Mo.の事件簿 A diary of Mo’s trips

事件簿などという大層なタイトルだが、実は単なる旅行記です。

イタリア/Italy:2010 <目次/contents>

2011-04-20 | イタリア/Italy:2010
【11月11日】11.NOV.2010 (ヴェネツィア泊)

1.旅行日程/Itinerary。  

2.心残りの朝ごはん。  ☆ひつまぶし  ☆成田離陸

3.ヴェネツィアへ。  ☆なぜヴェネツィアか  ☆ローマ空港  ☆本島への交通機関

4.夜の迷宮。  ☆途中下車  ☆迷宮……  

5.謎のバスタブ。  ☆ホテル到着  ☆テンションの下がる部屋……  ☆バスタブ



【11月12日】12.NOV.2010 (ヴェネツィア泊)

6.朝のお散歩。  ☆早朝撮影  ☆朝食  ☆アカデミア美術館へ

7.アカデミア美術館。  ☆絵画  ☆チケット売り  ☆ゴンドラ造船所

8.ザッテレ散策。  ☆ザッテレ近辺  ☆サンタマリア・デッラ・サルーテ教会  ☆腰が痛い……

9.リュート弾き。The lute player   ☆リュート弾き

10.スクオーラについて。  ☆スクオーラ・ダルマータ・サン・ジョルジョ・デッリ・スキアヴォーニ  
    ☆スクオーラとは?  ☆サンティッシマ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会  ☆サンタ・マリア・デイ・ミラーコリ教会



【11月13日】13.NOV.2010 (ヴェネツィア泊)

11.トルチェッロ島へ。  ☆ホテルチェックアウト  ☆トルチェッロ島へ  ☆猫の島

12.サンタ・マリア・アッスンタ教会。  ☆サンタ・フォスカ教会  ☆アッスンタの聖母  ☆悪魔の橋

13.ブラーノ島 e ムラーノ島。  ☆カラフルな家並み  ☆サンティ・マリア・エ・ドナート教会

14.ところで、ヴェネツィアのホテルについて。  ☆ホテル移り  ☆……系列ホテル……。

15.オペラの前に。  ☆サンタ・マリア・デル・サルーテ教会  ☆ヴォポレット激混み  ☆ヴェネツィアのトイレ事情

16.オペラ「椿姫」。  ☆アルフレッドの役者が……



【11月14日】14.NOV.2010 (ヴェネツィア泊)

17.赤い屋根。   ☆サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会   ☆鐘楼からの風景   ☆ドゥカーレ宮   

18.サンロッコ同信会。   ☆サンロッコ同信会   ☆フラーリ教会   ☆レオナルド・ダ・ヴィンチのエキシビ

19.コンキリア。   ☆レストラン   ☆今回のイヤゲモノ



【11月15日】15.NOV.2010 (ラヴェンナ泊)

20.聖マルコ寺院。   ☆聖マルコ寺院周辺   ☆カンピエッロのおねーさん

21.事件発生。   ☆ヴェネツィアからラヴェンナへ   ☆罰金

22.ラヴェンナ到着。   ☆ホテル   ☆サン・フランチェスコ教会

23.サンタポッリナーレ・イン・クラッセ聖堂。   ☆モザイクの緑色   ☆カトラリー入れの写真



【11月16日】16.NOV.2010 (ラヴェンナ泊)

24.スクランブルエッグの精髄は。   ☆スクランブルエッグの追加注文   ☆テオドリック廟   ☆ラヴェンナ国立博物館

25.サン・ヴィターレ教会。   ☆万華鏡空間   ☆皇帝ユスティニアスと皇妃テオドラのモザイク

26.ガッラ・プラキディア廟。   ☆ちっちゃい……   ☆緻密なデザイン   ☆どんぐり

27.大司教館付属博物館とネオニアーニ洗礼堂。   ☆日本料理店   ☆礼拝堂のメダイヨン   

28.サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂およびカルーセルでの出来事。   ☆とっとこハム太郎   ☆聖者と聖女の行進   ☆三博士   ☆カルーセル



【11月17日】17.NOV.2010 (ボローニャ泊)

29.最後の街。   ☆スクールボーイズ   ☆「ボローニャ紀行」   ☆インテルナツィオナーレホテル

30.小さくまとまるなよ!(by 時効警察)   ☆セルフサービスレストラン   ☆中心部修復中   ☆考古学博物館

31.世界征服大作戦。   ☆キティちゃん、スパンク、マリオ……

32.市美術コレクション。   ☆旧市庁舎   ☆Raffaele Faccioliという画家   ☆再度セルフサービスレストラン



【11月18日】18.NOV.2010 (機中泊)

