好奇心旺盛なおばさんのワクワク日記

勉学優先のセン業主婦!
遠くに見える富士山を眺めつつ、ワクワクしながら学習などにいそしむ日々を書き綴っています

《大方等大集經》中の「跉跰」

2022-05-28 16:46:20 | 漢文・漢字
其國當有三不祥事。一者穀貴。二者兵革。三者疫病。
一切善神悉捨離之。其王教令人不隨從。常爲隣國之所侵嬈。
暴火横起多惡風雨。暴水増長吹漂人民。内外親信咸共謀叛。
其王不久當遇重病。壽終之後生地獄中。若宿善追及。還得人身。
無量世中常盲無目。貧窮跉跰行乞自活。常生惡心。因是惡心。
復當還墮於地獄中。如王夫人。
 (SAT大正新脩大藏經テキストデータベースより抜粋)

 仏典中の「跉跰」は、『古語大』にある「休らふ」の意とは解せず、《妙法蓮華經玄賛》卷第六末にある「有解云跉跰足履危險之貌」や《添品妙法蓮華經》・《阿毘達磨大毘婆沙論》・《大方廣佛華嚴經隨疏演義鈔》などの欄外注にある「伶俜=跉跰」、さらに『電子佛教辭典』にある「孤独にしてさまよい步くこと」の説明がやはりしっくりきます。

 「跉跰(ヤスラフ)」が見つかっているのは、今のところ『節用集』(主に易林本)だけなので、もう少し他の古辞書にあたって見ようと思います。
 『古語大』「休らふ」の説明に、中古から中世にかけて多く用いられ、後世、「ためらふ」の意味がこれと近接して、その結果「やすらふ」が後退し、死語化してゆく。 とあるのも気になっています。

 今日は日差しが強く暑いのでヨシズを張りました。昨日の土砂降りのおかげで網戸が綺麗になり、景色がくっきり見えているでちょっと残念ではありますが。

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