのは事実なのだから。

ライブドアへ強制捜査!?

2006年01月17日 08時42分12秒 | 政治・世相・スポーツ等
昨日の夕方、出かける用意をしていたら、ニュース速報が入った。

「ライブドアに証券取引法違反容疑で強制捜査」

なんだろ、ニッポン放送株の大量取得時にまずいことがあったのだろうかとかいろいろ考えていたんだけど、続報によって一昨年の企業買収にかかる情報の開示の問題で、それが風説の流布にあたるというものだけど、説明を聞いても瞬時には理解できないw
今朝、かなり早い時間にホリエモンの会見があったけど、「何も把握してない」と寝耳に水、想定外のことだったという。まあ、あれは素でなんにもわかってない風でもあるし、とぼけてる風でもある。

投資会社経由で既に子会社状態であることを隠して、この会社を買収するといって株価を操作したということのようだ。そして株式を分割するあたりでそれを発表したのかな?

もしそうだとすると、公表することで株価が上がる情報を、適切でないところで発表したということかな。
そもそも株式分割をすると一株が安くなるので株が買いやすくなり、結果として株価は上がりやすい。
そして、その時を見計らって良い情報を出せれば、その上がり方もよくなる。投資会社経由で既に子会社状態であったことの自覚があるかどうかである。もし偽装していたのなら、これは問題だといえる。
もし問題とすれば、それの情報の操作によって自分らだけが株を高値で売り抜けたというような、もしくは安いうちに大量取得したというような、インサイダー取引的なものがありそうなのだが・・・。実はこっちが本丸なのかもしれない。

ともかくライブドアというのは、世論を煽って株価を上げることで企業価値を高めているし、株価高騰で儲けさせるといって株主への配当を拒んでまでそれを行う会社である。そのほかの実体のある事業は、バクチ投資をする会社を維持するための名目のようにもみえる。
ホリエモンは、株価を上げる手法において、いろいろこれまでにないことをやってるわけだけど、その中にややダークな手法があると判断されたのだろうか。
個人的に、そこまで追い込むような問題じゃないとは思うんだけど、ちょっと急激にでかくなりすぎたライブドアをここらでちょっと叩いておこうという向きがあったのかもしれない。そういった裏からの多いな力を感じてしまう。おっと陰謀論ですか、新年早々てんぱってますねw

まあ、現時点ではおおむね、なんらかの嫌がらせ的な捜査だと思うけど、これは別件で、別の問題の捜査も行うつもりだったとも言われている。どちらにしろ、ヒューザーの証人喚問がかすんでしまう、まさに寝耳に水のことだった。小嶋社長が自分への関心をそらすためにしくんだ罠だったら笑うなー。

そういや、今日は宮崎勤の最高裁判決もあるんだった。まあ、死刑になるのは確定してると思うけど(最高裁では判決が変わるときは前触れを出すので)、精神鑑定などいろいろもめてるから、話題にはなると思う。まったく、大事件を続けてやるのはやめてほしいもんだな。せっかくの証人喚問がかすんじゃうよ。


まあともかく、株価を煽ることがメインの事業内容ともいえるライブドア、この事件は少なくとも、株価に大きな影響を与えそうである。そうなれば、これ以上の嫌がらせはないといえる。

ヒューザー小嶋社長、証人喚問へ

2006年01月17日 08時08分22秒 | 政治・世相・スポーツ等
一連の黒幕の1人である、小嶋社長の証人喚問がついに今日行われる。なぜか小嶋社長の喚問に及び腰だった自民党だが、ここで拒否するわけにもいかない。なんかきなくさい感じもするが、ここはもう全て明らかにする方向でやってもらうしかない。

で、既に報じられてるように、小嶋社長は偽造問題を知ったあとに問題の物件を販売したという疑惑が持たれているが、こんな記事を見ると、言い逃れ出来ないような気もする。もし改装でなんとかなるという理解だったとしても、そう相手に伝える義務があるのは言うまでもない。これでは自分で詐欺を認めてるようなものだ。

他にも疑惑が発覚して関係者が会議したところで、「なんとしても認可を出してもらう」と、しらばくれる方向で急場をしのいだというのは既に報じられている。これはなんとか販売しておいて、あとから(行政の支援を受けて)対策を取ろうとしていたのが見てとれる。もし認可が下りなくて販売できなければうちは潰れる、だからそうなるなら訴えるしかないと恫喝するような発言していたことも明らかになっている。
そして、その後に実際に物件を販売していたのも、契約書などからも明らかだろう。少なくともこの部分においての言い逃れはできない。偽造自体に関与していたかどうかは、この件を調べていけばそのうちわかることだ。少なくとも、小嶋包囲網は完成しつつある。当座の問題は、それらを国会で追及されて、どう答えるかだ。

もちろん、「宣誓した証人」が偽証をすると、偽証罪になる。証人が宣誓するのは裁判か国会ということになるが、そこで嘘をつくと罪になるわけだけども、もちろん答えない権利もある。それは、答えることで訴追されるおそれがある場合だ。そうでなければ拒否はできない。

