◆犬の散歩◆

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構造偽造問題、そして、思いこみ

2006年01月02日 04時24分11秒 | 政治・世相・スポーツ等
ニュースはさらに進展していて、どうやらヒューザーやその他の関連会社、問題が公表される数週間もまえにその事実を把握していて、その後に問題の物件を販売、受け渡ししていたのは事実になりつつあるようだ。それらを話し合う議事録が出てきたようで(そんなもんなぜ保存しているんだろうか)、こうなるとあの輪島ハゲの小嶋社長の罪は重大になると思われる。宅建法違反?そんなのは生ぬるい。まず、詐欺が当てはまる。いや、もっと重大な殺人未遂でもいいと思う。まあ、現行法では殺人未遂までは無理だろうけども、こういう倫理にもとる行為をする人間は、懲罰的な判決を出すべきだと思う。

そもそも、たとえば過失傷害罪などに「重」過失傷害罪や、「業務上」過失傷害罪があるように、全ての犯罪に、それを行ってはならない立場の人物が行ったときにこそ適用される、身分犯的な職務倫理違反過重を設けるべきだと思う。たとえば、食品関係者が衛生観念に欠ける行為をした場合。教師が教え子に手を出した場合。職業運転手が飲酒運転、危険運転をした場合。さらには、建築物の構造書偽造、手抜き工事などもこれに含まれる。たとえ実害がなかったとしても、ちょっとした害しかなかったとしても、重罰を与えるべきだと思う。でなければ、たとえば今回の偽造問題、単なる宅建法違反やら建築基準法違反などの罰則では、罰金やら懲役1年やら、そんな程度でしかない。それまでに何百億も儲けていたのなら、それくらいの支払いをしても十分ペイできてしまう。しかもそれを証明するのは大変だから、そんなことしてる間に会社を潰して、債務を逃れてしまう。これでは被害者は救済されないし、場合によっては身柄も確保できなくなることもある。
もしこれが重罪であれば、まず身柄の確保が行われ、それから資産の保全も行える。
なにより、犯罪は割が合ってはいけないのである。身代金誘拐や、偽札などが「割の合わない犯罪」の代名詞ではあるけど、強盗も窃盗も、苦労のわりに儲からない、まともに働いたほうが全然マシだからこそ、やる人が少ないのに、この安普請のマンションを売るという犯罪は、簡単なうえに儲かり過ぎ、ばれたらやめればいいだけという、儲かりまくりの割の合う犯罪なのだ。こんなものを野放しにしておいていいわけがない。
ともすれば何百人もの人の命がかかってくるのだから、殺人に匹敵する重罪をもって望む必要があると思う。早急な立法が求められる。

さて、この問題にも思いこみが存在しているのだ。
皆さんは自分が住んでいる住宅の耐震性がどれくらいか、把握しているだろうか?
今回、偽造が発覚したところは、確かに現在の基準を満たしていない。でも、あなたがいま住んでいるところよりも脆いかというと、そうとは言い切れないのだ。
今の基準になったのはだいたい20年前とのこと。さらに阪神震災の後にも改正されている。ということは、築20年とかの物件ならば、まず今の基準を満たしていないと考えてよい。それ以降でも、老朽化や手抜き工事の可能性は多分にあるのだから、人ごとと安心してはいられない。うちは流行りの軽量鉄骨のアパートなので、まあ屋内の雪崩にさえ気をつければ大丈夫だとは思うけども、実家などは築30年は過ぎているし(まあ木造だから潰れるのはゆっくりだろう)、近所に見かける団地などは重そうなコンクリートで、ヒビが入ってるし、あれは震災レベルの地震には耐えられないだろうなぁとは思う。

件のマンションを安全だと思って購入した人は、実は築30年の物件と同等以下であるという事実を知らされて、驚いたことだろう。いつ震災が来るかもしれないと眠れないこともあるだろう。あわてて引っ越した人もいるだろう。しかし、やっと引っ越した先がどれくらいの強度なのか、ちゃんと調べているのだろうか。もしや、偽造された物件より悪い所に引っ越してはいないだろうか。これも人ごとながら心配してしまう。
震災が来ても大丈夫な物件のほうが明らかに少ないわけで、件の物件はさらに震度5程度でも倒れる危険があるともいうが、震度5程度はわりと遭遇するし、それでも倒壊してないのだから、そんなに泣くほどのことかという感じもする。関東震災なんて、そのうち来る来る言われて何十年もこないしさ。え?だったらお前、ただでいいからそこに住めるかって?いえ、断固拒否させていただきます(笑)

