今更留学記 Family medicine

家庭医療の実践と、指導者としての修行も兼ねて、ミシガン大学へ臨床留学中。家庭医とその周辺概念について考察する。

インタビュー(ミズーリ・コロンビア)

2008-01-23 12:20:44 | 臨床留学
いよいよ最後のインタビューです

ミズーリ・コロンビアの家庭医療プログラムは日本人にはなじみが薄いと思いますが、いわゆる老舗で、家庭医の世界では教育の質や、リサーチ、他のプログラムのディレクターを多く輩出していることなどで評価が高いようです

今回のインタビューは、何と私一人でした(一人キャンセルしたらしい)

このプログラムでは、Maxで一日三人までしかインタビューに呼ばないそうです

そのほうが「お互いを良く知ることができる」というのが理由らしいのですが、一日にインタビューする人数を減らせば減らすほどプログラム側の負担は増大します

例えば、朝一番にプログラムの概略のプレゼンテーションをディレクターがしてくれたのですが、一日平均二人として、トータルで60~100人ぐらい呼んでいるはずですから

ディレクターは同じプレゼンテーションを計30から50回もするわけです

逆に言えば、それだけの労力をインタビューに惜しまないという姿勢がどこからきているか?ということを考えるのは重要です

レジデントのリクルーティングに力を入れている
→就職後もレジデントは大事にされる

と強い相関関係があるように感じます

実際、インタビューを受けた側の印象としても、同じ日にインタビューを受けた人数と、プログラムに対する親密度は反比例する傾向があるようです

このプログラムは歴史もあり、Facultyを40人も抱えている巨大なプログラムにも関わらず、

'A Resident's Residency'と謳っているだけあり、レジデントからの要望にはかなりフレキシブルに対応し、その変化も迅速だという事例をいくつか教えてもらいました

出会った人ほとんどがあたりも良かったです

Faculty DevelopmentのFellowship、Sports MedicineのFellowshipもあり、産科研修も充実しています

ただ日本環境はほぼゼロです・・・
(前述のように街の日本人は30人弱。ほとんどが学生)

さらに難点をあげるとすれば、病棟勤務(成人の内科系)のローテーションが長いことでしょうか?

ここもいわゆるP4プログラムで、1年目から継続外来のコマ数を増やしているので、内科系の病棟管理よりも外来重視の研修をしたい自分には合っていると思っていたのですが

よくみるとFamily Medicine Adult Inpatientのブロックが各年度でそれぞれ4ヶ月ずつもありました

まあそれを加味しても魅力的なプログラムには違いありません

自分のニーズに100%マッチするプログラムなどあるわけありません

ほとんど、どこにいってもハッピーになれそうですが、一つにしぼるのは、至難の業です

最新の画像もっと見る