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好奇心旺盛なおばさんのワクワク日記

勉学優先のセン業主婦!
遠くに見える富士山を眺めつつ、ワクワクしながら学習などにいそしむ日々を書き綴っています

「神境記」影印画像02

2012-11-11 15:37:22 | 漢文・漢字
   『玉函山房輯佚書補編』(続修四庫全書 子部)



                 

                  『荊湘地記二十九種』(麓山精舎叢書)


いずれも『神境記』となっています。
神境記の前に「少」の字が何時から入ってしまったのか?

『太平御覧』の引用書は、原書がほとんど無くなっており、編集した時に『修文殿御覧』『藝文類聚』『文思博要』などの類書を主として、他の古籍から直接集録したもの・・・、と『御覧』の影印前言に書かれています。

                 

                   『藝文類聚』(嘉靖中天水胡さん宗刊本)
                  (「東京大学東洋文化研究所 漢籍善本全文影像資料庫」より)


『修文殿御覧』『藝文類聚』ともに「神境記」としており、『文思博要』は逸書のようで、『太平御覧』に「『文思博要』一千二百巻」とあるものの内容もよく分りませんでした。

これは追っかけようがないかもしれません。 
あっと、『藝文類聚』の「境」の字が避諱字になっていますね。 
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「神境記」影印画像01

2012-11-11 14:39:43 | 漢文・漢字

『太平御覧』(四部叢刊本)に記されている「少神境記」(卷九百五十三 木部二 松)

(読み)少神境記曰く。けい陽の南に石室有り、室後に孤松千丈なる有り。常に双鵠有り、晨には必ずかくを接し、夕には輒ち影を偶ぶ。伝に云う、昔夫婦二人有り、倶に此の室中に隠れ、年既に数百なり。化して双鵠と為る。一は失ふを之れ尋ぬるに人の害する所と為ると。一は独り此の松に棲み、けい立し哀唳す。(文字化けしそうな漢字は仮名がきにしています。)




    

        『修文殿御覧』(『敦煌叢刊初集』六敦煌石室遺書百二十種 所収)





『説郛』一百二十きゅう本




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『太平御覧』がひくところの『少神境記』

2012-11-11 00:14:24 | 漢文・漢字
『太平御覧』は宋の李ぼう他の編で、984年成立。
その巻数たるやなんと一千巻。 

いつもの癖で、テキストに『太平御覧』に書かれている『少神境記』という書物が引用されていたので、原本の確認をするためにちょっと調べてみました。
逸書ということですので、「全國漢籍データベース」と『中国叢書綜録』(テキストデータを利用)で検索してみました。

検索結果をもとに叢書をあたってみたところ、『修文殿御覧』と『説郛』は同内容でしたが、『太平御覧』がひくところの『少神境記』とは何箇所か相違がありました。
そしてなんと書名は『神境記』となっていました。 
また、『荊湘地記二十九種』(麓山精舍叢書)にも書名は『神境記』とありました。

そこで、改めて『太平御覧』のデータで検索をかけて見ると、『少神境記』となっているところは1か所のみでこれ以外の6か所はすべて『神境記』となっています。

『少神境記』は明らかに誤りと言えます。
これだけの大部なのだから多少の間違いはあっても然るべきかもしれません。

『太平御覧』を参考にする時には気をつけなければ、と思いました。
良い勉強になりました。 

『修文殿御覧』と『荊湘地記二十九種』の画像は明日アップしたいと思います。





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