蕎麦彷徨

ひとりの素人が蕎麦について考えてきたことを書きしるすブログ

蕎麦打ち (4)

2006-06-08 | 蕎麦打ち
この簡単な実験から、どのような加水方法がよいかが判る。それは、加水と同時により多くの粒子を水に接触させることである。

この観点からすると、素人であれプロであれ多くの方が行っている次の方法は、最も好ましくない方法である。
捏ね鉢に蕎麦粉を入れその中央を低くし、水を注ぐ方法である。水は小さな池になり、水と接する粒子の数が、これから述べる方法の中で一番少ない。従って、第1回目の加水方法としてよくないのである。
この方法で蕎麦打ちをしているプロの方は、これで十分いい蕎麦が打てると言うかもしれないが、私達のような素人には彼らのような手際良さがないので、蕎麦打ちの全ての工程を合理的にしなければうまくは打てないのだ。
さらに、悪い蕎麦粉を使った時に、この方式の問題点はより鮮明になる。

それでは、どのような方法がベストなのか。
それは加水しながら蕎麦粉をかき回すことである。片手で水を少しずつ注ぎながら、もう一方の手でかき回すのである。これがベストだ。水に多くの粒子を一瞬のうちに接触させることができるからだ。しかし、この方法は修得するのがむずかしい。私はこの方法を身につけることを試みたが、蕎麦打ちの回数が少ない私には困難であった。

そこで、この方法はあきらめ、現在は次善の策といえる次の方法を試みている。