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Mo.の事件簿 A diary of Mo’s trips

事件簿などという大層なタイトルだが、実は単なる旅行記です。

26.南フランスは。

2012-09-21 | フランス/France:2012
とにかくね。今回の南フランスはね。


人当たりが良くてメシが美味い!!



フランスは10年以上前に2週間くらい北の方を回ったことがあるだけで、
その時の印象だとまあやっぱりフランス人はお高くとまっている……
というより、普通に親切な人はだいたい他の国の人と同じくらい親切なんだけど、
何十人かに一人、何か話しかけた時に「NO!」と裂ぱくの気合いで
コミュニケーションを拒否する人がいるので……
平均を出した時にアイソなし、と感じる。

そのイメージで今回プロヴァンスに行ったところ、
――そのあまりの人当たりの良さに驚愕した。

話すときに常に笑顔、というのにびっくりする。
うーん……ホスピタリティの国イギリスでは、要所要所に対外的な最高の笑顔の備えがあるなあ、と
感心したことがあるけれど、今まで行って来た国で、基本設定が笑顔というところはなかった。
微笑みの国タイあたりだとどうなのだろうか。タイに行ったことないのでわからんが。

これはねー、旅行者にとっては相当にありがたいことだ。
おかげでゆったりした気分で旅が出来る。まあ今までも旅先で会った人はたいてい感じがいい人で、
多々お世話になっているわけだが、会う人がみな笑顔だと緊張がほぐれます。
たまーに無愛想な人がいたりすると、久々なので「おお!」とびっくりしたり。
しかしプロバンス人がこれほど笑顔、笑顔なのは一体どういった経緯があるのかね?



そしてゴハンが美味い。
今まで行ったなかでの最高峰、チェコと双璧。
何しろ普通のメニューが普通にとても美味しい。それは、高い料理や凝った料理が美味しいことより、
贅沢なことではないだろうか。
日本でいえば、大トロや松坂牛が美味いのは当たり前、
その辺の定食屋のご飯とみそ汁が美味しければ、そっちの方が感動する。

ほんとわたしの食べたものなんて、1000円ちょっとのランチメニューがほとんどで、
ただのステーキ、ただの魚のムニエル、とかその程度のものだったよ。それが美味かった。
普段海外だと、緊張しがちでキュッとしている感触のわたしの胃が、今回はのびのびしていた。
食べ物が合うとくつろぐよねえ。


つまりね。プロバンスはね。
ひたすらのんびりするつもりで、くつろげる程度にいいホテルに泊まって、
適度な観光とゆったりとしたホテルライフを送るのが正解。
何しろ、観光的にここは必見!というところは……実際のところはあんまりないから。

たとえば、ローマなら何をおいてもバチカンは見ないとせっかく行ったかいがないし、
パリならルーブルとノートル・ダム寺院、モンマルトルの丘(←個人的に)だし、
ロンドンなら大英博物館には這ってでも行け!という感じだけど、
わたしが行った、アルルとアヴィニョン、ニームにしても、
まあ観光の目玉は法王宮殿だったり、アヴィニョン橋、各種円形闘技場、古代劇場とあることはあるけど
(そしてアヴィニョン行って法王宮殿にいかなかったらやはり「何しに行ったの!」ではあるけど)
必見かどうかという観点からは、どうしても行かなきゃというほどではない。
ポン・デュ・ガールは行ってないので語れないけれども。

そして、そういうのんびりした場所では、あまり語るべきエピソードがない。
ゆえに今回の南フランス編、いつもの旅行より相当記事数が少ないです。
チェコやイタリアは削って削って40前後だったのに、今回はゆるゆると書いて20ちょっと。
どちらが良いという話でもありませんが。
のんびりできる旅行もそれはそれで良し。





印象に残った場所。

1.リル・シュル・ラ・ソルグ。(水の村、カモのご夫婦)
2.ヴィルヌーブ・レザヴィニョン(風が強い城砦)
3.カマルグ湿原。




印象に残った食べ物。

みんな美味しかったので、とりわけこれ!というものがない。
まあとにかくマカロンは巨大でした。




あと特筆すべきは風の強さですね。5月でこれだから、まだ季節が浅い時期に行く人は覚悟が必要。
でも今年は異常気象的に寒かったらしいので……
通常の5月だったら、わたしには暑すぎたかもしれない。
風が止むと日差しがきつかったもの。

