浪速の格闘技通信(MMA Ranker 浪速支部)

海外の格闘技の大会のカード、結果やニュースなどを逸早く探し、それについての感想や考察を書いていくブログです。

BTTvsCBA抗争劇の歴史②

2006-02-11 | Review
☆舞台はさらなる異国で☆
壮絶なGPから1ヶ月半、次なる対抗戦の舞台はブラジルでも日本でもなくなんとポルトガル
まずBTTのパウロ・バイコがCBAのマウリシオ・ヴェイオを序盤からグラウンドで試合を優位に進め判定勝ち。○バイコvsヴェイオ●(判定)
流れを掴んだBTTはジュカオンが80年代のシウバと呼ばれるクラウディオ・ポパイを肩固めで下しBTTが2連勝

(上から肩固めを極めるジュカオン)○ジュカオンvsポパイ●(1R肩固め)


続く舞台は本国ブラジルのジャングルファイト5にて
アブダビでは毎回好成績を残すカカレコがK-1でセフォーと対戦し壮絶なKO負けしたジャマンタが対戦。試合内容は開始早々カカレコがテイクダウンからマウント奪い、逃げようとするジャマンタの首を捕らえてギロチンで秒殺

(試合後、勝利の笑みを浮かべるカカレコ)○カカレコvsジャマンタ●(1R52秒ギロチン)

次のエドソン・ドラゴvsエリオ・ディップは実は試合開始1時間前にディップの対戦相手が欠場となり急遽チーム・ノゲイラのドラゴとの対戦になるなどバタバタとした展開に。試合前から両者共鋭い眼光で睨み合い。ゴングの直後にディップは飛び膝で奇襲か仕掛けるがドラゴはこれを冷静に避け、強烈なパンチ一撃でディップは失神。前のめりに倒れたディップにドラゴはレフェリーの制止を無視し鉄槌、膝蹴り、サッカーボールキックまで繰り出す壮絶な結末に。

(失神したディップに更に殴りかかるドラゴ)○ドラゴvsディップ●(1R15秒KO)


☆05年最後の激突☆
シウバvsアローナから約4ヶ月。シウバは大晦日に自身の保持するミドル級タイトルを賭けてアローナと再び激突。前回との対戦とは違い試合前からいつも以上の殺気を漂わせるシウバ。試合は前回とは違いシウバが自分から前に出て攻め、アローナのタックルも防御。しかしアローナも必死で防御するシウバから何とかテイクダウンを奪うなど激しい攻防に。結果は今回も際どい判定ながらシウバが勝利しミドル級ベルトを防衛。

(スタンドでパンチを交える両者)○シウバvsアローナ●(3R判定)


昨年も激しい対抗戦が行われた両チーム。今年も両チームによる好試合が繰り広げられるでしょう。


BTTvsCBA抗争劇の歴史①

2006-02-11 | Review
Pantanal Combatで今年最初のチーム同士の対決が行われるということで今までに繰り広げられた抗争劇をまとめてみようと思いまして。

☆抗争の始まり☆
ヴァンダレイ・シウバvsビクトー・ベウフォート
戦いの始まりはUFCブラジル大会のオクタゴンにて。このころはBTTというチームはまだ存在せず選手達はカーウソン・チームに所属してました。この対決はフランク・シャムロックが欠場により実現した試合で、シウバは当時のIVCでの活躍が認められ代役として抜擢。記者会見でもシウバは「あんなやつ5分でKOできる!」と豪語。しかし試合ではビクトーがパンチの連打でシウバを金網際に追い込み44秒でTKO勝ち。

(シウバにパンチの連打を叩き込むビクトー)○ビクトーvsシウバ●(1R44秒TKO)


☆宣戦布告☆
01年6月25日、PRIDE16開催の2日前に事件が起きた。その大会ではアスエリオ・シウバvs山本憲尚との組まれていて、朝食時にBTTのスペーヒーがCBAのフジマール会長に「某雑誌で山本と練習を交えて談をするんだが、その後で山本について教えてやろうか?」と発言。しかしフジマール会長は「俺達はブラジル人同士なのに自分達の相手の日本人と練習をして、しかもそんなスパイ行為をしてもらう覚えはない!」と激怒。フジマール会長はこのことで選手達にBTTの選手とは口を聞くなと言い、アローナがシウバに挨拶に行ったときにシウバがアローナを睨みつけ一触即発になるという現在にも繋がる因縁も勃発。

