彷徨者のネット小説レビュー

ネット小説サイト「Arcadia」と「小説家になろう」をメインに、あちこちで見かけたネット小説をレビューするブログです。

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 このブログの管理人、彷徨人です。名前の通り、あちこちのサイトをさ迷っています。ネット小説に限れば『Arcadia』と『小説家になろう』がメインになります。
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月を指す歌

2014-05-31 18:00:00 | ゼロの使い魔

原作名:ゼロの使い魔

作者:スィートマト

最終更新日:完結済

評価:B

サイト:サラダデイズの名残り

    http://thankgoditsfriday.blog.fc2.com/blog-category-8.html

 

[あらすじ]

 使い魔召喚の儀式。失敗魔法の爆発を幾度も重ねた末、現れたのは一人の男。年は二十歳と言ったところか。問題があるとすれば……全裸なこと。

 トリステインは知っていても、新興国ゲルマニアは知らない。ブリミルや使い魔の儀式、人間を召喚するメイジの系統についても知識があるなど、謎も多い。

 最初は不信感で見ていたルイズも、持っていると知識と技量は本物と判明してからは、秘密主義なところはあれ信頼に足ると、急速に懐柔され。男として頼りにすると言うのではなく、出来た使い魔と言う評価で。

 出だしから原作とかい離していた物語は、アルビオン行きから大きく道を外れ始め、予想外の結末に。

 原作では知る事の叶わなくなった四の四の謎を独自設定で語り、完結にまで持っていたゼロ魔二次としては希少な作品。

 

[文章]

 三人称。脱字はほとんどなし。誤字控え目。ちょっと変わった単語を使う度に、カッコ書きで語源を入れてくるのが、個人的には鼻についた。例えば『ミストレス(mistress=英:女主人)』みたいな注釈は不要だと思う。

 

[総評]

 ルイズのオリ主召喚物。見方によっては最低系。

 主人公曰く、ガンダールヴの能力あってこそらしいけれど、三百対五万の戦場をひっくり返せる実力は、オリ主最強物と言っても良いと思う。ついでに生まれと育ちの関係から、ウィンダールヴでもないのに他の使い魔達と会話ができ、少しだけど先住(精霊)魔法が使え、ブリミルや虚無にかなり精通しているなど、色々と特技を持つ万能型。

 ただしオリ主とルイズの間にあったのは、最初から最後までメイジと使い魔と言う主従関係のみ。ケニングと言う気障ったらしい口調が気にならなければ、こういう主人公はありかもしれない。ハーレム要素なし。

 作者による独自の解釈や設定が多め。原作で20巻もある内容を、力尽きずにまとめるためだから、かなりのショートカットをしているのは仕方なし。それに不満を持たせない力量もある。

 原作が謎を残したまま終了してしまっただけに、その部分にフォローを入れた作品は珍しい。ブログの閉鎖に伴い、この作品が読めるのは6月一杯まで。読むなら今のうちに。

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超鈴音の敗北

2014-04-22 18:00:00 | 魔法先生ネギま!
原作名:魔法先生ネギま!
作者:スィートマト
最終更新日:完結済
評価:B
サイト:サラダデイズの名残り
    http://thankgoditsfriday.blog.fc2.com/blog-category-3.html

[あらすじ]
 ネギに告白し、恋仲になった千雨。しかしネギは魔物となり不老不死の身体。自分が老齢で死んだ後、眠りから覚めた明日菜の一人勝ちになるのは明白。
 そんなのは認められるかと、エヴァの協力を得て吸血鬼『デライトウォーカー』になったのにも関わらず、ネギは73歳で死亡。
 二重の意味でこんな結末を認められるか、と世界樹に祈れば、身長だけ中学生、吸血鬼の身体や記憶その他は未来のまま、2002年に逆行していた。
 愛する旦那は後にも先にも死んだネギだけ。この時代のネギ、姿形は似ているけど別人。でも、自分達と同じ轍を踏ませまい。
 これは純愛か、はたまた偏愛か狂愛か。
『デライトウォーカー』チサメ・スプリングフィールドが過去改変に挑む物語。

