すでに、蕎麦はなぜ「切りべら」にするのかというとについて述べてきた。蕎麦を延すとき上下面が固められてしまう。その固められた上下面が少ない方が食感もよくなるし、茹で時間も短くなる。それゆえ、上下の面を短く切り面を長くするというのが理由であった。
さらに、固められる上下の面を始めから固めない方策を考えることも重要ではないか。
では、上下面がなぜ固められるのだろうか。それは打ち粉とめん棒、より正確に言えば、打ち粉の使いすぎとめん棒の使い方が原因である。
まず、打ち粉について考えよう。
打ち粉をなぜ使うのか。それは、蕎麦同士、蕎麦とめん棒、蕎麦と延し板、蕎麦と人間の手がくっつくのを防ぎ、作業を進め易くするために使うのである。蕎麦本体と打ち粉は全く異なる性質を備えている。例えば、蕎麦本体は粘りけがなければならないのに、打ち粉はそれがあってはいけない。また、蕎麦には香りがなければならないのに、打ち粉にはそれがない。すなわち、打ち粉は使わなくて済むならば、使わない方がよいのである。しかし、使わざるをえない。しからば、使用量は最小限にすべきだ。
こうした観点から考えれば、私がこれまで見たほとんどのプロの方が、打ち粉を使いすぎている。それは、片倉さんの『手打そばの技術』も高橋さんのNHKの蕎麦講座も、打ち粉を使いすぎている点では同じである。
さらに、固められる上下の面を始めから固めない方策を考えることも重要ではないか。
では、上下面がなぜ固められるのだろうか。それは打ち粉とめん棒、より正確に言えば、打ち粉の使いすぎとめん棒の使い方が原因である。
まず、打ち粉について考えよう。
打ち粉をなぜ使うのか。それは、蕎麦同士、蕎麦とめん棒、蕎麦と延し板、蕎麦と人間の手がくっつくのを防ぎ、作業を進め易くするために使うのである。蕎麦本体と打ち粉は全く異なる性質を備えている。例えば、蕎麦本体は粘りけがなければならないのに、打ち粉はそれがあってはいけない。また、蕎麦には香りがなければならないのに、打ち粉にはそれがない。すなわち、打ち粉は使わなくて済むならば、使わない方がよいのである。しかし、使わざるをえない。しからば、使用量は最小限にすべきだ。
こうした観点から考えれば、私がこれまで見たほとんどのプロの方が、打ち粉を使いすぎている。それは、片倉さんの『手打そばの技術』も高橋さんのNHKの蕎麦講座も、打ち粉を使いすぎている点では同じである。