蕎麦彷徨

ひとりの素人が蕎麦について考えてきたことを書きしるすブログ

ソバ栽培農家Kさん(3)

2007-09-25 | '07 SOBA

昨日、Kさんの春播きソバを食べた。
7月初めに畑で刈り取ったソバを受け取り、8日間ハサ掛けし手で脱穀、翌日若干天日乾燥後「布団圧縮袋」で密封し、自宅内の最も涼しい所に保管しておいた。

私が、最も関心があるのは香りである。この点は申し分なかった。新ソバで食べるいい秋そばに匹敵し、これまでに私が食べた特別なソバを除けば、最上の部類に入る。

この香りが高かったのは、Kさんのソバが良質であったこととソバを密封しておいたことによると思われる。
Kさんは、刈り取りを行っている畑から、機械をわざわざ移動させ、一番いいという畑のソバを刈り取り、譲ってくれた。それゆえ、玄ソバ自体が良質であったと思われる。
さらに、ソバを密封しておいたのも質の低下を防いでくれたと思われる。私は、自分で栽培をした秋ソバを新年まで持ち越すことは稀であるので、保存のことはそれほど考えてこなかった。刈り取り後2カ月半経過してもこれだけの香りがあるならば、保存方法についても考慮していきたい。今考えただけでも、保存条件として温度、湿度、密封、遮光などの要因が考えられるが、何が大切なのか、どのような方法が有効なのか、更に例えば温度なら何度で保つことが最適なのかなど、先達の詳しい方にお教えいただけたらありがたい。

ただ昨日の蕎麦は、いい出来ではなかった。噛むとボキボキする食感がし、自分の蕎麦でも珍しい感じの蕎麦であった。蕎麦打ち技術の未熟さを改めて知らされた。一晩考えて2つの理由が浮かんだ。粗挽きすぎたこと、それからめんが太すぎ不均一であったことである。後者は練習するしかない。
私は、通常40メッシュの篩を使うが、昨日は24メッシュを使った。篩は粉がすぐ通る場合とそうでない時の違いは大きい。昨日は、篩をすぐに通らず甘皮が随分残った。だから、いつもより粉の粒子が相当大きかったに違いない。ここからボキボキ感が生じたと思われる。
ソバ粉の粒子が大きければ、つなぎを使い二八蕎麦にする方法もあるが、ソバ粉の質を読み取るには蕎麦粉と水のみがいいと思うので、二八蕎麦にしようとは私は考えない。

⇒ 栽培中のソバも今が開花最盛期で花がよく咲き、訪花昆虫の種類及び数も多い。西区のソバは相変わらず樹勢が良すぎるので、これから倒伏が心配される。生育が遅れていた東区のソバは基準にしている信濃一号に追いつきつつあるのでひとまず安堵している。


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