☆ブラジル国内での抗争開始☆01年9月、CBAが主催するMeca World Vale Tudoの第5大会にBTT勢が乗り込むという形で対戦が実現。
現在はノゲイラが指導しているチーム・ノゲイラに所属しているカテウ・キビス(当時はCBA所属)とマルセロ・ボカオンの対決。試合ではキビスが打撃でボカオンを攻め続けて2R判定勝ち。

(スタンドで試合を優位に進めるキビス)○キビスvsボカオン●(2R判定)

続いても戦いの舞台はMeca6。現在でも世界的に認められた実力者のアンデウソン・シウバとDEEPで長南と対戦経験のあるホアン・ジュカオン・カルネイロが対戦。ここでもアンデウソンがスタンドで得意の膝蹴りを叩き込み、グラウンドでもマウントを奪い終始ジュカオンを圧倒し1RTKO勝利。

(マウントを奪いパウンドを狙うアンデウソン)○アンデウソンvsジュカオン●(1RTKO)


☆日本のリングでも抗争開始☆
02年4月、PRIDEのリングで遂にチーム内の実力者同士の対決が実現。ムリーロ・ニンジャvsマリオ・スペーヒー。この試合はリングの上だけではなくセコンドを含めた戦争に。ニンジャのセコンドについたペレがスペーヒーを執拗に暴言を吐きまくり、ブラジルのテレビ局がその暴言の数々にボリュームを下げざる得ないほど。結果はスタンドでダウンを奪い、豊富なスタミナで攻め続けたニンジャが判定勝ちを納めた。試合後、ペレの数々の暴言に涙を流すノゲイラがこの抗争の激しさを物語っている。

(脅威のスタミナで3R攻め続けたムリーロ・ニンジャ)○ニンジャvsスペーヒー●(3R判定)


☆BTTの逆襲☆
ニンジャvsスペーヒーの激しい戦いの半年後の11月末、師匠の仇を討つべくBTTミドル級の実力者ヒカルド・アローナが出陣。相手はそのスペーヒーを破ったニンジャ。この頃からは「どちらのチームがブラジル内ナンバー1か」というライバル関係も生まれてくる。試合は開始直後のニンジャの飛び膝をアローナがキャッチし高々と持ち上げてテイクダウンを奪うなど初っ端から激しい展開に。戦いを制したのはグラウンドでニンジャをコントロールしたアローナが判定で勝利。

(テイクダウンからポジションを奪いトップから攻めるアローナ)○アローナvsニンジャ●(3R判定)

続いての戦いの舞台は04年6月ブラジルのMeca11。武士道で五味と対戦したジャドソン・コスタと、同じく武士道でマッハと対戦したミルトン・ヴィエイラが対戦。体格で上回るヴィエイラが長い手足を活かした攻めでコスタを圧倒。最後は得意のスピニングチョークでコスタが失神。

(終始ポジショニングで圧倒するヴィエイラ)○ヴィエイラvsコスタ●(3Rスピニングチョーク)

05年4月に日本の武士道6のリングで久しぶりにBTTvsCBAが実現。BTTからは武士道4で阿部アニィを肩固めで、武士道5では足関十段の異名を持つ今成を判定で下したルイス・ブスカペ。CBAからはアンデウソンに判定勝ちし(アゼレードは当時マカコ・ゴールド所属)、修斗ではマッハと対戦経験のあるルイス・アゼレードが激突。名前が同じルイスということで別な話題で盛り上がったが、試合は両者上から下から攻め続ける一進一退の攻防に。結果は僅差の判定でアゼレードが勝利。

(アゼレードが下から十字を極めかけるなどで若干優位に)○アゼレードvsブスカペ●(3R判定)

続く対抗戦はなんとブラジルのサンパウロで開催されたShow Fight 2での女子の試合。試合内容は不明ですが判定でBTTのエリカ・パエスがCBAのクリスから足関節で一本勝ち。

