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ウワーフール -臭い話しですが!

2016-03-08 14:51:39 | 言語 文化

 

 

 

             ウワーフール -臭い話しですが!

 

ブロガーのみなさんは、ウワーフールって言う言葉を聞いた覚えがありませんか?50~60代の人なら分かるかもです。出身が田舎

なら分かるはずですが、町方の人なら分からないのも無理はないです、町方には無かったからです。フールの言葉はどこでもありました。

ウワーフール? 意味には豚便所です(直に表現して生々しいのですみません)。

戦前までは田舎や農村・漁村ではどこの家にもあった便所です。では豚と便所が繋いでいる言葉の意味はと思われるでしょう。

石で作った豚小屋がある(露店で囲いだけ)、その側や上に人ば使用する便所があったのです。豚は貴重な食糧でした、現代の今

でこそ豚肉や牛肉、鶏肉、玉子などが普通にあり食べることが出来るが、昔は豚は一年に盆・正月くらいしか食べることが出来な

い貧しい食生活でした。普段は豚小屋に入れておく、人が用を足すと豚小屋に落ちるのを豚が食べたそうです。もちろん人間の落

としたものだけでは豚も栄養が十分ではなく、人間が残したわずかな残飯やゆうなの葉っぱをエサとしていたそうです。

便所は不浄なので屋敷の北西の場所にしかありませんでした、理由ははっきりしていないが中国の風水によると北西は鬼門の一つ

にあたるのでその場所に設置したのではと思われます。では今で云うトイレットペーパーは昔は無かったので、何でその代用をし

ていたのか?旧式の四角いちり紙でもなかったです。天然の豊富に咲いているゆうなの葉っぱを使ったそうです。だからウワー

フールのすぐ側にゆうなの木を植えて、便所の側の木箱に入れてありました。

排泄物も時々垂れて溜まるので豚小屋に溜まりぱなしでは衛生上良くないので、豚小屋の側に肥溜めの槽をつくり貯めていまし

た。昔は人糞を畑の肥料として利用していました、有機農業ですね、今の科学薬品まみれの肥料hよりは良いかも知れません。

自分の畑にまいても余りが出るので、肥溜めを扱う業者に売っていたそうです。戦前までは大規模な専門業者が運んでいたそうで

す。糸満市あたりには船で運び肥溜め場に貯蔵して農家に売っていたそうです。真に立派なリサイクルですね。

トイレットペーパー変わりのゆうなの木も県民には親しまれたものだったようです。ゆうなの葉っぱに餅を包み、あるいは皿の代

わりに使ったりしていたそうです。あぁ!勘違いしないで下さいね、トイレに使った葉っぱを食品の皿などに使ったわけではあり

ませんので。ゆうなの葉っぱは表と裏があり、表はツヤがあり滑らか、裏はごつごつしています。トイレットペーパーに使うのは

柔らかい表でした、時々間違ってごつごつした裏で尻を吹いて痛い思いをしたそうです。

首里や那覇の町方には便所のフールはあったが、豚は飼っていなかった。王族関係や士族の生活にはその必要は無かったので便所

だけだったが、ポットン式の便所だけでした。やはり溜まった肥えは業者にくみ取りをさせていたそうです。そのなごりが衛生公

衆車ですね、今でも田舎あたりだと見かけます。現代の生活ではほとんどの家、会社、施設では水洗式だが、今でもくみ取り式で

利用している地域もあります。その自治体が推進する下水道設備の工事費用が高くつくので、くみ取り式がまだ安いとの理由らし

いです。

tiger60

今日のブログは最初から最後まで本当に臭い話しになりました。「ゆ~らゆら揺れるゆうなの花が~」と歌にもあるゆうなの木、

沖縄ではどこでも自然にある県民の愛する木と花です。どうでしょうか、のどかな昔の生活が見えましたか?臭い話しもここまで

やらなければ昔の人たちが歩いた、生きてきた生活や風景が見えませんね。不便な時代を生き抜いた先人たちの知恵がうかがえま

す。添付してある写真はウワーフールです、歴史ある墓や史跡と見間違わないで下さいね(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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