浪速の格闘技通信(MMA Ranker 浪速支部)

海外の格闘技の大会のカード、結果やニュースなどを逸早く探し、それについての感想や考察を書いていくブログです。

2006年 海外MMA総括

2006-12-31 | 雑談
さて、今年もあと数日を残すだけになりました。思えば今年は格闘技界でも色々な出来事があった年でしたね。
PRIDEはフジテレビとの契約解除による消滅の危機や桜庭の電撃移籍、アメリカ格闘技マーケットの巨大化、K-1ではアーツの奇跡の本戦出場での盛り上がり、キック界では小林聡の突然の引退やS-cupでの緒形の優勝等等。
という訳で今年最後の締めくくりに海外MMAの出来事や個人的に気になったことを思い出しながらまとめたいと思います。日本時間の大晦日にUFCもありますがその時には家にいないので。ちなみに僕は自称海外MMAオタですがUFCオタというわけではありません。どちらかと言えばPRIDEが好きなほうですがPオタでもないですし、Kオタでもありません(昔はKオタだったような気もするけどw)。総合だけでなくキックボクシングやグラップリングの試合も勿論好きです。簡単に言えば中立で「全ての格闘技を楽しもうぜ!」って感じです。まぁ、前置きはこのぐらいにして本題に入りましょうか。


<UFC、脅威の巨大化>
今年最も勢いがあった団体はPRIDE?K-1?いやいや、それはアメリカ最高峰の格闘技団体UFCです。昨年から始まったTUFの効果によりファンが増加。それによりPPVの売上も急上昇し凄まじい収入を得ることに成功。さらにはWFAやWECまでも買収。そしてUFC代表ダナ・ホワイトの「私は世界中のベストファイターを獲得する」このコメントに今のUFCの勢いを物語ってるんでしょうね。TUFの視聴率は最近下がってきているとのことですがこの勢いはしばらくは衰えることはないと思います。今後もUFCの動向に目が離せません。


<鉄人クートゥア引退、そしてリデルの絶対王政へ>
様々なファイターからリスペクトされてきたクートゥアがラバーマッチ、そしてリデルに奪われたベルトを奪還するべく最終章へ。しかし試合は明らかに衰えを見せるクートゥアにリデルが引導を渡すかのようにKO決着。試合後にクートゥアは引退を宣言。その鉄人を引退に追い込んだリデルは怪我でしばらく試合から遠ざかるもUFCを含めて10連勝中のババルを返り討ち。ティト戦が控えていますが正直言って今のリデルに勝てるとは思えません。UFC内では相手がいなくなってる状態ですがWFAを買収することで以前敗れたジャクソンのUFC参戦が決定。以前インタビューで「ジャクソンにリベンジ」したいと語っていたのでジャクソンとの試合が組まれれば盛り上がることは間違いなしでしょう。


<ジェンス・パルヴァー久しぶりの母国での試合・・・>
PRIDEとの契約を終えてUFCに凱旋したパルヴァー。復帰初戦の相手のローゾンは元々65kg以下で試合してた選手だったので誰もが難なく勝つと予想していました。勿論パルヴァーファンである自分も。しかしタックル切りの上手いはずのパルヴァーがいきなりテイクダウンを許し、スタンドに戻るも膝蹴りからフックでKO負け・・・・。この結果には「・・・・・え?」という感じでした。そのパルヴァーはTUF5でのコーチを務めることになり、ファイナルでの同じくコーチ役であるBJペンと戦うことが決定。この試合の予想ですが、はっきり言って「パルヴァー不利」というのが率直な気持ち。勿論ファンとしてはパルヴァー勝利を祈りたいのですが・・・・。頑張ってほしいです!


<シルビア王座奪還、その代償は・・・>
昨年UFC51でアルロフスキーのアキレス腱固めでまさかのタップアウトでヘビー級王座を取り戻すことに失敗。その後IFC、UFC54、UFNでの3連勝を経て今年のUFC59でアルロフスキーとの再戦が決定。下馬評ではアルロフ優位、試合では前回の対戦同様にアルロフのクロスカウンターでシルビアがダウン。しかしこのピンチを脱出したシルビアがスタンドで右アッパーをヒットさせ追撃のパウンドでシルビアが逆転勝利でベルトの奪還に成功。すぐさま組まれたラバーマッチ、これまでの2試合と同じようにKO決着必死との雰囲気でしたが、試合は思いのほか両者前に出れない退屈な試合になり観客はブーイングの嵐。結局判定でシルビアが防衛に成功するもこれまた会場が大ブーイングが起こりました。続くモンソン戦でも意外なグラウンドでの動きを見せ勝利するも試合はまたも塩展開。技術が上がった分、塩分まで濃くなってしまいUFC王者で最も人気のない選手となってしまったシルビア。是非とも以前ような豪快KO連発する姿を見てみたいものです。


<強豪柔術家、大挙して総合進出へ>
今年はアブダビがないこともあってか柔術界での実力者が総合への進出を多く果たしました。幾つか名前を挙げると、
レオ・サントス・
ホナウド・ジャカレイ
ビビアーノ・フェルナンデス
ファビオ・ネガォン
フェルナンド・マルガリーダ・ポンテス
エドゥアルド・テレス
マーシオ・コウレタ
ジャマール・パターソン
ダニエル・モラエス
ダミアン・マイア
ジャカレイやビビアーノのように数年前から総合を経験している選手もいれば、マルガリーダやテレスらのように今年になって初めて総合を経験した選手など様々。しかも殆どの選手がデビュー戦で勝利を飾るなど、やはり総合においての柔術の重要性は感じられます。来年はまたアブダビが開催されるので柔術家の総合参戦は少しの間おとなしくなると思いますが新たな柔術家の総合参戦に期待したいです。


