市民会館を出て、その後は2ヶ所。まずはミュシャ美術館へ。
ちなみにチェコ語だと「ミュシャ」ではなく「ムハ」というそうな。
――ここはダメですねえ。展示物に全然大したものがない。
ミュシャの故郷のチェコでムハ美術館を名乗るのなら、もう少しいいものを見せようよ。
展示物、色褪せてるやんか。ポスターが褪色しやすいのは確かだけど。
前にどこぞで見たミュシャ展の方がなんぼか見ごたえがあった印象。
ここはあえて行くまでではないよ。まあ、売店は品揃えがまあまあなので、
お土産を買いに行くのは悪くはないけど。(入場料を払わなくても売店には入れます)
次に、ドブラー・チャヨブナというお店へ。ここは何の店かというと、お茶の店。
茶好きなもんで、外国にある茶の専門店は妙に気になって、見つければほぼ行きます。
茶葉売りと喫茶、どちらもしているんだけど、微妙にアヤシイ雰囲気だった……
紅茶・中国茶・日本茶を扱っていて、店の雰囲気は、うーん、中国っぽい感じ。
雨が降っていたのと相俟って、アジア的アンニュイを感じた。
言うなら阿片窟か。いや、そこまで不健康ではない。むしろ茶好きは健康志向であろう。
地元民らしき姿多し。エキゾチズムを楽しんでいるんだろうな。
ちなみに買った茶葉は4種類。紅茶が3種類、中国茶が1種類。
保存の仕方が悲惨――茶葉は生鮮食品なので、密閉しないと話にならんのだが――なわりに、
帰ってから実際に飲んでみたら、味はそんなに悪くなかった。
でも買ったあとの小袋を、すぐ剥がれそうなシールで止めるだけなのは止めて欲しい。
シール剥がれたら、スーツケースの中、茶葉まみれになるやないですか。
雨が降って来ました。荷物も増えたので一旦ホテルに帰ります。
Wenceslas Square.
目抜き通りであるヴァーツラフ広場の昼の風景。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
今晩は20時からの人形劇を見に行く。
が、出かけるのが面倒でぐだぐだしてたらホテルを出るのが18時過ぎになってしまった。
その上、トラムの乗り換えを間違ったので、ますます時間がなくなる。
夜ごはんも食べなければならないのに。
この日は中華料理を食べようと思っていた。
明日は別な街へ行くし、都会であるプラハを離れると中華料理の店があるかどうかわからない。
外国の中華は、それはそれで何となく面白いので一回は食べたい。
店はペルリー・アジア。
ガイドブックに載っている店なんだけど、地図の位置が微妙に間違ってるぞ!
おかげで時間がないのに(以下略)
Shrimp fried noodle.
えび焼きそば。ちょっと写真が暗いね。
何がいいって、ポットで出てくるジャスミン茶。あー、癒されるー。
ちなみに焼きそばの味は……ま、こんなもんでしょ、な感じ(^_^;)。
チップとお茶も含めて160コルナ(≒850円)くらい。
サービスをしてくれたのは中国人(でしょう、多分)で、小柄な優しい感じの青年だったけど、
その子供か姪かという年格好の姉妹が店内でちょろちょろしていた。
家族経営なんだろうなあ。
食べ終わったら、あとは走る!