まあともかく、グランドステージを恐がり、うちでなくてよかったと人ごとのように考えている人は、いちど自分の住む家の強度も調べてから安心すべきだろう。

2005年を振り返る

2006年01月02日 04時15分43秒 | 政治・世相・スポーツ等
年を取ると、あれは今年だっけ?去年だっけ?なんて思うことがよくあるんだけど、ちょっと調べれば分かることなのでたいした問題ではないかもしれない。

今年の世相で印象的だったのは、えーと、フジテレビ買収問題、列車事故、衆院選、構造偽造問題くらいかな。ああ、そういえばTBSはどうなったんだろう。経営統合したがってるんだから、名目上楽天を吸収する形にして持ち株会社を作るでいいと思うのだが、なぜTBS側が渋っているのか、よくわからんですな。フジテレビも、ライブドアと資本関係を結び、まあ共倒れ・・・じゃないや、死なば諸共・・・じゃないや、一蓮托生か、そんな感じになっていいと思います。ともかく、企業価値のわりに株価が低い企業は、こういった株成金に狙われてしまうのだと思う。

尼崎列車事故。
いち運転手が狂ったという扱いになりつつあるけど、そうならざるを得ないJR西日本の体質と、その運転手が狂うだけで100人以上もの人を殺せるシステムが存在するというのがあり得ないことだと思う。そもそも列車の運転手なんか緊急停止させるくらいのもので、あとは自動運転したっていいくらいだ。規制以上の速度が「出ない」ようにしておかなくてどうするのか、と思う。
私は青春切符で旅行にいくことが多いが、地方のローカル線だと、20キロ制限、雨15キロ制限という信じられない路線がある(木次線などが印象深い)。どういう所を通っているかというと、とてもあやうい土手の中腹だったり、横に△▽のない橋だったりする。こういうところを、運転手が狂って爆走したら客はどうなるんだろうか。まあ、1両しかないし数人しか乗ってないんだけど、バスだって似たようなもんだけど。そういう恐怖感を覚えることはよくある。出来る限りの対策はとっておくべきだと強く感じた。
列車事故といえば、年末にも羽越線で特急が転覆した。列車が風で転覆するというと、余部鉄橋の事故が思い出される。あのときはもっと強風だったし、回送列車だったので死者は下の工場の従業員が殆どだったと記憶している。安全対策が過剰になされている日本で、また風による転覆事故が起きたのはとても衝撃である。だからといって列車が危険な乗り物ということにはならないが、少なくとも車よりは安全であり、飛行機と違って「墜ちたらやだな」と考えて乗るような乗り物ではない(もちろん、列車よりさらに飛行機の方が安全であるが、飛行機を恐れるのは人の思いこみというものである)
死の予感が全くない乗り物にのって死ぬというのは、人ごとながら本当に痛ましいことである。とくに鉄道マニアとしては、その残念さはひとしおである。

衆院選。自民大勝利。
話題が郵政に絞られていて、民営化賛成の人は自民に、そうでない人はそれ以外に、という構図になっていて、まあ、普通の理屈で考えたら反対する理由はないので、多くの浮動票が自民に流れた格好になったと思う。多分自民が勝つとは思っていたけど、誰もがまさかあそこまで勝つとは思っていなかった。

造反議員を厳格に処分し、対抗馬をことごとく送り込むという鬼とも言える自民執行部。それに対して、郵政についてどう思っているのか、いまいち現実感のない民主。これでは、「どちらかといえば民主」「反自民」票で太っていた栄養を全て自民に吸い取られてしまうのは必然ともいえる。
この選挙の重要性は、はっきりと小泉の手法に国民が信任をしたということだ。ビジョン、目的をしっかり持ち、党をあげてそれに邁進する。反対するやつはよそにいけ、ということだ。出世したくて、虎の威を借りたくて自民にいる人は、いいなりになればいいし、執行部と同じ意見を持つ人がまた集まるというのもいい。これでは二大政党というより、自民が太るだけのことだ。改革のために反対するやつを排除していけば、非常に簡単に改革が進むことになるが、このままでは、トップに独裁者が座ったとき、そいつが国民のために強権を利用するとは限らなくなる恐怖もある。
しかし、小泉は「改革」「正義」の方向に向かう方向に印象づけることに成功している。
これなら、後に続く人間は小泉の手法を続けなければ支持をえられない。小泉なき後もこの方向で進んでくれればよいことだと思う。そうなれば、小泉は後世に名を残す、希代野名政治家ということになるが、それは後世の歴史家が決めることである。

