原作名:ゼロの使い魔
作者:スィートマト
最終更新日:完結済
評価:B
サイト:サラダデイズの名残り
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[あらすじ]
使い魔召喚の儀式。失敗魔法の爆発を幾度も重ねた末、現れたのは一人の男。年は二十歳と言ったところか。問題があるとすれば……全裸なこと。
トリステインは知っていても、新興国ゲルマニアは知らない。ブリミルや使い魔の儀式、人間を召喚するメイジの系統についても知識があるなど、謎も多い。
最初は不信感で見ていたルイズも、持っていると知識と技量は本物と判明してからは、秘密主義なところはあれ信頼に足ると、急速に懐柔され。男として頼りにすると言うのではなく、出来た使い魔と言う評価で。
出だしから原作とかい離していた物語は、アルビオン行きから大きく道を外れ始め、予想外の結末に。
原作では知る事の叶わなくなった四の四の謎を独自設定で語り、完結にまで持っていたゼロ魔二次としては希少な作品。
[文章]
三人称。脱字はほとんどなし。誤字控え目。ちょっと変わった単語を使う度に、カッコ書きで語源を入れてくるのが、個人的には鼻についた。例えば『ミストレス(mistress=英:女主人)』みたいな注釈は不要だと思う。
[総評]
ルイズのオリ主召喚物。見方によっては最低系。
主人公曰く、ガンダールヴの能力あってこそらしいけれど、三百対五万の戦場をひっくり返せる実力は、オリ主最強物と言っても良いと思う。ついでに生まれと育ちの関係から、ウィンダールヴでもないのに他の使い魔達と会話ができ、少しだけど先住(精霊)魔法が使え、ブリミルや虚無にかなり精通しているなど、色々と特技を持つ万能型。
ただしオリ主とルイズの間にあったのは、最初から最後までメイジと使い魔と言う主従関係のみ。ケニングと言う気障ったらしい口調が気にならなければ、こういう主人公はありかもしれない。ハーレム要素なし。
作者による独自の解釈や設定が多め。原作で20巻もある内容を、力尽きずにまとめるためだから、かなりのショートカットをしているのは仕方なし。それに不満を持たせない力量もある。
原作が謎を残したまま終了してしまっただけに、その部分にフォローを入れた作品は珍しい。ブログの閉鎖に伴い、この作品が読めるのは6月一杯まで。読むなら今のうちに。