英語講師の仕事の息抜き日記

教室や身の回りで起こる、ちょっとした出来事を書き綴ってみました。
あなたの仕事の息抜きにお寄り下さい。

ほんの紹介 その2

2006-01-02 15:19:06 | 英語学習法
Extensive readingって言う言葉ごぞんじですか?

いわゆる多読のことです。大学の購読の授業はどちらかというと少量をじっくりと分析しながら読んでいきますが、たくさんの量を読む事も大切だと思います。どこの教育機関でもそうでしょうが、学生には授業以外でも多くの英文を読む事を勧めます。

すると、「じゃあどんなものを読んだらいいのか?」

ということになります。


その人が読みたいと思える物が一番だと思いますが、それがよくわからなかったりもします。

そんなとき、自分が興味のある人物の伝記を読んでみるのも一つの手です。興味のある人の事っていろいろと知りたいじゃないですか。より好きになったり、感心したり、意外な事を発見したり、飽きずに読み進んで行けるものです。

下に紹介している The Road Ahead は Bill Gates の伝記ですが、英語がとても読み易く内容も面白いです。でも、Penguin Readersには他にも有名人の伝記がありますから、自分が興味の持てる人のものを読んでみるのがよいと思います。

新年にあたり、英語で日記を書きはじめる方も多いと思いますが、人生の出来事について書いている伝記には自分の日記にも使えるような表現がたくさん見つかる事と思いますよ。良いoutputをするためには、やはり良いinputがたいせつです。

わたしも今年たくさんの良いinputをしたいと思っています。
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The Road Ahead
(Penguin Readers, Level 3)
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ほんの紹介 その1

2005-12-27 13:05:03 | 英語学習法

言語学習と学習ストラテジー―自律学習に向けた応用言語学からのアプローチ
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今日は本の紹介です。今年発行された研究書で、日本語でここまで徹底的に言語学習ストラテジーについてまとめたものはめずらしいと思います。大学院生や研究者の方にお勧めです。偏りが無く、ChamotやOxfordなどの代表的な研究者についての比較なども含まれています。夏に発売されて、9月には在庫切れになっていたようですが、現在また入手可能のようです。

次回は英語学習の多読用の本について紹介します。人気ブログランキング


英会話学校の選び方

2005-08-27 13:30:30 | 英語学習法
予告通り「英会話学校の選び方」について。人気blogランキングへ

わたしは大学で教える前は大手英会話学校のGと Aで働いていました。日本の大学生だったときはBで受付のアルバイトをしていました。そんなわけで、わりと英会話業界については通じている方だと思います。これからも機会を見つけて英会話学校については話していくつもりです。今日は学校を選ぶ時の4つのポイントをお伝えしたいと思います。

1. 自分の目的に合っているか
もし、はっきりとした目的があるのであれば、それにあった学校を選ぶべきです。ホームスティや留学を考えているのであれば、海外にも学校があり、ホームスティ先も独自に選んでいるような英会話学校が情報豊かで便利でしょう。ビジネス英語が学びたいのであれば、ビジネスの世界で働いた経験のある先生のいる学校へ行くべきです。アメリカの小学校の先生だった人にビジネス英語を教わるより、より実践的で多くの事が学べるでしょう。

2,学びたい国の英語が学べるか
前回の投稿でもお話しした事ですが、もしアメリカに留学するつもりがあるならば、アメリカ人の先生がいいでしょう。イギリスに行くなら当然イギリス人に教わるべきです。サンフランシスコで出合った駐在員の奥様が日本に帰国してから英語を忘れないようにと某大手英会話学校へ行ったところ、そこにはアメリカ人講師がおらず、彼女の行く時間帯はいつもイギリス人の先生でした。その先生は彼女の発音をイギリス風に直したがり、彼女はストレスだと言っていました。これは入る前に確認すべきことだったと思います。

3.初心者は基本的に担任制が良い
英会話学校にはチケット制と担任制がありますが、初心者は基本的に担任制がいいです。やはり初心者というのはいろいろと不安が付きもの、いつも同じ先生の方が安心だし、先生も早く顔と名前を覚えてくれます。質問や相談もし易いと思います。チケット制はよほど意志の強い人か自立心の高い人でない限りお勧めしません。また、担任制ほうが、教師も教える生徒に対し、責任感を持ちますから。

