蕎麦彷徨

ひとりの素人が蕎麦について考えてきたことを書きしるすブログ

米が美味しい季節

2007-10-16 | 食・旅

蕎麦が美味しい季節は、米も美味しい季節である。
しばらくの間、山形の高畠町の米を食べている。この町の上和田有機米生産組合は、「全国食味鑑定コンクール」で5年連続金賞を受賞している、名の知られた米の生産組合である。

この組合の米が美味しいのは、おそらく優れた専門家が熟慮を重ね栽培基準を設け、それを組合員の方が厳格に尊守し栽培を続けているからであると思われる。

私は、使用している肥料に興味がある。その組合のホームページによれば、堆肥の投入を基本に、組合独自の有機質肥料、ミネラル補給肥料、「純正卵殻粉」を用いているという。こうした肥料が美味しい米を作り出している1つ理由ではないかと考えられる。ところで、この有機質肥料の中には、「動物かす粉末類(蒸製毛類)」というものが含まれている。これは何を目的にした配合原料であるのか興味がある。

この高畠町は、南に米沢市、北に南陽市が含まれる大きな盆地のほぼ中央の東に位置している。私はこの夏この町を車で走って、その地形を見てきた。
ところで、この組合が「食味コンクール」で5回連続の金賞を受賞したうちの過去3回は組合員のEさんの米であるという。このEさんの居住する佐沢地区は高畠町の南東に位置し山に隣接する地域である。
「やはり」と思った。山から流れ出した水は、まず山の近くの地域にたくさんの栄養分を落としていく。すなわち、Eさんの地域はいい場所に位置しているだ。
その上に、Eさんは独自の栽培方法を実践していると思われる。このEさんは話しても「うちの米は他の米とそんなに違わないと思いますよ」という程度であまり語らない。ソバの栽培に参考となることもあるかも知れないのでいずれお話が伺えたらと考えている。

Eさんのお米は本当に美味しい。
私の家の炊飯器は、内釜が少し厚い程度でごく一般的なものである。普通の新米をこの炊飯器で炊くには、今、米は水に浸しておく必要はない。米を洗ったらすぐに炊く。これでちょうどよい。しかし、Eさんの米は、30分程水に浸しておく必要がある。おそらく一粒一粒がしっかりした米粒であるからに違いない。炊きあがるときらきらとした光沢があり、粘り気が申し分なく、コクがある感じで、噛んでいると甘味がある。毎日、食べるのが楽しみである。


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