でまあ、正直に答えると訴追される、知らないというと嘘になるから偽証になるし、だからって「訴追されるから答えない」では、彼は一連の問題で犯罪行為を行っていた自覚があることになってしまう。つまり、疑惑を払拭するきちんとした弁明が出来るか、罪を認めるかの二者択一状態となっている。答えないことで、暗黙に罪を認めたことになるので、実質はもう罪を認めるしかない状態にいることになる。


しかし小嶋社長はまだまだやる気だ。この販売問題は別として、偽造そのものは姉歯が勝手にやったことという苦しい立場を取り、またそれを見抜けなかったイーホームズや、それらを認可した行政の責任にしている。もちろん、道義的な建築主の責任はあるとして、それなりに責任を取るというが、自分も被害者であるという立場をとっている。
しかし、姉歯が勝手にやったという言い訳はどうも不自然だ。彼がそんなことをしてもなんの得もないからだ。木村建設から下が勝手にやったとするのもおかしい。そんなうまい話からハブにされて黙ってるわけがない。状況的にはきわめて怪しいところにいる。
そして、偽造そのものへの関与以外にも、偽造と分かっていて販売してしまった事実はもう揺るぎないところにいる。どう言い逃れするのか、また国会で叫くのかw

仮に本当にヒューザーが被害者だとしても、その過失による損害を国が補填するのはおかしなことだ。というか、安い建築費でうかせて大もうけしたのは事実だ。それをはき出してもなお損して、潰れてしまうとしても、国が面倒見るべきことではないと思う。もしそれをしたら、犯罪者のもうけを国が払ったということになってしまう。被害者には気の毒だが、公的資金の投入には大反対である。まあ、行政に過失がある部分については補償をすべきだとは思うが、その場合は役人そのものの職務怠慢をも追及することとセットである。

で、こういう場合に備えて、建築主や販売主らが保険に入っておくべきだろう。そうすれば保険会社のチェックも入るから、偽造自体が難しくなるはずだ。銀行はバブルの頃もそうだけど、状況によって勝手な絵を描いてて、金を貸す相手のことをなあなあで済ませる体質がある。今回も銀行がちゃんと貸すだけのものかチェックしていれば防げた可能性もある。一連の詐欺師のラインの外にあるものがチェックしないと、こういう業界のなれ合いは見抜けないだろう。銀行までグルだったなんて考えづらいからね。
そこで、銀行よりさらにリスク計算に長けた保険会社がチェックに入ることで、こういった問題が起きなくできるし、起きた場合のケアもできるだろう。今まではこういう偽造があることを想定していなかったのだけど、雨降って地固まるとなって、これからは安心して物件を購入できるようになってほしいものだ。

そして一番の対策は法整備である。故意または過失でこういうものを作った関係者全てに責任が及び、しかも重罪ということになれば、最初から知っていたかどうかを問わずに処断することができる。そうすればうちも被害者なんて言ってられない。これは早急に対策すべきである。


で、やっぱり小嶋社長の証人喚問です。これは今日のメインコンテンツです。私は録画してきっちり見る所存であります。民主党の馬淵議員に期待です。この議員、野党議員の鑑だよなー。今回も隠し球に期待です。

P902iについて

2006年01月11日 15時42分16秒 | エレクトロニクス
携帯を、2年ほど使っていたP900iから、このほどP902iに替えた。
さすがに2年も使っているとポイントが結構貯まっているもので、最新機種にもかかわらず格安で購入することができた。私は型落ちを買ったり、ポイントなどを利用して、携帯を買い換えるのに一万円以上かけないことが持論である。3万円以上もかけて新機種を購入する人の気がしれないものである。

私は結構な携帯マニアで、ドコモならどの機種か一目見ればだいたいわかるし、世代ごとの機能の違いもだいたい言える。いつでも携帯ショップで即戦力となれると自負しているw
そんな私だが、P900iの出来が非常によかったのもあり、同じ機種を2年も使い続けていた。で、今回も別に無理に替える必要はなかったのだけど、ワンプッシュボタンが壊れてしまったので、手でいちいち開けるのが面倒で、つい買ってしまった。修理するのに三千円もかかるというので、最初はポイントでP700を買おうと思っていたんだけど、どうも700に魅力を感じない。せめて701世代でないと、プラスエリアやらiチャネルやらの新機能が使えないし、明らかなダウングレードだ。しかし、それらはまだ高いので、そこまでするなら安くなった901にするべきか、いや、それなら奮発して902か、という感じでいた。とりあえず902の発売までは考えぬこうと思って、いろいろな情報を得たりして、発売までは手で携帯を開け閉めしていた。しかしこれはめんどくさい。P以外の機種を使っている人は、よく手動で携帯を開けるのが面倒じゃないなぁとマジで思う。
そういえば、もう一つ欲しい携帯があった。それはP901itvである。ワンセグ対応機で、いつでもテレビが見られるのはとても魅力的だとは思う。しかしこれはワンプッシュではないのだ!!そこで魅力ダウン。そして、テレビ以外の機能についても、901世代に一部902機能を付けたという、変則的なもの。そして最大の理由は、未だに発売が確定していないということ。これでは発売を待つというわけにもいかない。携帯としての魅力は、902のほうが格段にある。
で、902でいうとワンプッシュであるPかDということになる。Dも画面がでかくて、さらにスライド式なので動画見るのにいいかもと思ったけども、やっぱりマルチタスクには敵わないのでPを選ぶしかない。まあそういうわけでP902を選んだというわけ。


