goo blog サービス終了のお知らせ 

Mo.の事件簿 A diary of Mo’s trips

事件簿などという大層なタイトルだが、実は単なる旅行記です。

8.安倍文殊院。

2015-01-09 | 奈良/Nara:2014
バスは待っても来ない時間帯なので、安倍文殊院まで最初から歩くつもりでいた。
Yahoo地図によると2キロくらい。
安倍文殊院も有名な寺だし、そっちの方向へ歩いて行けばそんなに苦労なく着くはず。




ところで今、yahoo地図で見たんだけど、聖林寺の近くに上之宮という字名があるね。
聖徳太子の別名は上宮太子。あー、その気になれば上之宮遺跡に寄れたか?ち。

談山神社へのバス通りのそばには崇峻天皇陵もある。その辺りの字名も倉橋なので、
おそらく崇峻天皇もこの辺りに宮を営んでいたと思われる。
けっこう山だよなあ。用明天皇近辺の人たちは飛鳥どまんなかよりも桜井の方が勢力範囲だったのかもしれないが、
普通に宮を作るならもう少し平地だよなあ。やはり崇峻天皇は虐げられたというか、弑された天皇ということか。
その辺のバス停の名前にさえも歴史の由緒がある。それが奈良。




さて、聖林寺からぽてぽてと歩き始め。実はこの段階でけっこう足腰に来ていた。
やはり談山神社の登っておりて納得出来ない参道の作りが響いたかと思われる。
一番いかんのは荷物の重さですけどね。だが根本的には解決する方向にはいかないんだよなー。

あ、でもさすがに今度デジカメを買う時には、単3電池4本にはこだわらず、専用電池を使った
もっと軽いカメラを探そうと思う。
専用電池だと充電が切れた時にどうしようもないからと思って、単3電池仕様のタイプを選んだのだが、
このカメラ、7,8年使っているけど、いざという時乾電池が手に入って良かった
という羽目にはなかったことがない。つまり旅行先でちゃんと計画的に充電をしていればいいってこと。

あとは旅行ノートが、在庫の関係上、今の奴と次の奴は厚くて重いってこと。
それを使い終わったら薄くて軽い奴に変えられるから……それでも合計で500グラム前後ですか、減るのは。
ipadminiを持ち歩きはじめたら、重さはプラマイゼロだなあ。


途中、地元の酒造メーカーらしきところで「談山」というお酒を買った。
こないだ、奈良の紀行番組を見てたら、そこの主人が映っててなんか可笑しかった。
テレビと現実とはだいぶ印象が違う。
聖林寺と安倍文殊院の番組だったので、わたしが撮った写真と同じアングルがたくさん出てきた。








安倍文殊院。

近くに安倍寺跡という遺跡もあって、古くから安倍氏の本拠地だったことを思わせる。
……が、阿部仲麻呂を関連付けるのは仕方ないとして、安倍清明をフィーチャーするのはちょっと無理がある。
一族は一族なんだろうけど、一族なんて裾に向かって広がっていくもんだからね。
ある程度時間が経てばもう他人。
清明はどう考えても京都の人でしょ。まあ生誕地は大阪阿倍野、桜井市安倍、とする説があるようだが。
それもまあ、地元贔屓の結果だろうしなあ。

嗤ったのが、安倍晋三献灯の灯篭があったこと。







つい最近、岩手での握手会の時に、「私は奥六郡を治めていた安倍氏の子孫なんです!」と言っていたと
聞いたから余計。この安倍氏と奥州の安倍氏はほぼ他人ですよ。
名前さえ同じであればいいと思って勝手なことを言っている。




ともあれ、安倍文殊院。こちらの目玉はその名前の通り、文殊菩薩騎獅像。

本堂の内部は結構新しく、金をかけてるなあという感じ。そのせいで若干有難味は薄れるのだが、
この仏像はいい仏像。
快慶作ということで、……快慶という名前からはもっと力感溢れる彫刻をイメージするけど、かなり繊細。
仏像としては、わたしは平安初期くらいが一番好きで……と言おうとしたが、
「では平安初期の仏像を挙げよ」と言われたら全く思い浮かんでくるものがないな!

まあとにかく、鎌倉まで時代が下がると細工が細かくなって微妙。
でもこの像は「細かい」ではなく「繊細」だと思えるくらいのちょうど良さ。
さらに獅子のユーモラスなことといったらどうだ。どう考えても自分の目の前を通り過ぎる善財童子を
食おうとしているようにしか見えないところがいい。

ってか、この騎獅像、獅子が主役ですよね?どう見てもこの顔ぶれだと、「西遊記」ではないですか。
当然文殊菩薩は三蔵法師で。獅子が悟空で。優填王が沙悟浄。八戒がいずれどこぞで善行を積んだのだろう、
可愛い善財童子に生まれ変わっている。

維摩居士と須菩提はつけたし。どうせつけたしなら、わたしなら美男の若い菩薩か天部をキャスティングするよ。
これで「改・西遊記」は行けるんとちゃうかな。
まあ何が行けるのかサッパリわかりませんが、観仏にはこういう妄想の楽しさも含まれる。


でもここもやっぱり遠いんですよね、拝観席が。
近くから、周囲もぐるっと回れるように見せてくれるとありがたいのだが。


あ、そうそう、ここは入場料が800円とけっこうお高いのだが、自動的に抹茶と落雁が付きます。
この落雁が美味しくて、これから先も長いのに買ってしまった。小さい奴だけど。
術中にまんまとはまっているわたし。








美味い。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。