「こだま」(小金井玉川上水の自然を守る会)のみなさまのご準備により、白井小金井新市長と面談ができました。参加したのは、小金井市から白井市長、神山副市長、生涯学習部・梅原部長、三浦課長、こだまから田頭さん、橋本さん、根本さん、坂井さん、いきもの会議から高槻と鈴木さんでした。
こだまの田頭さんから今年の2月に市長と生涯学習部長宛の文書が配布されました。ここでは1)整備活用計画による皆伐の検証と見直しをしてほしい、2)生物多様性を軸とした桜とそれ以外の樹木の共生を希望する、3)計画に係る委員会の委員構成を見直し、市民参加を進めてほしい、の3点が要望されています。
私の方から、台風による風倒害の実態(風害にあったのはサクラが最多で、小金井に集中し、倒木率は他地域の7倍だった)、玉川上水の鳥類調査(小平、小金井、三鷹、杉並で比較すると、小金井はサクラしかないため、鳥類の種類も個体数も最も貧弱で、ことに樹林の鳥類が少なかった)、アンケート調査(文化財も自然もあもるべきという意見が多く、切実な声が寄せられた)の説明をしました。冊子を配布して、要点を説明しましたが、市長はマーカーで印をつけながら熱心に聞いてくださいました。鈴木さんからは松影橋と小金井の樹木がなくなった後の土砂崩れの説明がありました。市長からは、実態がよくわかったことのお礼の後、我々の主張はわかるが、違う立場の意見もあり、桜並木を推進するグループの集まりに呼ばれて事情を聞いたら、それなりの問題もあり、また生物多様性を重視するグループに対する理解不足もあるようだとのことでした。そしていろいろな立場の意見があるので、現時点では「こうする」という方針は決められないが、いい道筋を考えたいとのことでした。
私は、桜並木を不要と主張しているわけではなく、これだけ問題がある桜優先の管理を周辺に拡大しないことだけはお願いしたいと言ったら、それには頷いてもらえました。
鈴木さんが、桜を尊重しながら、生物多様性も守るという、どちらからも喜んでもらえることをしてほしいと、市長の立場に配慮した発言をしたので、それも大きく頷いてもらえたようでした。
田頭さんからは、これまでの「こだま」が小金井市に説明したことを総括し、現状の委員会の見直しが必要だという発言があり、これにも白井市長は頷いていました。ただ、東京都が管理する玉川上水だから小金井市としてできることには制約があるとも話していました。私としては、もちろん小金井市であるから小金井市の玉川上水を考えるのは当然だが、同時に玉川上水全体の中での小金井の位置付けを考えてほしいと伝えました。
こだまの橋本さんからは、玉川上水が好きで桜並木モデル地区の前に住むようになったが、その後に皆伐されてショックを受け、「こだま」に入って活動していること、また根本さんからは、貫井橋の近くに住んでいて、毎年伐採が予算化されているので、ヒヤヒヤしながら「今年も大丈夫だった」と感じているという話がありました。
資料の説明をする。手前が市長(右)と副市長
その後、時間になったので記念撮影をし、神山副市長はもう少し時間が取れると言うことで、さらに話をしました。
白井市長を囲んで
左から、根本(こだま)、橋本(こだま)、鈴木(いきもの会議)、白井市長、神山副市長、高槻(いきもの会議)、田頭(こだま)
全体の印象は、白井市長は相手の意見をよく聞いて、「空約束」をすることなく、わからないことはわからないと言う誠実な人というもので、良い面談になったと感じました。市長の立場としては、これまでの小金井桜並木を急に変えることは難しいでしょうが、これまでとは違う流れになることを期待できるように感じました。
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