そのP902iのレビューをしてみたい。
まず大きさ。これは900に比べて目に見えて薄くなっている。デザインはレンズ部の形など、900ぽいところがあってとくに目新しくないが、より洗練された感じである。そして、カスタムジャケット。中が透明になっているので、ジャケットの中を光が通過し、着信などのランプでジャケットの外周が光ったりする。これはけっこうきれいだ。
そのジャケットも、外して運用することも考慮されていて、そうするとかなり薄くなる。ノンジャケスタイルだと、手にとっても「fomaにしちゃ薄い携帯だなあ」と思うことしきりだ。これは初めてP504isを手にしたときと同じくらいの衝撃である。

操作感覚は、Nソフトで、違和感なく使えるはずだと思っていたけど、実はそうでもなかった。今回、かなりP独自のカスタム化がなされているようだ。
N2051、N2102V、P900と替えてきたときは、ほとんど違和感なく使うことが出来たが、今回はとくに入力関係がかなり変更されている。
まず、900と比べて、クリアボタンの位置が移動されている。これは一番違和感があったが、この位置が標準的なものらしく(N900などではここ)慣れるしかない。
次に、日本語変換機能。今回からモバイルwnnが搭載されている。
これまでは、下の長押しで予測変換機能が機動していたので、早く打ってるときは自分で変換したほうが早い場合もあった。Nの場合はニューロポインタを下にちょんと触るだけでよかったのだが、それがないPでは下の長押しになっていたのだ。これが、902では常に起動状態となっていて、下を押すだけで予測変換機能が使える。

予測機能自体はソニーのpoboxほどではないが、Nのものより全然マシで、これ自体はそれなりに便利である。でも、まだ挙動の特徴をつかめていないし、連文節に異常に弱い一面があり、自分で文節の区切りを設定したいときは、左ソフトキーを押して、普通の変換モードにする必要がある。これは二度手間だが、慣れてこればどれが予測で変換できて、どれが出来ないのか判断して、適時左ソフトキーでも変換するようにすればいいだけだと思う。違和感はあるが、まあ進化しているとは言える。これまではあまりにバカな変換でむかついたりしていたが、変換自体の性能も上がっているように思える。

foma特有の、動作のもっさり感。これは、改善されている部分と、そうでもない部分とが同居している。メールボックスを開く動作は、900より遅いと思う部分もある。しかし、iモード切断を伴うメールボックスを閉じる動作は、かなり早くなっている。
その他、901世代では新OSへの変更により、かなり動作が遅くなっていたらしいけど、今回はプロセッサの進化からか、その他の操作でもたつくことは、ほぼない。
サイトでの検証も、Pが一番、普段の動作がきびきびしているような印象を感じた。


つぎは、カメラ機能。
P900にあった、オートフォーカスがなくなって、マクロスイッチが搭載されている。これで近くのモノを撮るときは切り替える必要がある。マクロ撮影などあまりしないので、この手間はとくに問題はない。
オートフォーカスがなくなったことについては、賛否両論あると思う。オートフォーカスがあれば、かなり締まった画像が得られるが、ピントを合わせるのに時間がかかり、また合わなかったときは「ピンぼけ」になる。
パンフォーカスであれば、ピントを合わせる必要がないが、なんか、眠い画像になる。私は、そこらへんを考えて、900のカメラのほうが好みである。とはいえ、携帯のカメラにそんなに性能を求める必要もないので、とくに不満はない。

カメラの動画機能は、SDカードに保存することで、QVGAでもかなりのなめらかな動画が得られる。これは多分、フォーマットの差だと思う。内蔵だと3GP形式で保存されるので、重くなるのだと思う。まあ、メールで送る場合は、内蔵にインポート(再エンコード)すればいいだけのことだ。

マルチメディア機能
これはもう、素晴らしいの一言だ。しかし、ちょっと敷居は高い。動画や音楽の変換がワンタッチで出来る統合ソフトが付属していればいいと思う。
付属のSD-JUKEBOXは音楽の転送が出来るが、使い勝手はいまいちよくない。というのも、AACでないと転送・再生ができないので、mp3などを登録すると、転送のたびに再エンコードするので、よけいに時間がかかる。まとめてAACにしておくことも出来ると思うけど、そうすると容量を食うのでよろしくない。完全にAACに移行するつもりは、まだないので。
他にも不満点がある。
閉じた状態で外液晶に曲名などが出るのは良いことだが、閉じたままで曲を飛ばしたり早送りしたりできないのは問題だと思う。サイドボタンは音量の上下だが、それはイヤホン側でも行うことが出来るので、曲飛ばし、停止・再生ボタンに割り振るべきだと思う。ソフトウエア更新でサイドボタンの設定を出来るようにしてほしいものだ。
リモコンが出ていない以上、それくらいの機能は必要だと思う。ブルートゥース対応のリモコン・ヘッドホンは出ているけど、無線だと明らかに電池の無駄遣いである。
それと、イヤホン端子が例の平形端子なので、これをイヤホン端子に変換するもの(しかもステレオ対応)がなければならないが、ドコモショップで手に入るそれは、イヤホンジャックが一般的なミニプラグではなく、ソニーの製品に昔よくあった、さらに小さいマイクロプラグへの変換なのだ。知らずに買ってしまい、マイクロプラグのイヤホンを仕方なく探してみたが、どうしても製品を見つけることができなかった。その代わり、ミニプラグへの変換に、コード巻き取り、さらにマイクまでついているものを購入し、iPodのイヤホンを接続して利用している。
あとは、メールが通知優先になってたり、センター確認とかすると、着信音が鳴って音楽がとぎれてしまう。着信音を鳴らすのは気づかせるためにいいとしても、いちいち携帯を開いて再生しなおさないといけないのは面倒だ。メールなんか後回しにして音楽を聴いていたい場合もあるのだから。

