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Mo.の事件簿 A diary of Mo’s trips

事件簿などという大層なタイトルだが、実は単なる旅行記です。

22.熊野は。

2014-09-01 | 熊野/Kumano:2014
熊野はね~。熊野三山とか熊野古道を目的に来たはずなんだけどね~。

結局のところイルカですよ。イルカ以上のインパクトはどこにもない。
イルカさんありがとう!いまも元気でやってるかなー。エルモくんは相変わらずなつっこいのかなー。

その他は道成寺の仏像。
熊野川の景色。
大斎原。
宿の露天風呂。宿の佇まい。
古道の羊歯。

こういう感じだろうか。


串本の無量寺に行けなかったのは今でも少し気になる。
あと、平安衣装も着てみたかったなーというのは今でも少しある。
初期の予定では本宮側から新宮へ向かって熊野川の川下りをしたいと思っていたので、
出来たら良かったかなーとは思う。
しかしいずれも、では今度また、ということになるかというと、ならない気がします。
なにせ熊野は遠くて。
でもイルカは再度チャレンジ……非常に低い可能性とは思うが、もしかしたらするかもしれない。



今年の冬にもどっか行きたいなあ。
今回選ばなかった方の奈良にも20年ぶりに行きたいし、
和歌山・高野山をカップリングさせて3泊4日とかも良さそうだし、
京都もちょこちょこは行っているけど、しばらくじっくり回ってないし。
琵琶湖近辺の近江も気になるところ。


といういうわけで。また次の旅行で。








21.最終日。

2014-08-29 | 熊野/Kumano:2014
7:00頃起きて、なんと朝風呂へ。今回2日でのべ4回お風呂に入ったんだから、
どうした自分!という感じですよ。

狙っていた貸切家族風呂が全部埋まっていたので、前夜と同じ大露天風呂へ。
天気のいい朝に入ってもやっぱり気持ちいい。気温がちょうど良かった気がする。
足元も危なくない。さわやか。やっぱり貸切状態。

その後、食堂で朝食。







一人分にしてはおやおやおやと皿数が並ぶ。
派手なものではないんだけどちょっと変わったものが出てきて楽しい。

横に寝ている写真の一番奥にある羽釜風の蒸し器?に何が入っているかというと豆腐。





もう少し手前で、見方によっては式神が二柱並べて焼かれているように見えるのは、
これは太刀魚を小さ目に切って、一夜干しにしたもの。
この辺の名物だそうだ。少し炙って出す。甘味があって美味しい。
シャケの切り身をどんと出されるより嬉しいな。
温泉卵はわたしの好物、サラダは付け合せというよりもたっぷり存在感を主張している。
定番である味付け海苔も控えている。
中央部にある小鉢5種は、わたしはあまり普段は食べない系統の惣菜なんだけど、
なんのかんので完食した。
朝食の売りは温泉粥で、これも美味しかった。



その後、再度見に行って家族風呂が空いていたので入ってみた。
天気も良くてねえ。家族風呂も露天で広いんだよ。気持ち良かった。

10:30、ホテルの送迎バスにて出発。いかにも温泉宿らしく、フロントの人たちが
手を振って見送ってくれた。いい宿だった……。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



バスは1時間半かけてJRの白浜駅まで送ってくれる。











道路から見える紀伊の山地。


白浜駅には12時に着いた。その後14:30発の電車に乗るまでの間、とれとれ市場へ。







駅からバスで5分くらい。思ってたよりずっと巨大でびっくりした。
みんな来るんですねえ、やっぱり。こういうとこ。
ここは観光市場。お土産を全部ここで買って宅急便で送った。
朝、宿の朝食で出た太刀魚の一夜干しもあったので、それも買って、これは手荷物で持ち帰り。
保冷剤をつけてくれた。







お昼に雲丹丼。量は少な目だけど、たっぷりの雲丹丼は食べるの大変だからこのくらいの量がちょうどいい。








みかんソフトも食べた。この日は暑い日で、ソフトがあっという間に溶ける。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



あとはもう帰るだけ。

白浜駅が予想以上に混んでいて駅には座る所すらなかった。
リゾートではあるので観光客っぽい人も多かったが、背広組も相当いた。
白浜は、出張だの研修だのという名目で使われる場所なんだろうな。
14:30発和歌山行きの特急。


