ホテルで2時間ほど休息。疲れた。足イタイ。
しかし気合を入れ直して。
オペラを見に行くのだ。19時開演。チケットはさっきホテルへ帰る前に買った。
オペラの前に腹ごしらえをしておきたかったので、17時半にホテルを出る。
目当ての店がある。カフェ・スラーヴィア。
今回のチェコ、特にプラハでは行ってみたい飲食店がたくさんあって困った。
全部数えると、どー考えてもプラハ滞在中に行ける数ではない。
そういう飲食店の何に惹かれるのかというと、内装なんですよ。
100年前のアールヌーボー様式の内装を残す店がたくさんあり、
そういう店紹介を読むと「うわー、行きてー……」となる。
カフェ・スラーヴィアはその中でも筆頭。
というのは、ここは内装ばかりではなく存在的にも由緒あるカフェだから。
1800年代から、チェコの文学者・芸術家・政治家・活動家が溜まり場にしたところだそうだ。
まあ当時とは経営者が変わったそうで、改装もしているらしいから
直接“その場所”ではないにせよ、当時の熱がまだわずかに残っているかもしれない。
都合よく、オペラの会場である国民劇場の真ん前にあるんです、カフェ・スラーヴィアは。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
Cafe Slavia.
ちょっと写真が失敗している……。写真で見るより、内装はもう少しいい感じです。
ここはねー。好きだった。
椅子なんかのデザインも良かったし。ヌーボーというよりデコっぽいかな?
そうそう、この時代の雰囲気が好きなんだよねー、と思いながら、幸せに座っていた。
ウェイターの感じも良かったんだな。こちらの想像力がそう思わせただけかもしれないけど、
愛想がいいわけじゃないのに、しっかりサービスされている安心感があった。
Salty pancake with chicken,turkey,mushrooms and edam cheese.
食べたのは「塩味のパンケーキ チキンとターキーとマッシュルームとエダムチーズ」。
お腹が空いてなかったので、おおパンケーキ、丁度いいやと思い、何の疑問もなく注文したのだが、
出てきたものを見て、う。と思う。けっこうな山盛り。
この量を見ただけでもう十分かも……と思いつつ一口。
あれ?美味しい。
見た感じ、とってもこってりがっつりなんだけど、食べると見てくれより軽め。
油が違うのかなー。グラーシュに引き続き、今まで外国では感じたことのない安心感のある味。
ぱくぱくぱく。でもさすがに全部は無理。時間も押してたし。
飲み物とチップ含めて200コルナ≒1060円。
ただ、パンケーキ自体は厚めのクレープという感じで、美味しいというほどではない。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
オペラはドヴォルザークの「ルサルカ」。簡単に言えば、人魚姫と同じ話。
主人公は人魚じゃなくて水の精、というのが違いと言えば違いだけれど。
実はこのチケットを買うのにも少々苦労はした。
普通、チケットって建物に入ってすぐにチケットオフィスがあり、
そこで買うようになっている。今回もそういうもんだと思って、プラハ城の後、
ホテルに帰る前に、痛む足を引きずりながら国民劇場へ買いに行った。
でも開いてないんですよ、国民劇場。営業時間の筈なのになー。
どこか脇の方にチケットオフィス用の入口があるのかな?
……結局建物を一周しました。でかい建物の外周一周は、けっこうキツイ。
なんで無いのか、と思ってガイドブックを開いたら、
「チケットオフィスは劇場に向かって左側の建物の1階」と書いてある。
別棟かい!そりゃ一周してもないはずだわ。
でもこの左奥の建物ってのもよくわからない。
だいたい、“劇場に向かって”ってどこから劇場に向かってなのか、わからないじゃないのさ!
国民劇場は、どこが正面なのか、一見しただけではよくわからない作りをしている。
Tne National Theatre.
この日は撮り忘れたので、翌日に撮った外観。
正面入口は左側の出っ張った部分らしいのだが、これ、正面っぽいつくりだと思います?
むしろこの向こう側に、もっと開かれた感じの正面入り口があってもいいような気がしない?
そういう状態で“劇場に向かって”って言われても!