音質は、転送したビットレートによるが、128kbpsのMP3を、96kbpsのAACに変換して転送したものを聞く限りでは、まあ、圧縮音楽特有のシャリシャリ感はあるものの、とくに気になるほどの音質ではない。正直、意外と音はいいと思った。

動画に関しては、他にソフトを用意する必要がある。まあ、定番のフリーソフトである「携帯動画変換君」を利用すれば全く問題がない。QVGAで30フレームの動画を各種作ってみたが、768kbpsではとても綺麗に再生できるし、384kbps程度でも、動きの激しい場面以外はとくにノイズもなく、見れる。
携帯を横にしての全画面再生にも対応しているが、横にすると左右の目で視野角が違うからか、どうにもチカチカして感じる。だからといって縦画面で見るのは絵が小さいし、どうにか慣れるしかないが、そういったことに配慮した液晶を搭載してほしかった。
テレビ付き携帯では、一層配慮してもらいたい。

ミニSDカードは1GBまで対応しているが、512MBもあれば当座使うのに問題はないと思われる。動画なら1~2時間、音楽なら100曲以上入れることもできる。これは、昨日録画したものを寝てる間に変換しといて、出かけるときに外で見て、あまった容量に音楽を入れるという使い方に十分である。
もちろん、既に挙げたようにPSPやその他のモバイル機器と比べるとどうかと思う部分もなくはないけど、いつも持ち歩くものでこれだけ使えれば、他のモノに何万も金をかけてそろえて、さらに荷物を増やすこともないので、とてもいいと思う。私は、この携帯を買ってから、PSPやiPodを持ち歩かなくなってしまった。
心配なのは、電池の持ちである。これは、今のところ問題にならない。音楽再生だけを延々と続けた場合、どれだけ持つか試してみた。結果は8時間程度である。まあ、待ち受けやメールをすることを考えても、ちょっと出歩く程度で電池が切れることはない。というか、結構音楽を聴きながら移動したりメールもwebも見たりしているが、電池が切れたことがない。900は2年も使ってるからか、ちょっと使っているとすぐに切れてしまうので、充電池の携帯が必須であった。
動画に関しては、バックライトさえ切っておけば、1時間は余裕で持つ。それ以上はまだ試していないので、そのうちやってみようと思う。

あとはおサイフケータイ。いまのところedyしか使えないけど、ためしにチャージ機でチャージしてみた。もちろん、クレカからもチャージできる。これはワンタッチなのでマジで便利だ。
まあ、電子マネーはSuicaで駅の売店などで買ったこともあるが、edyでよろしくといちいち言うのがちょっと恥ずかしいかもしれない。でも、しゃりーんて言うのは結構イイかも。edyがもっと多くのお店で使えるようになれば、財布をいちいち取り出したり、小銭で財布がふくれることもなくて、いいと思う。
コンビニと自動販売機の全てで使えるようになれば、さらに電車にも乗れるようになれば、現金を持ち歩く必要性は殆どなくなってしまう。そういう時代は、もうすぐかもしれない。

というわけで、とても満足しているわけだけど、いまいち敷居の高い部分がある。動画の変換・転送の問題、音楽の管理、転送の問題、イヤホンの問題、リモコンの問題、液晶の視野角の問題など。
これらを改善し、さらにテレビが内蔵された携帯は・・・・902isか、903で達成されることと信じている。

セルフメディケーション

2006年01月10日 02時50分42秒 | 政治・世相・スポーツ等


近頃、セルフメディケーションという言葉を良く聞く。
それは、自分で自分の体調を維持するのに必要な薬を理解して、自分で病気を治すこと。サプリなどで健康を整えることも含むが、民間療法のことをいうわけではない。

これがとても重要だと考えたのは、ここ一連の体調を崩した時の、某医院での対応についてからだ。
私は、喘息持ちである。そして、風邪を引くとたいてい喘息を併発する。それにしても、喘息用のスプレー式携帯用吸入薬を吸入することで、ある程度の発作なら軽減する。しかし、年に一度かそこら、吸入薬では軽減しない発作が起きることがある。
今回は、のども痛いし、節々もだるい。これは明らかな風邪の初期症状である。熱はあったかどうかわからない。吐き気も下痢もない。
こういう状態で、近所の医院に行った。喘息で通っていた病院なので、また喘息だろうという。吸入薬できかないときに来るので、今回も点滴を打ってもらおうと思って行ったわけだ。
しかし、来院したのが午前の受付間際だったからか、聴診器を当てたあと、「吸入薬をあげるから、なおらなかったら午後点滴受けに来て」というではないか。それを吸って治らないから来たというのに、なにそのあからさまな点滴は時間がかかるから嫌だみたいな対応は?
しかも、風邪の症状を言っているのに、のどもみない、熱も測らない。こんなおざなりな態度を取る医者とは思ってなかったのだが、ちょっとだけ憤慨したものだ。