来た時と同様に和歌山駅からバスで関空へ行ったのだが、
この空港行きリムジンバスが、すごい人で始末が悪かった。
たまたまわたしは発車時間のだいぶ前に着き、途中ではっと気づいて列に並んだから良かったが、
そのバスに乗ろうとした人が何十人もいた。当然乗れない人もいただろう。
バスは補助席まで使って満員。

そのほとんどが同じ団体に所属する人らしい。多分車内に女性はわたし一人だった。
何の団体か。みんな背広だが、会社の研修だろうか。
それにしてはあまりパリッとした恰好をしている人がいないなあ。営業っぽくはない。
お互いを「先生」「先生」と呼び合っている。日本全国から集まっているらしい。
しばらく、聞こえてくる車内の会話を聞いていてようやくわかりました。
……医師の会合でした。

和歌山で学会か何かがあったんだろう。
もー、そんな何十人も移動するんなら、ちゃんとそっちで手配して独立してバスを走らせて欲しいよ。
通常運行をしているリムジンバスに、一気に何十人も押し寄せたら迷惑じゃないか。
もしわたしがこのバスに乗れなかったら、飛行機に間に合わなかったよ。


まあ結果的に間に合ったからいいですけどね。



17:15、関西空港到着。


18:15、関西空港発。たしかとれとれ市場で買ったさんま寿司を飛行機内で食べた。


19:35、仙台空港着。



ターンテーブルのところで、本を読みながら荷物が出てくるのを待っていたら、
突然目の前にむすび丸が!!







ターンテーブルの先頭で回ってくる。
仙台に着いて、むすび丸のお出迎えってちょっと嬉しいな。




20:15、帰着。






20.大露天風呂。

2014-08-26 | 熊野/Kumano:2014
電話をするとホテルから迎えに来てくれるそうなので、本宮大社前から電話する。
少し時間がかかったけどちゃんと来てくれた。
でもメモを見ると、待ったのは10分くらいだったようだ。疲れていたから長く感じたに違いない。


ホテルへ戻って、その足で食堂へ。19時頃まで注文が出来るらしい。








鰻丼ですよ。とても鰻丼が食べたい気分だったのでシアワセ。美味しかった。

この漆器が使いこみ感のない、いいものだった気がした。宿泊代のわりに、という意味で印象深い。










◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



前述したように、ここは大露天風呂が売りの温泉宿。
お風呂は大して好きではないわたしですが、今回はけっこう楽しみにしていた。
……お風呂ですから当然写真はありません。ホームページの動画でどうぞ。
大露天風呂が別棟というのが最初は面倒に感じたけれど、実際に行き来するとそれほどでもなかったですね。

お風呂は謳い文句に違わぬ広さ。まあでっかいお風呂がドーンとあるわけではなく、
たしか四つに分かれていて、奥へ奥へと続いているため、
最初入った時にはまぁ広い!とは思わないわけだが、考えてみると相当広い。
一般的に、露天風呂といっても家族風呂に毛が生えた程度の広さのものがわりあい多いじゃないですか。
ここは一つがけっこう大きくて、さらにそれが四つだからなあ。

そして、ここも……人がいないので、お風呂に入っている人が数人しかおらず、
その四つのお風呂に一人ずつ入る。岩とか高低差で一つ一つのお風呂が独立しているので、
湯船に浸かってしまえばもう他の人の姿は見えない。大露天風呂、占有気分。
贅沢!!
露天風呂を堪能しました。ただ暗かったので転びそうになった。足元注意。

この贅沢を出来るだけ長く味わっていたかったが(←ケチ)、
長風呂が出来ない体質なので、残念な気もしつつ30分程度で上がる。



が。



今日のわたしは一味違う(?)。さらに本館のお風呂にも足をのばす。まあこれも貧乏性のなせるわざ。
この渡瀬温泉は、本館がささゆりで若干お値段が高く、
わたしの泊まった別館のやまゆりは少し安いが露天風呂が近く、
その他にひめゆりという別館もあるらしいが繁忙期のみ開けているようだ。