ほかに小泉の凄いところは、半ば冗談かもしれないが、民主に大連立を持ちかけたこと。まあ、公明党の意向で無しになるのはわかりきっているが、これで「与党」の甘いささやきにクラっときた議員はいるはずだ。民主にいつまでいたって大臣になんかなれないが、連立、もしくは自民に合流すればそれもありうる。「ネクスト大臣」なんてままごとなんかより、よっぽど魅力的な、悪魔の囁きだ。アンチ自民という旗印があってこそ民主は支持されているのに、もし大連立が実現してしまったらその旗印が折られてしまうことになり、まさに民主を根こそぎ骨抜きにして、今の社民党のようにしてしまうことも可能だ。
こういうことをさらっと言えてしまう小泉はまさに天才だと思う。少なくとも、民主の団結力にいくらかの影響は与えたはずだ。

来年の最大の焦点は、次期総理は誰になるか。安倍が有力視されているが、個人的にはここは麻生。小泉の後ということでなにかと比較されてしまうから、よっぽどのことをしなければ評価はされない。麻生なら実力はあるし、ポスト小泉としては申し分ない。人気がやや先行する安倍は、その次で十分だろう。あと、いま安倍が総理になったら、中国が攻めてくると思う。けっこうマジで。

構造計算書偽造問題については、項を改めて記そうと思う。

年末の格闘技イベントなど

2006年01月02日 02時43分03秒 | 政治・世相・スポーツ等
大晦日は出かける予定だったんだけどなんか昼間寝てて、夜起きてテレビを見ていました。当初はK1を録画してプライドを見て、ときどき紅白に回して、と思ったんだけどPCで録画始めるとチャンネル変えるのが面倒になるので、テレビにプライド固定、PCをK1と紅白のザッピングという形にしておきました。途中、日テレのお笑いも見たりしてました。

感想は、K1のほうはあまり燃えませんでした。なんかこう、盛り上がりに欠ける感じで、GPほどのドラマもないし。武蔵はサップを倒しきれなかったのが心残りだし。もっと圧倒的に強い相手に待ちをするのはアリだと思うけど、サップ程度KOで倒せなくてどうするんだと。あとはホイスとやった人、あれはがんばったね。ちょっと燃えたかも。
曙とボビー。あれね、なんで素人同士の遊びをテレビでやるのかね、と思った。永ちゃんのライブをもっとやったほうが絶対いい。ボビーは頑張ったけど、最終ラウンドばてちゃって全くからだが動いていない。あそこ、蹴れば蹴るだけ当たるという状態だったのに、攻め疲れちゃってんの。曙はもう、体格でスタミナ上の不利があるのだから、最終ラウンドまで持つスタミナを確保することで誰でも勝てるでしょう。K1の感想はこの程度。


プライド。これは面白かった。メインとしてつけっぱなしにしていたし。そもそもカードの全てがいい。ドラマがある。一番のドラマは小川対吉田。いままで柔道着を着て闘っていた吉田が初めて柔道着を脱いだ!前日の特番でも、「柔道家としてではなく格闘家として出るから、柔道のしがらみを捨てるために裸で闘うのではないか」という人がいたのでちょっと期待していたんだけど、本当に脱いだね。何とも思ってないと試合前から語っていた吉田だけど、やっぱり特別な思いがあったようだ。
そして、いい試合だった。結局一本負けをしてしまった小川だが、試合後には抱き合って健闘をたたえ合う。そして、足を引きずってハッスルをするわけだが、「吉田、よかったら一緒にハッスルをやってくれ」という小川。ここでハッスルをする=和解みたいな感じで泣けるんだけど、吉田は「自分は格闘家なのでハッスルはできない、もし引退したらやらせてもらいます」と固辞。「吉田、やれよー」とややブーイングが飛んだかもしれない。でも吉田のストイックさからすれば当然の返答であり、小川を否定しているわけではない。それが吉田秀彦という男なのだ。小川は「そうか、わかった」とだけ言い、1人でハッスルをやった。なんてかっこいいいんだろう。試合に負けてハッスルを断られてもなお1人でやる小川。このかっこ悪さがなんともかっこいい。お前ら、男だ!