33.スティッチ??赤毛のアン??   ☆朝のお散歩   ☆謎のアニメ番組……   ☆ようやくスクランブルエッグつきの朝食

34.そして帰国。   ☆お土産が買えない……   ☆“ぷろんたむなう”   ☆帰着

35.イタリアは。   ☆印象深い建造物ベスト3   ☆印象深い人物ベスト3   ☆反省点









35.イタリアは。

2011-04-06 | イタリア/Italy:2010
久々のイタリアは、――やはり楽だというか。初めての国だとどうしても不安感がありますからね。
まあその油断のせいで電車で罰金を取られたりもするわけだが(^_^;)。

あんまり天気にはこだわりのない方だけど、今回ほど曇りばっかりというのはね。
オランダに行った時くらいだな。やっぱり天気が悪いと写真が映えず。それが残念。
でも写真はそれを除けても、全体的に中途半端であかんかったね。
ヴェネツィアは人が多く、そして土地が狭いのでアングル確保が難しいという点もあれども。
やっぱり体力気力ですか、問題は。
疲れていると、カメラを構えるのも面倒だったりするもの。


楽、ということは、反面では発見が少ないとも言える。違和感が少ない。あるいは驚きがない。
わざわざオカネをかけて海外に行くのなら、新鮮なオドロキを味わって来たいものだが。
――まあでも前世はフェレンツェの野良バトですから、違和感がないのもしょーがないか。
(別な前世では、イギリスは湖水地方の羊であろう、ということになっている。)


印象深い建造物ベスト3。

1.サンタ・マリア・アッスンタ教会
2.サンタポッリナーレ・イン・クラッセ教会
3.サンロッコ同信会



印象深い人物ベスト3。

1.リュート弾き
2.「椿姫」で隣り合ったイギリス人夫婦
3.ラヴェンナの中学生

ちょっと無理くりですか。



食べ物は、今回は特に印象的というほどのものは。
イタリアへ行ってがっつり食べてこないでどうする、と思うが、
食べ物だったらむしろチェコの方が感動がありますよ。
普通のものがすごく美味い!という意味で。



今回の反省は、やはり買物が出来る場所を最後に持って来るべき、ということかな。
ヴェネツィアが最終地の方が良かった。気分優先でルートを組みたてたが、
もっと実際のことを考えるべきだったと思う。
あとは、……列車の乗り方はちゃんとガイドブックを読んでおけということと(^_^;)、
元気な時にも体力を考えろ、オナカの薬はちゃんとバッグに入れておけ、ということですかね。
あと、そろそろ「王道・日本の味」を携帯して行った方がいい歳なのかなー。
日本料理レストランで飲んだ番茶をあれだけ美味しいと感じるようだと。
紅茶でも中国茶でも同じくらい腹の底まで染みとおるけどね。



以上、イタリア旅行でした。長いこと読んで下さった皆さん、どうもありがとう。
また次の時までごきげんよう。




34.そして帰国。

2011-04-03 | イタリア/Italy:2010
13:45の飛行機に乗るためにホテルを10:00に出る。
若干早いかなとは思った。でも一応EU内とはいえ(一旦オランダの空港で乗り換える)
国際路線だし、そうすると2時間前には空港にいたいし、
駅から空港までのバス停は昨日確認したとはいえ時間通り来るかわからないし、
駅から空港までの時間も30分程度らしいけど遅れるかもしれないし……
遅れて気をもむよりはいいと思い、早めに。

そーしたら、これ以上はないほどスムーズに移動が出来、空港に着いたのは10:50。
やはり早すぎたかー。

買物もしないとね、と思っていた。職場の皆さんへ、小さくて(^_^;)安い(^_^;)ご当地もの。
過去2回はご当地パッケージのチョコレートに落ちついている。
そういうのがあればいいのだが。いや、あるだろう、何かは。あって欲しい。

……しかしボローニャ空港は、予想よりもはるかに小さく……仙台空港くらいかね。
イタリア土産らしいものなど、影も形もないのであった。





Bologna Airport.


一応チョコレート専門店はあったのだが。そしてそこは一応歴史ある店ではあるようなのだが。
しかし……見た感じ、ほんとーにデパ地下で売っているメリーズのチョコとかと変わらない。
もっと言うなら、チロルチョコと変わらない。
一応、MADE IN ITALYという文字はあれども。
これってどーよ?わざわざボローニャで買うようなもんか?

と、散々迷ったがとりあえず買う。……やはりヴェネツィアでご当地チョコを発見した時、
買っておけば良かったのだー。
この買物にすごく時間がかかったにも関わらず、空港では大変に時間をもてあましました。
待っているにも椅子が足りないんだよね。もう少し置いてくれないかね。


13:45、ボローニャ発。EU内は国内線の感覚。飛行機も小さい。





Airplane to Amsterdam.