やまゆりに泊まっても、露天風呂はもちろん、本館の大浴場にも入れるというので行ってみる。
……この大浴場は、あんまり記憶にないところをみるとそれほどインパクトはなかったんだろうが、
ここもたしかほぼ貸切でいい感じだったと思います。


本館ささゆりとやまゆりの行き帰りは、川にかかる吊り橋を通る。、
山の端に月がかかって、下の川からせせらぎの音が聞こえ、良い感じでした。
「おぼろ月夜」が鼻歌で出る。
このシーンも、なかなかないことだと思って印象深い。

――ま、夜だし、照明はそれなりにあるけど暗いので、
「吊り橋の向こうから人が来て突き落とされたら完全犯罪成立だなあ」と思って
ちょっとコワかったことは否めないが。
多分目撃者は皆無ですよ。さっきの本館のフロントの人は、わたしがお風呂に行った時間は
証言できると思うが、それ以外はきっと誰も何も知らない。火サスですね。



渡瀬温泉は再訪するに足る、いい宿でした。
やまゆりのフロントの人も大変感じが良かったし、レストランの人も――
――やっぱり一人旅だとレストランなんかでは若干気を使うんですよ。
ランチは特に気にならないけど、夕食はね。ましてや温泉旅館でしょう。

でもさりげなく声をかけてもらって、気持ちよく食事が出来ました。
後述するけど、朝食も美味しかったし。これでいくらだったかな?朝食付きで7500円。
部屋はまあ……褒めるほどではないにしても、わたしの旅には十分。

だが残念ながら、今後の人生で熊野本宮大社付近に行くことがあるかというと、ないだろうなあ。
何しろ遠すぎる。なので、わたしの代わりに皆さんどんどん行ってあげて下さい。






19.大斎原へ。

2014-08-23 | 熊野/Kumano:2014
カラダはガタガタだけど、ここで泊まっていくわけにもいられないので、
「茶房 靖」を出て本日最後の目的地、大斎原へ。オオユノハラと読むらしい。

ここは本来、熊野本宮大社があった場所。
だが熊野川沿いにあるため水害の被害を受けやすく、明治の大水害の時に本宮大社を
近くの高台に移したんだそうだ。
そのせいであんなに長い階段があるわけだが……まあこっちにあった頃はあった頃で、
川を渡って(橋がなかった)参拝しなければならなかったらしいけどね。







大鳥居。写真だといまひとつ大きさがわかりにくいと思われるが、相当大きいです。
さっき見晴台から見た大鳥居も、実は現在の本宮大社ではなくてこの鳥居。

この鳥居の奥が大斎原。今は森に囲まれて芝生(というには若干伸びた草)の広場になっている。
ここが……良かった。

なんていうのかなあ、場所としてはすごく普通のところなんですよね。
大げさなものは何もない。あるのは社というにも小さい、もう少しちゃんとした神社でも
建てたらよかろうと思うような、コンくりートで作った御神輿のような物体で。
一応拝んでみたものの、あまり厳かな気分になるという場所ではない。

だがその素朴なたたずまいが。桜の木と伸びた草と、その光の当たり具合が。
とてもほっと出来た場所だった。大きく深呼吸が出来て、何となく笑顔になれる。
ベンチに座ってその空気を愉しむ。安心できる場所にいる。
ああ、こんなところが家から車で10分くらいのところにあったらなあ。
あ、でも実は地元にある熊野三山(の分霊社)もけっこう雰囲気のいいところなんですよ。小さいが。


今どきはどこもかしこもパワースポットなので、パワースポットとも言いたくない気がするが……
まあ言うたらパワースポットなんでしょう。多分。
写真撮影禁止なので、素直にそれを守ってわたしの写真はありません。
そのかわりに熊野観光協会の写真をご覧ください。
この写真はプロが撮ったらしく特別感が醸し出されているが、実際はもっと普通の場所。


その後、熊野川の河原へ。

















ここも良かった。水の流れが好き。清浄な場所だと感じた。
しばらく佇んだのちに帰る。


















18.熊野本宮大社。

2014-08-20 | 熊野/Kumano:2014
こないだテレビで熊野本宮大社のことをやっていたけど、
熊野古道側からアプローチすると、裏側から入るので、正面参道は通らないんだよ?
テレビでは、いかにも正面に出ました、これから登ります、というように長い階段を下から撮っていた。
いくら30分番組だからって、画柄として正面がいいからってそういうのはどうかと思う。


