今更留学記 Family medicine

家庭医療の実践と、指導者としての修行も兼ねて、ミシガン大学へ臨床留学中。家庭医とその周辺概念について考察する。

レジデントの成長曲線

2010-05-03 23:58:51 | 臨床留学
以前も触れたことがあるかもしれませんが

同僚をみていて,その成長曲線に驚かされます

というより,「自分1人成長が鈍いのでは」というおもいにさいなまれます

そもそも3年のレジデンシーを卒業したあとは,独立したアテンディングになることを要求されます

卒後すぐ開業(グループプラクティスが主ですが)をできることが前提の教育ですので,そうでなければいけません

自分が日本で卒後1年目の時も,1学年上の先輩との差を痛感しましたが

卒後3年で完全独り立ちをできる医師がどれだけいたかは疑問です

家庭医レジデンシーで外来研修は3年間ずっとありますから,まだ良いのですが

入院診療などは基本1ヶ月ごとのローテーションです

例えばCCUをローテートしても1ヶ月

加えて労働時間の縛りなどもあり,明らかに経験症例数は少ないのですが

わずか数例経験しただけで「もう私,完璧」と豪語している同僚もいます

まあ,その彼女は少し自信過剰としても

わずか数例の経験で自立を求められ,それにこたえている同僚をみるにつけ驚きをおぼえます

日本での自分の経験から言えば,今の倍から3倍ぐらい数をこなさないと,同じように振る舞えません

その理由を自分なりにリストアップしてみました
  • 第二言語のハンデ
  • 数をこなし経験で憶えるという自分が身につけた学習スタイル
  • 所詮帰国が前提なので,自分は薬の名前や用量を必死で憶えていない
  • 年齢的な衰え

いずれにしても,「学習スタイルの違い」と割り切らないとつらいものがあります

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