原作名:魔法先生ネギま!
作者:蛇遣い座
最終更新日:2011年12月19日 完結済
評価:C
サイト:にじファン Arcadia
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[あらすじ]
長谷川千雨、小学六年生。二年生の時に麻帆良に転校し、以来、苛めに遭ってきた彼女にとり、両親とて縋る事のできない敵だった。
そしてその日も苛められた帰り道、偶然知り合った少年・球磨川禊。
彼との会話の最中、千雨の頭の中で何かのピースがカチリとはまる。過負荷の目覚め。
それから2年。千雨のいる2-Aに赴任する新任教師、ネギ・スプリングフィールド。
魔法と過負荷の危険な化学反応が起きる……かも?
[文章]
プロローグだけ三人称、その後は千雨視点の一人称。別人の視点からの語りがないので、ネギサイドでの出来事が不明なのが難点。その説明を、最後に1、2行添えている程度。
読める文章。会話文ばかりが続く事もなく、説明ばかりと言うのでもない。誤字脱字は少なめ。ただし改行後の一字下げと、『?』や『!』の後の一字空けがないので、少々読みにくい。
[総評]
ネギまと『めだかボックス』のコラボ物。ただし、めだかキャラは名前と行動が伝わってくるだけで、実際の登場はない模様。
今作での千雨は、球磨川に憧れる『過負荷(マイナス)』持ち。一度目にした相手の隠したい秘密を読み取る能力。その能力を活かし、既に数校の中学を廃校に追い込み済。また、人の恋路は応援すると、女生徒を襲うエヴァには自分の血を差し出し、刹那が木乃香を救出できるようネギには関与させずと、実に過負荷らしい思考と行動。
他の原作キャラも多少改変されていて気持ち悪い。千雨の鼻骨を折る怪我をさせた明日菜は、謝罪をした様子も反省の色もなく、いつも通りに振る舞うバカレッド。タカミチは、明日菜の凶行を覗き見し、明日菜に縋りつく千雨を奇襲、自分は急いでいるから歩いて保健室へ行けと、深夜の路上に放り出すクズっぷり。近右衛門に到っては、それら一連の事件を裏の出来事として隠蔽。三人はお咎めなしの無罪放免。あれ、原作と変わらないか?
教師生徒諸共でクズのかの学園と、麻帆良学園の魔法使いとは相性が良いようで、悪い方向での違和感は少なく感じた。
周囲に迷惑と混乱をばら撒くネギと、それらを増長させる千雨、そして全てを傍観・隠蔽する近右衛門。物語はヘルマン襲来のようで、果たして混乱はどこまで広がるのか。次話が楽しみ。