……と文句を言ったところで、わたしも本宮大社に着きました。
前述の通り、熊野古道を降りてくると本宮大社には裏側から入るので、その長い階段は上らなくて済む!
これはラッキー。ここでまた階段を登れと言われたら、本宮大社の参拝は出来なかったかもしれない。


でもねえ……。本宮大社もそんなに感じるところはなく。







ここは入口の門。この先は写真撮影禁止だそうなので。
朱色に塗られてはいないけれど、作りは熊野速玉大社と似ている気はしたな。







登らなくて済んで嬉しい参道の階段。







振り返るとこんなんだもの。








正面の鳥居。












サッカー好きの人ならご承知でしょうが、この三本足のカラスは日本代表のマークになってますよね。
わたしはサッカーに全く興味がないが、このマークが採用された時には意外だった。
古事記では神武東征の道案内として、重要視されている八咫烏だが、
……カラスですよ?電柱に巣を作ってめんどくさい、ゴミ集積所でも何かと対策に大変なカラス。
チームマスコットに抜擢されるとは思わなかった。



もう足が疲れていたので、すごく座りたい。
本宮大社のささやかな門前町には何か所か入れそうな店があったが、たまたま足が向いた方向にあった、
「茶房 靖」へ。ガラス屋さんと併設らしい。








レモンスカッシュを頼みました。小皿のお菓子が大変にウレシイ(^o^)。



北側の窓のところに座って、その光線で見る青いグラス(サービスのお水)がとてもきれいだった。








窓から見える、店の隣にある小さな建物はガラス工房なんだろうなあ……。
ちょっと中を見せてもらいたいものだが。
元気いっぱいの時なら頼んでみたかもしれないけど、歩くのがやっとのへたばり具合なので止めました。



窓の外をツバメが横切る。
















17.熊野古道。

2014-08-17 | 熊野/Kumano:2014
こんな遅くなってから歩きはじめるのはわたしくらいだろうと思っていたのだが、
マイクロバスの中はけっこう満員に近い。20名くらいだろうか。本館の方から乗って来た人が多い。
年齢層はほとんどが高齢の方、といったところか。
乗客の3分の2は三軒茶屋跡というところで降りていった。
ここから本宮大社までの約40分コースを歩くらしい。年齢層が高いので、むべなるかな。


わたしは伏拝王子というところから本宮大社まで歩くつもりでいた。これは1時間コース。
熊野古道に行く、なんていって、たった1時間だけ歩いて……それで熊野古道を歩いたなんて、
大きな顔で言えるのか、というキモチも多少あったのだが、自分の体力を鑑みて。
もう少しがんばって水呑王子というところから1時間半コースを歩こうかな……とも
ちょっと考えたが。まあそんなに巡礼がしたいわけでもなし。

結果として、伏拝コースで正解でした……

ガイドブックには1時間コースと書いてあるのに、結局1時間20分くらいかかった。
これを1時間で歩くのはけっこうサカサカ歩かないと無理でしょー。
たしかに、最初は同じ所でバスを降りた他の人と重ならないようにぐずぐずしてたし、
途中のベンチで少し長く休憩はとったけど。

そもそもガイドブックに発心門王子から本宮大社までの6.9キロを、2時間と書いてあるのがダウトだ。
平地ならね、だいたい人間の歩く速度は時速4キロくらいでしょうよ。
でもあんな山の中で時速3.5キロで歩けないやろ!


