原作名:ドラゴンクエスト ダイの大冒険
作者:トッシー
最終更新日:2011年12月14日 2012年12月31日
評価:C
サイト:にじファン Arcadia ハーメルン
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[あらすじ]
旅の商人タケルは、今日も立ち寄った街で露店を開く。扱っている物は、どこにも売っていない珍品ばかり。
そこで立ち止まる若い男。金髪巻き毛に仕立ての良い服。連れているのはバンダナを巻いた黒髪の少年。アバンとポップ。
次の街で見かけた客は、羽振りの良い冒険者。勇者、戦士、魔法使い、僧侶の四人組。その割には顔つきがどこか貧相。
別の街で出会ったのは、自称・北の勇者。ノヴァ。
ここでようやく気がつく。
「ダイの大冒険かよ……」
トリッパーな商人の物語。
[文章]
主人公の一人称。視点移動の一人称がないので、その一点だけでも好評価を付けられる。
修正しているのか、誤字脱字は見当たらない。
全体的に描写が薄いため、さくさくと読み進められる。じっくり読みたい派には不向き。
[総評]
トリップ物。原因は不明。バカみたいな戦闘力のない代わりに、アイテムの採集と作成の能力がチート。かのロン・ベルクが土下座して『王者の剣』を求める程。
この世界では流通していないアイテムを製造し、ぼったくりに近い価格で販売して歩く主人公。大魔王が復活し、モンスターが凶暴化したので、効果のある品の需要は高い。
適正価格を称して高値で販売するのは別に良い。力ずくで値引きしようとする客を、力ずくで排除するのも良い。そもそも普通では存在しないアイテム、どんな価格を付けようが、本人の自由。
ただ何と言うか、行動の端々に人格面での腐敗臭を漂わせているのが残念。冷やかしの金持ちには媚びて割安で販売し、商品を欲しがる客の足元を見ては値段を吊り上げ、それを商人として当然という顔をする。道義の基準がどこかずれた感じ。勿論、物語の序盤から清廉潔白な商人の鑑を求めている訳ではない。その面での成長に期待。
物語は、ダイ・ポップ・マァムら三人と合流し、クロコダインとの初戦を凌いだところ。
三人との関係から、腐敗気味の人格がどう変化していくのやら。ハドラーのように矯正されるのか、ザボエラばりに腐り切るのか。興味の湧く作品。