米IBMは07年11月にBIソフト企業のコグノス買収したが、これによって強化されたビジネス戦略およびロードマップを08年2月に発表した。これによりIBMが06年2月に発表したアプリケーションが必要に応じて必要なデータにアクセスできるIT基盤のビジョン「インフォメーション・オンデマンド(IOD)」戦略が具体化に向けて動き出した。これを受けて日本IBMは08年3月にIOD戦略を推進する製品として「Information Server V8.1」を発表した。Information Serverは、異種混合データベース環境のデータにアクセスし、各種のデータを統合、正規化し、ビジネス上の要求応じて供給できるように、情報の統合を支援するソフトウエア。(08/03/06発表)
【コメント】BI(ビジネス・インテリジェンス=データ活用)ソフトウエア市場は地味ながら、今後大きく拡大する余地を秘めたソフトである。それはこれまで各ユーザー企業に蓄積されてきた膨大なデータを基に分析を行い、業務に活用するかが今後の経営を大きく左右するかということにかかっているからだ。このため大手IT企業各社は競ってBI事業に力を入れ始めている。特に最近、目立つのは、BI専門のソフト企業を大手IT企業が買収し始めたことだ。IBMはコグノス、SAPがビジネスオブジェクト、オラクルがはイペリオンをそれぞれ傘下に収めた。
IBMは07年11月にコグノスを買収したが、日本IBMは今回、この成果として情報統合支援ソフト「Information Server V8.1」の日本語版を発表したもの。これによりDBを並列処理することで、大規模なデータでもリアルタイムに情報を統合でき、コールセンターや店舗窓口における応答の迅速化などを実現できることになる。
IBMは06年2月に「インフォメーション・オンデマンド(IOD)」戦略を発表した。このIOD戦略はソフト、ハードなどにおけるIBMの強みを融合して、グローバル経済における顧客の競争を支援するのが狙い。つまり、オープン・スタンダードに基づくプラットフォームを顧客に提供し①企業の持つ情報価値の拡大②ビジネス・プロセスの最適化③企業全体のパフォーマンスの最大化―を図るもの。地味で話題にはなりにくいソフト製品群ではあるが、その中身はというと、かなりユーザー企業にとっては重要な意味を持つものだけに、IBMのIOD戦略の今後の展開を注意深く見守る必要があろう(ESN)
【コメント】BI(ビジネス・インテリジェンス=データ活用)ソフトウエア市場は地味ながら、今後大きく拡大する余地を秘めたソフトである。それはこれまで各ユーザー企業に蓄積されてきた膨大なデータを基に分析を行い、業務に活用するかが今後の経営を大きく左右するかということにかかっているからだ。このため大手IT企業各社は競ってBI事業に力を入れ始めている。特に最近、目立つのは、BI専門のソフト企業を大手IT企業が買収し始めたことだ。IBMはコグノス、SAPがビジネスオブジェクト、オラクルがはイペリオンをそれぞれ傘下に収めた。
IBMは07年11月にコグノスを買収したが、日本IBMは今回、この成果として情報統合支援ソフト「Information Server V8.1」の日本語版を発表したもの。これによりDBを並列処理することで、大規模なデータでもリアルタイムに情報を統合でき、コールセンターや店舗窓口における応答の迅速化などを実現できることになる。
IBMは06年2月に「インフォメーション・オンデマンド(IOD)」戦略を発表した。このIOD戦略はソフト、ハードなどにおけるIBMの強みを融合して、グローバル経済における顧客の競争を支援するのが狙い。つまり、オープン・スタンダードに基づくプラットフォームを顧客に提供し①企業の持つ情報価値の拡大②ビジネス・プロセスの最適化③企業全体のパフォーマンスの最大化―を図るもの。地味で話題にはなりにくいソフト製品群ではあるが、その中身はというと、かなりユーザー企業にとっては重要な意味を持つものだけに、IBMのIOD戦略の今後の展開を注意深く見守る必要があろう(ESN)