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇






バスから降りて歩き始め。






人里近い道。







伏拝王子跡から本宮大社方面を望む。多分、中央上部のうっすら白く見える一番低いところが、
本宮大社付近。……うわ、けっこう遠いやん。






眼下に小さな茶畑。左から奥の森へ入って行く道が熊野古道。
他の人がみんな先へ行ってしまってから、わたしも歩き出す。









熊野古道は羊歯と杉の道。























アップダウンが、思ったよりあったというのか、それほどでもなかったというのか……
アップダウンを覚悟していくとそうでもなく、平坦な道を期待して行くとけっこう上り下りが激しい。



相当歩いたよなーと思ったところで、三軒茶屋跡の石看板を発見。









さっきご年配の方がほとんど降りて行ったところだ。
……え、じゃあここまで来てもまだ半分くらいなの!?
けっこうそろそろ疲れてるんですけど。


まだ半分しか来てないという衝撃を想像しながらこれらの上り坂の写真をご覧ください……。













ここも……熊野は、どこもかしこもシーズンオフのようで、世界遺産熊野古道を歩いていても、
ほとんど人と会わない。まあ、大部分の人はこの辺を午前中に歩くだろうから、人が少ないのは当然。
後にも先にも人の気配がない道を歩くのは、気分は良かったですよ。
これが見え隠れの距離感で人がいたら、相当ストレスが溜まったであろう。
いるのはわたしと杉と羊歯だけ。静か。


そろそろ着いてくれないもんかね、と思い始めてしばらく経った後、
「ちょっと寄り道して見晴台へどうぞ」という看板が。
そう、この見晴台には行こうと思っていたのよ。でもガイドブックではほんのちょっとの
寄り道に見えるこの見晴台、たどり着くまで予想よりもだいぶかかりました……。










ようやく本宮大社の鳥居が!

そこにあるベンチに座ってしばらく休む。もうハーハーゼーゼーで大変。水もなくなってしまった。
とりあえず相当疲れた……。
と、そこに本宮大社側から登って来た二人連れ。雰囲気的に熊野古道を歩こう!という感じではなく、
ドライブに来て、せっかくだからとちょっと登って来た、という感じ。
わたしほどではないが、彼らも少し息が荒い。ううっ、ここから先もわりとありそうだ。


まああとはほとんど下り坂。
距離はやはり期待したよりは長かったけど、それほど大変な道ではなかった。
近くにウグイスがいて、相手がホーホケキョと鳴くのに、こちらは口笛でホーホケキョと答えてました。
しつこくやっていたので、相手はイヤだったかもね。

山道から出て、人里に帰って来た時の嬉しさと言ったら!
早速自動販売機で飲み物を買いました。






16.渡瀬温泉へ。

2014-08-14 | 熊野/Kumano:2014
新宮市から熊野川沿いを遡って、渡瀬温泉を目指す。



熊野川の景色が美しかった。












川の色がきれい。
わたしが人生で出会った日本の川で、最高位を占めるのは現在のところ上高地の梓川だが、
熊野川の風景も、盛岡の中津川、平泉の衣川、金沢の犀川、島根の斐伊川と並んで心に残る風景。


13:30、ホテルやまゆり最寄りのバス停に着く。
そこからホテルまで、相当な高低差の階段を降りて行くんだけど、
……ここを逆に上る必要はないことに安堵する。今日はこれから熊野古道に行くけど、
それは送迎してくれるはずだし、明日は白浜駅までホテルのバスで送ってもらえる筈だから。


ホテルやまゆりは、わたしの旅行には珍しく温泉宿。












日本一の広さの大露天風呂というのが売りらしい。

わたしは数年前までは温泉にほとんど興味がなく、むしろ面倒くさくて嫌いだったのだが、
ここ数年は、日帰り温泉くらいなら積極的に行くようになってきている。
やっぱり年を取ったということだろうか。温泉の効用も感じるようになってきたし。

温泉は夜のお楽しみということで、露天風呂付属の食堂でお昼ごはん。







親子丼。14時近かったのでオナカぺこぺこ。

その後、部屋へ入って。










レストラン。明日の朝食はここで食べるらしい。



ここもシーズン的になのか、人の気配がない。
14:40に、ホテルから熊野古道への無料送迎バスが出るので、
その時間まで30分ほど部屋でごろごろしていた。


ちなみに、ここの地名は、ほんとは「わたぜ」らしい。だが、このデカイ温泉旅館の名前が
「わたらせ」なので、けっこうややこしい。
そういう混乱を招くネーミングは遠慮したらどうか、株式会社わたらせ温泉。

