英語講師の仕事の息抜き日記

教室や身の回りで起こる、ちょっとした出来事を書き綴ってみました。
あなたの仕事の息抜きにお寄り下さい。

名画との再会がくれたもの

2005-07-01 21:07:59 | Weblog
風と共に去りぬ
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今日から7月ですね。カレンダーをめくりましたか?

もう先月の話になってしまいましたが、仕事絡みで久しぶりに古い映画を見ました。南北戦争を舞台にしたビビアン・リーとクラーク・ゲーブル主演のアメリカ映画「風と共に去りぬ」です。初めて見たのは中学1年の夏。とても感動したことを覚えています。そして長年の歳月を経てまた見たのですが、今回もまた感動しました。ただ、その感動の種類が違っていました。

初めて映画を見た中学生の時、原作も読み、夏休みの宿題として感想文を書きました。その文の中でわたしは、戦争前の美しい過去を振り返ってばかりいる男性アシュレーの行動や自己中心的で衝動的に行動する女性スカーレットの言動に対する疑問と不満を述べていました。なぜいい大人がこんな理屈に合わない愚かなことをするのか、と。ところが今回、そんな彼等の行動がとてもよくわかるのです。「そうそう、人間てそんなものだよね」と納得できるのです。登場人物の弱さや愚かさに、同じ人間としての共感を覚え、そんな自分の変化に歳月の重みを感じました。

今回、印象に残る場面と台詞がありました。スカーレットがずーっと長年の間一途に愛していた男アシュレーが妻の死に絶望している姿を見て、スカーレットがショックを受ける場面です。「そんなに奥さんのことが好きだったなんて!」スカーレットはそれまでアシュレーが本当に愛しているのは自分だと信じていたのに、それが幻想であったと気付くわけです。そして彼女は何と言ったか?「わたしの青春を返せー!」ではないです。一瞬アシュレーを責めるようなことも言いますが、それからすぐにハッと我に返ったように目を見開いて言ったのは、“It doesn't matter."(問題じゃないわ)つまり、「もう過ぎた事だから言ってもしょうがないわ」ということです。

このセリフを聞いた時、魔法がかかったように自分の気持ちが軽くなりました。わたしは別に妻子持ちに恋心を抱いた事などありませんが、別の種類の、意識の奥に眠る過去の呪縛のようなものから解放されたような気がしました。

It doesn't matter. 何かいやなことがあった日は、つぶやいてみるといいかもしれません。

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