◆犬の散歩◆

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2005年を振り返る

2006年01月02日 04時15分43秒 | 政治・世相・スポーツ等
年を取ると、あれは今年だっけ?去年だっけ?なんて思うことがよくあるんだけど、ちょっと調べれば分かることなのでたいした問題ではないかもしれない。

今年の世相で印象的だったのは、えーと、フジテレビ買収問題、列車事故、衆院選、構造偽造問題くらいかな。ああ、そういえばTBSはどうなったんだろう。経営統合したがってるんだから、名目上楽天を吸収する形にして持ち株会社を作るでいいと思うのだが、なぜTBS側が渋っているのか、よくわからんですな。フジテレビも、ライブドアと資本関係を結び、まあ共倒れ・・・じゃないや、死なば諸共・・・じゃないや、一蓮托生か、そんな感じになっていいと思います。ともかく、企業価値のわりに株価が低い企業は、こういった株成金に狙われてしまうのだと思う。

尼崎列車事故。
いち運転手が狂ったという扱いになりつつあるけど、そうならざるを得ないJR西日本の体質と、その運転手が狂うだけで100人以上もの人を殺せるシステムが存在するというのがあり得ないことだと思う。そもそも列車の運転手なんか緊急停止させるくらいのもので、あとは自動運転したっていいくらいだ。規制以上の速度が「出ない」ようにしておかなくてどうするのか、と思う。
私は青春切符で旅行にいくことが多いが、地方のローカル線だと、20キロ制限、雨15キロ制限という信じられない路線がある(木次線などが印象深い)。どういう所を通っているかというと、とてもあやうい土手の中腹だったり、横に△▽のない橋だったりする。こういうところを、運転手が狂って爆走したら客はどうなるんだろうか。まあ、1両しかないし数人しか乗ってないんだけど、バスだって似たようなもんだけど。そういう恐怖感を覚えることはよくある。出来る限りの対策はとっておくべきだと強く感じた。
列車事故といえば、年末にも羽越線で特急が転覆した。列車が風で転覆するというと、余部鉄橋の事故が思い出される。あのときはもっと強風だったし、回送列車だったので死者は下の工場の従業員が殆どだったと記憶している。安全対策が過剰になされている日本で、また風による転覆事故が起きたのはとても衝撃である。だからといって列車が危険な乗り物ということにはならないが、少なくとも車よりは安全であり、飛行機と違って「墜ちたらやだな」と考えて乗るような乗り物ではない(もちろん、列車よりさらに飛行機の方が安全であるが、飛行機を恐れるのは人の思いこみというものである)
死の予感が全くない乗り物にのって死ぬというのは、人ごとながら本当に痛ましいことである。とくに鉄道マニアとしては、その残念さはひとしおである。

衆院選。自民大勝利。
話題が郵政に絞られていて、民営化賛成の人は自民に、そうでない人はそれ以外に、という構図になっていて、まあ、普通の理屈で考えたら反対する理由はないので、多くの浮動票が自民に流れた格好になったと思う。多分自民が勝つとは思っていたけど、誰もがまさかあそこまで勝つとは思っていなかった。

造反議員を厳格に処分し、対抗馬をことごとく送り込むという鬼とも言える自民執行部。それに対して、郵政についてどう思っているのか、いまいち現実感のない民主。これでは、「どちらかといえば民主」「反自民」票で太っていた栄養を全て自民に吸い取られてしまうのは必然ともいえる。
この選挙の重要性は、はっきりと小泉の手法に国民が信任をしたということだ。ビジョン、目的をしっかり持ち、党をあげてそれに邁進する。反対するやつはよそにいけ、ということだ。出世したくて、虎の威を借りたくて自民にいる人は、いいなりになればいいし、執行部と同じ意見を持つ人がまた集まるというのもいい。これでは二大政党というより、自民が太るだけのことだ。改革のために反対するやつを排除していけば、非常に簡単に改革が進むことになるが、このままでは、トップに独裁者が座ったとき、そいつが国民のために強権を利用するとは限らなくなる恐怖もある。
しかし、小泉は「改革」「正義」の方向に向かう方向に印象づけることに成功している。
これなら、後に続く人間は小泉の手法を続けなければ支持をえられない。小泉なき後もこの方向で進んでくれればよいことだと思う。そうなれば、小泉は後世に名を残す、希代野名政治家ということになるが、それは後世の歴史家が決めることである。

ほかに小泉の凄いところは、半ば冗談かもしれないが、民主に大連立を持ちかけたこと。まあ、公明党の意向で無しになるのはわかりきっているが、これで「与党」の甘いささやきにクラっときた議員はいるはずだ。民主にいつまでいたって大臣になんかなれないが、連立、もしくは自民に合流すればそれもありうる。「ネクスト大臣」なんてままごとなんかより、よっぽど魅力的な、悪魔の囁きだ。アンチ自民という旗印があってこそ民主は支持されているのに、もし大連立が実現してしまったらその旗印が折られてしまうことになり、まさに民主を根こそぎ骨抜きにして、今の社民党のようにしてしまうことも可能だ。
こういうことをさらっと言えてしまう小泉はまさに天才だと思う。少なくとも、民主の団結力にいくらかの影響は与えたはずだ。

来年の最大の焦点は、次期総理は誰になるか。安倍が有力視されているが、個人的にはここは麻生。小泉の後ということでなにかと比較されてしまうから、よっぽどのことをしなければ評価はされない。麻生なら実力はあるし、ポスト小泉としては申し分ない。人気がやや先行する安倍は、その次で十分だろう。あと、いま安倍が総理になったら、中国が攻めてくると思う。けっこうマジで。

構造計算書偽造問題については、項を改めて記そうと思う。


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