15.熊野速玉大社。

2014-08-11 | 熊野/Kumano:2014
新宮市には申し訳ないけれども、新宮で観光をしようと思ってもそんなに有名なところはない。
丹鶴城は、場所の雰囲気としては良いけれども、観光しよう!と力を入れて出かける場所では全くない。
いわんや徐福公園においておや。

まあ新宮といえばとにかく熊野速玉大社ですね。












だがやはり、あんまり森厳な雰囲気も感じられず……。
那智大社もそうだったんだけど、なんですかね?あまりにも社殿がペンキ塗りたて過ぎるのか?
ペンキじゃなくて漆だろうけども。
それとも暑さに苦しんでいるわたしが、森厳な雰囲気どころではないということなのか?

まあ、天気って大事ですよね。







これは少し趣きがあった。
皇族の熊野詣の回数を石碑に彫っただけのものなんだけれどもね。
あんまり詳しくは見なかったけれども、今出来のものでしょう。
しかし現代の人間が、わざわざこんなものを建てようと思ったところに、
地元民の思い入れ、皇族の歴史的な立場を感じ、そしてもちろん古き世にここに来た人を偲ぶ。
神社そのものよりもこの石碑に、何か感じるものがあった。

まあでもあっさり、速玉大社は終了。



その後、出会いがあった。

速玉大社門前のお土産屋さん(ごとびき屋さん?)の“梅ソフト”の幟に惹かれて、
梅ソフトを食べながらお店の奥さんと話をしていたところ、「どこに泊まったの?」と聞かれ。
泊まったホテルの名前を言ったら、その奥さんとホテルの持ち主は繋がりがあり、
さらに、たまたまその時にその店にいた赤ちゃん連れの近所の方の、そのお姉さんが、
そのホテルの喫茶店で働いてるんだって。
それはもしかして、わたしがさっきホテルを出る時に、カウンターで忙しく働いていた
あのお姉さんのことではなかろうか……

うわあ、けっこう奇遇。まあ小さい町だから、知り合いである可能性は高いかもしれないけど、
話をしなければ、全然そんなことには気づかずに通りすぎるだけ。
そんなこんなで、その時お店にいたもう一人別の近所の人に、
新宮駅近くまで車で送ってもらえることになりました。

熊野の人はサービス精神が旺盛な気がします。
それは、このお店で出会った人を筆頭として、昨日行ったマグロ料理のお店の親父さんしかり、
傘を買った道の駅の受付の人しかり(観光パンフレットを何枚もくれた。……立派な紙なので重かった(^_^;))
この後に行く浮島の森の受付の人しかり(親切に説明をしてくれようとしたが、時間がないので謝絶した。
……ら、「田辺市・堺市友好都市提携記念」シールをくれた。)
一肌脱ぐ気質。おそらくきっと。



新宮駅ではなく、“浮島の森”というところまで送ってもらった。
ここは新宮にある数少ない(スマン)観光地の一つで、こういうところ。
すごく見たいわけではなかったが、……他に行きたいところもないので。

ちなみに、新宮の観光で忘れちゃいけない神倉神社というところがあるのだが、
……階段がものすごそうなので最初から行くのを諦めた。それはわたしの根性がないからです。







 
浮島の森。

この写真もなんだかよくわからないだろうけど、詳しくはwikiにてご参照のほどを。









島の中に入って行く道もあるのだが、あまりにもジャングルっぽくて入れなかった。
虫がぎょうさんいそうでコワイ。









その後、あまり期待しないで中上健次の生家を探し、ちょこちょこ歩き回って
たしかライオンズクラブで建てた中上健次の顕彰碑(というほど立派なものではなく、言わば看板)を
運よく見つけて。ちょっと嬉しかった。
中上健次は、好きな作家とは言えないけれど、どことなく思い入れのある作家。
それは、その不器用な小説世界の故かもしれない。



歩いてホテルまで戻り、預けてあったガラガラケースを受けだす。

喫茶コーナーに女の人がいたので、「さっき速玉大社前のお土産屋さんで妹さんに会いました」と言った。
朝、わたしは通りすがりに彼女を見かけただけで、特に接触もなかったので、
相手方は相当に面食らったはずだが、笑顔で応対してくれました。
あとで妹さんに経緯を確認してくれるだろう。



