英語講師の仕事の息抜き日記

教室や身の回りで起こる、ちょっとした出来事を書き綴ってみました。
あなたの仕事の息抜きにお寄り下さい。

正しく訳しても意味が違う英語

2005-07-29 11:39:44 | 英語表現
Photo: A Beach in New Caledonia

今日はわたしがアメリカに留学中の話です。ある日のこと、わたしが授業でプレゼンテーションを無事に終え、カフェでほっとしていると、学部の違う知り合いの日本人と会いました。

「今日、プレゼンテーションだったよね、どうだった?」と尋ねられ、わたしは誇らしげに「それがね、教授にThere is no room for improvementって言われた」と言うと、彼女の顔はサッと曇り、言葉に困っている様子。黙ったまま哀れむような目でわたしを見るので、「え、どうしたの、There is no room for improvementって言われたんだよ」と言うと、彼女は言いにくそうに「だから、『改善の余地が無い』って言われちゃったんでしょ。」ええーっ!そうとったかー。

わたしは慌てて説明した。「あのね、There is no room for improvement って『改善すべきところなんて見つからない、完璧だ』ってことだよ~」と言うと、今度は彼女が目をまるくして驚いた。「そうだったんだー。明るく言うから、なんて慰めたらいいのかと思ったよ。」彼女は自分の間違いに照れながらも、慰める必要の無い事がわかって安心した様子だった。

考えてみると、確かにroomは余地、improvement は改善と訳せる。彼女が、「改善の余地なし」と訳しても無理はない。でも英語での実際の意味は全く違う。There is no room for improvement (改善するところが見つからない位に完璧)この英語表現は、最大の褒め言葉として良く使われます。

もう一つ、日本語に正しく直訳しても意味が異なる表現を紹介しましょう。pull somebody's leg これを日本語に訳すと「人の足を引っ張る」となりますが、英語の意味は日本語のように「足手まといになる」という意味にはならないのです。「人をかつぐ、からかう」という意味になります。You are pulling my leg! と言われたら、「あなたはわたしの足を引っ張っている(邪魔をしている)」ではなく、「あなたはわたしをからかっているのね(うそ言っているんでしょ)」という意味です。

そのまま日本語に直訳しただけでは意味が違う言葉ってあるんですよね。

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