今回の後悔はマルセイユのノートル・ダム・ド・ラ・ギャルド教会です。
あそこはじっくり見てくるべきだった。
マルセイユはほとんど見てないので、機会があればまた行って、2、3泊したいですね。
あと南フランスはカルカッソンヌにはとても行きたい。



長い間、お読み下さってありがとうございました。
では次の旅行までごきげんよう。







25.絵はがき的写真展。

2012-09-15 | フランス/France:2012
今回は天気が良く、被写体も良かったので、総じて写真もまあまあだったかと思います。
絵はがきを意識して撮った写真も何枚かあるので、自己満足的に並べてみる。多分に重複あり。



Picturesque pictures.


































































多すぎる(^_^;)?

Too many??


サイズが大きくなったり小さくなったりしているのはナゼなのかワカラナイ。


フランスの小さな町の良さは路地の良さ、という気もするのだが……
路地を写真に撮るのはとても難しい気がする。
光と影が極端なので、コントラストの調整が必要だし。
このあたりが出来るようになると、わたしの写真の腕も一段階上がるんだろうけど。
路地を撮れるようになりたいな。








24.今回の日本モノ。

2012-09-08 | フランス/France:2012
一昨年イタリアに行った時は、キティちゃんが全イタリアを席巻(嘘)していたが……
今回の南フランスではバイクとアニメでした。


Japanese motorbikes.




























































バイクは多かったねー。趣味のものだけに、みんなピカピカにして乗ってるようだ。
日本車も多分多かったとは思うんだけど、何しろ走っている時はあまり気づかないし、
車って実用品なので、けっこう泥だらけだったりするんだよ。ので、写真として良くない。

もちろん上記の写真が目に付いた日本製バイクのすべてというわけではなく、
撮って来たバイクのすべてというわけでもない。




アニメはテレビ画面を何枚も撮って来たんだけど、著作権上どうなのか?と思うので自重しておく。

どこの国でもやっている(?)「アルプスの少女ハイジ」は当然として、
「ブリーチ」「ワンピース」、名前のわからない日本アニメが他に2本あった。
わたしが見ることが出来たなかにはアニメ専門チャンネルみたいなのがあって、
そのチャンネルではたしか18:30頃から2時間くらい、
「ワンピース」を4、5本続けて毎日放映していた。

……で、それをほぼ毎日ホテルの部屋で見てました。日本でも見たことないのに。
おかげで主題歌(日本語だった)を覚えてしまいました。
ルフィを始めとして、当然みんなフランス語喋ってる。
唯一聞き取れたのが、サンジのメロメロな「ナミちゅわ~~~ん♪」が
「Nami cherie~~~♪」と訳されていることだった。

しかしコミックスを読んでも思ったのだが、「ワンピース」はちょっと展開が遅すぎますね。





今回キティちゃんものはこの1点しか目につかず。





もうブームは去ったということなのか?



その他、朝のワイドショーみたいな番組に出ていた司会の太ったおっさんが、
なぜか「餃子の王将」と書かれたTシャツを着ていたのが気になる……




23.離陸。

2012-09-01 | フランス/France:2012
予想していたことながら、マルセイユ・プロバンス空港はまるっきり地方空港で、
早めに着いても特に買物などをする場所もなく。
3時間も前に着いている必要もないのだが、万が一遅れたらヤダ、と思って早めに着くようになる。
市街から空港の道路状況もよくわからないしね。
まあ慣れてます。本を読んだり、旅メモをつけたり。

そんなことをしている間、ロビーに置いてある、乗りこんで遊べる車の遊具?のところに
3人の姉弟がたむろしており。
一番上のおねえちゃんが、んー、7、8歳かね。弟が4、5歳かね。一番下は1歳くらい。
車は幼児仕様なので、おねえちゃんと弟が乗るとぎりぎりいっぱい。
でも一番下の赤ちゃんも乗りたがって、金切り声を張り上げる。
そうするとおねえちゃんは弟に降りるように命令し、赤ちゃんを乗せる。
弟はそれに猛抗議。だが権力を握るおねえちゃんは知らん顔。
……闘争社会の縮図を見ました。






Marseille-provence airport.