ホテルからすぐのバス停から、12:15の渡瀬温泉行きのバスに乗る。







14.新宮市内散策。

2014-08-08 | 熊野/Kumano:2014
結局、朝から何度も目を覚まして、起きようかどうしようかと思っていたんだけど、
意地でも7:30までは寝てた。7:30に起きたら7:45にホテルを出るのは無理でしょう。
ということはつまり、新宮を観光してから渡瀬温泉へ行くのだ。


9:50、ホテル発。まあわりとグダグダしてたんやね。
何をやっていたか全く記憶にない。多分昨日買ったカットパイナップルとジャガビーの朝食を
食べたりしていたんでしょう。

ホテルに荷物を預かってもらい、ついでに昨日道の駅で買ったコンビニ傘も引き取ってもらい、
新宮観光に出発。ホテルには超狭いながらも喫茶コーナーがあり、そこは地元民らしき人で満員御礼。
お姉さんが一人で忙しそうに働いていた。









ホテル極近の徐福公園。
……ここは私設の公園なのかなあ?へー、財団法人設立なんだ。
徐福への切々たる思い入れが……。でも公園内には何か作業をしている人以外はわたししかおらず、
売店も開いてない。門構えに対して敷地は相当狭いですしね。













徐福像と徐福の墓。あ、そうそう、徐福というのはどういう人なのかというと、こういう人なの
こういうのを見ると、徐福が流れ着いたとされるそれぞれの場所で、「いや、うちの土地が」
「うちが」「うちが」と喧嘩しないのかと心配だよ。


次は丹鶴城。










がっつり石垣を組んだのは江戸時代初期らしいね。
だが、こんな石碑があり、むしろ後世の人は丹鶴姫推しらしい。












丹鶴姫とは、源為義と熊野別当娘との間に生まれたお姫様だと言われており……
新宮十郎行家はその弟。

ああ、新宮十郎行家か。そういえばここはまさに新宮だった。

行家もまんざら知らない仲ではないので、そう思って改めてこの場所を見回す。
晴れた日の、明朗な熊野川、紀州灘は――行家の人生にはそぐわない。
策士たらんとしてなれず、うまく立ち回ろうとして行動し、それが裏目に出て行く人生。

彼は義経の人生を変えた。変えなかった。どちらともいえる。
変えたというのは、行家から以仁王の令旨のことを聞いたという意味で。
変えなかったというのは、行家が伝えなくても、いずれ義経は鞍馬寺を出ていただろうという意味で。
それから、没落の義経が最後に組んだのが行家。頼りにはならない叔父だったろうに、
その口車にのせられて……と思えば義経が哀れではあるが、当時の義経には他に組む相手はいなかった。


城跡はとても山の上。













なので景色はいいが、……登るの大変。暑いし、ハーハー言いながら坂道を登る。
そんな時、幼稚園児のお散歩軍団とすれ違い、彼らの元気さに敗北感を覚える。
いや、この子たちは下り坂だもの!元気で当然だよ!



しばらく城跡に佇んで休む。












13.マグロ料理。

2014-08-04 | 熊野/Kumano:2014
イルカと泳ぎ、那智大社に登り、本日最後のミッションはマグロ料理です。
紀伊勝浦はまぐろで有名らしい。
前述のように、るるぶさんではマグロ料理のお店の特集とかやっててさー。
もうみんな美味しそうなわけですよ。食べたい。

17時前には紀伊勝浦駅に戻っていた。行きたいお店はるるぶに載っていた「桂城」で、
さして複雑な道でもないので、地図なしでも行けるだろうと思っていた。
……でも、あるだろうと思ったところに店がない。あれ?