[文章]
 三人称。……のはずなのに、全体を俯瞰している第三者のメタ発言があるので、苦手な人は注意。脱字は数える程度。ただし『私』を『わたくし』と読ませるために『私くし』、『デイライトウォーカー(Daylight Walker)』を『デライトウォーカー(Delight Walker)』と書く意図的な誤用あり。他の文章が良いため、この単語を用いている箇所は違和感が強い。

[総評]
 エヴァンジェリンの眷属となった長谷川千雨の魔改造逆行物。種族的な理由から、魔法使いアンチ傾向。元の時間軸は原作と異なり、超が逆行してこなかった世界。どのような世界になっていたのかは、作中に挿話で説明されている他、終盤でも明かされている。そして原作通り、本編では超が健在。
 一言で言えば、千雨の愛が重い、重すぎる。これだけの愛情を向けられたら、「ごめん、無理」と断って逃げ出すレベル。逃げ切れるかどうかはさて置き。それを受け入れていたネギ(故人)は、間違いなく英雄。
 かと言って、作中のネギに対してヤンデレ化している訳ではない。愛するネギは故人で、目の前にいるネギとは別人と本人は割り切っている。その上で好かれたいと思ってアプローチをかけているし、元の時間では壊してしまった3-Aとの関係を取り返したいとの願いも。その願いが報われるかどうかは、読んでのお楽しみ。
 7月頭にブログを閉鎖するとのことなので、それまでに一読を勧めておきたい作品。
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二人の鬼

2014-03-31 18:00:00 | 魔法先生ネギま!
原作名:魔法先生ネギま!
作者:子藤貝
最終更新日:2014年3月28日
評価:B
サイト:ハーメルン
    http://novel.syosetu.org/5283/

[あらすじ]
 両親を殺され、仇には死に逃げされ、父の残した刀と伝えられた剣術以外には何も残されず、鬼道に堕ちた少女。誰かに殺されるために生き、生きるために殺し続けてきた果てに出会ったのは、もう一人の鬼、吸血鬼エヴァンジェリン。
 時は折しも1980年代に入ったばかり。魔法世界では、メガロメセンブリア連合とヘラス帝国間の緊張が高まっている最中。
 自分達を打倒できる英雄を求め、二人の鬼の暗躍が始まる。

[文章]
 三人称。誤字脱字の類は少な目。各話も文章量が多く読み応えあり。

[総評]
 エヴァンジェリン悪堕ち系。
 緩い言い方をすれば「私達を倒せる英雄を捜しに行く」な話なのだけれど、原作の温い展開はない。英雄になり得る候補がいれば見逃し、悪の素養を持つ者がいれば育つのを待つ。英雄だろうと悪だろうと、自分達に比肩できる実力を持った時に刈り取る。正統か邪道かはさて置き、ラスボスの貫録が溢れていてカッコイイ。
 原作時期に入ってからやや失速した感があるのだけれど、これは仕方ない。原作開始前の大戦時に、終盤レベルの勇者と魔王の戦いをやってしまっては、レベル一桁(推定)のネギの行動が物足りなくなるのは必定。ネギの成長に期待。
 しかしエヴァらの魔法世界の大戦時からの介入により、タカミチやクルトの心境に変化あり? ネギの生い立ちや木乃香の立場も微妙に変化。刹那の過去にも思わぬ落とし穴……。ネギパーティーそのものにも獅子身中の虫が紛れ込み、前途多難なのは確定。
 エヴァの悪役ぶりが光る作品。
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魔法探偵夕映 R《リターン》

2014-02-13 18:00:00 | 魔法先生ネギま!
原作名:魔法先生ネギま!
作者:遁甲法
最終更新日:2014年2月8日
評価:D
サイト:ハーメルン
    http://novel.syosetu.org/16760/

[あらすじ]
 元『白き翼』の一員だった綾瀬夕映も、今はしがない(?)魔法探偵。
 仕事の依頼もなく、午睡を楽しもうとしたところに送られてきた、差出人不明の小包。
 開けてみれば、出てきたのはどこか見覚えのある懐中時計。
 はてと首を傾げ、詳しく調べようとした矢先、懐中時計は突然発光し、そのままバラバラに。
 そしてほとんど間を置かずに現れた訪問者、タカミチ・T・高畑。知己の間柄であるにも関わらず、なぜか初対面の相手に接するような、どこか警戒しているような元担任。
 『今』が2011年ではなく、2003年だと知るまで、あと少し。
 過去の麻帆良に飛ばされた夕映の、短いようで長いような休暇が始まる。