車の遊具の写真はないけど、左下のちびっこいのが、その赤ちゃん。


※※※※※※※※※※※※


帰りの飛行機はマルセイユからパリで乗り換え。
近距離だから、今回は窓側の席を取ってみた。
久々の窓側なので軽くテンションが上がり、窓の外を撮りまくり。





















ところで、ここでも出会いがありました。

マルセイユ空港で飛行機に乗り込む時のこと。
搭乗しようと立ちあがった瞬間、向かいに座っていた小柄な人と目が合った。
「日本人の方ですか?」
話しかけられたので、それなりにお辞儀をし合い。
「よろしくお願いします」
と言われ。……え?何をよろしく?と疑問を感じつつ、飛行機の中で自分の座席に収まる。

その後、シャルルドゴール空港で乗り換えのため飛行機から降り、
……わたしは大抵、混むのが嫌なので一番最後くらいに飛行機から降りるのだが、
しばらく行ったところでさきほどの日本人の方が立っている。
「なかなかいらっしゃらないから、あなたがどうしたのかと思って……」
並んで歩き始めて話を聞くと、いつも旅行には娘さんが同行していたため、
一人で乗り換えをしたことがないとの事。
それではまあご一緒しましょうか。シャルルドゴールも広いですからね。けっこう歩きますよ。





Charles-de-gaulle airport.


その後、パリからの飛行機が離陸するまで、四方山話をしました。
彼女はMさんといって、声楽の先生。今回は弟子の方の舞台を見に来たとのこと。
この弟子の方は、わたしはわからなかったが、
NHKのニューイヤーオペラコンサートに出演するくらいの声楽家だそうだ。

母くらいの年頃の方で、なんとなくわたしの父方の祖母と似た雰囲気を感じる人だった。
わたしはおばあちゃん子だったので、話していてほっこりする。
成田への飛行機に乗るまでの3時間、ずっとお喋りをしていた。
見知らぬ人と3時間も楽しく話すなど、わたしにとっては大変珍しいことである気がするが、
Mさん可愛い方でね。今思い出してもほっこり。

飛行機の中では別々で、成田空港の荷物のターンテーブルのところでお別れ。
少しお名残り惜しい気がした。






Poster of "koinobori"




成田空港まで着けばあとはもう帰るだけです。


成田エクスプレス。


東京駅。


東北新幹線。


仙台駅。





Sendai station.

タクシーに乗って、22:00に帰着。







22.最後の地、マルセイユへ。

2012-08-26 | フランス/France:2012
最終日。
ホテルで朝食を食べていたら、強い雨が降って来た。
あらら、この後に及んで雨かい。と思いつつ部屋でホテルを引き払う用意をしていたら
間もなく上がった。スーツケースを持って傘をさすのは大変なので良かった。

9:30、ホテル発。
10:03、アルル駅発。






アルル駅でOさんという女性と運命の再会をする(^_^;)。
Oさんは、来る時にアムステルダムの空港で会い、しばらく道連れになった人。
この日同じ電車に乗り、目的地も同じマルセイユなので行動を共にすることにする。

――で、他人と行動中なので、細かい部分のメモが取れてない。
ので、おおまかな流れしか覚えていない。

まずわたしがマルセイユ駅のロッカーにスーツケースを預けて、
(まるで貸金庫のような物々しいロッカーだった。出入りをゲートでチェックしてるし。)
その後Oさんがその日に泊まるホテルに行って、彼女の荷物を預ける。

港の方へと歩いて行き、まずは昼食。
マルセイユといえばブイヤベースなので、それが食べられるお店に。
店は忘れたが、前菜のタイのマリネサラダ、ブイヤベース、カラメルプリンで15ユーロくらい?
美味しかったです。Oさんはフランス語が出来るので、前菜の魚がタイだということを教えてもらった。
お酒も、彼女は強いようだった。





Bouillabaisse at the restaurant in Marseille.