しばらくこのエリアをうろうろ。
まあどうしても「桂城」じゃなきゃだめだというわけじゃないし。うろうろしている過程で、
良さそうな店も何軒かあったし。そもそも時間も早いし、のんびり探してみましょう。



この、うろうろしている時間が何だか妙に心に残っている。
ほんとに小さい町。駅からゆっくり5分も歩けばもう港に出てしまう。
人通りもない。チェーン店も大きなスーパーも見当たらない。
古い駅前の商店街は、店の入れ替わりはあっても佇まいはおそらくずっと変わらなかったんだろう。
夕暮れの。見知らぬ街を歩き回る。


玄関先で犬を抱いて、通りを見ているおばさまがいた。
……見ていたのはアヤシゲに徘徊するわたしを、かもしれんが(^_^;)、
桂城の場所を訊こうかどうしようか考えて、結局訊かなかった。
小さい町だし。もう少しうろうろ探してもいい。



で、結局、思ってた道の、もう一つ向こうの道にお店はあったのでした。







何せ17時過ぎだから他にお客さんはいなくて。カウンターに座る。
それはもうるるぶさんの言うがままに、1600円のマグロ定食ですよ。











えーと?1枚目の左上のは、マグロのマーガリン鉄板焼き。
3つあるのは、マグロフレークと刺身とマグロカツ。
今まで食べたことのない、マーガリン鉄板焼きとマグロカツが美味しかった。








そして、サービスで出してくれたマグロのカマ塩焼。
多分写真で見るより実際の方が小さいけど(そして見た感じより可食部分は少ないけど)
けっこう定食自体もボリュームありますしねえ。カマも頂いてオナカ超いっぱい~~~。


店の親方は話好き。

いろんな旅行雑誌やテレビに、お店が出た記事を色々出してきて見せてくれた。
タイの観光情報誌にも写真入りで載ってました。

東日本大震災の時には震災から1ヶ月後、マグロを持って気仙沼まで行ってくれたそうだ。
4トントラックとランドクルーザーで。14時間かかったそうだ。
そこでマグロの解体ショーをやり、寿司を千貫握り、老人ホームを慰問し。
「口で言ってるだけじゃだめだ。行動に起こさないと」と言っていた。

つい最近、藤岡弘が取材で来たんだって。
藤岡弘が仮面ライダーだった当時、少年だった親方は、仮面ライダーバージョンのバイクにまたがり、
仮面とベルトをつけた写真を撮ったことがあり……
その写真を探し出して藤岡弘に見せたそうだ。藤岡弘も面白がって「へぇーっ!」なんて。
一緒に写真を撮ってもらったそうです。見せてもらったけど、二人とも嬉しそうな顔で写っていた。



1時間ちょっといて、お店を出る。おなかいっぱい。
駅まで歩いて行けるかな。



紀伊勝浦から今日の宿泊地である新宮は、電車で20分、バスで30分というところで、
どちらでもまあ乗れたんだけど、電車にしてみました。
19:35、JR新宮駅着。


そして今晩のホテルは、駅の超真向いの新宮ホテル。
何しろ部屋から窓の外をみると、これ駅だもの。







ここはとても安くて、まあ言うたら鄙びた感のあるホテルだったけど、たった一泊するだけだし
特に文句はない。まあ妙齢のお嬢さんが泊まるのはちょっとそぐわないと思うけど。








ベッドが1つにソファベッドが1つ。こういうバージョンにはあまりお目にかからない。





明日の朝食を仕入れに、近いと教えられたスーパーへ向かう。
そして四つ角で90度方向を間違って、だんだん飲み屋街になっていく。道は暗い……
こっちじゃないんじゃないか……と思っていたところに、ここら辺には稀有な通行人を発見!
しかも女性だ。やっぱり夜の飲み屋街で道を訊くのは女性がいいですね。

その女性も同じ方向に行くとのことなので、少しの間ご一緒する。
地元民と話すという緊張感からか、なんだかわたしのテンションは少し高め。
間違った交差点の近くまで来てもらい、そこで別れる。
ああ。もうちょっと進めばここからそのスーパーの看板が見えたのに。
まあ悔やむほどの経験ではない。野生の勘の摩耗がカナシイということしか。

だがこのスーパーは品ぞろえが宜しくなく、明日の朝食に食べたいものが全くない。
カットパイナップルと、ジャガビーと、袋菓子の栗しぐれを買って。
これが明日の朝食と、多分おやつ。



翌日は起きる時間によって行動を決めよう。
7:45まで出られる時間に起きられたら8:40の渡瀬温泉行のバスに乗る。
それ以降に起きたら、12:15のバスで渡瀬温泉へ向かう。それまで新宮の散策をする。

さて。どうなるか。