Photo: Campus
今日は久しぶりに過去の話。
わたしの大学時代の男友達(注:彼氏ではない)の話です。そいつと知り合ったのは日本の大学ではなくアメリカ旅行。ひょんなことから出会い、いっしょに飲んだり踊ったりし、そしていつの間にか連絡をとらなくなってしまった。そんな過去の友人の1人です。
カルチャーショックというトピックの話は今までいろいろしてきましたが、今日はこの男が海外で体験したカルチャーショックをお話しします。仮にアキラという名前にしておきましょう。
アキラは小学校時代のほとんどを親の仕事の都合で海外で過ごしています。いわゆる帰国子女というやつですね。いろいろな国に暮らしながらその度にいろいろと驚くような体験をしたようですが、イタリアでのとある出来事は彼のその後の生き方に大きな影響を与えたようです。
当時シャイな日本人の小学生だった彼は不安を抱え、イタリアの小学校に入りました。幸運なことに、すぐに気のいいアントニオ君というイタリア人の男友達ができ、陽気なアントニオ君はアキラのことをアキ~ラ、アキ~ラと呼んで、学校でも、学校が終わってからも、まだ新しい生活に慣れない彼と毎日一緒に遊んでくれたそうです。
ある日、いつものように学校を終えて二人で遊んでいると向こうからアントニオ君の知り合いの女の子がやって来たそうです。アントニオ君は「日本から来たアキ~ラだ」と紹介し、アキラもイタリア語で「日本から来たアキラです。よろしく」と自己紹介をしたそうです。その女の子も「よろしく」と笑顔で去っていきました。
その女の子が立ち去った後、アキラはアントニオの顔を見て驚きました。
いつもどんな時でも明るく陽気で優しいアントニオが怒りに震えていたのです。そして「アキラ、お前はなんてやつだ!」と怒鳴りつけたそうです。
アキラは自分がいったい何をしてしまったのかわからず、あっけにとられました。
どうしてアントニオ君がそんなに怒ったのかわかりますか?
アントニオ君はこう言ったそうです。「どうして彼女を誘わなかったんだ!」
アントニオ君はその女の子はさぞやショックを受けただろうと、本当につらそうに悔やんでいたそうです。
いつも親切でどんなドジを踏んでもいつも笑ってフォローしてくれていたアントニオ君が「アキラ、お前ってヤツは. . .」という感じで怒りに震える姿を見て、アキラも本当に心から反省したそうです。
そして、イタリアでは、女性に会ったら、誘わなければその女性は彼にとって魅力的ではない、ということになってしまい、その女性に対して失礼である、ということをアントニオ君から教えられたそうです。
この小学生のときの経験はアキラに大きな影響を与え、それは日本の大学生になった彼の行動に如実に現れていました。
ただ、彼曰く、日本の女性はイタリア女性と違い、みんなが誘われ慣れているわけではないので、誰にでも、というわけにはいかないそうです。本気にされても自分が困らない相手を選んでいたようですが。
いずれにしろ、イタリアの小学生おそるべし。女性をがっかりさせたということに、そこまで怒り、落胆する心理にある意味感心してしまいます。
最近、イタリア男を見習うとか、ちょいワルとか、はやっていますが。服装はともかく、中身までは一朝一夕にイタリア男になれるものではないのでは. . .という気がしてしまいます。
補足ですが、わたしはシャイな日本人男性も好きです。
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それではまた、