彷徨者のネット小説レビュー

ネット小説サイト「Arcadia」や「ハーメルン」をメインに、あちこちで見かけたネット小説をレビューするブログです。

姉ちゃんは中二病

2012-06-05 18:00:00 | オリジナル作品

原作名:オリジナル
作者:はぐれっち はぐれっち/藤孝剛志
終更新日:2012年5月31日 2013年12月23日
評価:C
サイト:小説家になろう
    http://ncode.syosetu.com/n2412bd/

[あらすじ]
 間もなく高校生活初日を迎える春休み最終日、人の頭の上に文字が浮かんで見えるようになった主人公。両親は『父』『母』、姉妹は『姉』『妹』、隣家のおじさんは『隣のおじさん』。
 見えても別に害になるようでもないものの、念のため一歳上の姉に相談したところ、なぜか狂喜乱舞。
 「この能力の事は他人に話してはいけない。どこかの『組織』に狙われる」
 そう警告しつつ、親に話すのは構わないらしい姉は、主人公からすれば、逆らうだけ無駄な中二病を変な方向にこじらせた変人。
 結局まともな対策を講じられないまま、高校デビューを果たそうとすれば、クラスメートの頭上に浮かぶ文字は『死者』『魔女』『偽物』『殺人鬼』に『吸血鬼』etc.と、なかなかにユニーク……否、物騒。
 そんな文字群を凝視していたら、早速『殺人鬼』に目を付けられ。高校生活は初日から前途多難。
 中二病の姉に、あれやこれやと珍妙奇妙な道具を渡され、奇天烈なマンガ技やらを仕込まれ、おかしな方向に強化されている主人公が、身内含め変人奇人に振り回され、右往左往する物語。

[文章]
 三人称。目立つ誤字脱字は少ない。「~た」「~だ」で終わる文章のテンポが悪く、読んでいて躓いてしまう印象。

[総評]
 学園物? 主人公はかなりの強キャラ、シスコンの気が強い。姉は暴走列車、「こんなこともあろうかと」と、何の役に立つのか不明な道具を自室や部室で収集し、サバイバルのためにとおかしな知識の収集に余念がない。それが意外にもお役立ち。出てくるネタはアニメや漫画なので、それなりにネタ元を知っているとニヤリとできる。
 何となく『不死王の息子』に似た世界観を感じた。あちらは人外も人権を得て生活しているので、実際は全くの別物なのだけれど、なぜか既視感を覚えてしまう。一部の登場人物が被っているからと思われる。この部分が残念。
 ヒロイン枠(?)に吸血鬼と、バトルマニアともヤンデレともつかない二人のクラスメートを加え、主人公の多難な高校生活に期待したい作品。


  



1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2013-03-27 15:27:39
この作品、HJ文庫の編集の人は絶賛して
第七回の金賞に選ばれました


今は読めるけど、商業品になるので
今後撤去される可能性があるので
読んでない人は今のうちに読むと良いかと思います
返信する

コメントを投稿