[文章]
 三人称。目立つ誤字誤脱はない。たまに誤用を見かける程度。文章全体は書き慣れてこなれた感はあるのだけれど、各話毎の文字数に対して効率良くまとめられずにいる印象。そのため、話全体の進みがかなり遅い。

[総評]
 魔法探偵として自立していた2011年の綾瀬夕映が、何者かから送られたカシオペアにより、2003年1月に逆行。
 犯人は誰か? 目的は? そして夕映は元の時間に帰れるのか? 帰還の手段と答えを求め、夕映が奮闘する物語。
 ……な展開を期待すると、壮絶な肩透かしを食らう。未来に帰らなければ犯人捜しなど無理な相談だし、カシオペアの修理は完全に超任せ。することがない。
 では、ネギ達に干渉して過去を変える?
 ……いや。過去を改変すれば、元いた未来がどうなってしまうか分からない。だからできない。
 ではでは、過去世界での生活基盤を築くために頑張る?
 ……いやいや。物分りの良い学園長とタカミチらのお陰で、その心配もなくなりました。
 これは、主人公の夕映すらどこへ進もうかの指針を持たず、カシオペアの修理が終わって帰る日まで、過去の自分や当時のクラスメート達の姿を肴に、ゲテモノジュースを飲みながらダラダラ日々を過ごす物語。スリルやサスペンスの類とは無縁で、のんびりした日常を求める読者にお勧め。
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ネギまとかちょっと真面目に妄想してみた

2014-01-27 18:00:00 | 魔法先生ネギま!

原作名:魔法先生ネギま!
作者:おーり
最終更新日:2014年1月23日 完結済
評価:C
サイト:ハーメルン
    http://novel.syosetu.org/4911/

[あらすじ]
 苦学生の主人公は、今日も朝から新聞配達。並走するのは小学生の頃からの腐れ縁の神楽坂明日菜。
 新聞配達の後は、サッカー部の早朝練習。部活に励んだり、先輩と和泉亜子との仲を取り持ったりと、怠惰だった前世と決別するため、青春を謳歌する真っ只中。そう、彼はテンプレ的な神様転生原作知識持ちチートオリ主。
 しかしここは麻帆良。ネギまに似た世界観を持つ世界。厄介事の足音は確実に近づいている。原作キャラ達と付き合いのある関係上、嫌だ嫌だと言っても巻き込まれるのは必定。でも覚悟はあまりない。
 案の定、ネギの来日と共に、原作にはなかったスタンド使いの影がちらほらと。
 さわやかな青少年を演じているつもりでも、前世から引き継いだ人格の腐臭を漂わせる主人公が、マイナスとか過負荷とか言われながら、マイペースに『主人公』をやろうとする物語。

[文章]
 主に主人公視点の一人称。たまに他キャラの視点。誤字誤用あり。ただし指摘を受けた作者によれば、主人公は中二病なので作中の用法を選択しているとの事。

[総評]
 原作知識持ち神様転生チートオリ主物。ただしありがちな、プロローグで神様登場シーンはない。転生特典でもらったのは、神殿級の防護障壁にスタンド能力……のはずが、なぜか原作キャラの中にもスタンド使いが複数。「なんでこのキャラが?」と言う選択が面白い。
 原作通り事を運ぼうと言う意図は主人公には皆無。そのためマイペースに行動し、序盤から原作は崩壊気味。巻き込まれたネギは色々とキャラが崩壊。
 それでも修学旅行など、回避不可能なイベントはやってくるわけで。弱体化されたのか強化されたのか良く分からない敵勢力なども絡み、原作の緩い空気は一体どこへ。
 原作強制イベントを除けば、流れはかなりオリジナル。また、ネギま以外の作品のキャラやストーリーが紛れ込んでくるため、分からない人には意味不明で苦痛になる時がある。話が進むにつれ、女性キャラから達から好意を持たれるようになるので、苦手な人は注意が必要。
 これに耐えられる人なら、楽しく読めるだろう。

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