オランダはアムステルダムのスキポール空港で一旦乗り換え。
ここは世界有数の巨大空港なので、――ものすごくお土産物豊富!!
ご当地チョコレートが何種類もある充実ぶり!!一瞬真剣に「こっちにしようか」と考えた。
しかしイタリアに行って来たよーつって渡すものがオランダチョコレートだと、
「……アンタはどこへ行って来た?」という話になるよなー。
それもマヌケな話なので止めました。


そしてお土産物が豊富なので、ついつい食指が動き、自宅用にお土産。
……ついついチューリップの球根。何年か前にオランダに来た時も、
やはりお約束で球根を買って帰った。あれだけ並んでいれば買わずにはいられないですよ。

レジのおばさんがお金を受け取りながら無表情に「ぷらんたむなう」と言う。
……はい?
「ぷらんたむなう」
「……?」
「ぷらんたむなう。英語が話せないの?」(と、おばさん厳しい顔になる)
「いや、話せますが……」
「ぷらんたむなう!英語よ!」
おばさんはイライラしてくるし、こっちは頭が真っ白になるし、大変でした。


――結局おばさんが何を言いたかったのかというと、

Plant them now

つまり「すぐ植えなさい」でした。季節的に、植えるのにはぎりぎりなんですね。
ようやくわかった時は腰が砕けた。「ああ!Plant them now!」
お金を払っている時に事務的に言うから、何か支払に関することかと思ったじゃないか!
親切で言ってくれた台詞なのに、若干ハードな経験になりました。
せっかくならこっちが分からない場合、言葉を足すとかジェスチャーを添えるとか、
もうちょっと親切を足して欲しかった……。


17:45、スキポール空港発。

オナカが空いていたので、がっつり食べるぞ!と機内食を心待ちにしていたのだが、
ウェスタンは売り切れ、ジャパニーズしか残っておらず。
これが何だったかな?あんまりボリュームもなく、味もそんなに美味しくなく。がっかり。
今回の機内食は、行きのアリタリアにしても帰りのKLMにしても、いまいちだった気がする。





3月19日12:30、日本着陸。
今回は前回のチェコと違って帰国時間に余裕があり、「一つ間違うとその日のうちに
自宅まで帰れない」ということはない。



成田エクスプレス→東北新幹線で16:35仙台駅着。



タクシーにて17:00帰着。





33.スティッチ??赤毛のアン??

2011-03-31 | イタリア/Italy:2010
泣いても笑っても本日最終日。今日の午後には飛行機に乗る。


6:00前に目覚めたので1時間ほど朝のお散歩。今回けっこう朝のお散歩を敢行しているなあ。










A walk in early morning.




すごい適当な写真……。
あ、まだあるキティちゃん。








More Hello kittys.


その後、ホテルの部屋に戻ってテレビを見る。
リロ&スティッチをやっており、ああ、スティッチね、と思って横目で見ていたが、
……あれ???
登場人物たちが柔道着を着てるぞ?……しかも建物がオキナワンやんか。何これ?
スティッチってハワイかどっかの話ではなかったのか??

さらに別番組で。
……あれ?これってどう見ても宮崎駿デザインの赤毛のアンだが……
しかし年齢がおかしい。アンがカスバート家に引き取られて来るのは10歳だか12歳だかで……
この番組では5歳かせいぜい7歳くらいにしか見えない。

なんです?これらは。


帰国してからネット調べたら、……あるんですねえ、こういう作品。
いや、さすがにイタリアでキャラクターから何からすっかり剽窃して作ったとも思わなかったが。

スティッチ!

こんにちは、アン

世の中にはわたしの知らないことも数多い。
しかしなんか色々面倒そうですね。先行作品との関わり合いがよくわからない。



その後、ホテルで朝食を食べました。……今回初めて、スクランブル・エッグとベーコンがある!!




Scrambled eggs and bacon!


いやー、やっぱりホテルのビュッフェはこの二つがないと始まりませんよ。
さすがに高級ホテルだけあって、スクランブル・エッグふわふわ~。


朝食後も1時間くらい、何かしつこく街を歩き回っていた。
だからといって何か発見があるわけではないんですけどね。
せっかく来たんだから、という貧乏性でしょう。細切れで、どうもあきまへんわ。
多分最後に訪れたのが、聖ペトロニオ聖堂だったと思う。
メイン教会でボローニャに別れを告げたわけ。




32.市美術コレクション。

2011-03-28 | イタリア/Italy:2010
ボローニャで唯一、ちゃんと見たと言えるのは市美術コレクションでした。
旧市庁舎の中に入っているやつ。




Old city hall.




Courtyard of it.


ここも無料。そんなに規模は大きくありませんが。





Staircase of the old city hall.people could go upstair by carriage.



ここの階段は、馬車でそのまま登れるように誰だかが設計した……あれ?誰だったかなー。
ルネサンス期あたりの、そこそこ有名な人のはずだが。
(調べたところ、ブラマンテでした。)
でもこの階段、物理的に馬車で登れるとしても、当時は車輪部分にゴムやら空気やらの
クッション機能がないわけだから、乗っている人はきっとものすごく揺れますよね……





The model of old Bologna.