(チーム同士の対抗戦は女子戦にまで発展)○パエスvsクリス●(1Rレッグロック)


☆舞台は最高峰のリング上で☆
対抗戦はいよいよMMA界最高のPRIDE GP準決勝でも実現。一回戦ではホジェリオはヘンダーソンを、ショーグンはジャクソンと共に優勝候補の2人に勝利し勝ち上がったてきた。この大会はブラジルでは2回目となる生放送も決定。お互いスタンドでパンチを奪い合い、グラウンドでもホジェリオが下から腕や首を狙えば、ショーグンも踏みつけやジャンプしながらのパウンドで攻めるなど激しい展開に。結果は際どい判定ながらショーグンに凱歌が上がる。

(ショーグンの踏みつけを足を利かせて防御するホジェリオ)○ショーグンvsホジェリオ●(3R判定)

続く試合はまたもブラジルのMecaで。まさに凶悪面と言える風貌と暴風雨のようなパンチを得意とするサイボーグとフランス出身でBTTでも練習をしているカシッム・アナンが対戦。サイボーグのパンチに何とか食い下がるアナンだったが、最後はパンチダウンしたとこに踏みつけの連打を貰って1RKO負け。

(容赦なくアナンを踏み続けるサイボーグ)○サイボーグvsアナン●(1RKO)


☆最高峰での対抗戦は予想外の結果へ☆
対抗戦は遂にGP決勝の舞台へ。以前からの因縁と合わせて桜庭戦でのアローナのサミング行為(アローナは偶然と主張)で舌戦を繰り広げるシウバvsアローナ。この一連の流れでシウバは桜庭の仇を討つヒーローへ、アローナはヒールへと仕立て上げられた。試合ではいつもの殺気の無いシウバをアローナが蹴り倒し、立たれてもすぐにテイクダウンを奪い試合のペースを握る。そこから大きな展開は無くアローナが判定勝ち。シウバはPRIDEのリングでハント戦以外では同階級で初の敗北。

(強烈なタックルからテイクダウンを奪い上から攻め続けるアローナ)○アローナvsシウバ●(2R判定)

そして決勝戦はアリスターにKO勝ちしたショーグンとアローナに。管理人は腰の軽いショーグンではアローナのタックルは防げないと思いシウバ戦と似たような展開になるのではと予想してたが試合は予想だにしない展開に。アローナの投げを上手く返してオモプラッタを仕掛け、最後は3分足らずで踏みつけからの鉄槌でアローナが失神!圧倒的な強さを見せたショーグンがGP王者に。

(ショーグンの鉄槌で失神するアローナ)○ショーグンvsアローナ●(1R2分53秒KO)


MMAカード情報

2006-02-11 | News
2月10日  Pantanal Combat

ラファエル・フェイジャオvsエドゥアルド・マイオリノ(2-3)
フラービオ・モルドナドvsクレイソン・マミュート
アントニオ・リマ(0-1)vsニルソン・プルガッティ(3-4)
ウィル・ヒベイロ(2-0)vsワシングトン・ドス・アンジョス
ジュリオ・シーザー(3-4)vsクレイトン・ソウト
ディヴィノ・ロペスvsエマーソン・ヌーネス(1-1)

昨年もブラジル、日本問わず壮絶な対抗戦が繰り広げられたBTTvsCBA。8年間に渡ってきた対抗戦は現在はスペーヒーによるとイーブン。今年一発目の対戦はラファエル・フェイジャオ(BTT)vsエドゥアルド・マイオリノ(CBA)になります。
フェイジャオについて戦績等がないようなので詳しいことは不明です。マイオリノは02年K-1ブラジル予選の準優勝者で、(決勝でジェファーソン・シウバに判定負け)総合ではエドソン・ドラゴアレッシオ・サカラと対戦経験があります。昨年の大晦日にシウバがアローナに接戦の末、勝利しイーブンに持ち込んだCBA。

(歓喜の雄叫びのシウバとは対称的に判定に納得のいかないアローナ)

今年先に勝ち越すのはどちらのチームか非常に気になる一戦です。