……どうも健康に悪い生活をしているような気がしないでもない。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
走って5分。19:45着。人形劇の会場は国立マリオネット劇場(人形劇の画像あり)。
演目はモーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」。
……有名な作品なので、聴けばわかる曲がいくつかあるだろうと思ったが実はなかった。
劇の人形は1メートルくらいだろうか。それに合わせて舞台も小さめで、当然客席も狭め。
ちょっとよくわからないけど、座席数は300席程度か。
イメージは昔の小学校の講堂かな。椅子も木の椅子で、座り心地はあまり良くない。
客の入りは半分程度だったか。けっこう日本人率高し。
このパフォーマンスで何が一番面白かったかというと、劇そのものの本筋とは関係ない、
モーツァルトの人形の小芝居。パントマイムというか。
舞台上で場面転換をする時に、舞台の下で、指揮者モーツァルトが
(このオペラを作曲者であるモーツァルトが指揮しているという設定)
なんのかんのやらかすんですよ。
酒の飲みすぎでフラフラとか。
演奏が気に入らないという思い入れで暴れる、とか。楽譜をばらまいていた。
どういうシチュエーションだったか忘れたけど、水を客席に振りまいてたなあ。悲鳴があがる。
モーツァルトの人形は、デフォルメされた舞台上の人形とは作りが違って、
ビスクドールに近いプロポーション。
しかし、これがなかなかに迫力がある。人形って、じっと見ていると
「これ絶対生きてる!」と思うものが時々あるでしょ。
オーケストラを指揮していたモーツァルトが突然くるっと振り向いて、
客席をじーーーーーーーーーっと見るところなんか、おかしくて笑えるんだけど、
そのあまりのリアルさに心のどこかがぞくっとする……
「ドン・ジョバンニ」は喜劇なので、人形劇ならではの演出が楽しい。
飛び蹴り?とか。空を飛ぶ系。人間を飛ばそうとしたらオオゴトですが、
人形は軽やかなもんです。
最後は操り師が舞台上に出てきて、今まで演じていた人形たちを一つずつ壁にかけて片付けていく。
壁にかけられた人形がもぞもぞすると「静かにしろ」という身振りでもう一度置き直す。
最後の人形を片付けて、操り師のおじさんがしゃがんで
(舞台が小さいのでしゃがまないと腰から下しか見えない)客席に礼をしてお終い。
チェコのマリオネット劇には、特別な意味があるそうです。
18世紀末ハプスブルグ家の時代に、公けの場所ではチェコ語が禁じられ、
ドイツ語が強制されたとか。
そんな時代に唯一チェコ語が認められていたのが、子供たち向けの人形劇。
日本語を取り上げられたらどうしたらいいかわからないよ。
母国語が話せないなんて、そんな辛いことはあってはいけない。
帰ります。
Wenselas Square in the night.
ヴァーツラフ広場の夜の風景。昼間より見栄えがするかも。
22:30、ホテル帰着。
明日は早いので、とっとと寝なければ。
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ちなみにチェコ語だと「ミュシャ」ではなく「ムハ」というそうな。
――ここはダメですねえ。展示物に全然大したものがない。
ミュシャの故郷のチェコでムハ美術館を名乗るのなら、もう少しいいものを見せようよ。
展示物、色褪せてるやんか。ポスターが褪色しやすいのは確かだけど。
前にどこぞで見たミュシャ展の方がなんぼか見ごたえがあった印象。
ここはあえて行くまでではないよ。まあ、売店は品揃えがまあまあなので、
お土産を買いに行くのは悪くはないけど。(入場料を払わなくても売店には入れます)
次に、ドブラー・チャヨブナというお店へ。ここは何の店かというと、お茶の店。
茶好きなもんで、外国にある茶の専門店は妙に気になって、見つければほぼ行きます。
茶葉売りと喫茶、どちらもしているんだけど、微妙にアヤシイ雰囲気だった……
紅茶・中国茶・日本茶を扱っていて、店の雰囲気は、うーん、中国っぽい感じ。
雨が降っていたのと相俟って、アジア的アンニュイを感じた。
言うなら阿片窟か。いや、そこまで不健康ではない。むしろ茶好きは健康志向であろう。
地元民らしき姿多し。エキゾチズムを楽しんでいるんだろうな。
ちなみに買った茶葉は4種類。紅茶が3種類、中国茶が1種類。
保存の仕方が悲惨――茶葉は生鮮食品なので、密閉しないと話にならんのだが――なわりに、
帰ってから実際に飲んでみたら、味はそんなに悪くなかった。
でも買ったあとの小袋を、すぐ剥がれそうなシールで止めるだけなのは止めて欲しい。
シール剥がれたら、スーツケースの中、茶葉まみれになるやないですか。
雨が降って来ました。荷物も増えたので一旦ホテルに帰ります。
Wenceslas Square.