4.また行きたいと思える雰囲気を感じたか
初めてその英会話学校を訪問した時に、自分がそこに毎週通う姿が想像できるかということです。同じ英会話学校Aでも、新宿校と下北沢校では人も雰囲気も違います。受付の人や来ている生徒の様子も観察するとよいでしょう。ロビーだけでなく、教室とかも見せてもらった方がいいと思います。あと、気になる方はトイレとかも。気持ち良く学べる環境かどうかを確認してみて下さい。

今日は一応4つのポイントをお伝えしましたが、他にも訪問時の注意など大切な点は今後補足していくつもりです。お気に召しましたら、クリックを... 人気ブログランキング

それではまた、

アクセントの大切さ

2005-08-16 12:43:50 | 英語学習法
Photo: A Hotel Room in Napa, California

英語の発音を気にする人って多いですよね。でも、発音がそんなに上手でなくても文脈から通じれば問題ないわけですが、アクセントを間違えると全く通じなかったりします。

アメリカにいる時、友人とNapa(カリフォルニアの観光地でワインが有名)のどんなホテルに泊まりたいかということ話している時に、わたしは「ジャグジーのある部屋がいい」と言ったところ、彼女は「?」という顔をしたのです。わたしは「ジャグズィー、ジャグズィー」と言って両肘をかけてバスタブに浸かっているジェスチャーをすると、ようやく理解し「Oh! ジャクゥーズィ」と言ったのでした。Jacuzzi のアクセントが違ったのです。日本語だと最初の「ジャ」にアクセントを置きますが、英語では二音節目の「クゥ」にアクセントがあるのです。だから、ジャクゥーズィなんですね。

同じような話を日本人の友人から聞きました。彼女はエナメル (enamel) の靴を探していたのですが、店員に「エナメル」と言っても通じず「そんなものは無い」という返事。自分で店内を探して見つけ「あるじゃない!」と怒って靴を見せると、店員は「Oh, イナーメル!」と言ったそうです。「ナ」にアクセントがあったのです。アクセントってたいせつですね。

こんな風にして自分が間違えたことがわかるとちょっと恥ずかしいものですが、体験から覚えたことって忘れないものです。間違えても、笑われてもめげないタフさが語学習得には必要かもしれません。

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最強のTOEIC対策

2005-07-17 22:38:50 | 英語学習法
Photo: A Double-decker in London

「ところで先生はTOEIC何点なんですか?」と先日聞かれ、「最近は受けてないけど、2年位前に最後に受けた時の点数は975点」と言うと「オオー!」という今学期最後にして最大の歓声。誰かが「もうネイティブなみですね」と言うので、「そのとき一緒に受けたネイティブスピーカーのアメリカ人は970点だったわ」というと「ええー、それじゃあネイティブ以上!」と叫んでくれた。

これ、本当のはなしです。一緒に受けたアメリカ人はハワイ生まれのハワイ育ち。大学を卒業してから、英語を教えに日本にやって来たいわば同業者です。久々に生徒から尊敬のまなざしで見られ、イイ気分。こんなことならもっと早く聞いてくれればよかったのに・・・ TOEICの点数の威力を実感したので、今日からブログのプロフィールにも入れちゃいます。

もちろん、もっと高い点数をとる人はいるでしょうが、ネイティブスピーカーより高い点数がとれたことで、もうこれでいいや、と思いました。

実はこの時、わたしは(おそらくその友人も)特別なTOEIC対策はしていません。前日にTOEIC模試とやらに目を通して質問パターンに慣れておくようにした位です。それでも点数がとれたのは、英語が日常生活の一部となっていたからだと思います。毎日職場で英語を聞き、話し、教えている、という環境にいたせいでしょう。

わたしも最初から高い点数がとれたわけではないのです。日本の学生だった頃、いくら問題集を勉強してもTOEICの点数が上がらずに伸び悩んでいました。その頃の自分に伝える事ができるなら、もっとたくさん実際の英文を読み、聞くようにしろ、と言いたいです。