昔のボローニャの町の模型。
貴族たちが競い合って塔を建てた為、最盛期はこんなに塔が乱立していたらしい。
百塔の町と呼ばれていた。
ちなみに同じイタリアにあるサン・ジミニャーノも同じく「百塔の町」の別名がある。
個人的にはサン・ジミニャーノの方が塔のイメージが強いな。
サン・ジミニャーノはまだ行ったことがない。いずれは行きたいんだけれども。














元々この建物は「法王代理使節の居館」として作られたそうだ。
まあ言うたらお代官様の御屋敷。京都でいう二条城。なのでこういう内部装飾の豪華さも
当然といえば当然。しかし、つい数年前までここが市庁舎として使われていたと考えると、
ヨーロッパではそんなに珍しいことでもないけれども、なんかすごいなー。











一番目を惹かれた絵。Raffaele Faccioli。100年くらいの前の画家らしい。
初めて聞いた名前だが、全体の寂しさとそれを裏切るような女性の目の強さが印象的。



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その後、一旦ホテルで休み。
16:00頃再度外出し、聖ドメニコ教会(さっきも行ったが、昼休み時間で内に入れなかった)や
聖ステファノ教会群を漫然と廻る。聖ステファノ教会群は小さな教会が7つだかくっついて
建っている場所で、多分良い時に行けばそれなりに面白い雰囲気のところだと思う。

……だが、わたしが行ったのは17:00頃でもう暗く、そういう状態で迷路のように繋がる
教会内部を見て歩くと、……肝試し以外の何物でもありません。
他に見学者が全くいないわけではないのだが、それもある意味ちょっとコワかったり。

ここの売店で店番をしていた修道士?3人はみなさん黒人で、
絵はがきを買う時にちょっと話した。(英語だったが発音は相当難しかった……)
「日本人?仕事は何しているの?日本かー。いいなー。うらやましいよー」
……その言い方がほんとにうらやましそうで、アンタは聖職に就いてるんやないのかい、と
つっこみたくなった。



あ、そうそう。夜ゴハンはさっきのセルフサービスの所にまた行きました。

だが……ええっ!閉まってる!どーしてえ?
まさか水曜日の夜に定休日だったりするの?

よくよく看板を見ると、夜は18:30から営業らしい。……18:30て。
日本の店で、健全な(飲み屋とかじゃないという意味で)食堂が18:30というのは
普通ありませんわな。やはりラテン諸国は宵っ張り文化なのか。

なので、それまで時間をつぶし再度18:40に戻ってくる。
時間が遅ければ賑やかになるのかもしれないけど、開店直後のせいか店内は閑散。
ついでにメニューも昼間の方が充実していた。……食べようと思っていたチキンのグリルがない。
しょーがないのでクリーム煮?を。




Supper.In the self-service resutaurant.



昼間食べたかったデザートもつけた(^o^)。いやまあこれも、単にカスタードクリームに
フルーツを入れただけなんですけどね。

その後ホテルへ帰るまでの路上で、ヨーロッパ冬の風物詩、焼き栗を買う。
でかい栗が10個くらいで3ユーロ(≒360円)だった。
昔ローマで同じものを買った時には美味しくなかったものだが、今回は美味しかった。
あつあつなら更に美味しかっただろう。
……多分前回食べた時は、生焼けだったんだな……。比較して初めてわかるこの真実。




31.世界征服大作戦。

2011-03-10 | イタリア/Italy:2010
前回小さくまとまってしまった反省を踏まえて、今回のテーマは――世界征服です。



いや。わたしが世界征服をするわけではなく。(したいけどね、出来るものなら。)
世界征服をするのはキティちゃん。


とにかくイタリアはキティちゃんの天下でした。










































ミッキーマウスよりも多い!(と思う。)

旅の前半では、見かけても写真には撮らなかったから、実際にはもっと商品化されてました。
2年前、ギリシャでも少なくとも1回、キティちゃんのポシェットを見たし、
フィリピンでも大人気だというし、この旅行中にホテルで見たCNNの日本特集の予告によると
1コーナーをキティちゃんに割くようだし、いったいどんだけ世界で大人気。

キティちゃんが天下を取るのはそう遠いことではなさそうです。


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ちなみに、こんなのも。










……なつかしすぎねーかい?なんでスパンクがここにいるのか理解に苦しむ。







まあマリオは順当なところだね。マリオって名前からしてイタリア人だし。


日本のキャラクターは世界で日夜がんばっています。




30.小さくまとまるなよ!(by 時効警察)

2011-03-07 | イタリア/Italy:2010
ボローニャは美食の町と言われています。実際、町を歩くとやたらとレストランが目につく。
そんな中で、わたしは……





Why have I been in a self-service restaurant,as the famous city Bologna for delicious food.



セルフサービスのレストランに入る。
何が悲しゅうて美食の都でセルフサービス……

しかしさすがに美食の都、セルフサービスも侮れません。


















Looks so nice!

