今更留学記 Family medicine

家庭医療の実践と、指導者としての修行も兼ねて、ミシガン大学へ臨床留学中。家庭医とその周辺概念について考察する。

PAとNP

2009-04-23 13:47:37 | 医療ネタその他
最近、日本でも話題のPA(Physician Assistant)とNP(Nurse Practitioner)

先日のカンファレンスでは、アメリカにおけるPAとNPについて、家庭医プログラムのNPさんが語ってくれました

題目は 'Introduction to Mid-level Providers'

PAやNPは、医師不足を埋めるために1960年代につくられました

Mid-level Providersというように、医師が行う診療のうち比較的複雑でないものはPAやNPが担うようになっています

米国におけるプライマリケアの42%は、PAやNPが提供しているというのが現状です

外来診療としてはPA/NPが単独診療した場合、医師が受け取る85%の金額を診療報酬として請求することができ

医師の指導のもと、ということになると100%(同額)を請求することができます


過疎地でのPA/NPへの依存は特に強く、

1000人程度の村落では、数百キロ離れたところにいる医師の監督のもと

PAやNPが1人で医療を提供していることもあります

この制度が日本になじむかどうかは分かりませんが、現在の看護士の資格に、一定のトレーニングを上乗せする形でNPを設定し

もっと権限を持たせることは、理にかなっていると思います

糖尿病の指導、喘息の指導、在宅とかに絞っても良いので

その辺りから始めたらどうなんでしょうか?

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