わりとのんびり動いていたので、結局観光地として行けたのは、
山の上の教会であるノートルダム・ド・ラ・ギャルドのみ。
プチトランに乗ってゆっくり山を登ります。町や海の風景が堪能出来て、
なかなか気分がいい。しかしプチトラン、混み過ぎ。
もう少しゆったり座れれば優雅な気分になれたであろうが……















Marseille.

ノートルダム・ド・ラ・ギャルドからの眺めは素晴らしい!
何しろ灯台のようなもんだもんね。朝の雨が嘘みたいな青空、青い海。
ああ、ホリデイだなあ。――あと数時間の。


教会内部は、息を呑む美しさ。
――そうか。そうだったか。ここがこんなに美しいと知っていたら、
アルルの見どころをもっと整理して、ここをじっくり見られるような日程にしたのに!
アルルは時間を持て余してたんだから。
最終手段ならば、アルルの一泊をキャンセルして、前日マルセイユ入りすれば
もっとマルセイユをちゃんと見られたんだよね。
わたしはあんまりマルセイユに期待を持っていなかったので、
「アルルで時間が余った時でいいや」と思っていた。失敗。



















Notre-dame de la garde.




しかもプチトランの停車時間は20分だか30分で、その時間内に周りの風景を撮り、
混んだ教会内を移動し、気のすむまで教会内部を鑑賞することは――無理。
口惜しいから、これでもかと写真を撮って来た。
ここはいつかじっくりと見たいな。南フランス。再訪するとしたら何年後だろうか。

15:20、プチトランの降車場でOさんとお別れ。
マルセイユのサンシャルル駅まで戻る。




St.Charles station in Marseille.


この大階段はきれい。雰囲気的にはアールヌーボーな感じ。


わりと時間が押していた感じなので、急いでロッカーから荷物を出し、
空港行きのバスが出るバス停を探す。
16:20にサンシャルル駅を出発し、あとは空港へ行くだけ。


――空港へ行くだけ、のはずなのだが。
バスの中で急に不安になる。道路標識が全て「マリニャーヌ空港行き」と書いてある。
……えーと、「マリニャーヌ空港」って、わたしが最初に降りたあの空港でいいですか?
あの空港はプロヴァンス・マルセイユ空港って名前だったはずなのだが……
いや、例えば大阪国際空港を伊丹空港と呼ぶように、正式名称とは別に、
地名で空港を呼ぶのはあり得る。

でも……あの空港、別名はVITROLLES AEROPORTではなかった?







わたしは「VITROLLES」がてっきり空港の名前だと思っていたのだが。
1つの空港に3つの別名はなくない?もしかしてこのバス、別な空港に向かってる?

窓口でチケットを買った時のことを思い出す。
わたしは「空港まで一枚」と言ってチケットを買ったんだった。
窓口の人は「どこの?」と訊き返すこともなく、そのままチケットをくれたので、
何の疑問も感じなかったが、……もしかして成田空港に行きたいのに、羽田空港行きのバスに
乗っている、というような状況があり得る?

一度その可能性に思い至ると居ても立ってもいらない。
だが、万が一別な空港行きのバスに乗っているとして、
――高速道路を走っているこのバスから降りられるわけじゃなし。
この時間で太陽がこの方向で、海がこっち側にあるから、
マルセイユからの方向はマルセイユ・プロバンス空港へ向かっているはずだ。
離陸の時間まではそれなりに余裕を見ているので、万が一別な場所に着いても、
タクシーで移動すれば間に合わないというほどではない。大丈夫大丈夫。……多分。

冷や汗をかきながらバスに揺られること25分。
見覚えのある空港が見えて来る。一泊目泊まったホテルも見える。
あああ、良かった。同じ空港だった……。


しかし実は、そんなに心配することはなかったのだ。





Bus to the airport.