みんな美味しそーっ!!
ここで一気にテンションが上がる。いっぺんにボローニャが好きになった。





But I choose macaroni Genoese....


なぜボローニャで、マカロニ・ジェノヴェーゼ(ジェノバ風ソース)をわざわざ選ぶのか……。
本当は上の写真のチキンを食べたかったのだが。この時もあんまりオナカ空いてない。
夜にまた来よう。その時にはアレを食べよう。



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そしてねえ……。ボローニャはほんとに力入ってないんだよなー。

中心部が工事中で、撮影意欲が殺がれたということもある。
でかい美術館がないということもある。
教会はそこそこあったんだけど、ヴェネツィアでもラヴェンナでも散々教会に行きまくり、
もういい加減たっぷり見た!というのと、ボローニャの教会は建築としてそれほどは
個性的じゃないので、そんなに食指が動かない。


写真も全体的にダメダメな感じです~。




Old city hall.


市庁舎。つい数年前まで現役の市庁舎として使われていたらしいです。
今は市の美術コレクションとモランディさんというイタリアの現代アート作家の美術館が入っている。






Bologna is famous for beautiful arcades.


アーケード。イタリア語でこういう屋根付き通路をポルティコといいます。
ボローニャはこのポルティコの多さで有名で、たしかに中心部は相当な部分がポルティコでした。
この街でなぜこれが多いのかといえば、最古の大学の一つであるボローニャ大学があったせいで、
学生の下宿が足りなくなり、それまでの建物に2階以上を増設するため、
まず通路にポルティコを作り→その上部を学生の下宿部屋として増築したそうです。
何百年も前の話。

この写真はポデスタ館というところのポルティコなので、そういう成立経緯とはまた違うようですが。
ポルティコが一般的になって、建物は当然ポルティコがあるもの、という風潮になってから
作られた建物なのかもしれない。






Basilica di San Petronio.


聖ペトロニオ聖堂。二重の意味で「……なにこれ?」な建物。
ちょっと小さく撮ってしまっているのでわかりにくいけど、これはかなり大きな聖堂で、
修復作業中なんです。そして作業中、建物に覆いをかけるわけですが、
その覆いは実際の建物の再現プリントで作られているんですねー。一見では気づきません。

日本だと大抵、無粋な青いシートを使っている。
ここら辺が、ううむ、ナイス!イタリア!と言いたいところ。

ただし再現プリントとして見ると、最初のうちは何がなんだかわかりませんでした。
だって上下の建築デザインがあまりにも……違いすぎて、変。
下が大理石で、上が無骨なレンガ。ボローニャのメイン教会でしょ?
金がないわけはなかろうし……なんでこんな中途半端な建て方になっとんねん!

……そしたらほんとに金がなかったそうで。
何百年間もこの外見で来たんだから、現代ボローニャの市民のみなさんは今更大理石に
統一しようなどとは考えないでしょうが、余所者の目にはやはり変……。



この後ひたすら中心部を散漫にうろうろし、市立考古学博物館とか聖ドメニコ教会とか
行っているんですけど、特に言及するほどの感想はなし。
あ、市立考古学博物館は、収蔵品はギリシア系の壺ばかり似たようなのが並んでいて
タルいんですが、中庭の雰囲気はとてもいい。




Inside of Archeological museum.


ほぼ誰もいない。展示品、もう少し取捨選択したらいいんじゃないのか……。









courtyard.Calm.Good for taking a rest.


入場料無料なので、疲れた足を休めるために立ち寄るという使い方はありかもしれない。




……でもさー。わたしボローニャに行って、実は大学を見て来てないんだよねー。
ボローニャと言えば大学。それは知っていたのだが、ガイドブックで
「大学周辺は治安が良くないので、夜は行かない方がいい」かなんか書いてあったのが頭に残り、
そのまま忘れてしまった。別に昼間行けば良かったんじゃん。
国立絵画館も、そんなに大物はないようなんだけれども行ってもいい場所だったよなー。


今から思えば、妙に小さくまとまってしまったボローニャ訪問でした。

29.最後の街。

2011-03-04 | イタリア/Italy:2010
旅も終盤。今日ラヴェンナからボローニャに移動して一泊、そして明日は午後の早い時間に離陸。
なので、まるまるの滞在としては本日が最終日。
朝霧とあいまって、少し物寂しい。


9時にホテル発。





Piazza di Popolo in the morning mist.






School boys.


