蕎麦彷徨

ひとりの素人が蕎麦について考えてきたことを書きしるすブログ

ソバ栽培農家Kさん(2)

2007-09-22 | '07 SOBA

いいソバにする条件の1つは、ソバを刈り取った後すぐに脱穀せず、ハサ掛けし天日乾燥をすることである。
コンバインでは刈り取りと脱穀を同時に行ってしまう。これではうまいソバにはならない。一方、うまいソバとなる手刈りの作業は、実にきつい仕事である。

Kさんの作付方法の最大の特徴は作間が広いことである。1m以上もある。
ところで、Kさんは刈り取り方法を工夫しておられる。状況に応じて「バインダー」と「草刈り機」を使い分けている。バインダーでは、ソバの褐変率が高ければ容易に脱粒を起こしてしまうので、必然的に「早刈り」となる。この早刈りが、香りの高い蕎麦を保障してくれるのである。このバインダーも2つの方法で使っている。ソバを束ねる方法と束ねない方法である。雨が予想され時は、束ねてハサ掛けする。数日晴天が予想される時には、束ねずに広い作間に倒しておき数日間天日乾燥する。この広い作間は草が繁茂している。また、ソバの根元は土寄せによって草はない。従って、倒されたソバの「木」は根本が低く、「穂」の方が草を枕にして高くなる。広い作間はこうして役に立つ。

バインダーで刈り取るには、ソバの茎が太く丈夫でなければならず、播種量の調節が重要だという。茎の太さが一定でなかったり、倒伏している場合には、草刈り機を使用する。長い竹竿であらかじめ一方に倒しておき、ソバの根元を刈る。この場合も広い作間が役に立つ。Kさんは、この3つの方法を状況に応じて適時使い分ける。1つの畑でもこの3つの方法を使い分けることさえあると言う。
刈り取り、天日乾燥したものは、「ハーベスタ」で脱穀するのだとKさんは言う。

私も、これならある程度の広さでもソバが栽培できそうなので、いずれ試みてみたい。



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