バスに乗り込む前に、バスの写真撮ってますやん!
それにちゃんと「マルセイユ・プロバンス空港」って書いてますやん!
そのことに気付いたのは、空港へ到着してからしばらく経ってからですけどね。
もー、すぐ気付けば冷や汗かくこともなかったのにー。













21.サント・マリー・ド・ラ・メール。

2012-08-22 | フランス/France:2012
カマルグ湿原の中の一番大きな町がサント・マリー・ド・ラ・メール。
”海の聖マリア”という意味です。
ここの教会には有名な黒いマリア像があって、ロマの信仰を集めており、
実はそのお祭りが5月24日と25日。わたしが訪れたのは祭りの1週間前ということになる。

おそらくそのせいで、もうそれはそれは激混みでした……。
現代のロマの人々はキャンピングカーで移動するらしい。駐車場びっしり。
わたしは、海辺の、寂れた小さい村を想像していたんですよ。
寂しげな浜辺を散策するつもりでいたのに……とんでもなかったです。

路地にはお土産屋さんが並び、人でごった返し。
多分普通の日でも、わたしがイメージしていたようなささやかな村ではなく、
観光客がかなり集まる場所なんだと思う。それがお祭りの日ですから。当然ですよね。












Black Madonna in St.Mary de la mer.


なかなかに派手なお召物。まあこういってはなんだが、日本人の宗教感覚からすると、
あんまり神々しい感じがしない気がする……


30分ほどサント・マリー・ド・ラ・メールで自由行動で、その後はジープでアルルへ戻る。







でもまた途中で脇道を通ってくれたりして、
(この道を行くとジプシー・キングスだか関係者だかの家へ行くとか言ってた気がするな)
結果的には30分ほどツアーの時間をオーバーした。
楽しかった。


※※※※※※※※※※※※


ツアー解散後、お昼ご飯。朝通った時に目をつけていたお店の
「カマルグ牛の煮込み」を食べようと思う。

しかしここで、レストランのお客さんをスタッフと間違えて注文する(^_^;)。
「オー、アイムソーソーリー!」みたいな。
まあこんなことなんかはね。よくあることですよね。





Camargue beef.







つけあわせが米であることが新鮮。どっちかというとパサパサの外米タイプ。
でも日本的なもっちりのお米って、多分日本にしかないものだと思うので、これはこれで美味しい。
美人で働き者のおねーさんが素晴らしい笑顔で働いていたので写真を撮らせてもらう。


一旦ホテルへ帰って休んだ後、さて、アルル最後の散策です。


ホテル→レアチュー美術館→夏の庭園→エスパース・ゴッホの近くの日本人店員がいるお土産屋さん
→古代闘技場→ケバブ屋さん→ホテル。16:00に出て、19:00まで、さくっと。

レアチュー美術館はちっちゃくて現代アートの美術館、あまりわたし向きではない。
唯一、クリスチャン・ラクロワの時代衣装を使ったディスプレイが“死者の行進”のようで
良かったけれども、写真撮影不可だったため作品はお見せ出来ません。

夏の庭園でベンチに座ってまた少し休み、最後のお土産を漁りにお土産屋さんへ。
あとで困らないよう余分に買って、日本人の店員さんと少しお喋り。
この店は日本語で表示があったからレジのところにいる人が日本人という確信が持てたが、
店にアジア系の人がいる場合、どうやって話せばいいのか、瞬間的にすごく困る。


アルルの締めは古代闘技場。





Roman arena in Arles.

夕方なのでもう誰もいない。危うく時間の狭間に落ち込んだという妄想をしたくなるが、
何しろ座席は現代の安っぽいものなので、遺跡感なし。
しかしここはイロイロコワい場所でした。






There was nothing under these seats.Just a board under my feet.Scary!


この座席のところを歩いている時、……もしかしてこの下って空気だけですか?
何もないんですか?
正直足がすくんだ。実際に座るように出来ているんだから、安全は確認出来ているだろうけど、
でもけっこう高いよ?それなのにこの下には何もなさそうだよ?
コワくて下を覗きこめなかった。とりあえず足場がしっかりしているところまで
ぎくしゃく歩いて辿りついて大きなため息をつく。





あとで下から見たところ。ここって――大丈夫なんかいな。
座席の下の空間に鉄パイプしかありませんが。巨体の人が闘牛を見て興奮し、跳びはねても大丈夫?
想像したらちょっとコワイ……