しょうがないので、隣の建物に入って行って、窓口の人に訊きました。
「国民劇場のチケットはどこで買えばいいの?」
実はこの人は、国民劇場とはまた別の(現代的な)劇場であるラテルナ・マギカの
窓口の人だったようなんだけど、わざわざ外まで行って、指をさして教えてくれる。
結局、国民劇場とラテルナ・マギカの間を入って行って、広場の向こうの建物に
チケットオフィスがあるらしいです。お兄さん、どうもありがとう。
オペラのチケット、900コルナ≒4770円。2階正面最前列のとても見やすい席。
オペラが5000円で見られるとは。ありがたい。日本だと2万ですよー。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
国民劇場内部。
外国の劇場は装飾が美しくて良い。
……だが、わたしはかなり疲れている。前日着いたばかりで、まだチェコ時間にも慣れてない。
寝るだろうな。寝るだろうな。
…………………………寝ました。
うーん。やっぱり知ってるオペラを見に行くべきだったかなー。
日程的には、別な劇場でモーツァルトの「フィガロの結婚」という選択肢もあった。
その方がきっと楽しめただろう。知ってる曲の方がノれるじゃないですか。
だが、ドヴォルザークはチェコの作曲家だし、国民劇場はチェコ国民にとって
大事な場所だという意識もあったし。まあいいんだ。作品そのものより、今回は由緒重視で。
歌い手は、主人公であるルサルカ(人魚姫にあたる)とそのお父さんが良かった。
お父さんはその体格も声も堂々としていて、プロの演奏を聴けている満足感があった。
魔女と王子さまはいまいち。
バレエの比重が高いオペラだったなあ。セットも含めて、モダンな感じの演出。
バレエ・ダンサー(男)が一人、真白い短パン(小学校の体操着みたいなの)をはいて、
頭を剃り上げてソロをとっていたけど、あれは何なんだ?
話の筋に関係なく、ほぼ舞台に出っぱなしだった気がするのだが。あの人の意味がどーもわからん。
カラダは見事だったが。
しかし、字幕付きでオペラというのは忙しいです。
字幕が舞台のてっぺんにあるので、字幕を見ていると舞台が視野に入らない。
不自由な英語で字幕を見て、舞台上で歌っている歌手を見て、その背後で踊っているバレエを見て、
舞台セットに目をやり、オーケストラの演奏に注意を注ぎ……ムズカシイ。
3幕目がほんと眠かった。まるで拷問だった。
ひと幕1時間くらい+休憩だから、終わって22:30。
トラムに乗って、ホテル帰着23:00。
とっとと寝ます。おやすみなさい。
……ちなみに今晩は中庭の饗宴は無し。ヨカッタ……
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しかし気合を入れ直して。
オペラを見に行くのだ。19時開演。チケットはさっきホテルへ帰る前に買った。
オペラの前に腹ごしらえをしておきたかったので、17時半にホテルを出る。
目当ての店がある。カフェ・スラーヴィア。
今回のチェコ、特にプラハでは行ってみたい飲食店がたくさんあって困った。
全部数えると、どー考えてもプラハ滞在中に行ける数ではない。
そういう飲食店の何に惹かれるのかというと、内装なんですよ。
100年前のアールヌーボー様式の内装を残す店がたくさんあり、
そういう店紹介を読むと「うわー、行きてー……」となる。
カフェ・スラーヴィアはその中でも筆頭。
というのは、ここは内装ばかりではなく存在的にも由緒あるカフェだから。
1800年代から、チェコの文学者・芸術家・政治家・活動家が溜まり場にしたところだそうだ。
まあ当時とは経営者が変わったそうで、改装もしているらしいから
直接“その場所”ではないにせよ、当時の熱がまだわずかに残っているかもしれない。
都合よく、オペラの会場である国民劇場の真ん前にあるんです、カフェ・スラーヴィアは。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
Cafe Slavia.
ちょっと写真が失敗している……。写真で見るより、内装はもう少しいい感じです。
ここはねー。好きだった。
椅子なんかのデザインも良かったし。ヌーボーというよりデコっぽいかな?
そうそう、この時代の雰囲気が好きなんだよねー、と思いながら、幸せに座っていた。
ウェイターの感じも良かったんだな。こちらの想像力がそう思わせただけかもしれないけど、
愛想がいいわけじゃないのに、しっかりサービスされている安心感があった。
Salty pancake with chicken,turkey,mushrooms and edam cheese.