<ホジャー・グレイシーとうとう総合へ>
その数多い柔術家の中で長らくの間総合デビューが待ち焦がれていた新世代グレイシーの若頭ホジャーがとうとう総合デビューを果たしました。そのデビュー戦の相手は水男ことロン・ウォーターマン。この試合に関しては水男がホジャーの寝技を警戒してスタンドで攻めていくと思ってました。ホジャーも試合後の雑誌のインタビューで「相手はスタンドで攻めてくるかと思ってた」と語っていたので水男がいつもの様にタックルを狙ってくるとは予想外でした。試合はいかにも古典的な柔術家vsレスラーという感じで、ホジャーが下から綺麗な腕十字を極めて勝利。はっきり言ってホジャーの打撃がまったく見れなかったので総合格闘家としての評価がまだつけずづらいというのが正直な感想。本人によると来年はアブダビやムンジアルがあるので2戦目は夏以降になるそうです。


<フランク・シャムロック復活!兄のケンは引退へ>
03年以降1試合も総合の試合を行っていなかったフランクが今年の3月に新たに生まれた新興行Strike Forceで非公式ながら総合14戦全勝のシーザー・グレイシー相手に3年振りの復活を果たしました。そのある意味未知のグレイシー相手にフランクはカウンターのフック1発でKO勝ち。その後バローニ戦がアナウンスされるも結局消滅。来年はヘンゾ・グレイシーとの古風マッチ、そしてバローニ戦が再び組まれることが決定してます。
そのフランクの兄であるケン・シャムロックは今年の夏に以前ボッコボコにされた筈のティトと何故か再戦。しかもこの試合でストップが早いということでケンが猛抗議(どう見ても意識飛んでるんだが・・・)。それに対してティトがあっさり再々戦を受諾したために3ヵ月後にまたも対戦。その試合でも前回と同じように上からボコボコにされ完膚なきまでの敗戦。そして試合後、UFC第1回大会から参戦していた「The World's Most Dangerous Man」ケン・シャムロックは引退を宣言しました。


<新団体続々誕生、その後・・・>
今年になって長い間休止していたWFAがドン・キングの手によって復活!PRIDEからFAしたランペイジ、UFCから干されたリンドランド、ルッテン復活、その他にLYOTO、リコ、ウォーターマンなどなかなかの面子を揃えて開催したものの集客、PPV共にボロボロで第2回大会を直前に延期、しかも数名の選手を含めて団体ごと買収される始末。短命でした・・・・。
そしてもう一つの注目団体がIFL。この団体は通常の興行と違いチームごとに分かれてリーグ戦や地域別対抗戦を行うなど異彩を放つ団体です。しかしリーグ戦のために負けた選手が次の大会に普通に出てきたり、毎回のようにチームメンバーがコロコロ入れ替わるなど釈然としないところもチラホラ。しかし1回の興行で消滅したWFAと違い今年だけで6回も開催。しかもSherdogで今後の予定を見てみると来年9月までの予定がビッシリ。そしてスーパーファイトでヘンゾvsミレティッチ、モーリスvsファスというMMA同窓会マッチとも言うべき試合まで組んでくるから驚き。案外数年経ってもほそぼそと生き残りそうな気がしてきた。


<謎の団体bodog>
その新団体の中でも最も活発な動きを見せているのがbodog。このbodogは基本的にはアトランティック・シティで開催してきたMFCが母体なので元々親交のあったレッドデビルとのコネクションを使い、TUFをパクった?とも言えるリアリティショーを勝ち抜いたアメリカ人と戦わせるというコンセプトで開始。さらに日本で色々と問題?になってるMARSと提携関係を結び、3月にはヒョードルの参戦が決定したなど「本当?」とも感じる動きを見せています。ダナ・ホワイト曰く「相手にならない」とのことですがその運命は・・・・。


<未知強明暗分かれる>
今年も様々な大会で未知強で試合をしてまいりました。まず英国格闘技界を荒らしまわったペザォンは日本で2連勝するもbodogで格下のペレにまさかの逆転負け。次戦はキャベツ戦が噂されているためなんとか踏ん張ってほしい。
同じく英国で連勝街道爆進のビスピングはTUFに参加し、ライトヘビー級で見事優勝。本戦のチケットを獲得するもビザの問題で出場できないというアクシデントに見舞われるも、今日のUFC66で晴れてUFCデビュー。結果はまだわかりませんが勝つんじゃないでしょうか。
「オーストラリアのヒクソン」よも呼ばれるトニー・ボネーロはヘビー級に階級を上げてホフマンに勝利してKOTCヘビー級タイトルを獲得するもノーコンテストに。すぐに組まれた再戦では打撃でボコって完全なる勝利。次戦の防衛戦で相手が欠場したことでライトヘビー級に下げて強引にベルトを強奪。8月のX-plosionで久しぶりに動くボネーロの姿を見ましたが、素晴らしい柔軟性のある動き披露し、最後は総合では珍しいオモプラッタでのフィニッシュ。どこかの大手団体に出場しないのか・・・・。
軽量級の未知強フェイバーは今年だけで6戦全勝。しかし肘でのカットによる決着が多いため、一部では「卑怯者」と呼ばれる始末。WFAよ契約しファビオ・メロと対戦する予定でしたが、団体ごとUFCに買収されフェイバー自身もUFCに契約を買い取られる形に。でも65㎏以下フェイバーがUFCの70㎏以下で試合して負けたら嫌だなぁ。



などなど適当に色々書いてきましたが、他に色々ありますがこれ以上は疲れるので止めときましょうw。
それでは皆様来年も良いお年を。


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