夕方なので観光客は他に誰もいず、人っ子一人いない状態なのでコワイ。
しかもなんか出口がわからなくなり、出口を求めてぐるぐる回る。
「テルマエ・ロマエ」のように、出口に辿りついたらそこは古代ローマだった、とかないだろうか。
でも実際出口に辿りついたらそこにいたのは笑顔の優しい現代のおにーちゃんで、
「じゃーね♪」と言って見送ってもらった。



さて。アルルはこれで終わった。あとはまた夕飯にケバブを買って帰ろう。







20.カマルグ湿原。

2012-08-14 | フランス/France:2012
今日はカマルグのジープツアー。
ツーリストオフィスの裏手に、何時だったか忘れたけど集合なので、8:20にホテルを出る。
ジープが来るまでけっこう待ちました。

外車は大きなものだと思っていたのに、ジープの内部は相当に狭く。
車高も高いので上り下り大変。座ってからも頭の上がすぐ天井で揺れると頭をぶつける。
総勢6名のツアー。左ハンドルの運転席に運転手さん、その後ろにわたし、
わたしの隣にアメリカ人の母と息子(?)、助手席にアメリカ人ご夫婦の奥さん、旦那さんは
最後尾の荷台改造の座席に進んで座ってくれて……相当に座り心地が悪そうだった。




Jeep tour in Camargue.


カマルグ湿原は風光明媚な場所で、国立自然保護地域。
フランスでは唯一フラミンゴが飛来するところだったかな?
フランスには珍しい稲作水田があるところでもある。









右側は水田。


しばらく草原の中の道路を通った後、ある農場でジープが止まる。








南フランスには闘牛文化があるのだけれど、ここの農場には小さい闘牛練習場があるんだって。











個人で闘牛練習場を持つのも珍しいだろうが、実はこの牧場主の息子が
ちょっと名の知られた闘牛士だそうだ。
近所の人っぽい人が30人くらい集まっていたので、何か行事があるのかもしれない。



カマルグ馬はみんな白馬なんだって。












この後、しばらく走った後また停まったんだけど、そこには乗馬牧場があった。









I wanted to do horse-riding....

1時間2000円弱くらいの値段だったので、すごく乗りたかったなあ……。
でもジープツアーの身の上なので無理。

ここに闘牛のポスターがあり、








このJUAN BAUTISTA(ホアン・バウティスタ)という人が、
さっきの闘牛練習場の持ち主の息子らしい。

その後はまた風光明媚な場所を走る。


















いいなあ、乗馬してる……。





今回唯一見られたフラミンゴ。写真ではまあ大きめに写っているが、
肉眼ではかろうじて鳥?程度にしか見えない遠さ。


運転手兼ガイドのおじさんはちょいワル系(もう死語?)。
かなりブロークンな英語だった気がするけど、それがワタシには大変ありがたく、
半分くらいは理解出来た気がする。ただ、ブロークンすぎてワカラナイ時もあったが。

フランス人らしく物言いが少々皮肉めいている。
「あそこに野性の馬がいる。ここで車を停めよう。写真を撮るといい」
「それから野性の観光客も」
笑った。まあ乗っているこっちも野性の観光客ですけどね……。

おじさんの話は主に闘牛と、牛の値段に集中していた。
でも話は面白かったよ。相客の中で、朗らかな奥さんが主に話に相の手をいれてくれて、
おじさんもノレたみたいだ。もうリタイヤしていると言っていたから、70歳近いかな。
脇見しながら運転するので、少々はらはらしたけどね。





19.古代アルル博物館。

2012-08-08 | フランス/France:2012
さて、昼食後、どこへ行こう?
アルルを一日(場合によってはそれ以上)かけて見るつもりだったのに、
午前中でだいたい見終わってしまったからね。

あ、そうだ、昼食後にツーリストオフィスに行って、翌日のカマルグツアーを予約したんだった。
予定では自力で長距離バスで行くつもりでいたけど、何しろ湿原の雄大な風景が目的なんだから、
湿原内を走り回ってくれる方が都合がいいわけで。その方が楽だしね。
場所が場所だけに、バスツアーじゃなく、ジープツアーだそうです。
4時間で48ユーロ。5000円ちょっと。



あ、それから、聖トロフィーム教会の回廊にも行ったんだった。









Croister of St.Trophime.