彼らの許可は、実は取ってはいないんだけど「ブログに載せていい?」と訊いたら
むしろ二つ返事で了解してくれるだろうと信じて無断掲載。

ホテルから駅へ向かう間、霧のポポロ広場を撮ろうとしていたら、彼らがそばを通っていったのね。
その時にちょっかいを出して来た。
イタリア語だし、何を言っているかよくわからないけど、多分「ほらほら、あれを撮るといいよ」
かなんか言ってたんだと思う。「はいはい」つって流して。

で、彼らが通り過ぎた後、ポポロ広場を撮ろうとすると、どうしても彼らにカメラを向けることに
なるわけですな。それが上の写真。
カメラがこっちを向いていることに気付いた彼らがポーズをとったのが下の写真。
距離的に結構遠いので、ピントが合うまで「ウェイト!ウェイト!……3、2、1、オーケー!」
などと言って撮影した。めんこかったね。



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その後、なしくずしにボローニャ。電車移動です。今度は日付印字を忘れません。
……でも印字の機械が時々壊れている……



予め申し上げますが、実はボローニャはすごく散漫に見てます。
いやー、街を歩いて、雰囲気はすごく良くてテンションが上がったんだけど、
見どころという意味ではちょっと物足りない。
井上ひさしの「ボローニャ紀行」によれば、街の深いところではかなり面白いことが起こっているらしいのだが。
一介の――しかもたった一泊の――旅行者にはなかなか味わえない魅力のようです。


実はつい先日、この「ボローニャ紀行」の基となったNHKのドキュメンタリーをタイミング良く
見る機会があり。
面白いことは色々あったのだが、38万の人口の市にちゃんとした図書館が80ヶ所ある
というのが一番衝撃的な知識だった。
こっちなんか100万都市とか言って、せいぜい20ヶ所だというのに……。
まあ規模の問題もあるから、“ちゃんとした”がどの程度のことを意味するのかは大事だけどね。
(と思ったが、市の人口は38万人でも、実はボローニャ圏の人口は1千万人だそうだ。
これではちょっと比較するのがかわいそう。)

でも毎年4月には「ボローニャ絵本原画展」も行われているらしいから、
本に対する関心はおそらく高いんだと思う。実際、ほら。





Secondhand books market near Bologna station.


駅前の片隅で小さな古本市が開かれていた。安部公房の「砂の女」があったで。
当然イタリア語版。



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ホテルは駅から500メートルくらい。インテルナツィオナーレホテル。
このホテルは、わたしが泊まるホテルの中で最上クラス。
……と言っても、まあ値段は1万円なんですけど。
でもわたしは7000円を1泊の目安にしているので、1万円ならやはり高い。








Hotel internazionale.


このホテルはヴェネツィアのホテルもラヴェンナのホテルもダメダメだった時の安全策。
それほどホテルを重視しないとは言っても、全ホテルがテンションの下がるホテルだったら、
やはりイヤじゃないですか。最後、気持ちいいホテルにすれば、終わりよければ全て良し、
と思えるかもと考え。
とはいえ、ボローニャには1泊しかしないからこそ出来た選択だったかもしれない。
2泊する場所で1泊1万円だったら、普段の3泊分ですからね。

しかしスカイTVが、このホテルでは有料だった。
……一泊5000円以下のラヴェンナのホテルでは無料だったというのに!!



ホテルで30分ほど休み、12:00ホテルを出る。
まず昼ごはんを食べましょう。





28.サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂およびカルーセルでの出来事。

2011-03-01 | イタリア/Italy:2010
一旦ホテルに戻ってから、再度しつこく外出。でもこの時点でまだ16:00。


町なかを歩いていると、とっとこハム太郎発見。





Ballon of "Tottoko-Hamutarou".That is one of Japanese anime characters.





流しの風船売り……。風流というか、なんというか。




さて、モザイクのラストはサンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂。
読んで下さる人はもういい加減、オナカいっぱいでしょうが。
(実はわたしも書いていて少々食傷気味……)





Santa Apollinare Nuovo.


塔が傾いて見えるのは写真だからだと思います。現地で見た時は傾いてなかったと思う。
ここもすごかった。外観の地味さからは想像出来ない内部。





Nave.



ここは左右の壁がモザイク。後陣はずっと時代が下り、おそらくバロック。むしろロココっぽい。





Saints's procession.

聖者の行進。後陣に向かって右側が聖者の行進、左側が聖女の行進。





Their costumes have very delicate difference.

実は衣の模様を変えてたりして芸が細かい。





S.Peter?


聖者の先頭で冠をキリストに捧げようとしているのは、やはり聖ペテロなのかなあ。

ピンボケなのが残念。暗い中でアップにすると簡単にボケるのがデジカメの欠点である。
フィルムカメラの時代は暗くても気合いでけっこういけたのになー。





The three kings. I supposed Magi?


これはもしかして絵ではないのか、と写真を見ながらしばらく悩んだほど細かい作り。
マントの柔らかさまでちゃんと表現出来ているじゃないですか!
しかも間近で見るためのものじゃないんですよ。
高い壁面に作られたモザイクなんですよ。……それなのに肌の濃淡、帽子の陰影の微妙なこと!
赤がきれいだなー。




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さて、その後ダンテの墓とか聖フランチェスコ教会なども寄りつつ、中心部をうろうろ。
根本的には、晩ごはんをどうしようかというのが最大の焦点なのだが、
結局、フライドポテトになりました。旅行中はどうも少食傾向。

そう言えばマロングラッセのジェラートも食べた。ヴェネツィアで食べられず口惜しかったので。
カップで買って、カルーセルのところのベンチに座って食べた。
すっかり夜(17:30頃。でも暗い。)だったから少し寒いんだけれども。
……あ、カルーセルというのはこれです。






Carousel in the town's corner.