次に気にしていた試合は、ハント対ミルコ。私はミルコの大ファンで、あの氷のような表情でもって相手を倒す、左ハイという必殺技もあり、しかもあのひたむきな姿もかっこいいので、とても応援していたのだけど、判定で負けてしまった。終始ハントに攻め込まれ、それをまあ、しのいでいたのはさすがだけども、判定的には仕方のないことだった。
序盤、左ハイと踵落としとか、けっこうヒットしてたんだけど、ちゃんと首があっちむくくらい当たってるんだけど、動じないハントが凄い。とくに左ハイ、当たりが浅かったのかもしれないけど、あれを食らってなんともないってのが凄い。なにあの打たれ強さは??スーパーアーマー装備ですか?のけぞりなしですか?なんかずるいぞ。
それにしても、ミルコはちょっと休むべきだと思う。去年はヒョードルと闘うために、強豪とも対戦を続け、その挑戦権を得た。そして、やっと掴んだ対戦も、無念の結果となった。それでも彼は休まずに強豪と戦い続ける。もう一度ヒョードルにたどり着くために。
なぜ彼はそこまで生き急ぐのだろうか。今年はちょっと休養したり、弱い相手ともやって調整するなどしてほしいものだ。私は強いミルコを見たいが、彼があまりに生き急ぐ所を見るのは、すこしつらいものがある。試合後の情報では、なんとミルコは風邪をひいていて体調が悪かったという。そして足も痛めていたそうだ。だから普段は裸足なのにシューズを履いていたのだという。うーむ、それを隠して出場するなんて・・・。ミルコ、お前も男だ!いつかヒョードルを倒せる日が来ると信じているぞ。
そして、そのヒョードルはズールJrとの対戦。ズールも結構強そうな感じなんだけど、序盤のヒョードルラッシュであっけなくKO。つーかあれは強い。強すぎるわ(高田風に)。まあ、楽な試合だったね、ヒョードルさんは。

次はやはり五味対桜井マッハ。私はマッハという選手の印象があまりないというか、いやそれなりに知ってはいるんだけど、それほど強いという印象がない。昔は強かったというのも知っているし、五味の先輩であることも知っている。でも、階級を上げて失敗しているところの印象が強いし、最近の五味の勢いのほうがものすごいので、これは圧倒的に五味の勝ちだと思っていた。五味も失神KOとかいって嘯いていたけど、実際にそうなってしまうところが凄い。しかもまだ五味には余裕があった。この男、どこまで行くのだろうか。階級を上げて闘うことはあるのだろうか。このまま無敵街道で対戦相手がいなくなったらそうなるんだろう。五味がシウバらをボコボコにするところを見てみたいような気もする。

桜庭対美濃輪。なんか彼ら、レスリングを楽しんでませんでしたか?w
桜庭は、以前から、対戦相手が日本人になるのを拒否していた。日本人の顔面をボコボコに殴るのは忍びないからそうだ。しかしその例外があるらしく、それは1人は田村であり(笑)、もう1人はこの美濃輪育久ということだ。
この美濃輪、天然なのかなんなのか、かなりの野生児というか野獣というか、感性の人であり、中西学よりも到達している人という感じである。彼曰くヘブンの境地とは一体なんなのだろうか。飛行機を追いかけた先にあるのだろうか。桜庭は大晦日は鬼門だったんだけど、勝ててよかったね。

さて、あまり期待はしていないけど、気にはなる対戦。それが金子対クレイジーホースだ。
このクレイジーホース、野獣キャラのくせにけっこういいことを言う。俺が俳優をできないように、俳優は格闘家にはなれないとか、気の利いてることを言う。面白いやつだ。
試合は、最初拳を当てる挨拶もせず、跳び蹴りで攻め込む金子。まあ、勢いを保ち、緊張感を払拭するにはいいことだ。そして、いきなりボコボコにされて終わるかと思っていたけど、なんかちゃんとグランドに持ち込んでるし、相手の攻めもかわしている。お、なんか試合になってるじゃん。手足が妙に長く、からみつくようにして防御をしている。いまいち攻め込めずにいたら、やっぱり一本取られてしまった。でも、あれは仕方ない。初戦にしてはよくやった。相手の持ち味をうまく殺していた。ボコボコにされるか、変な投げ技でKOされるとばかり思っていたから。これは次からが楽しみだ。金子、お前も男だ!

あとは、シウバも雪辱を果たしたし、とくに荒れることもなく、楽しめる大会でありました。こういうのなら見に行ってもいいかも・・・でも高いなあ。テレビで見るのがちょうどいいや。あまりに長い煽りVTRがうざいけどw