石臼を受け取ると、「平滑周縁型」の目のパターンを薄い紙に描き、臼面に貼り付け、NBさんと私は、主溝と副溝を掘った。そして、コヤスケ(打面が「一」文字の形をしたハンマー)で台地の部分を丹念に丹念に叩いた。NBさんが、一台目の経験をいかして、組みあげていった。
試し挽きすると、粉が出てこない。これはどうしたことか。上臼を持ち上げてみると、上下臼が接触する周縁部の手前で粉が止まっている。いいと直感してあれほど期待していたのに・・・。周縁部はあれほど丁寧に叩いてきたのに・・・。どうしたことか。唖然とした。思案した挙句、「刻み周縁型」にすることに変更した。溝がなかった周縁部に細い溝を数多く掘ったのである。これも粉が上手く排出されなかった。結局、諦めて半ばやけになって通常の八分画にしてしまった。(この経験は、後の私の石臼に対する考察を深化させる大きなきっかけとなった。)
しかし、出来上がった石臼で上々の粉が得られた。蕎麦粉のみで打つのがさらに楽になった。全く始めての人でも打てた。この臼は、15年たった今でも使っている。
試し挽きすると、粉が出てこない。これはどうしたことか。上臼を持ち上げてみると、上下臼が接触する周縁部の手前で粉が止まっている。いいと直感してあれほど期待していたのに・・・。周縁部はあれほど丁寧に叩いてきたのに・・・。どうしたことか。唖然とした。思案した挙句、「刻み周縁型」にすることに変更した。溝がなかった周縁部に細い溝を数多く掘ったのである。これも粉が上手く排出されなかった。結局、諦めて半ばやけになって通常の八分画にしてしまった。(この経験は、後の私の石臼に対する考察を深化させる大きなきっかけとなった。)
しかし、出来上がった石臼で上々の粉が得られた。蕎麦粉のみで打つのがさらに楽になった。全く始めての人でも打てた。この臼は、15年たった今でも使っている。