食べたのは「塩味のパンケーキ チキンとターキーとマッシュルームとエダムチーズ」。
お腹が空いてなかったので、おおパンケーキ、丁度いいやと思い、何の疑問もなく注文したのだが、
出てきたものを見て、う。と思う。けっこうな山盛り。
この量を見ただけでもう十分かも……と思いつつ一口。
あれ?美味しい。
見た感じ、とってもこってりがっつりなんだけど、食べると見てくれより軽め。
油が違うのかなー。グラーシュに引き続き、今まで外国では感じたことのない安心感のある味。
ぱくぱくぱく。でもさすがに全部は無理。時間も押してたし。
飲み物とチップ含めて200コルナ≒1060円。
ただ、パンケーキ自体は厚めのクレープという感じで、美味しいというほどではない。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
オペラはドヴォルザークの「ルサルカ」。簡単に言えば、人魚姫と同じ話。
主人公は人魚じゃなくて水の精、というのが違いと言えば違いだけれど。
実はこのチケットを買うのにも少々苦労はした。
普通、チケットって建物に入ってすぐにチケットオフィスがあり、
そこで買うようになっている。今回もそういうもんだと思って、プラハ城の後、
ホテルに帰る前に、痛む足を引きずりながら国民劇場へ買いに行った。
でも開いてないんですよ、国民劇場。営業時間の筈なのになー。
どこか脇の方にチケットオフィス用の入口があるのかな?
……結局建物を一周しました。でかい建物の外周一周は、けっこうキツイ。
なんで無いのか、と思ってガイドブックを開いたら、
「チケットオフィスは劇場に向かって左側の建物の1階」と書いてある。
別棟かい!そりゃ一周してもないはずだわ。
でもこの左奥の建物ってのもよくわからない。
だいたい、“劇場に向かって”ってどこから劇場に向かってなのか、わからないじゃないのさ!
国民劇場は、どこが正面なのか、一見しただけではよくわからない作りをしている。
Tne National Theatre.
この日は撮り忘れたので、翌日に撮った外観。
正面入口は左側の出っ張った部分らしいのだが、これ、正面っぽいつくりだと思います?
むしろこの向こう側に、もっと開かれた感じの正面入り口があってもいいような気がしない?
そういう状態で“劇場に向かって”って言われても!
しょうがないので、隣の建物に入って行って、窓口の人に訊きました。
「国民劇場のチケットはどこで買えばいいの?」
実はこの人は、国民劇場とはまた別の(現代的な)劇場であるラテルナ・マギカの
窓口の人だったようなんだけど、わざわざ外まで行って、指をさして教えてくれる。
結局、国民劇場とラテルナ・マギカの間を入って行って、広場の向こうの建物に
チケットオフィスがあるらしいです。お兄さん、どうもありがとう。
オペラのチケット、900コルナ≒4770円。2階正面最前列のとても見やすい席。
オペラが5000円で見られるとは。ありがたい。日本だと2万ですよー。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
国民劇場内部。
外国の劇場は装飾が美しくて良い。
……だが、わたしはかなり疲れている。前日着いたばかりで、まだチェコ時間にも慣れてない。
寝るだろうな。寝るだろうな。
…………………………寝ました。
うーん。やっぱり知ってるオペラを見に行くべきだったかなー。
日程的には、別な劇場でモーツァルトの「フィガロの結婚」という選択肢もあった。
その方がきっと楽しめただろう。知ってる曲の方がノれるじゃないですか。
だが、ドヴォルザークはチェコの作曲家だし、国民劇場はチェコ国民にとって
大事な場所だという意識もあったし。まあいいんだ。作品そのものより、今回は由緒重視で。
歌い手は、主人公であるルサルカ(人魚姫にあたる)とそのお父さんが良かった。
お父さんはその体格も声も堂々としていて、プロの演奏を聴けている満足感があった。
魔女と王子さまはいまいち。
バレエの比重が高いオペラだったなあ。セットも含めて、モダンな感じの演出。
バレエ・ダンサー(男)が一人、真白い短パン(小学校の体操着みたいなの)をはいて、
頭を剃り上げてソロをとっていたけど、あれは何なんだ?
話の筋に関係なく、ほぼ舞台に出っぱなしだった気がするのだが。あの人の意味がどーもわからん。
カラダは見事だったが。
しかし、字幕付きでオペラというのは忙しいです。
字幕が舞台のてっぺんにあるので、字幕を見ていると舞台が視野に入らない。
不自由な英語で字幕を見て、舞台上で歌っている歌手を見て、その背後で踊っているバレエを見て、
舞台セットに目をやり、オーケストラの演奏に注意を注ぎ……ムズカシイ。
3幕目がほんと眠かった。まるで拷問だった。
ひと幕1時間くらい+休憩だから、終わって22:30。
トラムに乗って、ホテル帰着23:00。
とっとと寝ます。おやすみなさい。
……ちなみに今晩は中庭の饗宴は無し。ヨカッタ……
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