でも、点滴やってくださいと言ったらやってくれた。まあ、断るわけにはいくまい。で、1時間くらいかけて早めに点滴を入れてもらったわけだけど、当然、終わった頃は休憩時間になっていた。
それで症状が治ればよかったのだが、どうしても症状は軽快しない。というか、今までの喘息ではありえない奇妙な咳が出る。そして、喘息なみに肺の奥から苦しい。これは一体どういうわけだろうか。別の病院に行ってみるか。でもその日は遅いので苦しみながら寝ることにした。明日はライブを見に行かなければならない。こんなやかましい怖い咳を出すようでは、とてもライブなど見てる場合ではない。まさに妨害行為になる。

翌朝起きてみて、喘息は治まっているものの、肺がとても重いことに気づいた。そして、何度か必死に咳をしてみて、肺の奥からの痰を吐き出せないことが苦しさの原因であることに気づいた。いままで痰が絡んで困ることはあったし、肺の具合が悪いときは痰がガバガバでることも知っていたが、痰が出てこないで苦しいということがあるとは、全く想定していなかった。
そこで、ネットで痰を出す薬を検索し、その成分が含まれる市販薬を近所の薬局で購入。千円もしたが、昨日の点滴よりは安かった。飲んでみたら、これが面白いように痰が出るようになった。奇妙な咳も収まった。飲み続けることで、咳自体が大幅に減ることになった。あれだけ苦しんだのに、たかだか市販薬で解決してしまったのだ。いうなればこれは、セルフメディケーションである。

普通、我々の感覚では、医者のいうことは絶対であり、医者が全ての病気を見いだして適切な対応をしてくれると信じている。しかし、全ての医者が名医というわけではない。
患者も、医者に適切な症状を伝えなければならない。今回も、聴診器を当てても痰が詰まっていることに気づかなかった医者も悪いが、患者である自分がそれを告げて、痰を出す薬を出してもらうようにするのも大事なのだ。それには、自分の病気の症状を理解し、その治療法も、できるだけ患者が理解しておくべきことだ。そうすれば、医者も的確な診断をしやすくなるし、結果的に自分が助かることでもある。

これは弁護士にもいえることだ。
弁護士全てが全ての法律に明るいわけではないし、必ず問題の本質を理解した適切な処理ができるわけではない。依頼者が、自分である程度、根拠法律や問題の本質を理解し、弁護士でないと出来ない手続きをするのに、利用するくらいでちょうどいい。弁護士も医者も、極専門的な部分の知識や処理を託する程度の、いわば道具であり、なんでもやってくれるスーパーマンではないということを、我々は知るべきであると、強く感じた。

構造偽造問題、そして、思いこみ

2006年01月02日 04時24分11秒 | 政治・世相・スポーツ等
ニュースはさらに進展していて、どうやらヒューザーやその他の関連会社、問題が公表される数週間もまえにその事実を把握していて、その後に問題の物件を販売、受け渡ししていたのは事実になりつつあるようだ。それらを話し合う議事録が出てきたようで(そんなもんなぜ保存しているんだろうか)、こうなるとあの輪島ハゲの小嶋社長の罪は重大になると思われる。宅建法違反?そんなのは生ぬるい。まず、詐欺が当てはまる。いや、もっと重大な殺人未遂でもいいと思う。まあ、現行法では殺人未遂までは無理だろうけども、こういう倫理にもとる行為をする人間は、懲罰的な判決を出すべきだと思う。

そもそも、たとえば過失傷害罪などに「重」過失傷害罪や、「業務上」過失傷害罪があるように、全ての犯罪に、それを行ってはならない立場の人物が行ったときにこそ適用される、身分犯的な職務倫理違反過重を設けるべきだと思う。たとえば、食品関係者が衛生観念に欠ける行為をした場合。教師が教え子に手を出した場合。職業運転手が飲酒運転、危険運転をした場合。さらには、建築物の構造書偽造、手抜き工事などもこれに含まれる。たとえ実害がなかったとしても、ちょっとした害しかなかったとしても、重罰を与えるべきだと思う。でなければ、たとえば今回の偽造問題、単なる宅建法違反やら建築基準法違反などの罰則では、罰金やら懲役1年やら、そんな程度でしかない。それまでに何百億も儲けていたのなら、それくらいの支払いをしても十分ペイできてしまう。しかもそれを証明するのは大変だから、そんなことしてる間に会社を潰して、債務を逃れてしまう。これでは被害者は救済されないし、場合によっては身柄も確保できなくなることもある。
もしこれが重罪であれば、まず身柄の確保が行われ、それから資産の保全も行える。
なにより、犯罪は割が合ってはいけないのである。身代金誘拐や、偽札などが「割の合わない犯罪」の代名詞ではあるけど、強盗も窃盗も、苦労のわりに儲からない、まともに働いたほうが全然マシだからこそ、やる人が少ないのに、この安普請のマンションを売るという犯罪は、簡単なうえに儲かり過ぎ、ばれたらやめればいいだけという、儲かりまくりの割の合う犯罪なのだ。こんなものを野放しにしておいていいわけがない。
ともすれば何百人もの人の命がかかってくるのだから、殺人に匹敵する重罪をもって望む必要があると思う。早急な立法が求められる。