目抜き通りであるヴァーツラフ広場の昼の風景。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
今晩は20時からの人形劇を見に行く。
が、出かけるのが面倒でぐだぐだしてたらホテルを出るのが18時過ぎになってしまった。
その上、トラムの乗り換えを間違ったので、ますます時間がなくなる。
夜ごはんも食べなければならないのに。
この日は中華料理を食べようと思っていた。
明日は別な街へ行くし、都会であるプラハを離れると中華料理の店があるかどうかわからない。
外国の中華は、それはそれで何となく面白いので一回は食べたい。
店はペルリー・アジア。
ガイドブックに載っている店なんだけど、地図の位置が微妙に間違ってるぞ!
おかげで時間がないのに(以下略)
Shrimp fried noodle.
えび焼きそば。ちょっと写真が暗いね。
何がいいって、ポットで出てくるジャスミン茶。あー、癒されるー。
ちなみに焼きそばの味は……ま、こんなもんでしょ、な感じ(^_^;)。
チップとお茶も含めて160コルナ(≒850円)くらい。
サービスをしてくれたのは中国人(でしょう、多分)で、小柄な優しい感じの青年だったけど、
その子供か姪かという年格好の姉妹が店内でちょろちょろしていた。
家族経営なんだろうなあ。
食べ終わったら、あとは走る!
……どうも健康に悪い生活をしているような気がしないでもない。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
走って5分。19:45着。人形劇の会場は国立マリオネット劇場(人形劇の画像あり)。
演目はモーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」。
……有名な作品なので、聴けばわかる曲がいくつかあるだろうと思ったが実はなかった。
劇の人形は1メートルくらいだろうか。それに合わせて舞台も小さめで、当然客席も狭め。
ちょっとよくわからないけど、座席数は300席程度か。
イメージは昔の小学校の講堂かな。椅子も木の椅子で、座り心地はあまり良くない。
客の入りは半分程度だったか。けっこう日本人率高し。
このパフォーマンスで何が一番面白かったかというと、劇そのものの本筋とは関係ない、
モーツァルトの人形の小芝居。パントマイムというか。
舞台上で場面転換をする時に、舞台の下で、指揮者モーツァルトが
(このオペラを作曲者であるモーツァルトが指揮しているという設定)
なんのかんのやらかすんですよ。
酒の飲みすぎでフラフラとか。
演奏が気に入らないという思い入れで暴れる、とか。楽譜をばらまいていた。
どういうシチュエーションだったか忘れたけど、水を客席に振りまいてたなあ。悲鳴があがる。
モーツァルトの人形は、デフォルメされた舞台上の人形とは作りが違って、
ビスクドールに近いプロポーション。
しかし、これがなかなかに迫力がある。人形って、じっと見ていると
「これ絶対生きてる!」と思うものが時々あるでしょ。
オーケストラを指揮していたモーツァルトが突然くるっと振り向いて、
客席をじーーーーーーーーーっと見るところなんか、おかしくて笑えるんだけど、
そのあまりのリアルさに心のどこかがぞくっとする……
「ドン・ジョバンニ」は喜劇なので、人形劇ならではの演出が楽しい。
飛び蹴り?とか。空を飛ぶ系。人間を飛ばそうとしたらオオゴトですが、
人形は軽やかなもんです。
最後は操り師が舞台上に出てきて、今まで演じていた人形たちを一つずつ壁にかけて片付けていく。
壁にかけられた人形がもぞもぞすると「静かにしろ」という身振りでもう一度置き直す。
最後の人形を片付けて、操り師のおじさんがしゃがんで
(舞台が小さいのでしゃがまないと腰から下しか見えない)客席に礼をしてお終い。
チェコのマリオネット劇には、特別な意味があるそうです。
18世紀末ハプスブルグ家の時代に、公けの場所ではチェコ語が禁じられ、
ドイツ語が強制されたとか。
そんな時代に唯一チェコ語が認められていたのが、子供たち向けの人形劇。
日本語を取り上げられたらどうしたらいいかわからないよ。
母国語が話せないなんて、そんな辛いことはあってはいけない。
帰ります。
Wenselas Square in the night.
ヴァーツラフ広場の夜の風景。昼間より見栄えがするかも。
22:30、ホテル帰着。
明日は早いので、とっとと寝なければ。
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