彷徨者のネット小説レビュー

ネット小説サイト「Arcadia」や「ハーメルン」をメインに、あちこちで見かけたネット小説をレビューするブログです。

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 このブログの管理人、彷徨人です。名前の通り、あちこちのサイトをさ迷っています。ネット小説に限れば『Arcadia』と『小説家になろう』がメインになります。
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麻帆良に現れた聖杯の少女の物語

2013-07-31 18:00:00 | 魔法先生ネギま!
原作名:魔法先生ネギま!
作者:みゃあ4号&5号
最終更新日:2013年7月28日
評価:C
サイト:Arcadia
    http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=tiraura&all=37381&n

[あらすじ]
 何の脈絡もなく、気が付けば夜闇の森の中。空には星が瞬き、人の気配はない。ついでに自分が何者かの記憶もなければ、下半身についているべきものもなくなっていた。
 呆然としつつも人の気配を求めて歩き出し、やがて見えてくる石造りの吊り橋と、そこで争う四人の男女――ネギ・明日菜ペアvs.エヴァ・茶々丸ペア。
「ネギまかよ……」
 驚くのまだ早い。
 背後から現れた後頭部の長い老人に連行され、自分の容姿を確認すれば、第五次聖杯戦争のイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。それぞれの原作と魔術関連の知識はなぜか完備。
 イリヤスフィールとアインツベルンの魔術知識を持ち、TSした元二十代男が、ネギま世界に干渉していく話。

[文章]
 最初のうちはイリヤ視点の一人称と、その他キャラ視点の三人称。後に三人称で統一される。一話毎の文章量は長すぎず、短すぎずに手頃な感じ。修正は入れているようだけれど、『人工』が『人口』とされる同音異語の誤字が少々。

[総評]
 TSに加え、キャラの容姿と能力を持ったオリ主のクロス物と、出だしの地雷要素はかなり高め。ただし読み進めれば、TSしていたらしい理由が判明するので、アンチなしのクロス物になる安心設定。
 しかし今度はネギアンチにならないよう、無理矢理良い話にまとめようと、ネギま原作におもねっている印象が出てしまい、そこに不満を感じる人が出てくるかもしれない。この辺のバランスは読者の好き好きだろう。
 主人公(=イリヤ)はアインツベルの魔術の他、第五次聖杯戦争のライダーを除く各英霊の能力を降ろすカードも所持。これにより、世界でもトップクラスの技能を振るえるように。
 対する敵は、アーウェルンクス・シリーズを始めとした『完全なる世界』だけではない。第四次のキャスターやランサーが確認され、他のクラスも参加している可能性あり。
 イリヤの介入により、魔法に関わる危険をそれなりに理解したネギ達が、原作より危険になった『完全なる世界』にどう立ち向かっていくのか。期待は大きい。