さて、この問題にも思いこみが存在しているのだ。
皆さんは自分が住んでいる住宅の耐震性がどれくらいか、把握しているだろうか?
今回、偽造が発覚したところは、確かに現在の基準を満たしていない。でも、あなたがいま住んでいるところよりも脆いかというと、そうとは言い切れないのだ。
今の基準になったのはだいたい20年前とのこと。さらに阪神震災の後にも改正されている。ということは、築20年とかの物件ならば、まず今の基準を満たしていないと考えてよい。それ以降でも、老朽化や手抜き工事の可能性は多分にあるのだから、人ごとと安心してはいられない。うちは流行りの軽量鉄骨のアパートなので、まあ屋内の雪崩にさえ気をつければ大丈夫だとは思うけども、実家などは築30年は過ぎているし(まあ木造だから潰れるのはゆっくりだろう)、近所に見かける団地などは重そうなコンクリートで、ヒビが入ってるし、あれは震災レベルの地震には耐えられないだろうなぁとは思う。

件のマンションを安全だと思って購入した人は、実は築30年の物件と同等以下であるという事実を知らされて、驚いたことだろう。いつ震災が来るかもしれないと眠れないこともあるだろう。あわてて引っ越した人もいるだろう。しかし、やっと引っ越した先がどれくらいの強度なのか、ちゃんと調べているのだろうか。もしや、偽造された物件より悪い所に引っ越してはいないだろうか。これも人ごとながら心配してしまう。
震災が来ても大丈夫な物件のほうが明らかに少ないわけで、件の物件はさらに震度5程度でも倒れる危険があるともいうが、震度5程度はわりと遭遇するし、それでも倒壊してないのだから、そんなに泣くほどのことかという感じもする。関東震災なんて、そのうち来る来る言われて何十年もこないしさ。え?だったらお前、ただでいいからそこに住めるかって?いえ、断固拒否させていただきます(笑)

まあともかく、グランドステージを恐がり、うちでなくてよかったと人ごとのように考えている人は、いちど自分の住む家の強度も調べてから安心すべきだろう。

2005年を振り返る

2006年01月02日 04時15分43秒 | 政治・世相・スポーツ等
年を取ると、あれは今年だっけ?去年だっけ?なんて思うことがよくあるんだけど、ちょっと調べれば分かることなのでたいした問題ではないかもしれない。

今年の世相で印象的だったのは、えーと、フジテレビ買収問題、列車事故、衆院選、構造偽造問題くらいかな。ああ、そういえばTBSはどうなったんだろう。経営統合したがってるんだから、名目上楽天を吸収する形にして持ち株会社を作るでいいと思うのだが、なぜTBS側が渋っているのか、よくわからんですな。フジテレビも、ライブドアと資本関係を結び、まあ共倒れ・・・じゃないや、死なば諸共・・・じゃないや、一蓮托生か、そんな感じになっていいと思います。ともかく、企業価値のわりに株価が低い企業は、こういった株成金に狙われてしまうのだと思う。

尼崎列車事故。
いち運転手が狂ったという扱いになりつつあるけど、そうならざるを得ないJR西日本の体質と、その運転手が狂うだけで100人以上もの人を殺せるシステムが存在するというのがあり得ないことだと思う。そもそも列車の運転手なんか緊急停止させるくらいのもので、あとは自動運転したっていいくらいだ。規制以上の速度が「出ない」ようにしておかなくてどうするのか、と思う。
私は青春切符で旅行にいくことが多いが、地方のローカル線だと、20キロ制限、雨15キロ制限という信じられない路線がある(木次線などが印象深い)。どういう所を通っているかというと、とてもあやうい土手の中腹だったり、横に△▽のない橋だったりする。こういうところを、運転手が狂って爆走したら客はどうなるんだろうか。まあ、1両しかないし数人しか乗ってないんだけど、バスだって似たようなもんだけど。そういう恐怖感を覚えることはよくある。出来る限りの対策はとっておくべきだと強く感じた。
列車事故といえば、年末にも羽越線で特急が転覆した。列車が風で転覆するというと、余部鉄橋の事故が思い出される。あのときはもっと強風だったし、回送列車だったので死者は下の工場の従業員が殆どだったと記憶している。安全対策が過剰になされている日本で、また風による転覆事故が起きたのはとても衝撃である。だからといって列車が危険な乗り物ということにはならないが、少なくとも車よりは安全であり、飛行機と違って「墜ちたらやだな」と考えて乗るような乗り物ではない(もちろん、列車よりさらに飛行機の方が安全であるが、飛行機を恐れるのは人の思いこみというものである)
死の予感が全くない乗り物にのって死ぬというのは、人ごとながら本当に痛ましいことである。とくに鉄道マニアとしては、その残念さはひとしおである。