メリーゴーラウンドと呼ぶのが一般的だろうが。
しかしわたしのイメージでは、賑やかな遊園地で太陽の光を浴びながら、健康的な核家族が
満面に笑みを浮かべながら乗るのがメリーゴーラウンドで、
町の片隅に侘しげに佇み、夜につかの間の華やかさで人を集めるのがカルーセルである気がする。
なので、これはカルーセル。

……だが「カルーセルと言ったらカルーセル麻紀しか思い出せない!」という意見もありました(^_^;)。



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ベンチに座ってジェラートを食べていると、目の前で小さなドラマがあった。



――赤ちゃんをベビーカーに乗せ、5歳くらいの女の子の手をひいたお母さん。
ベビーカーには大荷物がくくりつけられていて、どうやら買い物帰り。これから帰宅して
夕食を作るのだろう。
女の子はカルーセルに乗りたいとぐずる。お母さんは苛立たしげに女の子を叱り、
手を引っ張って帰ろうとする。女の子は、手に風船――どこかのお店で景品として
もらったような――を持っていたのだが、その時のもみ合いで風船が割れてしまった。
元々ぐずっていたのが、今度こそ火がついたように泣きだす女の子。
お母さんも自分が引っ張ったのが原因なので、叱りながらも困り果てている。

そこへ、別なお母さんがにこやかに声をかけた。3、4歳の女の子を連れている。
自分の娘に「あげていいわね?」と訊き、娘も頷いて自分の風船を差しだす。
風船を割ってしまった親子の方は、とまどいながらもお礼を言って受け取り、彼らは別れた。

美談。
話の流れがこれだけならば単に心温まるいい話。――だが、もう少し細部がある。



わたしは、この出来事が起こる前から風船をあげた方の親子が気になっていた。
目立ったんです。彼らは、自然に。ある意味でオーラがあった。
女の子は金髪でとても可愛い。ピンクハウス系統のピンクのコート。
見る目のないわたしが見ても、いい服なんだろうとわかる。
お母さんは若くて美人。着ているものの印象はないが、子供が浮いて見えない程度には
おしゃれな格好をしていたのだと思う。
一言で言って“いいところの奥さんとお嬢さん”。

彼らはしばらく前にカルーセルに乗った。女の子はまるでお人形みたいに行儀良く木馬にまたがり、
お母さんはそのそばに立ち、自分も楽しげに娘に話しかけている。
――夕方、この辺りを歩いている人はたいてい急ぎ足だ。
勤め人は帰宅途中だろうし、おかあさんたちは晩ごはんの支度の最中。
おじいちゃんおばあちゃんが孫を遊ばせる時間には少々遅い。
それでもカルーセルには何人かの子供が乗ってはいた。だがそのそばの大人たちはやれやれという表情。
いかにも付添いという感じ。だからあのお母さんの笑顔が印象的だったんだよ。

彼女は時間に追われている感じがしない。この時間にこんな風に散歩を楽しめる人ならば。
――お手伝いさんがいるとか、旦那さんと外食の約束をして時間潰しをしているとか。
優雅な生活が透けて見える。それほど屈託のない笑顔。


そんな彼女と、子供2人を連れて大荷物を抱え、忙しそうにイライラしながら歩く、
風船を割った女の子のお母さんを並べて見ると。
――その対照に何とも言い難いものを感じる。やりきれなさ、と言ったら風船の親子に失礼だろう。
だが……やはりその時の感情に一番近いのはやりきれなさだと思う。

風船のおかあさんは何かを感じただろうか。
泣き叫ぶ子供と赤ちゃんを連れ、荷物を抱えてこれから家へ急いで帰り、休む暇もなく
食事の支度をしなければならない自分と、目の前の“いいところの奥さん”とを比べて。

それでも、風船を受け取ったのは良かった。
好意を素直に受け取れるかどうかというのも人間の価値だと思う。
ただもっと堂々と受け取れればさらに良かったけど。

なんか心にうっすらひっかかる出来事。
わが愛の辻邦生なら、このエピソードで短編の一つくらい書きそうだな。

以上はわたしの妄想力による再構成で、現実との一致に保証はありません。念のため。



27.大司教館付属博物館とネオニアーニ洗礼堂。

2011-02-26 | イタリア/Italy:2010
13:00にホテルを出る。

まだお昼を食べていないのでなんか食べようか。この旅行では一度も中華を食べていないので中華あたり。
だが意外に中華料理の店が見当たらない。その代わり、町の中心部のけっこう目立つ場所に
日本料理店があった。いいか、ここで。










Japanese restaurant.


