(はじめに)りんごさんへ。
この記事中の「リンゴ」はりんごさんとは一切関係ありません。ご了承のほど...。
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学生時代、よくユースホステルを渡り歩いて一人旅をしていました。
若い人はユースホステルなんて知らないかな...。
津軽へ行ったとき、おばあさんに道を尋ねてしまい、言葉が全くわからなくて困りました。
これが同じ日本語かと思うくらい違いますね...。
せっかく親切に教えてくれているので理解しているふりをして頷きながら、ジェスチャーだけでとりあえずの方向のみ確認して歩き出しました。
あとで若い人に道を聞き直したのは言うまでもありません。
私は子どもの頃、親父の転勤に付き合わされて全国各地で育ちました。
北海道から宮崎まで、小学校5つ、中学校3つ...。
自分が勤めてからも転勤やIターンで引っ越しを繰り返し、生まれてから現在までの転居回数は21回を数えます。
当然それぞれの土地にそれぞれの方言があり、引っ越した瞬間から否応なくその洗礼を受けることになります。
初めはイヤだった転校もそのうち慣れ、今度は新しい土地でいかに早く方言を覚えるかが課題になりました。
他の子どもたちの会話を聞いていて、使えそうだなと思った方言は積極的に使ってみる。
そうすることで、スムーズに新しい仲間に溶け込むことができたような気がします。
今では信州弁に染まり、出雲弁も博多弁もすっかり縁遠いものになってしまいましたが、その土地の人と会話すれば自然に出てくる方言もあります。
どれも独特の味わいがあって好きですね...。
方言の中には、五感で納得し共感できる素晴らしいことばがたくさんあります。
標準語に言い換えてしまうと微妙にニュアンスが異なる...一言では言えない。
たとえば信州で使うリンゴが「ぼける」という表現。
以前、安曇野出身の乙葉ちゃんがTVで、「ぼけたリンゴが好き」と話していたそうです。
新鮮なシャキシャキした食感がある状態から時が経過して、噛みごたえがなくなったというか、スカスカになってきたというか...。
「しなびた」とはちょっと違うんです。
そこまで行かないし、何より見た目でなく食感を表すことばなのです。
宮崎の「よだきい」も好きな言葉ですね。
「かったるい」に近いですが、もっと気持ちの重さ、実感がこもっています。
日本全国を調べたら、こういう方言はいくらでも出てくるでしょう。
民俗学の観点から言うと、昔は標準語的に全国で使われていたことばが、今は方言として一部の地域に残っているという現象も多くあります。
いわば、日本人の生活史が方言に残っているのです。
「わにる」(恥ずかしがる、人見知りするなどの意)などがその類。
元はみんな使っていたので辞書にも載っています。
方言を「恥ずかしいもの」と捉える風潮は昔ほどはなくなってきていますね。
関西弁など標準語より人気ありますもんねぇ...。
何もかも標準語に変えてしまうのではなく、方言独特の味わいを残していきたいものです。
子どもたちにも、自分が住む土地の方言を見直してもらいたい、その表現の豊かさを誇りにしてほしいと思っています。
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学生時代、よくユースホステルを渡り歩いて一人旅をしていました。
若い人はユースホステルなんて知らないかな...。
津軽へ行ったとき、おばあさんに道を尋ねてしまい、言葉が全くわからなくて困りました。
これが同じ日本語かと思うくらい違いますね...。
せっかく親切に教えてくれているので理解しているふりをして頷きながら、ジェスチャーだけでとりあえずの方向のみ確認して歩き出しました。
あとで若い人に道を聞き直したのは言うまでもありません。
私は子どもの頃、親父の転勤に付き合わされて全国各地で育ちました。
北海道から宮崎まで、小学校5つ、中学校3つ...。
自分が勤めてからも転勤やIターンで引っ越しを繰り返し、生まれてから現在までの転居回数は21回を数えます。
当然それぞれの土地にそれぞれの方言があり、引っ越した瞬間から否応なくその洗礼を受けることになります。
初めはイヤだった転校もそのうち慣れ、今度は新しい土地でいかに早く方言を覚えるかが課題になりました。
他の子どもたちの会話を聞いていて、使えそうだなと思った方言は積極的に使ってみる。
そうすることで、スムーズに新しい仲間に溶け込むことができたような気がします。
今では信州弁に染まり、出雲弁も博多弁もすっかり縁遠いものになってしまいましたが、その土地の人と会話すれば自然に出てくる方言もあります。
どれも独特の味わいがあって好きですね...。
方言の中には、五感で納得し共感できる素晴らしいことばがたくさんあります。
標準語に言い換えてしまうと微妙にニュアンスが異なる...一言では言えない。
たとえば信州で使うリンゴが「ぼける」という表現。
以前、安曇野出身の乙葉ちゃんがTVで、「ぼけたリンゴが好き」と話していたそうです。