さっき行った教会本堂と回廊は入口が別で、回廊部分を見学するためには入場料が必要。
まあ、ここもそんなに言うほどの場所ではなく……たしかに彫刻はいいもんだと思うけど、
やっぱりさくっと歩いてみて終わり。しかも改修中で工事現場のビニールシートが。



うーん。他に行くとこ……。じゃあ少し遠いから止めておこうと思っていた、
アルル古代博物館にでも行ってみますか。






Ancient Arles museum.

町はずれにあるアルル古代博物館。
























実は中身に期待してなかったので、予想よりもわりと見応えがあった。だいたい1時間くらい。
規模は仙台市博物館くらいかな。でも特別展とかをやるスペースはなさそうだった。
展示は1Fだけだったので、特別展は2Fでやったりするのかな?


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


バスで中心部まで戻って来て、夏の公園というところで休む。




Summer garden.


ここでもシアワセだったなあ……。

風が冷たくて、日陰だと寒いくらいなんだけど、日の当たるベンチに座っているとちょうどいい気温。
緑まぶしく、空は青く。心からくつろぐ。








There is a picture plate in the garden.


ゴッホがこの場所を絵に描いているらしい。知らない絵だった。
こういうプレートが絵の舞台となった場所に設置されている。――らしいのだが、
わたしが実際に見たのはたしかこのプレートだけ。

ここには1時間弱もいて、その後すぐそばの古代劇場跡へ行く。
オランジュで見たような古代劇場がアルルにもあって、でも規模はオランジュより
だいぶ小さめ。舞台上の壁も今は無くなっている。





Amphitheatre.


現在も使われているので照明器具がセットされている。遺跡感はなし。


さて、もう夕方なので帰ろうか。





windmills.


道端でカラフルな風車を売っている。ってか、売り手はどこにいる。
あれ?もしかして売り物じゃなかったのかな?









ホテルの近くには黄色い家跡がある。ゴッホがゴーギャンと暮らし、耳切り事件を起こしたその場所。
戦争で、黄色い家自体はすでに無くなったそうだが、本来であれば正面のベージュの建物の
手前にあったはず。

画像、ちょっと色が悪いな。







夜ごはん兼朝ごはん。ケバブのテイクアウト。
ケバブとポテトと缶紅茶のセットで5ユーロ。550円くらい。













18.アルルへ。

2012-07-22 | フランス/France:2012
4泊したアヴィニョンを引き払い、アルルへ移動します。
とは言っても電車で20分(快速でかな?)くらいなんだけどね。

滞在をアヴィニョンとアルルにすることについては、少し迷った。
もう少し離れた町に拠点を移すならまだしも、この距離ならわざわざ引っ越さなくてもいい気はする。
でもわたしはカマルグ湿原に行きたかったので。

カマルグ湿原に行こうと思えば、アルルからバスしかない。バスで50分。
所要時間だけを見れば、アヴィニョンから行っても余裕で間に合うけれども、
バスの本数は一日に3本から5本だそうだ。
そうなると、やはり最寄りで宿を取っておくのが無難かと。
例えていえば、蔵王に行きたいフランス人が仙台から白石へホテルを移す、というような感じか。
まあアルルからなら、帰りの空港にも近いしね。


というわけで、アヴィニョンのホテルを8:00に出発。
電車で移動し、9:00にはアルルのホテルに着いていた。
アルルのホテルも駅に近い場所をとっていた。が、さすがにアヴィニョンのように
駅の隣というわけではなく、500メートル弱くらいは離れてますが。
到着が早いので部屋にはまだ入れず。荷物だけ預けて観光に出発。

……だが、アルルは実は、観光地としてはかなり物足りないかも……
もう少しがっつりした観光地だと思っていたのだが、一ヶ所一ヶ所がごく短時間で見終わる。
さくっと通り過ぎるだけ。





Constantine's Bath.

コンスタンティンの浴場跡。






Espace Van Gogh.

