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清潔すぎる世の中

2008-02-01 | 生活
最近、世界的にアレルギーが増えている中で、発展途上国では
アレルギーになる人が少ないということがわかってきました。
また先進国でも都会に住む人の方が、田舎に住む人よりアレルギー
になりやすいことも知られています。

高田明和著『アレルギーに負けない免疫体力をつくる』より、
上記の記述にそういわれてみればなんとなくうなずけます。
我々の子供の頃には珍しかったアレルギーが、今や日常茶飯
の病気になっています。

その原因はなんでしょうか?高田先生の記述の抜粋を続けますと、

これについては、生活環境に何か原因があることが考えられます。
たとえば排気ガスなどによる大気汚染、密閉された部屋の生活
でのアレルゲンの増加、食事に油っぽいものや高カロリーなものを
頻繁にとること、さらに人工栄養で育った子供が多いことなど
考えられ、世界各国で大々的な研究、調査が行われました。しかし
そこで得られたデータはまちまちで、一貫したものは残念ながら
ありませんでした。
ところがこの調査の家庭で一つわかったことがあります。
それは子供の時の感染症が、アトピーやアレルギーの発症を低く
するということです。
~中略~
1960年から70年代にかけて、世界的規模で寄生虫の感染と
アレルギーの発症の関係が調べられました。まず蠕虫(せんちゅう)
に感染することが、アレルギーに対する防御作用になることが
確かめられました。さらにアフリカのガボンという国における研究
では、寄生虫の感染者にはアトピーは少なく、アトピーをもつもの
には寄生虫感染がない人が多かった。
~中略~
さらにこのような感染は寄生虫だけではありません。マラリアに
感染している子供はアトピーになりにくいという報告もあります。

どうも世の中、文明がすすみ、先進国と呼ばれるようになると、
あまりにも衛生環境がよくなりすぎて(過剰になって)、生まれて
からずっと清潔な環境で、細菌や寄生虫、ウイルスの感染を受けない
ために、免疫系の活性化がないまま成長し、ついにはアレルギーに
悩まされるのではないか。なんとなく納得です。
今の衛生感覚は過剰すぎるかもしれません。
適度な清潔は必要ですが、やはり過度な清潔ひずみを生む気がします。
特に、子供のうちはできるだけ自然環境の豊なところで、色んな感染
を繰り返し、たくましく育てたいですね。

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