日本で普通に生活をしていても、最近は、毎日テレビやラジオで英語が聞けます。読む力をつけるには、Oxfordから出ているGraded Readersのシリーズがお勧めです。レベルもジャンルも様々で、話も面白い。また、何と言っても挿絵がかわいい。もはやあのシリーズはArtだと思います。きっと楽しく読み進めることでしょう。さらに、スコアーが600点以上の方は、本物の英語、つまりネイティブスピーカーを対象としているテレビ番組や本にも触れた方がいいと思います。つまり、途中で日本語が入る語学番組よりもニュースやテレビラマ、映画などのほうがお勧めです。番組中、せっかく英語に慣れた頭が日本語にもどされることを防げるからです。また、英語学習者向けの本だけでなく、英字新聞や雑誌などをどんどん読むといいと思います。

TOEIC の勉強をして、点数はとれるようになっても実際の英語が使えない、という人がいるという話を聞いた事がありますが、逆に、英語が聞けて、読めて、話せる人ならば、TOEICの点数はそんなに対策をしなくても、ある程度はとれることでしょう。いくつも問題集を買って勉強するよりも、毎日の生活の中に英語と触れる機会を増やしていくことは真の英語力をつけることでもあり、最強のTOEIC対策なのではないかと思います。

補足:英文をたくさん読む事は文法の力にもなるはずですが、設問に慣れたい方は、テキストでは、Longman Preparation Series For The TOEIC TEST がお勧めです。
Longman Preparation Series for the Toeic Test: Intermediate Course
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日本人の英文法力

2005-07-14 23:44:40 | 英語学習法
最近、学生の書いた文章を読んでいて思うのは、日本人の英語がアメリカの移民の英語に似てきたということだ。1990年代の後半、わたしはカリフォルニア州立大学の大学院で学びながら、一年生のESLの授業を受け持っていた。日本人の書く文章は名前を見なくても日本人の書いたものだとわかった。書かれている量が少なく、曖昧な表現が多かったが、文法的にはわりあい正確だったのだ。冠詞が抜けていたり、時制が間違っていたりすることはあったが、1文の構造が成り立たず、ただ単語が並んでいる文を書くようなことはなかった。

ところが最近そのような文を日本の大学でよくみかけるようになったのだ。以前よりもリスニングなどはできるようになっているが、英文法力が明らかに落ちている気がする。いわゆるオーラルコミュニケーション導入の効果と弊害だろうか?頭の中に英語の構造ができる前にしゃべることを要求され、正しくなくても単語を並べれば通じることに慣れてしまったのだろうか?

カリフォルニアで一緒に働いていたアメリカ人の英語講師達は、日本からの留学生は移民の子供達に比べて基礎力がある、と言っていた。基礎力があれば、英語に慣れるにつれ、たくさん書くこともできるようになる。しかし、構造をなさない文を話したり、書いたりすることに慣れてしまったら、それを直すのはたいへんだ。

学校が英文法を教えなくなるのであれば、学校以外の場所、塾や予備校などでの英文法指導、また自主学習用の教材などの果たす役割はますます重要になってくるかもしれない。どのように学ぼうとも、日本人学習者の強みであったはずの基礎的な英文法力を易々と手放さないで欲しいと思う。

英会話学習の秘訣 2;自主学習のコツ

2005-06-21 21:44:21 | 英語学習法
前回は英会話学校での学び方について書いたが、今日は自主学習のコツについてお話ししたい。自分で学習するのは、英会話学校へ通うよりも強い意志が必要のようだが、これもやりかたしだいだと思う。「英語の勉強のため、と家で衛星放送を毎日聞いているが戦争のことばかりで気が滅入る」という話を聞いたことがある。やはり、学習を続けるには自分で楽しいと思えるほうがいい。そんな学習法の一つは、洋画を見ることではないだろうか。

最近のものよりも古い映画の方が英語の勉強には向いている。往年の俳優ははっきりと丁寧に話すので理解しやすく、英語学習者には映画を見終わったあとの満足度が高いはずだ。マリリン・モンローの「7年目の浮気」は聞き取りやすい上に話も単純なので、ビギナーにもおすすめ。「浮気」なんていう言葉が入っているので危険な映画と誤解する(そしてちょっとうれしそうな顔をする)学生もいるが、全くそんなことはなく、明るいコメディーだ。映画に深いメッセージを求める人にはあまりお勧めできないが、英語の教材としては良い。