衆院選。自民大勝利。
話題が郵政に絞られていて、民営化賛成の人は自民に、そうでない人はそれ以外に、という構図になっていて、まあ、普通の理屈で考えたら反対する理由はないので、多くの浮動票が自民に流れた格好になったと思う。多分自民が勝つとは思っていたけど、誰もがまさかあそこまで勝つとは思っていなかった。

造反議員を厳格に処分し、対抗馬をことごとく送り込むという鬼とも言える自民執行部。それに対して、郵政についてどう思っているのか、いまいち現実感のない民主。これでは、「どちらかといえば民主」「反自民」票で太っていた栄養を全て自民に吸い取られてしまうのは必然ともいえる。
この選挙の重要性は、はっきりと小泉の手法に国民が信任をしたということだ。ビジョン、目的をしっかり持ち、党をあげてそれに邁進する。反対するやつはよそにいけ、ということだ。出世したくて、虎の威を借りたくて自民にいる人は、いいなりになればいいし、執行部と同じ意見を持つ人がまた集まるというのもいい。これでは二大政党というより、自民が太るだけのことだ。改革のために反対するやつを排除していけば、非常に簡単に改革が進むことになるが、このままでは、トップに独裁者が座ったとき、そいつが国民のために強権を利用するとは限らなくなる恐怖もある。
しかし、小泉は「改革」「正義」の方向に向かう方向に印象づけることに成功している。
これなら、後に続く人間は小泉の手法を続けなければ支持をえられない。小泉なき後もこの方向で進んでくれればよいことだと思う。そうなれば、小泉は後世に名を残す、希代野名政治家ということになるが、それは後世の歴史家が決めることである。

ほかに小泉の凄いところは、半ば冗談かもしれないが、民主に大連立を持ちかけたこと。まあ、公明党の意向で無しになるのはわかりきっているが、これで「与党」の甘いささやきにクラっときた議員はいるはずだ。民主にいつまでいたって大臣になんかなれないが、連立、もしくは自民に合流すればそれもありうる。「ネクスト大臣」なんてままごとなんかより、よっぽど魅力的な、悪魔の囁きだ。アンチ自民という旗印があってこそ民主は支持されているのに、もし大連立が実現してしまったらその旗印が折られてしまうことになり、まさに民主を根こそぎ骨抜きにして、今の社民党のようにしてしまうことも可能だ。
こういうことをさらっと言えてしまう小泉はまさに天才だと思う。少なくとも、民主の団結力にいくらかの影響は与えたはずだ。

来年の最大の焦点は、次期総理は誰になるか。安倍が有力視されているが、個人的にはここは麻生。小泉の後ということでなにかと比較されてしまうから、よっぽどのことをしなければ評価はされない。麻生なら実力はあるし、ポスト小泉としては申し分ない。人気がやや先行する安倍は、その次で十分だろう。あと、いま安倍が総理になったら、中国が攻めてくると思う。けっこうマジで。

構造計算書偽造問題については、項を改めて記そうと思う。

年末の格闘技イベントなど

2006年01月02日 02時43分03秒 | 政治・世相・スポーツ等
大晦日は出かける予定だったんだけどなんか昼間寝てて、夜起きてテレビを見ていました。当初はK1を録画してプライドを見て、ときどき紅白に回して、と思ったんだけどPCで録画始めるとチャンネル変えるのが面倒になるので、テレビにプライド固定、PCをK1と紅白のザッピングという形にしておきました。途中、日テレのお笑いも見たりしてました。

感想は、K1のほうはあまり燃えませんでした。なんかこう、盛り上がりに欠ける感じで、GPほどのドラマもないし。武蔵はサップを倒しきれなかったのが心残りだし。もっと圧倒的に強い相手に待ちをするのはアリだと思うけど、サップ程度KOで倒せなくてどうするんだと。あとはホイスとやった人、あれはがんばったね。ちょっと燃えたかも。
曙とボビー。あれね、なんで素人同士の遊びをテレビでやるのかね、と思った。永ちゃんのライブをもっとやったほうが絶対いい。ボビーは頑張ったけど、最終ラウンドばてちゃって全くからだが動いていない。あそこ、蹴れば蹴るだけ当たるという状態だったのに、攻め疲れちゃってんの。曙はもう、体格でスタミナ上の不利があるのだから、最終ラウンドまで持つスタミナを確保することで誰でも勝てるでしょう。K1の感想はこの程度。


プライド。これは面白かった。メインとしてつけっぱなしにしていたし。そもそもカードの全てがいい。ドラマがある。一番のドラマは小川対吉田。いままで柔道着を着て闘っていた吉田が初めて柔道着を脱いだ!前日の特番でも、「柔道家としてではなく格闘家として出るから、柔道のしがらみを捨てるために裸で闘うのではないか」という人がいたのでちょっと期待していたんだけど、本当に脱いだね。何とも思ってないと試合前から語っていた吉田だけど、やっぱり特別な思いがあったようだ。
そして、いい試合だった。結局一本負けをしてしまった小川だが、試合後には抱き合って健闘をたたえ合う。そして、足を引きずってハッスルをするわけだが、「吉田、よかったら一緒にハッスルをやってくれ」という小川。ここでハッスルをする=和解みたいな感じで泣けるんだけど、吉田は「自分は格闘家なのでハッスルはできない、もし引退したらやらせてもらいます」と固辞。「吉田、やれよー」とややブーイングが飛んだかもしれない。でも吉田のストイックさからすれば当然の返答であり、小川を否定しているわけではない。それが吉田秀彦という男なのだ。小川は「そうか、わかった」とだけ言い、1人でハッスルをやった。なんてかっこいいいんだろう。試合に負けてハッスルを断られてもなお1人でやる小川。このかっこ悪さがなんともかっこいい。お前ら、男だ!

