原作名:機動戦士ガンダム
作者:Reppu
最終更新日:2019年12月19日
評価:A
サイト:ハーメルン
https://syosetu.org/novel/183290/
[あらすじ]
連休に浮かれて酒を飲みながらガンダムを見ながら寝落ちしたら、起きた時にマ・クベになっていた。
何がどうしてこうなった。現実逃避したくても、こちらが現実になってしまったのは変えられないようで。
このままだとギャンに乗ってテキサスコロニーでアムロに殺されてしまう。そうでなくても、中の人が変わっていると知られたら、スパイ容疑で逮捕・銃殺もあり得る。しかも頑丈に秘匿された一室には、軍資金を横領して買い漁ったツボ、つぼ、壺。
死亡フラグに囲まれた自称・一般人が、生き延びるために真面目に基地司令をしていく話。
[文章]
マ・クベ視点の時は一人称、それ以外の視点の時は三人称の変則的な書き方。誤字脱字は少な目でさくさく読める。一話平均四千字前後。マ・クベ視点と他者視点の二つで一話なので、好みとしてはもう少しボリュームがほしい。
[総評]
いわゆる原作知識を使った内政チートの系統作品。他にも二十一世紀の兵器や技術からの考察もあり、読んでいて楽しい。
ガンダムオタクがマ・クベに憑依。散見する死亡フラグをへし折るため、ジオン勝利のため、オデッサの基地司令の仕事に励む。
ただそれだけなのに、なぜかジオン軍は良い方向へ強化され、宇宙世紀の別作品で悲惨な扱いをされていたキャラが次々と合流。オデッサはジオン・連邦共に認める魔境へと。
オデッサ魔境化のプロセスは読んでいて楽しいし、上司とのやり取りや部下かのやり取りも楽しい。ただし正座や土下座は止めてほしい、文化的に。
この手の作品にありがちなマ・クベ憑依主人公スゲ~なのだけれど、上司と部下の評価が共通して「仕事はできるし能力もある。なのに目を離すと何をやらかすか分からない残念な人」なので、絶賛賞賛系は緩和されている。この手の賞賛系が苦手な人にも無理なく読めると思う。
宇宙世紀に降臨した智謀知略の人、マ・クベ(笑)の活躍が楽しい作品。