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小嶋社長の証人喚問について

2006年01月19日 12時30分11秒 | 政治・世相・スポーツ等

ちゃんと中継を見たけど、はっきりいって見た価値はなかった。ニュースで流れる部分だけ見ても何にも問題はなかった。
一番期待していたのは、偽証罪を顧みず、また自分の立場を顧みず、参考人招致のときのように自分勝手な論を展開し、質問議員を罵倒するような、オジャマモン・ワンマンショーだったわけだけど、姉歯氏よりもかしこまった、憔悴したというか、神妙な面持ちで淡々と答えていた。これだけでこちらのテンション檄下がり。

あとは疑惑の解明になるわけだけど、こりゃもう、お話にならないの一言。「訴追のおそれがあるから」といって何一つ答えやしない。つーかあんた、自分から喚問だろうがなんだろうが上等だと、何でも喋るって言ってたじゃないか。議員にも言われてたけど、「あんた、何しに来たの」って感じですよ。

そもそも証言の拒否ってのは、証言者を有利にするためにあるんじゃないんだよね。憲法にある「何人も不利な証言を強要されない」、というのは、拷問を前提に定まってるもので、はっきりいって、拷問などがほとんどあり得ない現状において、この黙秘権については一部制限してもいいと思う。とくに国会の喚問においては、そもそもそいつが何らかの犯罪に関与しているからこそ呼ばれる可能性もあるのだから、関与してたら全て拒否出来てしまうようでは呼ぶ意味が全くない。
証言を拒否できるのは「質問に関連のない、別の事件の訴追」の可能性がある場合だけにするべきだ。いやむしろ、国会の喚問に限っては、拒否権は無くしてもいいくらいだ。早急に立法してもらいたいものだ。

で、今までカメラの前で語っていたこと以下の発言しか引き出せなかった。手には数珠を持ち、終わった後の会見でもしおらしいことを言っていた。もし自分が訴追されたら賠償などが滞る可能性があるから仕方がないという。そんなもんは言い訳だ。訴追されたって賠償くらいは残った人が出来る。単に自分の身がかわいいだけのことだ。儲けをはき出すことは厭わなくても、刑務所に行くのがイヤなだけだ。自分らの責任だけではなく、国家賠償を求めるなど、もともと信頼できるような人物には見えないが、言動のどれにも嫌気がさす。

一番確定している犯罪疑惑、偽装を知ってからその物件を売り渡したことについて、その事実は認めたものの、違法性があるとは考えていなかったという。そんな言い訳は通らない。誰がどう見ても詐欺であり、宅建法違反である。もし彼がそれらの法律を知らないとしても、法律を知らないことは犯罪の故意がないことにはならない。つまり、そんな言い訳しようと関係なく、訴追が可能だということだ。だとすれば、彼はこの返答すら拒否することが出来たわけだが、答えたということは本当に理解していないのか。

国会で違法性の故意を認めると、確かに実際の訴追は早くなるかもしれない。しかし、認めようと認めまいと、明らかになっている事実からその犯罪を実証出来てしまうのだから、心証のためにも事実は適時認めていくほうがいいに決まっている。実際の所、もう小嶋社長に逃げ道はないのだ。
それに、「訴追の可能性があるから証言を拒否する」というということは、小嶋社長の中に、その質問者が質問した、小嶋社長本人に関することで、質問者が期待した通りの理解があるということだ。なにしろ、そうだったら違法行為だという含みを持たせて質問していて、答えられないということは、違法行為をしたと答えるしかない、それを言うと捕まるからイヤだということだ。

つまり、彼が証言を拒むということは、「まさか違法行為をしたとは言えないので、答えません」という意味だ。これはもう、黙して犯罪の事実を語ったのと同じことだ。そのへんをもっとはっきりと小嶋社長にぶつけるべきだった。

「これに答えられないってことは、あんた違法なことをした理解があったんですね」と。
それで彼がどういう顔をするのか、それが見れるだけでも喚問に価値はあったはずだ。
なぜこういう言い方をする質問者がいなかったのかが疑問である。


さて、次に喚問すべきは総研の会長や四カ所氏であろう。彼らがなんらかの指示を出していたというのは明らかになっているのだ。参考人招致からなどとぬるいことをせずに、とっとと証人喚問をしてしまえばいい。国民の前で認めて謝罪出来ないなら、容赦なく逮捕してしまうべきだ。このまま泳がせておいてなんの利点があるのかわからない。一連の偽造の指示を出していた黒幕は誰なのか。逮捕してガンガン尋問してやればいい。少なくとも、姉歯1人で出来る問題ではないし、その利点もまったくないのは事実なのだから。

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