「僕はオードリー・ヘップバーンの方が好き」と言う学生もいた。それなら、オードリー・ヘップバーンがいいと思う。オードリー・ヘップバーンの英語もとてもきれいだ。好きな人の話す英語なら聞こうとする意欲もより高まることだろうし、繰り返し聞くのも苦にならないだろう。わたしは、オードリー・ヘップバーンの映画では「パリの恋人」が好き。ストーリーの面白さもさることながら、ミュージカル音楽と共にパリの名所もたくさん映され、見ていて幸せな興奮に包まれる。

「学習」というと「つらいけどがんばること」と思われがちだけど、そうとも限らない。がんばっている、と思わずに楽しみながら自分が夢中になれる方法を見つけることが成功する学習のコツだと思う。

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英会話学習の秘訣;かしこい英会話学校の利用法

2005-06-20 21:08:32 | 英語学習法
最近、英会話学校に通っていたり、個人的に英会話を教わっている人も多いと思う。わたしは自分の仕事柄、よく英会話学習のコツって何?と聞かれることがある。学習者によって様々な答えがあると思うが、今日は誰にでもあてはまるコツの一つを伝えたいと思う。

英会話を効率良く学ぶのにまずたいせつなのは、授業を休まないということだ。あたりまえのことのようだが、案外これが難しい。わたしは現在の仕事に就く前、都内の大手英会話学校で働いていたことがあるが、学校全体でも一年のコースを皆勤で来る生徒はめったにいなかった。

休まずに来ることのメリットは、教科書の遅れをとらないとか、英語を話す機会を定期的に持つ、などがすぐに思い浮かぶと思うが、忘れられがちなのは教師との信頼関係を築けるということだ。教師から見て毎回休まずに来る生徒はかわいい。たとえ自分よりひとまわりもふたまわりも年上の生徒であっても。そして、「なんとかできるようにしてあげたい」という気持ちになるのだ。また、それと同時に、その生徒に対する教師としての責任感も湧いてくる。心ある教師ならば、毎回休まずに授業に出ている生徒が上達しないという状況は、教師としてのプライドが許さないはずだ。

つまり、生徒が休まずクラスに出ることによって、教師との信頼関係を築くと同時に、教師に責任感を植え付けることができるわけだ。同じ授業を受けるのであれば、気持ちの通じ合っている先生の方が、質問もしやすいし、教師のほうでも、生徒の間違いを指摘し易い。もちろん、生徒が休みがちだからといって、手を抜く教師はいないと思うが、一生懸命さを感じる生徒には自然と力が入るものだ。つまりプラスアルファーがつくわけだ。これは正直な教師なら誰もが認めることだと思う。

もしあなたが今、英会話を誰かに習っているのであれば、できるだけ休まないほうがいいと思う。ただ、働いているとどうしても休まざるをえない時もある。そんな時は一本電話をいれるなり、次に出てきた時に、一言理由を伝えておくことをお勧めする。そんな一言で信頼関係を弱めずに済むものだから。

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間違えたら自分でも笑っちゃおう!

2005-06-07 21:25:34 | 英語学習法
Photo: Campus

わたしの教えている大学では、オールイングリッシュというポリシーがあり、英語の授業中全ての会話が英語のみで行われています。一年生の学生はなかなか慣れるまでに時間がかかり、おかしな間違いがよく聞かれます。

ある日の授業終了後、質問のあるらしい学生が、"May I help you?" と言って近づいて来ました。これは店員がお店に入ってきたお客さんによく言う台詞で、思わず"No Thank you."と言いたくなるところですが、きっと質問だろうと思い、"Do you have a question?" と尋ねると、「まさにその通りです」という顔をしてうなずきました。こんな間違いはまだ無難なほうで、同僚のイギリス人女性ドナのクラスでは授業中トイレに行きたくなった男子学生が、 "May I go to the rest room(トイレに行ってもいいですか)?" のかわりに、"Shall we go to the restroom? (一緒にトイレに行きましょう)" と言ってきたそうです。思わず彼女は笑いながら、“I am OK. Thank you for asking me(わたしは大丈夫よ。さそってくれてありがとう)”と言うと, 彼は自分の間違いに気付いて赤面。クスクス笑いの広がる教室を慌てて出て行ったとのこと。

人前で間違えるのは恥ずかしいことですが、恥をかいて学んだことはよく覚えていたりするもの。We all learn by mistakes. 間違えて回りに笑いを与えたすべての子にエールを送りたい。

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