照明とインテリアが若干、夜のお店的な雰囲気なのだが……
普通の客がそれなりに入っているので大丈夫そうだ。





Chicken teriyaki and sushi.


チキン照焼丼と細巻。味はまあまあ。だが、何しろ米がインディカ種とかいうのか、
長くてパサパサの米で、やはり食感は日本の丼とはだいぶ違うものになっている。
多分同じ米で作ったのであろう細巻は、スーパーで買って来た細巻を30分程度
食卓に放置した感じの乾き具合。
いや、でも決して不味くはない。9ユーロ≒1080円。

でも何より美味しかったのは、無料で出て来る番茶……。

ウェイトレスは日本人ではなく東南アジア系。
カウンター内で料理を作っている人は、遠くてよく見えなかったがもしかして日本人かもしれない。
周りのイタリア人客も達者に箸を使っている。
外人(ここではわたしが外人だが)は箸が使えないというのは誤解です。
もちろん使ったことのない人もいるので初めての人は当然下手だが。

BGMが昔の日本の歌謡曲?聞いたことあるんだけど何だったかな~、と思いながら聞いていた。
私に牽制投げかけたわ~♪……今検索してみたところ、五輪真弓の「ジョーカー」でした。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



次に目指すは大司教館付属博物館とネオニアーニ洗礼堂。
ここも近い。ホテルからでも6、700メートル程度。やっぱりラヴェンナは狭い。





From right to left:Museo Arcivesconile(Museum of archbishop?),the tower of Duomo,
the octagonal archtecture is Neoniani Baptistery.


いろいろ建物が固まっているところで。
左側のべたっとした建物が大司教館(付属博物館)で、その陰にドゥオーモ(その町のメイン教会)が
大司教館に隠れて見えないけれどもあり、塔がドゥオーモの付属、
右側の八角形の建物がネオニアーニ洗礼堂。という位置関係。



まず博物館へ。
ここは小粒だけれども質は良かった。中は外観の重厚さと違い、改装されていてとても明るい。
司教館なので、司教が使っていた聖具類も並べてある。こういう類はいかにも宝物っぽいが
それだけのもんだ。ここで良かったのは――


またもや、モザイク。


大司教館の中に司教の多分個人的な礼拝堂があり、個人的な礼拝堂だけにとても小さいんだけど、
ここもモザイクがびっちり。作られたのはBC500年前後らしい。
その頃大司教館は完成していたのかなあ?キリスト教公認は313年……。
まあ200年も経ってれば何でも出来るわなあ。


ここのモザイクを見ながら呟いた。「……何を根拠に」。
というのもですね、ここにはすごく写実的な十二使徒(6人しか確認出来てないけど)の
肖像モザイクがあり、それらが「見たんかい!」と言いたくなるほど個性的なの。
髪型とか顔立ちが。

聖パウロは黒いあご髭でハゲのおっさんだし、聖ペトロは総白髪で髭のおっさん。
聖ヤコブは河童みたいな坊っちゃん刈り?で人相が悪く、
聖アンドレは「お前はベートヴェンか!」という乱髪。

もちろん絵にしても彫刻にしても、それなりに想像を膨らませて描いたには違いないが、
モザイクに同じことをされると、妙に違和感があるなあ。
石(ガラス)という、ある意味で非常にぎこちない素材を使っているせいだろうか。
石の確かさにわたしは普遍を求めているのかもしれない。なので、あまりに自由な発想を
展開されると違和感があるのかも。
いや、それよりも単純に、モザイクは素朴であるべきという思い込みか。



ここで印象に残ったモザイクが別件でもう一つあった。

どこだかから持って来た、たしか等身大くらいの聖母像のパネル。
これが目の高さに展示されているので、石の置き具合が目の前で見られるの。
ラヴェンナでは昨日からモザイクばっかり見ているが、全部高い壁や天井に作られているので
全体としては見ることが出来ても、細部は見られない。ここはそういう意味で貴重な経験。

意外に石の置き方は雑だ。雑というより、あまりぴっちり隙間なく並べると光の反射が
均一になり過ぎて面白味がなくなるんだろうな。
聖母の足元に4輪の花が描かれているが、――一番左の花だけものすごく下手くそなのは
どうしてなんだろう。モザイク職人が、自分の小さな息子にやらせてみたような拙さ。
移築した時、適当に修復したとか?




そして隣にネオニアーニ洗礼堂。








Inside of Neoniani Baptistery.


位置が遠いせいもあるのか、非常に微細なテッセラで綿密に作っている印象。
これは絶対、時代が下がるだろうと思ったのに、5世紀半ばのモザイクだって。
ぎこちなさがどこにもない。ガッラ・プラキディア廟あたりと比べて、かなり熟した印象なのになあ。