ゴッホの旧精神病院。園芸作業中につき、ゴッホの絵と同じアングルでは撮れなかった。
ここはギャラリーとして使われているらしく、小さい写真展が行われていたが食指が動かず。





St.Trophime church.


聖トロフィーム教会。ここは建物の彫刻で有名。



















中くらいの規模の教会。ここの回廊も有名なはずなのだが……どこなんだろう。見当たらない。



この午前中でアルルの中心部をもう見終わった感じ。
とりあえずホテルにチェックイン出来る頃なので、一度ホテルに戻る。






Hotel Acacia.

ホテルアカシア。家族経営のホテルで、フロントにいた女の人はお腹が大きかった。
値段も安く、値段を考えれば部屋の狭さも気にならない。快適でした。

しばらく休み、13:00過ぎに外出。オナカすいた。





Cafe de la nuit.










お昼はカフェ・ヴァン・ゴッホで。
店の名前は「CAFE DE LA NUIT」とも書いてあるし、どっちやねん!と思うが、
まあどっちでもいいんでしょうね。
ゴッホの作品「夜のカフェテラス」のモデル。ここも観光名所の一種。











観光名所だけに、ここの値段は実は飛び抜けて高かった……。
値段をチェックせずに注文し(いつもの“本日の一皿”を頼んだので)、
無意識に他と似たような値段だと思っていたのだが、
他の店が1200円から1500円で出す本日の一皿がここは2000円強。
さらにデザートにタルトを頼んだもんだから、チップ込で3000円くらいの食事になりました。
しかもカードが使えないとさ。店の人の感じもあまり良くなかったので、
ここは印象が悪いな。お客さんが少ないのもわかる気がする。

料理は美味しかったのだが。イカの香草焼き。これもいい味だったし、
つけあわせも盛りだくさんで、特にじゃがいものクリーム煮が優しい味で美味かった。





17.美しきリル・シュル・ラ・ソルグ。

2012-07-18 | フランス/France:2012
昼食の後、また時計回りに運河沿いを回る。

……あとはね。特にこれと言ってエピソードはなく。
あー、きれいだなー、きれいだなーとブツブツ言いながら、写真を撮りまくって来ただけ。
ほんとに美しい町でした、リル・シュル・ラ・ソルグは。


すみません、写真を山ほど並べます。

I took a lot of photos.




















































犬が可愛い!
「写真撮らせて」と飼い主さんに頼んで快くOKしてもらったんだけど、
当の犬が、カメラが怖いらしくてレンズを向けると顔を背ける。
飼い主さんは、わざわざカフェの席から立ってわたしの後ろに回り、
犬の注意を惹きつけてくれました。プロヴァンスの人は親切。



また来たい、と思った。行こうかどうしようか迷っている人にはお薦めします。

だが、どこといって観光名所があるわけではないので、
最高の季節の最高の天気の時じゃないと、心に残る町にはならないかもしれない。
散策しながら水の流れを楽しむ。そういう町だから。
まあ天気が悪い時はアンティークショップ廻りをすればいいのか。
しかし歩いていても、特に入ってみたい店がたくさんあるわけではなかったなあ。
駅近くのアンティーク村(アンティークショップが集合している建物らしい)も、
入りにくかったもの。





Station of L'Isle-sur-la-Sorgue.


あまりにも可愛くて、とても駅とは思えないようなリル・シュル・ラ・ソルグの駅舎。



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アヴィニョンに戻ったのは14:30という早い時間で、ホテルでしばらく休んだ後、
夕方からお土産買いに繰り出す。出来れば最終滞在地で買いたいんだけど、
見つけた時に買っておかないと次の場所で似たようなものがあるかどうかわからないから。

ついでに夕食も買った。





Chicken panini and fromage blanch for supper.

昨日のパニーニが美味しかったので、同じ店で同じものを。
前日行った時は30代くらいの男の人と、その息子に見える10歳くらいの男の子がいて、
男の子の方が商売熱心だったのが面白かった。お父さんやる気なさそう。
その子がいるかな、と思ったが、今日行った時は50歳前後?の女の人がでんと構えていた。
パニーニとフレッシュクリームチーズ。まあヨーグルトみたいな味でした。