新鮮なシャキシャキした食感がある状態から時が経過して、噛みごたえがなくなったというか、スカスカになってきたというか...。
「しなびた」とはちょっと違うんです。
そこまで行かないし、何より見た目でなく食感を表すことばなのです。
宮崎の「よだきい」も好きな言葉ですね。
「かったるい」に近いですが、もっと気持ちの重さ、実感がこもっています。
日本全国を調べたら、こういう方言はいくらでも出てくるでしょう。
民俗学の観点から言うと、昔は標準語的に全国で使われていたことばが、今は方言として一部の地域に残っているという現象も多くあります。
いわば、日本人の生活史が方言に残っているのです。
「わにる」(恥ずかしがる、人見知りするなどの意)などがその類。
元はみんな使っていたので辞書にも載っています。
方言を「恥ずかしいもの」と捉える風潮は昔ほどはなくなってきていますね。
関西弁など標準語より人気ありますもんねぇ...。
何もかも標準語に変えてしまうのではなく、方言独特の味わいを残していきたいものです。
子どもたちにも、自分が住む土地の方言を見直してもらいたい、その表現の豊かさを誇りにしてほしいと思っています。
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私も方言大好きです。
最近は辞める人がないのでしてませんが、面接では方言をこよなく聞けるので、めちゃ嬉しいです。
多分、マニアックです。
「河内のおっさんの唄」って昔放送禁止になりましたね。確かに汚い言葉遣いですが、あそこまでしゃべる人は現在見かけません。
子どもの頃はそこら中にいてたのに....。
私は長野市生まれの長野市育ち。都会の方に「リンゴがぼけるの意味を説明せよ」と言われたら困りますね。いろいろ類似の現象は言えても、そのものズバリでは言えない。ぼけたリンゴを持ってきて、「ほら、こうなることだよ」と言いたくなる。方言の味ってそんなものなんでしょうね。
「何こいてるだ!」はわかりますか?
子供が生まれたのか、という時
「赤ちゃんもらわったんか」と言われるのは
どこでも同じでしたっけ。
「誰にもらうねん」ということですが
神様からいただくんでしょうね。
では。
うわー、方言って難しい。「りんごがぼける」も「何こいてるだ!」も「肩がにがる」もわからないんです。
あ、でもうちの祖父母が沖縄の人(今は本土に居ますが)なのですが、もう方言と言うより外国語ですよ。さっぱりわからない言葉が多くあります。
テツさん、
「河内のおっさんの唄」、インパクトありましたねぇ...。やっぱり河内弁は「こわい」の一言です。車では「なにわ」ナンバーにビビッています。
Mr.Hot Cakeさん、
生まれも、積算で一番長く住んでいたのも東京です。今、実家は千葉にありますが、首都圏にはもう住みたくないですね...。「何こいてるだ」は新町でも公用語ですよ。信州の方言で私が一番好きなのは「なから」です。
Jack Amanoさん、
「うどんがどびる」...わかります!蕎麦やラーメンには使わないんでしょうね...?
こだまさん、
「肩がにがる」...難しいですね。方言が通じることで、初対面の人にも親近感や仲間意識を感じることができる...素敵ですね。
りんごさん、
「赤ちゃんもらわったんか」は使いませんが意味はわかります。「神様にもらう」「授かる」という感じが素敵ですね。英語のbe born もbear(運ぶ)から来ていますよね。生徒にはいつも「神様とかコウノトリが赤ちゃんをこの世に運んでくるイメージ」と言っています。
Sachiさん、
沖縄のことばもわからないですね...。たぶん津軽弁と双璧だと思います。津軽と沖縄のお年寄り同士の会話には、間違いなく通訳が必要でしょうね...。
今日の競馬は取ったんけ
今日は良う荒れたのうワレ
ワイは全然さっぱりあかんかったやんけ
おまんとこのおかん元気け
連れて来たったらいいのにワレ
ごっつう久しぶりやんけ
おいカカア、もっとビール持ってこんかい
何されしてけつかんじゃい
裏の家かてもっと良う働くど
あんた今冷やしてまんね
あんまりうるそう言わんといてか
うちかて忙しいんやでワレ
これかえ詩も流行ってました。
何でもこれが河内の定説らしいです(笑)。
今から考えると、恐ろしいですこの言葉遣い。
ちょっとは私も標準語に近づかなくては。
汚してすいませんでした。
長野の方言で先ず最初に思い出すのは、「~かや。」です。例えば「本当かな?」を「ほんとかや?」って言います。
あと「~をまる。」っていいます。なんだかわかります?
「よだきぃ」は大分でも使うので知っています。
今住んでいるところでとても好きな言い回しがあります。
むすこの友達から電話があると「○○くん、おってですか?」という感じで、「いる」ということを「おってや」という風に表現するのです。なんとも優しい言葉だなぁと感心します。
ご老人が孫に伝えてきた方言なんだなぁとほんわかした気持ちになります。
私はどうも標準語を話すらしく、電話で名乗らないでも私ということがわかるみたいで。
早くこの土地に馴染みたいなぁと思っています。時々無理にこちらの言葉を使おうとして、生徒ちゃんに笑われたりしています。笑。