次に気にしていた試合は、ハント対ミルコ。私はミルコの大ファンで、あの氷のような表情でもって相手を倒す、左ハイという必殺技もあり、しかもあのひたむきな姿もかっこいいので、とても応援していたのだけど、判定で負けてしまった。終始ハントに攻め込まれ、それをまあ、しのいでいたのはさすがだけども、判定的には仕方のないことだった。
序盤、左ハイと踵落としとか、けっこうヒットしてたんだけど、ちゃんと首があっちむくくらい当たってるんだけど、動じないハントが凄い。とくに左ハイ、当たりが浅かったのかもしれないけど、あれを食らってなんともないってのが凄い。なにあの打たれ強さは??スーパーアーマー装備ですか?のけぞりなしですか?なんかずるいぞ。
それにしても、ミルコはちょっと休むべきだと思う。去年はヒョードルと闘うために、強豪とも対戦を続け、その挑戦権を得た。そして、やっと掴んだ対戦も、無念の結果となった。それでも彼は休まずに強豪と戦い続ける。もう一度ヒョードルにたどり着くために。
なぜ彼はそこまで生き急ぐのだろうか。今年はちょっと休養したり、弱い相手ともやって調整するなどしてほしいものだ。私は強いミルコを見たいが、彼があまりに生き急ぐ所を見るのは、すこしつらいものがある。試合後の情報では、なんとミルコは風邪をひいていて体調が悪かったという。そして足も痛めていたそうだ。だから普段は裸足なのにシューズを履いていたのだという。うーむ、それを隠して出場するなんて・・・。ミルコ、お前も男だ!いつかヒョードルを倒せる日が来ると信じているぞ。
そして、そのヒョードルはズールJrとの対戦。ズールも結構強そうな感じなんだけど、序盤のヒョードルラッシュであっけなくKO。つーかあれは強い。強すぎるわ(高田風に)。まあ、楽な試合だったね、ヒョードルさんは。

次はやはり五味対桜井マッハ。私はマッハという選手の印象があまりないというか、いやそれなりに知ってはいるんだけど、それほど強いという印象がない。昔は強かったというのも知っているし、五味の先輩であることも知っている。でも、階級を上げて失敗しているところの印象が強いし、最近の五味の勢いのほうがものすごいので、これは圧倒的に五味の勝ちだと思っていた。五味も失神KOとかいって嘯いていたけど、実際にそうなってしまうところが凄い。しかもまだ五味には余裕があった。この男、どこまで行くのだろうか。階級を上げて闘うことはあるのだろうか。このまま無敵街道で対戦相手がいなくなったらそうなるんだろう。五味がシウバらをボコボコにするところを見てみたいような気もする。

桜庭対美濃輪。なんか彼ら、レスリングを楽しんでませんでしたか?w
桜庭は、以前から、対戦相手が日本人になるのを拒否していた。日本人の顔面をボコボコに殴るのは忍びないからそうだ。しかしその例外があるらしく、それは1人は田村であり(笑)、もう1人はこの美濃輪育久ということだ。
この美濃輪、天然なのかなんなのか、かなりの野生児というか野獣というか、感性の人であり、中西学よりも到達している人という感じである。彼曰くヘブンの境地とは一体なんなのだろうか。飛行機を追いかけた先にあるのだろうか。桜庭は大晦日は鬼門だったんだけど、勝ててよかったね。

さて、あまり期待はしていないけど、気にはなる対戦。それが金子対クレイジーホースだ。
このクレイジーホース、野獣キャラのくせにけっこういいことを言う。俺が俳優をできないように、俳優は格闘家にはなれないとか、気の利いてることを言う。面白いやつだ。
試合は、最初拳を当てる挨拶もせず、跳び蹴りで攻め込む金子。まあ、勢いを保ち、緊張感を払拭するにはいいことだ。そして、いきなりボコボコにされて終わるかと思っていたけど、なんかちゃんとグランドに持ち込んでるし、相手の攻めもかわしている。お、なんか試合になってるじゃん。手足が妙に長く、からみつくようにして防御をしている。いまいち攻め込めずにいたら、やっぱり一本取られてしまった。でも、あれは仕方ない。初戦にしてはよくやった。相手の持ち味をうまく殺していた。ボコボコにされるか、変な投げ技でKOされるとばかり思っていたから。これは次からが楽しみだ。金子、お前も男だ!

あとは、シウバも雪辱を果たしたし、とくに荒れることもなく、楽しめる大会でありました。こういうのなら見に行ってもいいかも・・・でも高いなあ。テレビで見るのがちょうどいいや。あまりに長い煽りVTRがうざいけどw